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第六章 強くなる
第百二十七話 ブレイウルフとトレント
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「やだ、一緒に行く!」
「メルザ、ここからは俺一人じゃないと難しいんだ。わかってくれ」
「やだ、嫌だよ。もうあんなのは嫌なんだよ……」
「メルザさん……」
やはりというか俺一人でベレッタに行くのに納得がいかない我が主。
その気持ちは嬉しいが、身を隠す術がない以上俺一人で行く方が安全だ。
ここまでスムーズに事が運んでいない以上、臨機応変な対応もいる。
「なぁメルザ。俺は絶対無事に戻る自信があるんだ。
それに領域に戻って
やらないといけない事もある。
リルとサラも加えて、ガーランド傭兵団の俺たちだけのチームも作りたい。
メルザが主だ。そのために領域で準備をしてほしいんだ」
「俺様一人じゃ出来ないよ。ルインが一緒に戻ってやってくれよ」
「それじゃリルとサラをメンバーに入れるのは難しいだろ? 常闇のカイナ
とも何れはケリをつけたいからな。あいつらだけは許せない」
「けど……」
「それにいざとなったらレウスさんやファナもいるしな!」
そういうとファナとレウスさんは封印の中でサムズアップする。
「二人ともずるい。俺様だって行きたいのに」
「ムーラさんまで危険な目に合わせたくないし。新しい住民を迎えるのも主の仕事だぞ?」
「むー……わかったよ。じゃあぜってー生きて帰ってくるんだぞ。その……ちょっとだけ
ぎゅっとさせてくれ」
メルザは俺を抱きしめると、心配そうに小さな手でぎゅっと掴む。
俺はメルザの頭を優しく撫でてやり、なるべく早めに戻ると告げた。
本当はパモを連れて行きたかったが、パモはマッハ村に着いた後、モラコ族達と
一緒に案内を兼ねて先に帰した。
ニーメに一足先に連絡するために。
「フェドラートさん。メルザ達をよろしくお願いします」
「無事フェルス皇国までお連れします。あなたも気を付けて」
こうして俺は一人でリルとサラの元へ向かう事になった。
ここマッハ村より南西方面にあるベレッタへは、トカタウロスのブラザー
ソンが連れて行ってくれる。
マッハで走る彼らなら確かにすぐにたどり着けそうだ。
「ヨウブラザー! お前を無事に届け、前途多難な戦場の先に平和y世届け」
「ヘイブラザー。こんな困難な道を前進全身で感謝!」
俺たちは拳を合わせると、俺は背に乗ってマッハ村を後にした。
「いっきに行くぜブラザー。ベレッタの手前までだ。
それより先は送っていけねぇ。すまねぇ!」
「十分だ。頼んだぜ!」
俺はソンに捕まりとてつもない速さの移動を開始する。
帰りどうすっかなこれ……と考えながら景色を見ると
砂漠っぽさが
無くなり赤土の大地になる。
残虐のベルータスの名通りの場所のようだ。
途中大型のモンスターも複数見たが、ソンはとても早く
全てを避けていった。
やっぱ素早さって大事!
数十分程走っただろうか。赤土の大地の窪みのところに
穴が開いていた。
ソンがそこに入る。
「届けられるのはここまでだ。ここから真っすぐ南下しろ。
しばらくしたら城塞が見えるはずだ。そこがベレッタ。
町と呼ぶには危険な場所だ。
十分気を付けて情報を探ってくれ」
「ああ。何から何まで感謝してるよブラザー」
俺たちは再度拳を合わせて別れを告げた。
さてここからはまだベレッタは見えないな。
この穴倉で少し休憩しつつ作戦などをファナに伝えておこう。
「ファナ、出れるか?」
「ええ、もちろんよ。一人じゃ寂しいでしょ?」
「今後の予定だが……」
俺はファナに今後の詳細を話しておいた。
持ってきた食料を食べて少し寝た後、ベレッタへ向けて動き出す。
「おっと、早速腕慣らしだな」
「おお、ブレイウルフ君だ。あいつら友達ー『じゃないだろ!』」
名前がわかるのはいいけど友達じゃないと思うので突っ込んどいた。
レウスさんが出てきてしょげる。いやそこまで落ち込まなくても。
相手は一匹だし都合がいい。
俺はアドレスからカットラスを引き抜き練習がてら戦いを挑む。
ブレイウルフもこちらに気づき低くうなる。
「剣展開」
バレバレの剣展開をブレイウルフに放つ。当然回避されるが
回避方向に蛇籠手から蛇を放つ。
更にブレイウルフは跳躍で回避した。跳躍が高い!
だが更に上を跳躍する俺。そのままアドレスを叩き込んだ。
当然封印指定はしてある。封印値八十二! 足りない!
だが大ダメージを受けたブレイウルフはかなり及び腰だ。
「泥槍」
俺はマッドサハギンの泥槍で少し加減して攻撃した。
封印値は百になり、無事封印できた。
この辺りでもう少し狩りたい所だが……おっ。
俺は動く木で有名なトレントを見つけた。
トレントに擬態するウルフは倒したことがあるが、本物のトレントは初めてだ。
封印指定して戦おうとするが……木が切れない。
アドレスがまだ火力不足なのはわかるが、これは剣で
ぶった切る代物じゃ
ない気がする。
あっちは木を伸ばして攻撃してくるし。嫌な相手だ。
「アイアンクラッシャー」
俺はデュラハン後輩のアイアンクラッシャーを炸裂させてなぎ倒す方針にした。
封印値四十八。かなり効果的だ。
小枝のようなものはアドレスで斬れるので回避しやすい。
「っ! 丸くなる!」
急に変な物体を飛ばしてきたので、アリマジロの技まるくなるを使った。
かなり防御力が上がる。変な物体はまつぼっくりのような奴だった。
なんかちかちか点滅しているのが気になったので
跳躍で思い切り飛んだ。
下で爆発が起こる……爆弾かよ! 厄介だな。
早めに倒さないと。
俺は一気にアイアンクラッシャーを叩き込み
トレントの封印に成功した。
これで無事二匹増えた。
今日一日でピーグシャーク、ロックスネーク、ブレイウルフ、トレントとかなり増やす事ができた。
トレントの正式名は不明だが……まだアクリル板化させていない奴がいたら、狩りながら
ベレッタまで行こう。
「メルザ、ここからは俺一人じゃないと難しいんだ。わかってくれ」
「やだ、嫌だよ。もうあんなのは嫌なんだよ……」
「メルザさん……」
やはりというか俺一人でベレッタに行くのに納得がいかない我が主。
その気持ちは嬉しいが、身を隠す術がない以上俺一人で行く方が安全だ。
ここまでスムーズに事が運んでいない以上、臨機応変な対応もいる。
「なぁメルザ。俺は絶対無事に戻る自信があるんだ。
それに領域に戻って
やらないといけない事もある。
リルとサラも加えて、ガーランド傭兵団の俺たちだけのチームも作りたい。
メルザが主だ。そのために領域で準備をしてほしいんだ」
「俺様一人じゃ出来ないよ。ルインが一緒に戻ってやってくれよ」
「それじゃリルとサラをメンバーに入れるのは難しいだろ? 常闇のカイナ
とも何れはケリをつけたいからな。あいつらだけは許せない」
「けど……」
「それにいざとなったらレウスさんやファナもいるしな!」
そういうとファナとレウスさんは封印の中でサムズアップする。
「二人ともずるい。俺様だって行きたいのに」
「ムーラさんまで危険な目に合わせたくないし。新しい住民を迎えるのも主の仕事だぞ?」
「むー……わかったよ。じゃあぜってー生きて帰ってくるんだぞ。その……ちょっとだけ
ぎゅっとさせてくれ」
メルザは俺を抱きしめると、心配そうに小さな手でぎゅっと掴む。
俺はメルザの頭を優しく撫でてやり、なるべく早めに戻ると告げた。
本当はパモを連れて行きたかったが、パモはマッハ村に着いた後、モラコ族達と
一緒に案内を兼ねて先に帰した。
ニーメに一足先に連絡するために。
「フェドラートさん。メルザ達をよろしくお願いします」
「無事フェルス皇国までお連れします。あなたも気を付けて」
こうして俺は一人でリルとサラの元へ向かう事になった。
ここマッハ村より南西方面にあるベレッタへは、トカタウロスのブラザー
ソンが連れて行ってくれる。
マッハで走る彼らなら確かにすぐにたどり着けそうだ。
「ヨウブラザー! お前を無事に届け、前途多難な戦場の先に平和y世届け」
「ヘイブラザー。こんな困難な道を前進全身で感謝!」
俺たちは拳を合わせると、俺は背に乗ってマッハ村を後にした。
「いっきに行くぜブラザー。ベレッタの手前までだ。
それより先は送っていけねぇ。すまねぇ!」
「十分だ。頼んだぜ!」
俺はソンに捕まりとてつもない速さの移動を開始する。
帰りどうすっかなこれ……と考えながら景色を見ると
砂漠っぽさが
無くなり赤土の大地になる。
残虐のベルータスの名通りの場所のようだ。
途中大型のモンスターも複数見たが、ソンはとても早く
全てを避けていった。
やっぱ素早さって大事!
数十分程走っただろうか。赤土の大地の窪みのところに
穴が開いていた。
ソンがそこに入る。
「届けられるのはここまでだ。ここから真っすぐ南下しろ。
しばらくしたら城塞が見えるはずだ。そこがベレッタ。
町と呼ぶには危険な場所だ。
十分気を付けて情報を探ってくれ」
「ああ。何から何まで感謝してるよブラザー」
俺たちは再度拳を合わせて別れを告げた。
さてここからはまだベレッタは見えないな。
この穴倉で少し休憩しつつ作戦などをファナに伝えておこう。
「ファナ、出れるか?」
「ええ、もちろんよ。一人じゃ寂しいでしょ?」
「今後の予定だが……」
俺はファナに今後の詳細を話しておいた。
持ってきた食料を食べて少し寝た後、ベレッタへ向けて動き出す。
「おっと、早速腕慣らしだな」
「おお、ブレイウルフ君だ。あいつら友達ー『じゃないだろ!』」
名前がわかるのはいいけど友達じゃないと思うので突っ込んどいた。
レウスさんが出てきてしょげる。いやそこまで落ち込まなくても。
相手は一匹だし都合がいい。
俺はアドレスからカットラスを引き抜き練習がてら戦いを挑む。
ブレイウルフもこちらに気づき低くうなる。
「剣展開」
バレバレの剣展開をブレイウルフに放つ。当然回避されるが
回避方向に蛇籠手から蛇を放つ。
更にブレイウルフは跳躍で回避した。跳躍が高い!
だが更に上を跳躍する俺。そのままアドレスを叩き込んだ。
当然封印指定はしてある。封印値八十二! 足りない!
だが大ダメージを受けたブレイウルフはかなり及び腰だ。
「泥槍」
俺はマッドサハギンの泥槍で少し加減して攻撃した。
封印値は百になり、無事封印できた。
この辺りでもう少し狩りたい所だが……おっ。
俺は動く木で有名なトレントを見つけた。
トレントに擬態するウルフは倒したことがあるが、本物のトレントは初めてだ。
封印指定して戦おうとするが……木が切れない。
アドレスがまだ火力不足なのはわかるが、これは剣で
ぶった切る代物じゃ
ない気がする。
あっちは木を伸ばして攻撃してくるし。嫌な相手だ。
「アイアンクラッシャー」
俺はデュラハン後輩のアイアンクラッシャーを炸裂させてなぎ倒す方針にした。
封印値四十八。かなり効果的だ。
小枝のようなものはアドレスで斬れるので回避しやすい。
「っ! 丸くなる!」
急に変な物体を飛ばしてきたので、アリマジロの技まるくなるを使った。
かなり防御力が上がる。変な物体はまつぼっくりのような奴だった。
なんかちかちか点滅しているのが気になったので
跳躍で思い切り飛んだ。
下で爆発が起こる……爆弾かよ! 厄介だな。
早めに倒さないと。
俺は一気にアイアンクラッシャーを叩き込み
トレントの封印に成功した。
これで無事二匹増えた。
今日一日でピーグシャーク、ロックスネーク、ブレイウルフ、トレントとかなり増やす事ができた。
トレントの正式名は不明だが……まだアクリル板化させていない奴がいたら、狩りながら
ベレッタまで行こう。
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