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第五章 求むるは何を欲するものなり

第九十六話 三階を目指して

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 ルインはやっと起きた。

 どのくらい意識を失っていたのかわからないが、俺はドラゴントウマを倒して
大の字で横たわっていた。

 目を開けると覗き込む骸骨。俺はもう一度目を閉じて寝る事にした。

「よう、起きたか? 起きたよな? 死んだように寝てたから
死んでるかと思ったぞ。一度死んでみるか? 楽しいぞ?」
「……俺が死んだらレウスさんも浄化するんでしょ?」
「あー、そうだったそうだった。
だーっはっは! やっぱルイン面白いな! な!」
「えーっとそれでレウスさん。さっきのトウマさんはお友達だったんじゃ」
「なー、あいつ失礼だよな。俺の事忘れて襲ってくるってよ。なぁ? もう友達
やめようと思って殴っといたからな。安心しろ」

 何を安心しろってんだい! とんでもない奴に突っ込んでって
モンスターに絡まれないでくれ! 

と心の中でツッコミをいれて、ふぅとため息をつく。
一度レウスさんを籠手に戻そう。

 そういえばドラゴントウマさん籠手に封印したんだよな。
 あ、アクリル板になってもトウマさんがでかすぎて
表示できないや。
 
 尻尾しか見えない。まぁいいや。

 戦力アップした俺はレウスさんの浮遊で若干浮きながら
上の階へ上がった。
 
 しばらく行くと細い通路に出る。
 さっそく正面に今度は鉄球をもったデュラハンさんがいらっしゃる。

 できれば広いところでたたかいたいんだが。
 
 やっぱ近接武器だけじゃ全然だめだな。遠隔攻撃の大事さがよくわかる。

 狭い所で鉄球とか、リーチも威力も反則だろう。

 あ、そうか鉄球相手ならもしかして蛇籠手でいけるんじゃ。

 俺はそう思い、封印できる場所を指定しておき
蛇籠手をやつに向けて使用した。

 しゅるしゅると蛇になりやつを丸のみにする。

 お、動かない! しかもちょっとずつ体力も回復できる。
 ただの鉄球ならいけそうだ。時間はかかるがこのまま
封印値百を待とう。

 「君は戦い方も普通じゃないね」ってリルなら言うんだろうな。

 どうやら鉄球デュラハンも封印出来たようだ。またいいお土産ができたぞ。 
 
 中の奴は悔しそうにアクリル板の中で滅茶苦茶鉄球振ってるけど。あとで謝ろう。

 しばらく細い道が続き道なりに歩いていくと小部屋が沢山ある場所にでた。

 怖いので当然全部スルー。
 
 一か所だけ扉が開いていたので少し覗いてみた。

 でかいアイスの棒みたいのに目がついてる怖いのがいたので俺はそのまま先に向かった。

 避けれる戦闘はここからは避けていきたい。
 三階まで行かないと何も始まらない。

 先を急ぐと少し広い部屋に先ほどのアイスバーみたいなやつがいた。
 結局やるのかよ! 仕方ないのでレウスさんを出す。

「お、イッキョだ。おーいイッキョ。懐かしいな元気だったか」

 そいつさっきもいただろ! 沢山いるやつだそいつ! 

 イッキョと言われたやつはそのまま頭突きというか
アイスバー部分を
レウスさんに叩き込んだ。骨は打撃に弱い。バラバラになるレウスさん。

「何しやがるイッキョてめーもう怒った!」

 それループ演出です。はい。

 どっちもレウスさんが怒りのあまり倒してくれたので
封印できなかった。
 まぁいいか……ちょっと怖いしな、あれ。

「お、ここが2階から上に行く場所かな?」
「きっとそうだ。怪しいとこだしな。ここ。なぁ?」

 確かに少し雰囲気が変わった場所だ。祭壇みたいなのあるし。怖いよ。

 少し階段を上るともう少し広くなっている。中央には何かいるな。

 両手をずっと上げているローブを被った……影か?

 参ったな。どう見ても打撃は効かないし。

 あの両手ずっと上げてるのって疲れないんですかね。

「よう、ターフスキアーだろ。久しぶりだなター君よう!」

 しまったー! レウスさんを出したままだったーーー! どうみてもター君て
雰囲気じゃないだろ、おい! 
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