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新しい冒険には誰がついていくの?

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 昨日はパンを満喫したルビー一行。
 今日は朝早くから、完成した装飾品のお披露目でスタートする。

「結局宝石はどうなったんですか? チャチャさん」
「ルビーちゃんの指輪になったよー。ジェーズー」
「見てシロンちゃん。綺麗でしょ? 二人からの結婚指輪をもらったみたいで嬉しい! 
大事にするね!」
「ニャトルも宝石が欲しかったニャー」
「まだ材料はあるから、ニャトルちゃんには新しい宝石付き帽子、作ってもらうからね」
「本当ニャ? やっぱりご主人は太っ腹ニャ。ニャトルは帽子がいいニャ」
「そーいやニャトルの帽子、随分ボロボロになってきたな。それ魔装備じゃないのか!?」
「これはただの帽子ニャ。転生神様は魔装備なんてくれないニャ」
「その転生神様って、俺を転生させた張本神だったりするのー?」
「よく知らないニャ。ニャトルはただの眷属だったニャ」
「神様の眷属だったのに、こんなとこにいていいの?」
「あのねぇ。それはニャトルが一番知りたいの! ニャんでこんなことになったんだか……」
「ギクリ。俺は知らない、俺は決してニャトルを面白半分で呼び出したりはしていない!」
「そ、そうね。私も馬車で起きた事はよく知らなかったわ。うん」

 サルサさんと共にそっぽを向く俺たち。
 あれはそう。事故だったんだよ! 契約して見たら? なんて軽いノリで言ったサルサさんも
サルサさんだけど! 

「ところでご主人。我々はこれからどうすれば?」
「冒険に出ようよ! 前に話していた通り、違う町とか、違う世界でもいいよ!」
「違う世界ってあんたね……そうだわ、ちょうどお使いのクエストがあったの。
ショートの町からだと船を使わないといけない場所だから迷っていたのよ」
「船!? 乗り物酔いがー!」
「あら、じゃああんたは来なくてもいいわよ」
「そうニャ。ニャトルだけ美味しいもの食べてくるニャ」
「えー、ダメだよ。シロンちゃんは絶対連れてくからね! いーっぱいレベル上げしよ!」
「でかクラーケンに突き付けられる悪夢しか見えませんよ!?」
「わーい、私も絶対いきますぅ!」
「カエサルもついていくサ。護衛は任せて欲しいサ」
「チャチャも新しい場所で魔装備を仕入れたいね。一緒についていくよー。イーチー」
「のろー。それなら今回は留守番んしてるのろー」
「わ、わいは船なんてのらへんで!」


 なんだかんだで大人数なご主人パーティー。今回は……魔、地雷、召、猫、カ、犬、茶!? 
 腹を呼ぶと八人パーティー! 定員オーバーです! 
 最後の人なんて茶だから加藤さんみたいです。はい。
 
「多いけど、船旅は危ないからこれくらいいてもいいかもね。チャチャ。あんた戦えるの?」
「勿論よー。魔装備で戦うの得意よー。デーユィ」
「先行きは不安ですがわかりました! それじゃ念入りに準備をして出発するとしましょうか」
「ついでにギルドで仕事受けておきなさいよ。船旅は出費もかさむんだし。
キノコ狩りで手に入れたお金なんか、全部無くなるわよ」
「げげっ。それは痛い出費。その分得るものも大きいのですか?」
「そうね。あんたらのレベル上げにはちょうどいいのかも。ついでに世界を見ておきたいでしょう?」
「くっ。サルサさんにしては随分と格好いい事いいますね。世界かぁ。確かに俺はこの世界の事なんて
これっぽっちも知らないし。ニャトルも全然知らなそうだし」
「そ、そんな事ないニャ! ニャトルはシロンよりは知ってるニャ。教えてやらないだけニャ」

 再びニャトルと昭和劇場を繰り広げる俺たち。
 それを見て微笑むご主人であった。

 いよいよ新たな冒険が開始されそうです! 
 ごろうじろー! 
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