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辞職
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来客用玄関の扉を開け、ロッカーからスリッパを取り出し、自分の靴を揃えずに脱いで履き替える。階段を昇り、ガラス張りの2階事務所のドアを開ける。洗濯して丁寧に畳み、ビニール袋に入れた作業着を無造作にカウンターへ置いた。
「大山さん、お疲れ様でした」
アラフォー女性事務員達の挨拶を無視するように、俺は一言も発せず事務所を出る。俺は1度も振り向く事無く、車検終わりなので、いつもより少し綺麗になった黒の軽自動車に乗り込み発進させた。
高校を卒業して10年間働いた工場。将来性が無く、給料アップも期待出来ない為、辞めたというのが1番の理由だが、女性事務員のぶりっ子にも吐き気がしていた。と言いながら、俺は、ぶりっ子の方が好きだ。女性達がよく言う、騙されているというやつだ。男の前だけ良い女の振りをするって話だが、男の前でも悪い女より、せめて、男の前だけでも良い女のぶりっ子の方が断然良いに決まっている。俺の目の届かないところで悪い女であろうと、知る方法が無いので問題無い。だが、この会社の事務員達はぶりっ子と悪い女の部分が俺に見えてしまっている。今後、偶然町で出会っても多分無視するだろう。
「大山さん、お疲れ様でした」
アラフォー女性事務員達の挨拶を無視するように、俺は一言も発せず事務所を出る。俺は1度も振り向く事無く、車検終わりなので、いつもより少し綺麗になった黒の軽自動車に乗り込み発進させた。
高校を卒業して10年間働いた工場。将来性が無く、給料アップも期待出来ない為、辞めたというのが1番の理由だが、女性事務員のぶりっ子にも吐き気がしていた。と言いながら、俺は、ぶりっ子の方が好きだ。女性達がよく言う、騙されているというやつだ。男の前だけ良い女の振りをするって話だが、男の前でも悪い女より、せめて、男の前だけでも良い女のぶりっ子の方が断然良いに決まっている。俺の目の届かないところで悪い女であろうと、知る方法が無いので問題無い。だが、この会社の事務員達はぶりっ子と悪い女の部分が俺に見えてしまっている。今後、偶然町で出会っても多分無視するだろう。
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