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確かなもの
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「新田さんっ!」
叫ぶも、既に遅い。
大量の血刃が全方向から襲い掛かった。
全員は既に囲まれていたのだ。
左右の窓、上からもドラキュラ軍人が現れる。
飛散する壁や窓の破片が落ち、視界が晴れた。
狙撃された二人は倒れているものの、リリアを含めて全員は生存している。
間一髪でリリアが、シールドで五人を覆った。全員を守りきれていた。
四人のドラキュラ軍人から攻撃を受ける中、リリアは両腕をクロスさせ、シールドを強化させる。
「もはや、無駄な抵抗だ」
「どの道、貴様等の負けだ」
現れたドラキュラ軍人達も、武器を突き付けられていたドラキュラ軍人も、勝ち誇っている。
「くっ、まだだっ!」
まだ、出来る事はある!
この命、尽き果てるまで……。
窮地に奥歯を噛み締めつつも、新田を含んだ全員は諦めはしない。
「安心しろ。命までは奪らない」
「本当の目的は、軍隊の貴様等だからな」
思いも寄らない言葉に、隊員達とリリアに動揺が走る。
「どういう事だ⁉︎」
嘲笑うドラキュラ軍人は真の目的を打ち明け出す。
「放射能と我がドラキュラの血を同時に浴びせれば、人間の貴様等は忠実な、思考を持たぬ化け物に変わるんだ」
「ここにいる人間、全てが我がドラキュラ軍の武器になる。待ち構えている貴様等の援軍もなっ」
それが本当の目的……。
リリアも隊員達も、目を見開き驚愕している。
そんな中で、隊員達は決死の覚悟を真と自覚した。
「その前に、お前等を道連れに死んでやるよっ!」
「あぁ! 相討ちの覚悟は出来たかっ⁉︎」
視線を交えずとも、隊員達の意思は一致している。
シールドの中で、隊員達は武器を強く構えた。
鋭く研がれた眼差しには、一点の曇りもない。
——あいつ等も同じ筈だ。
窮地に立たされて、同志の信頼は確かなものだと理解する。
遠藤が率いる分隊も、何もせずに終わりはしない。
「リリア様、作業員の救出をお願いします!」
新田は横にいるリリアに懇願する。その左手には手榴弾が握られている。
「生きて下さい! 命に替わる大切な思いが正義でも、私は皆様には生きて欲しい! ずっと、そう言いたかったんだ‼︎」
リリアは強く言い放った。
視線は前だが、頭の子羽から全てを注視出来ている。
失敗しない!
やってみせるっ……。
「撃ってくださいっ!」
リリアは叫び、両腕をクロスさせた。
「リリア様⁉︎ シールドの中ですよっ⁉︎」
訳が分からず、新田は聞き返す。
「通過させますっ」
「出来る訳ないだろ⁉︎ そんな真似っ」
リリアの発言を聞き、ドラキュラ軍人は馬鹿にした。
その反応が腹ただしい。
新田はリリアを信じる事にした。
『優撃シールド!』
リリアが叫びと同時に新田は刃を放つ。
刃は、新田の前にいるドラキュラ軍人を切り刻んだ。
見事にシールドを維持している。
目で合図し、他の二人も刃を放つ。
見事に刃はシールドを通過したが、ドラキュラ軍人達は剣で払い除けた。だが、一度も見た事のない優撃シールドに、目を見開き驚いている。
隊員の一人がゴッドスターを撃つ。
一人の剣を消せた。
さすがにリリアは苦しそうだ。
それでもリリアは、歯を食い縛り耐え、シールドを維持させている。
ドラキュラ兵の真の目的を知った今、この場にいる誰もが知らない気付いていない事実が他にある。
それは、リリアが着ている制服、胸元で揺れるスカーフの下に、隠しカメラが付けられていた事だ。
リリアの手首を掴み、胸を揺らした後で伊吹が秘かに付けたものだった。
叫ぶも、既に遅い。
大量の血刃が全方向から襲い掛かった。
全員は既に囲まれていたのだ。
左右の窓、上からもドラキュラ軍人が現れる。
飛散する壁や窓の破片が落ち、視界が晴れた。
狙撃された二人は倒れているものの、リリアを含めて全員は生存している。
間一髪でリリアが、シールドで五人を覆った。全員を守りきれていた。
四人のドラキュラ軍人から攻撃を受ける中、リリアは両腕をクロスさせ、シールドを強化させる。
「もはや、無駄な抵抗だ」
「どの道、貴様等の負けだ」
現れたドラキュラ軍人達も、武器を突き付けられていたドラキュラ軍人も、勝ち誇っている。
「くっ、まだだっ!」
まだ、出来る事はある!
この命、尽き果てるまで……。
窮地に奥歯を噛み締めつつも、新田を含んだ全員は諦めはしない。
「安心しろ。命までは奪らない」
「本当の目的は、軍隊の貴様等だからな」
思いも寄らない言葉に、隊員達とリリアに動揺が走る。
「どういう事だ⁉︎」
嘲笑うドラキュラ軍人は真の目的を打ち明け出す。
「放射能と我がドラキュラの血を同時に浴びせれば、人間の貴様等は忠実な、思考を持たぬ化け物に変わるんだ」
「ここにいる人間、全てが我がドラキュラ軍の武器になる。待ち構えている貴様等の援軍もなっ」
それが本当の目的……。
リリアも隊員達も、目を見開き驚愕している。
そんな中で、隊員達は決死の覚悟を真と自覚した。
「その前に、お前等を道連れに死んでやるよっ!」
「あぁ! 相討ちの覚悟は出来たかっ⁉︎」
視線を交えずとも、隊員達の意思は一致している。
シールドの中で、隊員達は武器を強く構えた。
鋭く研がれた眼差しには、一点の曇りもない。
——あいつ等も同じ筈だ。
窮地に立たされて、同志の信頼は確かなものだと理解する。
遠藤が率いる分隊も、何もせずに終わりはしない。
「リリア様、作業員の救出をお願いします!」
新田は横にいるリリアに懇願する。その左手には手榴弾が握られている。
「生きて下さい! 命に替わる大切な思いが正義でも、私は皆様には生きて欲しい! ずっと、そう言いたかったんだ‼︎」
リリアは強く言い放った。
視線は前だが、頭の子羽から全てを注視出来ている。
失敗しない!
やってみせるっ……。
「撃ってくださいっ!」
リリアは叫び、両腕をクロスさせた。
「リリア様⁉︎ シールドの中ですよっ⁉︎」
訳が分からず、新田は聞き返す。
「通過させますっ」
「出来る訳ないだろ⁉︎ そんな真似っ」
リリアの発言を聞き、ドラキュラ軍人は馬鹿にした。
その反応が腹ただしい。
新田はリリアを信じる事にした。
『優撃シールド!』
リリアが叫びと同時に新田は刃を放つ。
刃は、新田の前にいるドラキュラ軍人を切り刻んだ。
見事にシールドを維持している。
目で合図し、他の二人も刃を放つ。
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一人の剣を消せた。
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それでもリリアは、歯を食い縛り耐え、シールドを維持させている。
ドラキュラ兵の真の目的を知った今、この場にいる誰もが知らない気付いていない事実が他にある。
それは、リリアが着ている制服、胸元で揺れるスカーフの下に、隠しカメラが付けられていた事だ。
リリアの手首を掴み、胸を揺らした後で伊吹が秘かに付けたものだった。
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