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きのこ臭いので先に洗います
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全員でキノコ頭パーリーをしていたら、ガチャリとドアが開きサルサさんが入ってくる。
当然その場で凍り付きます。カキーン。
「……あんたら一体、何やってんの? キノコ狩りに行って頭おかしくなった? どころか頭
キノコになってるわよ?」
「サルサさん! これにはふかーーい事情が!」
「あーー、サルサお帰りーー! 寂しかったよーー!」
ご主人の抱擁をさっと避けるサルサさん。おかしいな。いつもなら甘んじて受け入れるはず
なんだけど。
「あんたたち、キノコ臭いわよ」
全員顔を見合わせる。た、確かに――! キノコまみれでした!
「これだけの人数だし、洗浄場にでも行かない? 私も帰って来たばかりだから」
「行くーーー! でもお腹もすいたし……」
「そんな胞子塗れの集団、店の人が嫌がるでしょ! はい、行くよ!」
「あそこで寝てるキノコは放置しましょう。あいつが来るとややこしい」
「何あれ。なんで花提灯だしてるキノコがいるのよ……あんたらは目を離すとまったく……」
「スピーゴラァ、スピーゴラァ……」
ゴラァンタだけおいていき、他全員で洗浄場とやらへ。以外にいろいろあるんだね、ショートの町!
ここはひとつ大衆で俺の可愛さを見せつける時だ! 意気揚々とずりずり移動する。
こっちはご主人の村側の方だ。最近来てないけど、こんなところにあるのかな?
「ここよ。下に降りて行って」
「地下にあるんですか? 地下水か何か?」
「行けばわかるわよ。お金はかかるけど、いいとこよ。私とルビー、ラフィーにヴィーヴィル、シロン
にニャトルにカエサルで七人か。ほら、これで」
「毎度ありがトリーー! 七番の部屋へどうぞ。貸し切り部屋、トリーーー!」
やたらとトリー! がうるさい黒い鳥に銀貨を渡すサルサさん。どこから現れたんだ? 突然わいたぞ?
ここはサルサさんのおごりか。 痩せてるのに太っ腹!
「あ、お金はつけとくから。後で払ってね」
「全然太っ腹じゃない! 見た目通りやせっぱらでした! サルサさんですもんね!」
部屋に入ると確かに個室。座る場所と上空に薄い膜が張られている場所がある。
「ご主人たちはそのままでいいのですか?」
「平気よ。服も綺麗になるから。いいわよー! 開始してー!」
「カエサル、こういうの初めてサ。緊張するサ」
「私もー! 緊張するー!」
「ご主人のは緊張じゃありません。ワクワクです。おとなしくしててください! 足をバタバタしない!」
しばらくすると、トリー! という声とともにぽつぽつと何かが降ってくる。なんだ? 雨?
いや、これは……アメーバ? アメーバーーー!
「うわぁーーー、アメーバの大群です! まずいです! 焼き払いましょう! 閃熱呪文プリーズ!」
「何言ってるのよ。洗浄するんでしょ。はぁ……綺麗になるわぁ」
「ええー!? アメーバってそんな事できるんですか!?」
「ええ。最近だと美容にも効果ありって女子の間に人気なんですよ? もっときれいにしてー!」
「これが噂に聞くアメーバ女子ってやつなのか……」
「なんかニャトル、綺麗にならないニャ」
「俺もなんだけど! どうなってんの!」
「カエサルは綺麗になったサ」
「のろー」
「あれ、獣には効果無いのかな。だったら金返せーー!」
「やっぱり二人は後で私が綺麗にするね! うふふっ」
結局この後戻って洗われることになりました。そして……食事も済ませていよいよ
鑑定です。
「御覧じろうー」
「ごろうじニャー」
「ごろうじろサー」
「のろー」
「ちゃんちゃん、また来週!」
「鑑定しないのかニャ!」
当然その場で凍り付きます。カキーン。
「……あんたら一体、何やってんの? キノコ狩りに行って頭おかしくなった? どころか頭
キノコになってるわよ?」
「サルサさん! これにはふかーーい事情が!」
「あーー、サルサお帰りーー! 寂しかったよーー!」
ご主人の抱擁をさっと避けるサルサさん。おかしいな。いつもなら甘んじて受け入れるはず
なんだけど。
「あんたたち、キノコ臭いわよ」
全員顔を見合わせる。た、確かに――! キノコまみれでした!
「これだけの人数だし、洗浄場にでも行かない? 私も帰って来たばかりだから」
「行くーーー! でもお腹もすいたし……」
「そんな胞子塗れの集団、店の人が嫌がるでしょ! はい、行くよ!」
「あそこで寝てるキノコは放置しましょう。あいつが来るとややこしい」
「何あれ。なんで花提灯だしてるキノコがいるのよ……あんたらは目を離すとまったく……」
「スピーゴラァ、スピーゴラァ……」
ゴラァンタだけおいていき、他全員で洗浄場とやらへ。以外にいろいろあるんだね、ショートの町!
ここはひとつ大衆で俺の可愛さを見せつける時だ! 意気揚々とずりずり移動する。
こっちはご主人の村側の方だ。最近来てないけど、こんなところにあるのかな?
「ここよ。下に降りて行って」
「地下にあるんですか? 地下水か何か?」
「行けばわかるわよ。お金はかかるけど、いいとこよ。私とルビー、ラフィーにヴィーヴィル、シロン
にニャトルにカエサルで七人か。ほら、これで」
「毎度ありがトリーー! 七番の部屋へどうぞ。貸し切り部屋、トリーーー!」
やたらとトリー! がうるさい黒い鳥に銀貨を渡すサルサさん。どこから現れたんだ? 突然わいたぞ?
ここはサルサさんのおごりか。 痩せてるのに太っ腹!
「あ、お金はつけとくから。後で払ってね」
「全然太っ腹じゃない! 見た目通りやせっぱらでした! サルサさんですもんね!」
部屋に入ると確かに個室。座る場所と上空に薄い膜が張られている場所がある。
「ご主人たちはそのままでいいのですか?」
「平気よ。服も綺麗になるから。いいわよー! 開始してー!」
「カエサル、こういうの初めてサ。緊張するサ」
「私もー! 緊張するー!」
「ご主人のは緊張じゃありません。ワクワクです。おとなしくしててください! 足をバタバタしない!」
しばらくすると、トリー! という声とともにぽつぽつと何かが降ってくる。なんだ? 雨?
いや、これは……アメーバ? アメーバーーー!
「うわぁーーー、アメーバの大群です! まずいです! 焼き払いましょう! 閃熱呪文プリーズ!」
「何言ってるのよ。洗浄するんでしょ。はぁ……綺麗になるわぁ」
「ええー!? アメーバってそんな事できるんですか!?」
「ええ。最近だと美容にも効果ありって女子の間に人気なんですよ? もっときれいにしてー!」
「これが噂に聞くアメーバ女子ってやつなのか……」
「なんかニャトル、綺麗にならないニャ」
「俺もなんだけど! どうなってんの!」
「カエサルは綺麗になったサ」
「のろー」
「あれ、獣には効果無いのかな。だったら金返せーー!」
「やっぱり二人は後で私が綺麗にするね! うふふっ」
結局この後戻って洗われることになりました。そして……食事も済ませていよいよ
鑑定です。
「御覧じろうー」
「ごろうじニャー」
「ごろうじろサー」
「のろー」
「ちゃんちゃん、また来週!」
「鑑定しないのかニャ!」
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