ミネ

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「法正、たべっ子どうぶつ」
 三人で東棟での昼休み。やれやれといった風に法正は立ち上がり購買部まで買いに行く。
「コタ、ジュースは?」
「もういらない」

 寺礁院の一件があった日、神楽の家に連れて行かれ、一晩中二人に犯され続けたが、急に誘発剤で起こされた発情期はぴたりと止んだ。
 夜も遅かったので、もう一晩神楽の家に泊まらせてもらったその昼に俺はまた発情期を起こした。
 抱き潰されるとしばらくして医者がやってきた。発情期がおかしい俺に神楽が呼んでくれた。
 どうやら誘発剤で発情期を無理矢理起こしたせいで発情期の周期が狂ってしまったらしい。
 俺はいつ発情期が来るかもわからない抑制剤の効かない体で日々を過ごすことになった。


 法正がたべっ子どうぶつを買ってきた。封を開けてパッケージから取り出すと一つ口に差し出した。俺は首を振った。
「おれ、次の授業体育だからもう行く」
 俺は立ち上がる。
「まだ時間はありますよ」
 法正は手を引くと倒れ込む俺の体を支えた。

 法正の腕の中に収まると端正な顔が降りてきてキスをされる。
 俺は力一杯振り払った。
「‥さわんな」
 力で法正に敵うはずもなく振り払った腕は易々と掴まれる。
「機嫌が悪いですね?」
「うるさい。はなせ」
 法正のキスがもう一度落ちてくる。
 俺は唇を噛んだ。
「──っ!」
 法正の口は赤く染まり血が垂れた。
「発情期のことで気が立っているのでしょうが私に当たらないでください。鼓太郎、謝ってください」
 俺は答えない。
 法正は立ち上がると俺の腕を持つ。
「躾は得意なんです」

 
 法正はあっという間に俺のズボンを下着ごと下ろすと、鞄に入ったままだった結束バンドを取り出して俺の性器の根元を縛った。
 優しく扱いて勃ち上げる。膨張した性器で根元が苦しい。
「い、いたぃ‥」
 中指を舐めると蕾に差し入れ前立腺を刺激する。
「や、やめ‥やめて」
 何度も指で快感の一点を擦られる。性器の先端からは先走りの蜜が滲み出した。
 指を引き抜くとウエットティッシュで拭き取り、俺の下着と一緒にゴミ箱に捨てた。
 硬く勃ち上がったままの性器で制服のズボンを履かせられる。
 ライトグレーのズボンは瞬く間に中央に色濃いシミを作った。
「次の授業は体育でしたよね?急がないと遅刻してしまいますよ」

 俺は立ったまま動けない。
 法正は教室を出ようとする。神楽も呆れたように続く。
 俺は法正の袖を掴んだ。

「鼓太郎、ごめんなさいは?」
「───ごめん、なさい‥」
 消え去りそうな声で呟く。
「唇の傷、舐めて下さい」
 俺は法正の言うことに従った。

 法正はスマホを取り出し送迎の車を呼んだ。

「ズボンを下ろしてお尻をこちらに向けて下さい。挿入しやすいように。自分で広げて」
 法正は潤滑剤も使わずに押し這入ってきた。
 俺は性器の縛りを解かれることなく車が到着するまで犯された。



 俺はなんて惨めなんだろう。


 

 
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