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高校生

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「楽しかったなぁ」

「智也、絶てぇ次は由紀と一緒にしねぇ…」

キャンプ場から帰還中の車の中、由紀はキャンプでの思い出を思い出していた。裕太は智也が由紀にしでかした出来事に対して智也に威圧を放っていた。

「いやいや、ただ俺に抱きついていただけだろ?」

「いやいや、あれもう抱き枕じゃねぇか?がっちり由紀捕まってたぞ」

「動けんかった。でもなんか包まれてる感じで安心感凄かったぞ?あれ」

「はたから見たら智也が由紀を襲ってるようにしか見えたな」

「襲ってるって…こんな少女をあいつが襲うか?…あ、いやロリコンなら、あれ?あいつロリコンだったか?」

少し考え疑問を持ち裕太に聞く、

「あいつはロリコンじゃねぇだろ…多分」

「願っとくか」

「そうしとけ」

手を合わせて祈る俺を可愛い子どもを見るような目で見てくる裕太。目を開けた時その顔がちらっと見え由紀は無言で裕太の脇腹を突いた。

「いてっ、おい…」

「ここ高速道路だぞ?きちんと前向け」

「後で覚えてろよ?」

「望むところだ」

その後サービスエリアにある広場で2人して走り回ったのだった。

「たらいまー…」

「おかえり、とりあえず由紀はソファで寝てろ」

「ん、わかた。」

リビングにつくとソファで横になり眠りにつく、

「さて…と、風呂でも沸かすか」

━…
「んぅ…ふぁ、ゆぅた?…いない、あ…おふろはいってないじゃん…はいるか」

ぼーっとする頭のまま風呂場へ向かった。

「…うぁ?ゆうた?ゆうたもふろか?」

かごの中を見ると裕太の下着等が入っていた。

「あ?この声は由紀か?起きたのか、今俺が使ってるから少し待っててくれすぐ上がる。」

っと風呂場から裕太の声がする。

「だいじょうふ、おれもいっしょにはいる」

「は?」

服を全て脱ぎ風呂場の扉を開ける。

「…はぁ、まだ眠そうってことは頭きちんと働いてないなこれ、いや、働いててもやってるか?」

由紀はシャワーで体を洗い始める。

「こうして見ると由紀ってほんと肌白いよなぁ?」

「ん?」

裕太はそう言いながらつんつんと由紀の腕をつついた。

「さてと、俺はそろそろあがるかな」

「はみがき、きちんと」

「知ってる。そんじゃ由紀、おやすみ」

「おやすみ」

裕太はそう言って風呂場を後にし、数時間後、まだぼーっとした由紀もあがり歯磨きをして寝たのだった。

朝、由紀は早めに目を覚ました。

「ふぁ…顔洗うか…。」

部屋を出て由紀は裕太の部屋の扉をゆっくりと開け中を見る、ベットで寝ている裕太を見て少しにやけた後扉を閉めて洗面所へと向かった。

「やばい、いじっちゃだめだよな…?でもすげぇいじりたくなった。」

顔を洗った後由紀はまた裕太の部屋の扉を開け今度は中に入る。

「少しだけ…ただ鼻を塞ぐだけだ」

そう言いながら由紀は裕太の鼻をつまむ

「……。」

「ふふっ…。」

だんだんと裕太が息苦しそうになると鼻を塞ぐのをやめる、そして落ち着いた時また塞ぐを繰り返す。

「…ふくっ…」

「…。」

笑いを堪えて遊んでいるとふとあるものが目に留まる。

「えっとぉ…お、おはよう?」

「……あぁ、お・は・よ・う?やられる覚悟はもちろんあるんだよな?」

目と目が合う、由紀は冷や汗をたらした。

「あー…えへへ、許して?」

ガシッと鼻をつまんでいた手を掴まれる。

「なんか息苦しいと思ったら、たく…さぁて?何してやるかね?」

「いやぁあはは…まじすんません。お願いだからそんな猛獣みたいな目を向けないで?」

「安心しろ。今日は由紀の好きな豚肉を使った物を出してやる。あぁもちろん油増し増しな?」

「うげっやめてくれ…ほんとに!気持ち悪くなるわそれ!朝からグロッキーは嫌だァ!!」

「恨むならやった自分を恨め!」

その後はどうしたら許してくれるかを裕太に聞き、頭を撫でる事と抱きしめることを要求されて、それをする。何とか朝からグロッキーになる事に回避出来たのだった。

「「いってきまぁす。」」

家を出て学校へ向かう。

「由紀は今日の授業はなんだ?」

「ん?えっと確か国語、算数、理解だったっけ?」

「算数ってお前…小学生かよ」

「小学6年です。」

歩きながら裕太の方を向きドヤる。

「ドヤるな幼く見えるぞ」

「いやもう見た目が幼いだろ」

「だな、いや…6年ってか身長的にもっと下…」

「それ以上はいけない…」

裕太の脇腹をつつきながら続きの言葉を阻止する。

「確かに小1ぐらいだけど…6年で良いじゃんか…」

「あはは、由紀学校ついたぞ」

「は…あ、ほんとだ」

「他の生徒が来ないうちに入っちゃうぞ?」

「らじゃ」

そして、保健室の隣にある扉までやってきた。

「じゃあ由紀、また昼にな?」

ガチャっとその部屋の鍵を開けて中に入る。

「ん、裕太も…寝るなよ?」

「そっちもな?」

「先生と1対1で寝れるか!…じゃあ昼に」

「おう!」

そうして裕太は教室がある方へと消えていった。

昼、

「由紀ー?生きてるか?」

「瀕死状態」

「由紀お前ここで勉強してたんだなぁ…」

「へ?…智也?」

裕太以外の声にびっくりし机から顔を上げるとそこには裕太と智也が居た。

「智也…あれ?なんでいるんだ?」

「酷くね?」

素で聞くと智也は顔を少し引き攣らせ裕太は笑いを堪えていた。

「いや、智也が由紀は来ているのかって聞いてきてな?ここに連れてきたんだ」

「そゆのと、きちんと勉強していて偉いな由紀」

「子ども扱いすんなし」

「いや子どもじゃん」

頭を撫でてくる智也の手を捕まえにぎにぎとする。

「そうだ由紀、校長からなんだが」

「ん?なに?」

裕太は少し苦笑いをしながら言う、

「少しこの学校を探索するか」

「は?なぜに?」

「とりあえず授業中な校内を回るよう言われてる。あ、俺たちは同行できないぞ?当たり前だが」

「じゃあ1人か…?」

「いや、先生とだってさ」

智也の手を頭に乗せ直し裕太の手も頭に乗せながらそんな話をする。

「俺らのクラスに来たら手を振ってもいいぞ?俺は振り返してやる。」

「智也、それやると先生に睨まれるぞ?」

「お前はしないのかよ?」

「されたらまぁ…小さく振り返すが」

「することはするんだな」

「まぁな」

「いや、恥ずいから多分しないぞ?」

「えぇー」

「そうか」

そうして5限が始まる時、俺は先生と一緒に校内を回った。

「---なので、ここはこうして…と、こんなふうにすることでこの問題は簡単に解くことが出来ます。また、」

「今は数学か?」

「みたいですね…」

「…あの、先生?これ恥ずかしいんですが?」

「由紀ちゃんは小さいのでこれが1番なんです。」

赤面をしながら先生に抱っこされる由紀、そして裕太達のクラスが見えてくる。

「あ、ほら裕太さんがいますよ?」

「え、どこどこ?…居た。…あ、気づいた?」

小さく手を振ると優太は少し笑い先生にばれないように小さく手を振り返してくれた。

「えへへ、あ智也もいた。」

智也も気づいたらしく手を振っていた。

「あ、先生にめっちゃ智也睨まれてるやん」

「さて、次に行きますよ?」

「あ、はい!」

そうして、各教室、理科室、家庭科室、情報処理室(パソコン室)、体育館と見ていった。

「うん、楽しいけど…なぜ校内を探索するんだ?」

「校長はどうやら由紀ちゃんをこの学校に今度から普通に通わせるそうですよ?そのためではないかと」

「まじ?俺、裕太たちとまた一緒に居られるのか!やった。」

「外見小学1年の高校生、凄い肩書きですね。」

「確かに、でも先生?俺は小1じゃなく6ですよ?」

「その身長で6年はないですね」

「知ってる。」

その後、部屋へ戻り放課後までいつも通りに過ごした。

「由紀?帰るぞ」

「うぃー、」

「うわ由紀、溶けてるな」

智也は笑いながらつんつんと頬をつついてくる。

「やめろぉ」

「おぉぷにぷに」

「ちなみに全身の肌ぷにぷにだったりする。」

「え?つまりあそk」

「それ以上言ったらもう触らせんぞ?」

「何も言っておりません!」

「よろしい」

そんなやり取りをしていると先生は呆れ顔をしながら、

「何の茶番?ほら、早く暗くならないうちに帰りなさい」

「心配の仕方が親だ」

「母さんだな」

「だな」

「宿題、増やす?」

「「「先生さよなら!」」」

そそくさと部屋を出るのだった。
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