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第三章 舞踏会と武闘会

第三百六十話 続第三試合 巻き込まれた戦い 

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「大臣の休出に失敗した王子と姫と馬。しかし洞窟の騒動で手薄になったところを運よく逃げた
大臣、バルンバルンバベロベロバース三十二世は無事、あなたたちと合流することを成し遂げる。
彼の話によると、この所業はサンドラ国とムンドラ国の仲を裂こうとする、サンドラ国側の大臣による
計略だと判明した」
「……おい。絶対当たらないだろ、大臣の名前」
「ばる……なんだっけ? 俺様おぼえれねーよ」
「きっと前世の三十一世までは叩きのめされたのよ」
「王子、助けにきてくれたんじゃな! わしゃもうだめかと思ったわい」
「うわ、突然現れたよ……違う意味でダメだろあんたは! ……その恰好でメルザとか、俺でも怒るぞ」
「ふん!」
「ぐえ! これはまた随分とファーフナーも機嫌が悪いですな」
「なぁなぁ爺さん。どーしたらあの三人とまともにやりあえるんだ? 俺様腹減ったよー」
「何を言っておりますやら。さぁ姫様の国に参りましょうぞ」
「おい、ちょっといいか、大臣」
「何ですかな、王子」
「いや、どうやって俺たちを見定め、行動を監視してるのか気になってさ」
「どういうこと? 物語を進めれば私たちの勝ちじゃないの?」
「それって結局この大臣の言う事を全て聞くってことしか方法ないよな」
「あー、そういえばそうだな。つまりその爺さんに……勝てばいいのか?」

 メルザらしいといえばらしいがそうじゃないだろ! 

「そうじゃなくてこの爺さんにあの三人と戦わせるように言わせればいいんじゃないか?」
「そうか、物語をこの爺さんに作らせればいいってことね」
「何を言ってるのじゃ? 王子、ちゃんと話してくれませんと」
「決着をつけたい。サンドラ国とムンドラ国の運命を三対三の試合で」
「ほかならぬ王子の頼みであれば……ええと、なんでしたかのう。サンドラ国と
ムンドラ国の運命を三対三対三で正式な試合をし、決めたい……と。使者を送りますじゃ」
「おい! それはまずいだろ! なんで三が一個多いんだよ!」

「あなたたちは大臣を救い出したが、捕まっていた大臣の提案により
サンドラ国とムンドラ国の運命を試合という形で決める選択を提案され、それを承諾する。
本来姫を送り届けるべきサンドラ国側から、屈強な兵士たちがやってくる。
これら六人を見事打ち倒せば、姫との結婚を即座に行い、両国を一つの国とする……と」

  再び声が鳴り響いた。ディオの声だ。

「俺様、もう結婚したぞ?」
「作中でも結婚するってこと? 私馬よ? 酷くない?」

「このようナ道ヲ選ぶとハ。お前たちの勇気に敬意ヲ表ス」
「おい! ディオ! それにトゥリスか!? そんなのありか!」
「いいんじゃねーか。わかりやすいし」
「さっさと倒してこの茶番終らせてやりましょう!」
「しかしな。リーサスレデクすら使っちゃったしなぁ。少し休憩したいんだけど」

 多少は休めたが大技を使い過ぎた。これで強敵だったらと思うと……はぁ。
 それでもメルザやファナは温存されてるし、どうにかなるか。

 ふっと場面が変わり……あれ、武闘会に戻った? 周りのみなも突然現れた俺たちに
かなり驚いている。

「やっと戻って来たわ! 一体どこいってたの? 対戦者も見当たらないし!」
「司会の意味が全くなかったではないか。ちみらは本当にもう」
「ふふふ。そうなったか。いいね」
「マミムメモマミムメモ、ヤ、ユ、ヨー! 物語の結末は、こ、ち、ら!」

 エーナが指をぱちりとすると……俺たちの目の前に六人が現れる。これもまだ、物語の続きの効果か。
 そして……俺たちがいる側に太陽のようなマークの国旗が、そして相手側には三日月のような国旗がある。
 ゲンドールに月はない。俺以外はよくわからないマークに見えるだろうな。
 そして対戦相手を……みたくなかった。

「なぁ。やっぱり俺様たちやばいかも」
「そうね。やばいわ。とってもやばいわね。今からでも遅くないから取り消しましょう」
「……頼むよディオ。取り消してくれーーーー!」

 俺たちの目の前には……Cチームのイーファ、ベルディア、ジェネストそして……
Dチーム、ハーヴァル、イビン、シーザー師匠がいた。

「マミムメモマミムメモヤ、ユ、ヨーし! 三対三対三、三つ巴の戦いがはっじまっるよー!」
「このバトルロイヤル、本当にやるつもりか!?」

 嬉しそうなエーナの声と辺り一面から驚きの声が沸き上がっていた。
 本当にやるの? ていうかエーナたち、戦ってなくないか!? 
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