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西脇良平
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「では、取り敢えず彼の家に言って確認しましょうか。すみません、お名前よろしいですか?」
上司であろう警察官は、背の高い男に名前を確認する。
「西脇です……西脇良平です」
「ありがとうございます。では、西脇さん、申し訳ないですが、御同行お願いします」
「……はい……」
「あっ! 私も行きます。早川さん、参考人として御一緒してもらっても良いですか?」
「えっ?! ……まあ、良いですよ」
日吉は友人佐藤に謝って会場を後にして考える。
何となくだが、西脇が観念したような表情をした……。まさか、本当に妻を殺しているんだろうか……。
パトカーには西脇が乗り、日吉の車には早川を乗せる。日吉はパトカーについていきながら、車内で早川に話し掛ける。
「早川さん、凄かったです。いつから人の心が見えるようになったんですか?」
「意外と最近なんですよ。去年ぐらいだったかな?」
「へー。そう言えば今日、急に見えなくなったって言ってましたけど……」
「そうなんです。急に見えなくなったんですよ。殺人の映像を見たせいかも知れません。もう2度と人の心は見えないかも」
「えっ?! それは問題ですね」
そんな事を話している間にパトカーがハザードランプを点滅させている。西脇の自宅に着いたようだ。
日吉と早川が車を降りた時、西脇が玄関のドアを開けたところだった。日吉は、この時も西脇が諦めたような表情をしていると感じた。
西脇、上司、部下、日吉、早川の順で家に入り、上司が話す。
「靴が無いですね。御在宅じゃないんですかね?」
「いえ、妻は綺麗好きなので、靴は毎回片付けます。なので、どちらとも言えません」
「ほほう。そう言えば、部屋も綺麗に片付けられていますね」
「掃除が趣味なんです」
確かに、来客があると分かっていた訳でも無いのに、家の中は埃1つ無い。西脇は1階のリビングに入り、ざっと確認する。
「いませんね」
「2階へ上がりましょうか」
西脇を先頭に2階へ上がり、西脇はトイレを開けた。その時、西脇の表情に余裕が出た。日吉は西脇の変化に違和感を覚えたが、理由が何かは分からない。
「いませんね」
上司であろう警察官は、背の高い男に名前を確認する。
「西脇です……西脇良平です」
「ありがとうございます。では、西脇さん、申し訳ないですが、御同行お願いします」
「……はい……」
「あっ! 私も行きます。早川さん、参考人として御一緒してもらっても良いですか?」
「えっ?! ……まあ、良いですよ」
日吉は友人佐藤に謝って会場を後にして考える。
何となくだが、西脇が観念したような表情をした……。まさか、本当に妻を殺しているんだろうか……。
パトカーには西脇が乗り、日吉の車には早川を乗せる。日吉はパトカーについていきながら、車内で早川に話し掛ける。
「早川さん、凄かったです。いつから人の心が見えるようになったんですか?」
「意外と最近なんですよ。去年ぐらいだったかな?」
「へー。そう言えば今日、急に見えなくなったって言ってましたけど……」
「そうなんです。急に見えなくなったんですよ。殺人の映像を見たせいかも知れません。もう2度と人の心は見えないかも」
「えっ?! それは問題ですね」
そんな事を話している間にパトカーがハザードランプを点滅させている。西脇の自宅に着いたようだ。
日吉と早川が車を降りた時、西脇が玄関のドアを開けたところだった。日吉は、この時も西脇が諦めたような表情をしていると感じた。
西脇、上司、部下、日吉、早川の順で家に入り、上司が話す。
「靴が無いですね。御在宅じゃないんですかね?」
「いえ、妻は綺麗好きなので、靴は毎回片付けます。なので、どちらとも言えません」
「ほほう。そう言えば、部屋も綺麗に片付けられていますね」
「掃除が趣味なんです」
確かに、来客があると分かっていた訳でも無いのに、家の中は埃1つ無い。西脇は1階のリビングに入り、ざっと確認する。
「いませんね」
「2階へ上がりましょうか」
西脇を先頭に2階へ上がり、西脇はトイレを開けた。その時、西脇の表情に余裕が出た。日吉は西脇の変化に違和感を覚えたが、理由が何かは分からない。
「いませんね」
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