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I'm going to go to school.

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蒸し暑い。
昨日雨が降ったからだろうか。
毛穴から一気に汗が噴き出してくる。

こんなことがあるから夏場は嫌いだ。
朝からどんなに頑張って髪を整えたって
学校に行くまでにぺちゃんこになってしまう。


学校に着いてからも
しばらくは汗でベトベト。
学校がいくら涼しくたって汗は止まらない。

「おーーい!!夏帆おはよー!!」

聞き覚えのある声。
女子の悩みなんか知らないって感じの
はっちゃけた声。
まさしく真である。
ここは平然を装って、
いつも通りの感じで接してみよう。

「おはよ、真」

「ねー、夏帆なにしてるの?」

学校に行くに決まっているがこんなことを聞いてくるのが真である。

「I'm going to go to school.」

めっちゃ発音良く言ってやった。

「うぇー、夏帆、俺が英語嫌いなの知ってるだろ?」

もちろん知っている。
いつも英語の時間は寝ているか、落書きするか。
授業をまじめに聞いていそうな時に限って
なにかいたずらを企んでいる。

「あっそ、それがなにか?」
「夏帆はいつも冷たいな!氷の妖精でもついてるんじゃないか?」

毎回そんなことを言ってくる。

「つけてません。早く行かないとまた遅刻するよ。今度こそ指導になるよ。」

「けぇー!!わかってるよ、そんなこと!
夏帆も早くこないと遅刻するぞ!!」

そう言って真はさっさと行ってしまった。
あいつ、きっと上着のことなんか忘れているんだろう。
あーあ、あんな嘘考えなくてもよかったかな?

今更そんなことを思えてくる。

もう!気持ちがよくわからない!
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