28 / 37
①
あの日のこと
しおりを挟む
昇矢くんと一緒に暮らすようになって、2か月が経った頃、出社すると、真壁さんに呼ばれて、課長室に行くと、
「これ、北播摩さんに頼まれたもの」
書類が入ったような封書を持っていた。
「何?」
「聞いてないのか?」
「何を?」
「ま、いい。渡しといて」
「はい」
何だろう?封をしてあるから、開けて見るわけにもいかない。
帰って、昇矢くんに話すと、
「あ、それな」
と言って、封を開けて見ている。
「何?」
「うん、ちょっと待って」
何なの?
「里桜のお母さんの居場所探してもらった」
「え?」
「里桜が入院してる時に真壁さんと少し話して、会社の書類にはお母さんが保証者になってるって聞いて、でも、今は連絡取れない、とも言ってて。その時に、名刺貰ってたから、里桜が退院した後、連絡とって、もう1度、お母さんに連絡取れないかって、お願いしたんだよ。人事の方にも取り合ってくれたみたいで」
「わかったの?」
「うん。これ」
書類を見た。
「えっと・・・」
「ここだったら、車で2時間くらいじゃないかな」
「そっか」
「会いに行く?」
「え?」
「里桜は結婚あまり考えていないって言ったけど、俺は、里桜と結婚したい。だから、里桜のお母さんにも挨拶したいし、俺の両親にも会って欲しい」
「あの、ちょっと待って」
「何?」
「聞かないようにしてたけど、あのさ、」
「もしかして、慶子との事?」
「え、うん」
「慶子は未婚で司を産んだ。父親はどんな人か話してくれなかった。高校の時にバイトしてた時の先輩で、何年か振りかに、そのバイト先に久し振りに顔出したら、司の保育園のお迎えに行かなきゃって言ってて、それから、度々、会うようになって。って感じかな。俺は結婚したいって言った。でも、拒否された。うちの親にも反対されたし」
「もういいよ」
「え?」
「聞きたかったのに、なんかさ」
「そう、だな」
「私、昇矢くんのお父さんやお母さんに反対されない?」
「大丈夫だろ?」
「だってさ、歳も違うし」
「そんな事・・・そうだなぁ」
「え~」
「大丈夫。俺が守るから」
「これ、北播摩さんに頼まれたもの」
書類が入ったような封書を持っていた。
「何?」
「聞いてないのか?」
「何を?」
「ま、いい。渡しといて」
「はい」
何だろう?封をしてあるから、開けて見るわけにもいかない。
帰って、昇矢くんに話すと、
「あ、それな」
と言って、封を開けて見ている。
「何?」
「うん、ちょっと待って」
何なの?
「里桜のお母さんの居場所探してもらった」
「え?」
「里桜が入院してる時に真壁さんと少し話して、会社の書類にはお母さんが保証者になってるって聞いて、でも、今は連絡取れない、とも言ってて。その時に、名刺貰ってたから、里桜が退院した後、連絡とって、もう1度、お母さんに連絡取れないかって、お願いしたんだよ。人事の方にも取り合ってくれたみたいで」
「わかったの?」
「うん。これ」
書類を見た。
「えっと・・・」
「ここだったら、車で2時間くらいじゃないかな」
「そっか」
「会いに行く?」
「え?」
「里桜は結婚あまり考えていないって言ったけど、俺は、里桜と結婚したい。だから、里桜のお母さんにも挨拶したいし、俺の両親にも会って欲しい」
「あの、ちょっと待って」
「何?」
「聞かないようにしてたけど、あのさ、」
「もしかして、慶子との事?」
「え、うん」
「慶子は未婚で司を産んだ。父親はどんな人か話してくれなかった。高校の時にバイトしてた時の先輩で、何年か振りかに、そのバイト先に久し振りに顔出したら、司の保育園のお迎えに行かなきゃって言ってて、それから、度々、会うようになって。って感じかな。俺は結婚したいって言った。でも、拒否された。うちの親にも反対されたし」
「もういいよ」
「え?」
「聞きたかったのに、なんかさ」
「そう、だな」
「私、昇矢くんのお父さんやお母さんに反対されない?」
「大丈夫だろ?」
「だってさ、歳も違うし」
「そんな事・・・そうだなぁ」
「え~」
「大丈夫。俺が守るから」
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
新しい派遣先の上司が私のことを好きすぎた件 他
rpmカンパニー
恋愛
新しい派遣先の上司が私のことを好きすぎた件
新しい派遣先の上司は、いつも私の面倒を見てくれる。でも他の人に言われて挙動の一つ一つを見てみると私のこと好きだよね。というか好きすぎるよね!?そんな状態でお別れになったらどうなるの?(食べられます)(ムーンライトノベルズに投稿したものから一部文言を修正しています)
人には人の考え方がある
みんなに怒鳴られて上手くいかない。
仕事が嫌になり始めた時に助けてくれたのは彼だった。
彼と一緒に仕事をこなすうちに大事なことに気づいていく。
受け取り方の違い
奈美は部下に熱心に教育をしていたが、
当の部下から教育内容を全否定される。
ショックを受けてやけ酒を煽っていた時、
昔教えていた後輩がやってきた。
「先輩は愛が重すぎるんですよ」
「先輩の愛は僕一人が受け取ればいいんです」
そう言って唇を奪うと……。
今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる