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チェーン店のカフェでこの前言ってた勉強会が開かれた。っても、ほとんどしゃべってるだけでみんな勉強なんてしなかったけど。

形ばかりにノート開いて、誰それはどこの高校行くとか、私立だとか、あの二人は付き合ってるけど別々の学校行くとか、そんな話題に混ぜて加山さんは俺のことをちょこちょこ聞いてくる。高校になったら電車通学?それとも自転車?

そういえばもうすぐ森下くんって誕生日?去年はどんなプレゼントもらった?嬉しかったのは何?

俺は10月が誕生月で、もうすぐ15。去年の誕生日は前も言ったけど部屋を乗っ取る巨大なキングサイズのベッド。その日はにいちゃん二人にやられまくったなぁ‥。絶対言えないけど。


冗談混じりに、にいちゃん達からキングサイズのベッドを貰ったことを話し、
「加山さんこそ去年の誕生日は何が一番嬉しかったの?」なんて返しながらマンゴースムージーを口に含む。
俺は加山さんと、佐木田は安田さん、相生は池谷ちゃんと、なんかペアみたくなって話してる。


そのうち相生が、門限の早い池谷ちゃんを送るって言うから解散になった。

なんとなく、さっきのまま加山さんと二人ぶらぶら帰ることになる。

ふと、店のガラスに映る自分と加山さんを見てため息をつく。

「どうしたの?」

「えー‥。加山さんって身長いくつ?」

「158」

「あんま変わんないね。俺ら」
なんなら若干、俺の方が細い。白くて、なよちょっろい。

「森下くん、そういうの気にするんだ」

「まあね」

「でも、森下くんって、すっごいキレイな顔してるから‥憧れる。私よりかわいいもん」

「褒めてないから、それ」

「あはは。もう少しすればきっとかっこよくなるよ!」

「そーかなー‥」

「うん。絶対。森下くんって、絶対アリ」

「‥あんがと」

ちょっと沈黙。‥なんかいい雰囲気?

「‥ねえ、まだ時間あんなら俺んち寄ってかない?」

「いいの!?」

「俺の部屋、ベッドしかないけど」

冗談っぽく言うと、加山さんも見たいって乗ってくれた。
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