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第9章 リーラの貴族学院デビュー
第11話 ホタルの大群鑑賞
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城の裏手を進むと、大きな洞窟が見えて来た。
「ここは国でも1番大きな鍾乳洞よ、あーー」
とエメラルドが声を出すと声が響く。
「綺麗に響くから音楽会も開催されるの。では、一曲披露するわ。ベルク国歌よ。おぉ~我らのベルク~~」
エメラルドが歌うと鍾乳洞で声が反響し、美しい声が大きく響いていく。
歌い終わるとエメラルドは小さな礼をするとリーラは大きな拍手を送る。
「次、私が歌います!私の故郷の歌です。青く~澄み切った…湖のほとりに…」
エメラルドはぐっと胸が痛くなる、リーラの表情が段々と悲しそうになる姿を見て、彼女はリヴァリオン国を思い出しながら歌っているのだろうと気づいたからだ。
「素敵な国歌だわ。教えてくれてありがとう…この鍾乳洞は広くてね、災害時の避難場所にもなってるのよ。これから行く所は少し足元が濡れているから気をつけてね」
護衛騎士が灯りを持ち、奥へとさらに進む。リーラとエメラルドはその後について行く。
「ついたわ」
護衛は二人が腰掛けれるように布を引くと二人はそこに座った。
『リーラ、剣を地面に置け』
「エメラルド、剣を地面に置いていい」
「いいわ、でも、静かに置いてね」
「わかった」
音を立てないように静かに剣を置くと、エメラルドは護衛に灯りを消すように指示する。
「さぁ、天井を見てちょうだい」
真っ暗になった鍾乳洞の天井を見ると無数の光が天井に輝いていた。
「き、きれい…」
「これはね、土蛍と言って鍾乳洞に天井に生息している蛍光ミミズなのよ」
「ミミズ?!」
「見た目は悪いけど、暗闇では美しく輝いているのよ、あらっ、今日は大きな光も地面に輝いているわ」
「……本当だね、連れて来てくれてありがとう。剣にも綺麗な光を見せてあげれて良かった」
「騎士って剣をペットみたいに考えるのね」
◇◇◇
『これは、これはエクストリア様、お久しぶりです』
『『『古様だ!水の子もいる!』』』
『うむ、うむ、久しぶりだ』
『はじめましてでちゅ』
土の精霊の子とオリーも意気投合したのが飛び回り遊び始めた。
『彼の国の湖からこちらが繋がっておりまして皆でこちらに移り住んだのです』
『とても良い土地の気だ…』
『ありがとうございます、こちらに移住されませんか』
『連れがいるから、無理なのだ』
『あのお方…精霊王様と契約された方ですね、しかし、力が弱い…。早く精霊王様のところにお連れした方がいいのでは…。あっ、申し訳ありません』
『良いのだ、私は会うことを許されていないから古の風の精霊に頼もうと思う』
『おー、ぺぺ様ですな、なんと懐かしい…それが良いでしょう』
◇◇◇ (クリストファー目線)
城に着くやいなや賠償和解協議に入り、外交官吏の護衛として背後に付く。王女の破天荒な行動振りを官吏は上手く説明し、ベルク国側は頭を抱えている。こちらが提示した和解金もすんなり承諾しニヤリとする。協議の最中に王女とリーラが居なくなったと聞き、背筋にひやりとする。まさか、ゾーンが大胆な行動を取るとは思えず、お決まりの騒動を起こしたのだろうと自身を落ち着かせる。協議を中断し、国王はベルク国側の騎士に命じた。
「恐らくあの場所だろう、休憩がてら良かったら皆を案内してやれ」
同席していたケンドリック王子も同行し、城の裏手にある鍾乳洞へと入って行く。
「これは立派だ」
4番隊のジョンが驚きの声を上げると周りの騎士達も一驚していた。このような広大な鍾乳洞はなかなかない。中から女性の歌声が聞こえてた。
「あれは、妹の歌声だ。我が国歌だ」
その後すぐにリーラの歌声が聞こえた。
「あれは…」
ケンドリックが帝国の国歌ではないことに気づいたようだ。
「あの子はリヴァリオンからの亡命者なんですよ」
ジョンがリーラについて説明するとケンドリックは納得する。
「そうなんですか…だから歌声が悲しそうなんですね」
さらに鍾乳洞の奥へと入るとリーラと王女が腰掛けているのが目に入ると同時に二人からがっかりしたような顔をされる。ケンドリックは笑いながら説明するよ。
「姫様方、すぐに灯りは消すから、ガッカリしないでおくれ。皆さん、今から灯りを消します。天井を見ていてください」
灯りが消されると天井に無数の青白い光が星空のように見えて来た。おーっと騎士達の中から歓声が上がる。
「土ボタルと言って蛍光するミミズなんだ、音に反応するから静かにね」
「凄いな」
「あぁ」
『パパ!友達できました!』
「おー、良かったね。水の子達かい?」
『違いましゅ、土でしゅ』
「そうか、彼らが手助けして美しい景色を見せてるんだね」
ジョンがボソボソと独り言を話している、友達が出来て良かったねと話すとジョンの周りに無数の光が光った。私には見えないがきっと周りに精霊がいるのだろう…
エメラルド王女が演説で語った自然との共存、この美しい自然はいつまでも残してほしいとクリストファーは素直に感じた。
その後、官吏にベルク国側の主張も汲み、賠償額は少々抑えることした。資源が豊富にあるベルク国との関係は良くしておきたい。国王はお礼に国を紹介させてほしいと国都の案内を申し出た。国の内情を知る機会でもあり、騎士全員に参加するように伝えるとベルク国は国都案内と国都から離れたルンシャン渓谷案内を申し出た。希望を募ると渓谷希望はリーラ一人のみで、念のためにレンとアンディを側につけて渓谷へと行かせたのだ。
「ここは国でも1番大きな鍾乳洞よ、あーー」
とエメラルドが声を出すと声が響く。
「綺麗に響くから音楽会も開催されるの。では、一曲披露するわ。ベルク国歌よ。おぉ~我らのベルク~~」
エメラルドが歌うと鍾乳洞で声が反響し、美しい声が大きく響いていく。
歌い終わるとエメラルドは小さな礼をするとリーラは大きな拍手を送る。
「次、私が歌います!私の故郷の歌です。青く~澄み切った…湖のほとりに…」
エメラルドはぐっと胸が痛くなる、リーラの表情が段々と悲しそうになる姿を見て、彼女はリヴァリオン国を思い出しながら歌っているのだろうと気づいたからだ。
「素敵な国歌だわ。教えてくれてありがとう…この鍾乳洞は広くてね、災害時の避難場所にもなってるのよ。これから行く所は少し足元が濡れているから気をつけてね」
護衛騎士が灯りを持ち、奥へとさらに進む。リーラとエメラルドはその後について行く。
「ついたわ」
護衛は二人が腰掛けれるように布を引くと二人はそこに座った。
『リーラ、剣を地面に置け』
「エメラルド、剣を地面に置いていい」
「いいわ、でも、静かに置いてね」
「わかった」
音を立てないように静かに剣を置くと、エメラルドは護衛に灯りを消すように指示する。
「さぁ、天井を見てちょうだい」
真っ暗になった鍾乳洞の天井を見ると無数の光が天井に輝いていた。
「き、きれい…」
「これはね、土蛍と言って鍾乳洞に天井に生息している蛍光ミミズなのよ」
「ミミズ?!」
「見た目は悪いけど、暗闇では美しく輝いているのよ、あらっ、今日は大きな光も地面に輝いているわ」
「……本当だね、連れて来てくれてありがとう。剣にも綺麗な光を見せてあげれて良かった」
「騎士って剣をペットみたいに考えるのね」
◇◇◇
『これは、これはエクストリア様、お久しぶりです』
『『『古様だ!水の子もいる!』』』
『うむ、うむ、久しぶりだ』
『はじめましてでちゅ』
土の精霊の子とオリーも意気投合したのが飛び回り遊び始めた。
『彼の国の湖からこちらが繋がっておりまして皆でこちらに移り住んだのです』
『とても良い土地の気だ…』
『ありがとうございます、こちらに移住されませんか』
『連れがいるから、無理なのだ』
『あのお方…精霊王様と契約された方ですね、しかし、力が弱い…。早く精霊王様のところにお連れした方がいいのでは…。あっ、申し訳ありません』
『良いのだ、私は会うことを許されていないから古の風の精霊に頼もうと思う』
『おー、ぺぺ様ですな、なんと懐かしい…それが良いでしょう』
◇◇◇ (クリストファー目線)
城に着くやいなや賠償和解協議に入り、外交官吏の護衛として背後に付く。王女の破天荒な行動振りを官吏は上手く説明し、ベルク国側は頭を抱えている。こちらが提示した和解金もすんなり承諾しニヤリとする。協議の最中に王女とリーラが居なくなったと聞き、背筋にひやりとする。まさか、ゾーンが大胆な行動を取るとは思えず、お決まりの騒動を起こしたのだろうと自身を落ち着かせる。協議を中断し、国王はベルク国側の騎士に命じた。
「恐らくあの場所だろう、休憩がてら良かったら皆を案内してやれ」
同席していたケンドリック王子も同行し、城の裏手にある鍾乳洞へと入って行く。
「これは立派だ」
4番隊のジョンが驚きの声を上げると周りの騎士達も一驚していた。このような広大な鍾乳洞はなかなかない。中から女性の歌声が聞こえてた。
「あれは、妹の歌声だ。我が国歌だ」
その後すぐにリーラの歌声が聞こえた。
「あれは…」
ケンドリックが帝国の国歌ではないことに気づいたようだ。
「あの子はリヴァリオンからの亡命者なんですよ」
ジョンがリーラについて説明するとケンドリックは納得する。
「そうなんですか…だから歌声が悲しそうなんですね」
さらに鍾乳洞の奥へと入るとリーラと王女が腰掛けているのが目に入ると同時に二人からがっかりしたような顔をされる。ケンドリックは笑いながら説明するよ。
「姫様方、すぐに灯りは消すから、ガッカリしないでおくれ。皆さん、今から灯りを消します。天井を見ていてください」
灯りが消されると天井に無数の青白い光が星空のように見えて来た。おーっと騎士達の中から歓声が上がる。
「土ボタルと言って蛍光するミミズなんだ、音に反応するから静かにね」
「凄いな」
「あぁ」
『パパ!友達できました!』
「おー、良かったね。水の子達かい?」
『違いましゅ、土でしゅ』
「そうか、彼らが手助けして美しい景色を見せてるんだね」
ジョンがボソボソと独り言を話している、友達が出来て良かったねと話すとジョンの周りに無数の光が光った。私には見えないがきっと周りに精霊がいるのだろう…
エメラルド王女が演説で語った自然との共存、この美しい自然はいつまでも残してほしいとクリストファーは素直に感じた。
その後、官吏にベルク国側の主張も汲み、賠償額は少々抑えることした。資源が豊富にあるベルク国との関係は良くしておきたい。国王はお礼に国を紹介させてほしいと国都の案内を申し出た。国の内情を知る機会でもあり、騎士全員に参加するように伝えるとベルク国は国都案内と国都から離れたルンシャン渓谷案内を申し出た。希望を募ると渓谷希望はリーラ一人のみで、念のためにレンとアンディを側につけて渓谷へと行かせたのだ。
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