ゴーストライター

ジャメヴ

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悪魔の殺し方 8

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「え?!  どういう事?  我部君は前の学校でアイツらと一緒だったの?」
「そういう事じゃないんです。君は悪魔って分かりますか?」
「悪い奴らって意味じゃないの?」
「もちろん悪い奴らなんですけど、人間じゃないんです」
こいつ何言ってるんだ。ヤバい奴つれてきちゃったか?  と僕は思った。すると、我部君が話す。
「私がヤバい奴なんじゃなくて、彼らがヤバい奴なんです」
そうだ、心の中は読まれるんだった。
「まあ、信じられない気持ちも分かりますが、午後に学校へ戻ってみればハッキリします。教室が滅茶苦茶になっていますから」
「教室が滅茶苦茶に?  何で?」
「それが悪魔の能力なんです」
「……取り敢えず、我部君の言いたい事は分かった。じゃあ、もちろん我部君は悪魔じゃないんだよね?」
「私は天使、神の使いです」
いや、ヤバいだろコイツ!  あっ!
「そう、私は天使なので、君の思っている事が分かります。心の中で考えている事を、読み取る能力を神様から授かっているんです。君は神様を信じてないんですか?」
「信じてないよ。僕だけじゃなく日本人は基本、神様なんて信じないよ。ヨーロッパや中東は宗教が盛んだから信じていると思うけどね」
「じゃあ、七夕に願いを書いたり、初詣に出掛けたりしているのは何故?」
「……それは……一種の儀式というか……」
「何だったら信じるんですか?  お化け?  霊?」
「確かに、事故物件のアパートとかには怖くて入れないけど、基本的に信じてないよ。じゃあ、逆に聞くけど、神様って何人……いや、何柱いるんだい?」
「この世界の神は1人です」
「1人……。ん?  この世界?」
「もちろん、色んな世界がありますよね?」
「色んな世界って?」
「分かりやすく言います。例えば、地球が1つの世界だとすると、宇宙の何処かに同じ様な星があって、生物がいるかも知れない。その星は違う世界で、神様がいるかも知れないし、いないかも知れない。他の世界の事は私には分かりませんが、この世界の神様は1人なんです」
「なるほど……。そういえば、神様って柱って数えないの?」
「ああ、この世界の神様は人間だからね」
「えええ?!  人間?!」
「そんなに驚くところじゃないです。そもそも、キリストだって釈迦だって人間じゃないですか。まあ、キリストは神では無くて、預言者として扱う宗教もありますが……」
「そう言われるとそうだけど……」
「そもそも神様を信じていないと言っていたのに、神様が人間だと聞いて驚くのもおかしいじゃないですか」
「でも、神を信じていない人でも、何となく神様ってこういう感じだなってイメージはあるじゃないか。それなのに、人間だって言われると、ちょっとね……」
「ギリシャ神話だって古事記だって、人間みたいにダメな神様ばかりじゃないですか」
「確かに……」
「まあ、神の存在を信じようが信じまいが関係無くて、悪魔の存在を信じるかどうかがポイントなんです。君にあの悪魔達を殺して欲しいんです」
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