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凱にいちゃんは嶺にいちゃんの再びの連絡を断れず飲み会に行ってしまった。

いい雰囲気だったんだから、電話出なきゃいーのに。


まあ、五色叔父さんと凱にいちゃんと嶺にいちゃん、ほんとうは三人で口裏合わせていたなんてこの時の俺にそんなことわかるはずもない。


そして、一人になって心も体もさみしくなった俺の部屋に五色叔父さんがやってきた。


「ただいま、京。アイスクリーム買ってきたんだ。食べない?」

「───いらない。‥部屋から出てけよ」

「この間のことまだ怒ってるの?」

怒ってるとか、怒ってないとか、そーゆーレベルの話じゃない気がする。

「京が女の子なんて連れてくるから、つい」

つい?ついであんなことできるんだ‥。この人。


「俺もう学校行けないよ!」


「‥うん。まあ、そうだよね」
頬にうっすら笑みさえ浮かべてまったく悪気がない。当然だろうとでも言いたげだ。

五色叔父さんは部屋に入り込んででっかいベッドに座る俺の目の前に立つ。威圧感。

「京はどこにも行かないでずっと私のそばにいればいいよ」


冗談じゃない!

冗談じゃないよ!!

絶対いやだ。


まだにいちゃん達に媚び売ってる方が100倍マシ。

この時は怒ってて思いつかなかったけど、俺を家から出さないために、わざと加山さんの前でセックスしたのかとあとで思い至った時ゾッとした。



「ああ‥。怒った顔もいいね」

頭に血が上ってる俺を気にもせず色っぽい眼で見てくる。

「部屋から出てってほしいんだけど」

「家の中ばかりで退屈だろう?そうだ今からドライブにでも行かないか?」

話全然聞いてない!

「行かない‥。出てって」

「夜の公園でお散歩がいいかな?首輪つけて」

五色叔父さんの声がワントーン下がる。

提案なんかじゃない。これは命令だ。大きい手が俺の細い首元を撫でた。
俺はやっと、ずっと叔父さんの機嫌を損ね続けていたことに気づいた。
叔父さんが帰国してから避け続けてるのが気に食わなかったのだ。

さらに言えばそれでにいちゃん達に頼ってベタベタしてたのも不機嫌の理由だけど、そこまではわかんなかった。



「い、いや」
俺は一気に血の気が引き、頭をぶんぶん振る。顔は恐怖で青ざめてるに違いない。

「うん。首輪は付けよう。京は私のことが嫌いみたいだからね。うっかり逃げられたら困る」

「に、にげないから‥!一緒にいるから‥」

首の根本を強く持たれ、俺の小さな身体はむりやりに引きずられて五色叔父さんの部屋に連れてかれた。

部屋に入るとチェストから取り出した白いパイソンレザーの首輪を取り出すと俺に取り付けた。丁寧で落ち着いた動作と手つきだ。

首輪には金色のハート型のチャームに同じ色の金のチェーンがぶら下がっている。

どこで手に入れるんだこんなもん。

こわいし、腹が立つけど抵抗できない。だって敵わないことは分かりきってるし、どうせ嫌がっても叔父さんは許してくれない。

「うーん、ドライブ中退屈するといけないね」

そう言ってまたチェストから器具を取り出す。
Cの形に似たシリコン素材の電動のエネマグラだ。

「や、やめ、」

「好きでしょう?ここいじられるの」

五色叔父さんはベッドに腰掛けると俺を膝に寝かせてお尻の穴にクリームをたっぷりつけた指を挿れてきた。

中指はゆっくりとお尻の中に入り、すぐ上の前立腺をくにくにと刺激した。

「───う、うう」
そんなとこいじられたらどうしたって声が出る。


叔父さんは指を引き抜くとエネマグラを挿れた。C型のエネマグラは前立腺と蟻の門渡りってとこを同時に刺激してくる。特に蟻の門渡りのとこにはイボイボが付いていて小刻みな電動がじわじわと身悶えるような快感を与えてくる。

「もう勃起してるけど、いじっちゃだめだよ」

俺は足の指をぎゅっ、ってして何度もやってくる快感に耐える。

オーバーサイズのTシャツと柔らかいパイル地のハーフパンツという家着のまま首輪をつけられて引っ張られた。

「お出かけしよう。そのままじゃ寒いからコートを着なさい」



10月も終わろうとしている。俺は叔父さんに引きずられながら部屋に戻り、クローゼットから襟の大きな薄手のモッズコートを出して着た。ファスナーを閉めてせめて首輪が見えなくなるよう気を使う。

「‥下も履きたい」
コートにハーフパンツじゃ素足が出てて恥ずかしい。

五色叔父さんは意図に気付き、悩ましそうにチラリと脚を見ると、そのままでいいよと笑った。くそったれ。


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