上 下
9 / 12

私の本当の気持ち、彼は知らない

しおりを挟む
仕事が終わった頃、嘉神さんが私の所まで来てくれて、一緒に帰った。
嘉神さんも、前とは違う部署で働いてる。今は別の階なので、昼休みの時間しか顔を合わす事がない。
車に乗ってから、
「多賀野は好き嫌いあったっけ?」
澤樹さんには、私の事、"愛華"って名前で呼ばれてた。
嘉神さんからは、"多賀野"って、呼ばれる。
「ううん、私は好き嫌いはあまりないよ」
「じゃ、俺の馴染みの店行くね」
「馴染み店って?」
「中華だよ」
「私、中華好きだよ」
「よかった」
嘉神さんは自分のマンションの駐車場に車を停め、
「近いから歩いて行く」
と言った。
歩いてすぐの中華屋さんに入り、嘉神さんは店長さんらしき人に挨拶した。
大皿の料理をいくつか注文し、分けて食べた。どれも美味しかった。
食べてる間はほぼ無言だった。
店を出てから、
「飲もうか」
「飲むって、何処で?」
嘉神はマンションを指差した。
嘉神さんの部屋で、って事?
「さ、行くよ」
と、私の手を繋ぎ歩き出した。











しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】maybe 恋の予感~イジワル上司の甘いご褒美~

蓮美ちま
恋愛
会社のなんでも屋さん。それが私の仕事。 なのに突然、企画部エースの補佐につくことになって……?! アイドル顔負けのルックス 庶務課 蜂谷あすか(24) × 社内人気NO.1のイケメンエリート 企画部エース 天野翔(31) 「会社のなんでも屋さんから、天野さん専属のなんでも屋さんってこと…?」 女子社員から妬まれるのは面倒。 イケメンには関わりたくないのに。 「お前は俺専属のなんでも屋だろ?」 イジワルで横柄な天野さんだけど、仕事は抜群に出来て人望もあって 人を思いやれる優しい人。 そんな彼に認められたいと思う反面、なかなか素直になれなくて…。 「私、…役に立ちました?」 それなら…もっと……。 「褒めて下さい」 もっともっと、彼に認められたい。 「もっと、褒めて下さ…っん!」 首の後ろを掬いあげられるように掴まれて 重ねた唇は煙草の匂いがした。 「なぁ。褒めて欲しい?」 それは甘いキスの誘惑…。

月明かり

凛子
恋愛
月明かりかと思えば、工事現場の仮説用投光器だった。 どうしてこんなところに? 私を騙したってことですか?

靴ひも

陽紫葵
恋愛
好きだった中学の先輩と、思わぬところで再会して・・・

【R18】エリートビジネスマンの裏の顔

白波瀬 綾音
恋愛
御社のエース、危険人物すぎます​─​──​。 私、高瀬緋莉(27)は、思いを寄せていた業界最大手の同業他社勤務のエリート営業マン檜垣瑤太(30)に執着され、軟禁されてしまう。 同じチームの後輩、石橋蓮(25)が異変に気付くが…… この生活に果たして救いはあるのか。 ※サムネにAI生成画像を使用しています

合コン先で出会ったのは、まさかの妹!?~僕はこの後、妹と…?~

仲田志郎
恋愛
友人に人数合わせで無理やり連れてこられた合コン。 そこにはまさかの妹が!? お互いに兄妹だと言い出せないまま、波乱を呼ぶ展開が今始まる…。

優しい微笑をください~上司の誤解をとく方法

栗原さとみ
恋愛
仕事のできる上司に、誤解され嫌われている私。どうやら会長の愛人でコネ入社だと思われているらしい…。その上浮気っぽいと思われているようで。上司はイケメンだし、仕事ぶりは素敵過ぎて、片想いを拗らせていくばかり。甘々オフィスラブ、王道のほっこり系恋愛話。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

ただ今、元彼出現中〜合コン編〜

瀬那
恋愛
美希が合コンに行くと元彼の広樹が居た… 忘れたくても忘れられない日に…

処理中です...