22 / 71
第1章:希代の聖女
第22話 おてんば姫
しおりを挟む
ドレスの裾を摘まんで駆け寄った私が、その勢いのまま若い男に肩から体当たりをした。
若い男は意表を突かれたようで態勢を崩し、地面に倒れ込んでいた。
それと同時にお父さんが若い男の顔面を拳で殴り抜き、若い男は失神してしまったようだ。
私は若い男の手から手持ち鞄を取り返し、被害者のご婦人に振り返る。
「危ない所でしたわね。お怪我はありませんか?」
「え、ええ……取り返してくれてありがとう」
ご婦人は手鞄を受け取ると、戸惑いながらも微笑んでお礼を告げてくれた。
ようやく駆け寄ってきたアンリ兄様が、あわてたように私に告げてくる。
「危ないじゃないか! シトラスが怪我をしたらどうするつもりだ!」
そんなことを言われても、こんなことは前回の人生でよくあったことだ。
十年間、怪我をしたこともなかった。
一度こうしてひったくりに失敗した泥棒は、すぐに逃げてしまうのが常だった。
危ないことだとは少しも感じていない。
私が小首を傾げると、アンリ兄様は大きくため息をついた。
「シトラス。お前はもう公爵令嬢なんだ。こんな危ないことは兵士たちに任せても問題ない。
この程度の窃盗犯なんて、すぐに捕まる。だから街の住人でこんな悪さをする奴は居ないんだ。
それを知らないとはおおかた、外から来たよそ者なんだろう」
アンリ兄様が冷たい眼差しを倒れ込んでいる若い男に向けていた。
――その眼差しには覚えがある。前回の人生で散々私が浴びた視線だ。
騒ぎを聞いて駆け寄ってきた街の若い兵士が、アンリ兄様の姿を見てあわてて敬礼していた。
「――アンリ様?! これはどういうことですか?!」
アンリ兄様が無表情に告げる。
「窃盗犯だ。連行しろ」
あ、やっぱり素っ気ないアンリ兄様は健在だ。
「は、かしこまりました――しかし、こちらの護衛は見ない顔ですね。
そちらのご令嬢が連れられている兵士でしょうか」
「この子はシトラス。私の妹だ。
この護衛は新しい我が家の兵士だ。
父上は今は忙しくしているが、近いうちに布告が出されるだろう」
アンリ兄様に続いて、お父さんが大きな声で告げる。
「ギーグ・ゲウス・ガストーニュだ! 公爵家に仕える同僚として、これからよろしくな!」
兵士の一人が、驚いたように声を上げる。
「ギーグ?! あのギーグ殿か! 無敗の格闘家が、公爵様に仕官したというのか?!」
お父さんが楽しそうに頷いた。
「そういうことになる。つい三日前から世話になっているから、街の兵士たちが知らんのも無理はない。
そのうち共に仕事をする日も来るだろう」
戸惑う兵士たちに別れを告げ、私たちは馬車に戻っていった。
馬車が走り始め、アンリ兄様が私に目を向ける。
「あんなことをして、肝を冷やしたぞ。
相手が刃物でも持っていたら、どうするつもりだったんだ」
刃物? 刃物がどうしたの?
私はきょとんと小首を傾げる。
「あの程度の相手が振るう刃物なんて、私には当たりませんわ。
お忘れですか? 私はお父さんの本気の拳を避けられるんですよ?」
アンリ兄様が小さくため息をついた。
「だとしても、シトラスはもう公爵令嬢なんだ。
声を上げたら、それ以上は周囲の兵士たちに任せて欲しい。
自分から窃盗犯に体当たりをするだなんて、令嬢の取る行動ではないぞ」
「ですが、すぐに転ばせてしまえばそれだけで終わりますわ。
あの手の輩は、隙のある人間から物を取ったらすぐに身を隠してしまうもの。
それに失敗したと悟った時点で、すぐに逃げてしまいますの。
刃物を持って歯向かってくる事なんて、ほとんどありませんでしたわ」
「……そうか、十年間の実績があるということか。
だが、そうだとしても、エルメーテ公爵家の令嬢としては相応しい行動とは思えない。
これからは自重してくれ」
私はゆっくりと首を横に振った。
「相手を取り逃がしてしまえば、物を取られた人が悲しみます。
もしかしたら、お金には代えられない大切な物を持ち歩いているかもしれません。
万が一でも物を盗まれるなど、あってはならないんです。
誰かが悲しむかもしれないとわかっていて、黙って見ている事などできません」
お父さんが大きな声で笑いだした。
「ははは! アンリ公爵令息よ、心配は要らん!
こんな公爵令嬢が居てもいいではないか!
私は娘がまっすぐに育ってくれて、嬉しく思っているぞ!」
アンリ兄様はそれ以上なにも言えないようで、ふてくされたように窓の外を見ていた。
その後は他の手芸店や洋服店を回り、わずかな人々に挨拶をして一日が終わった。
アンリ兄様はやはり、無表情で無愛想に私を紹介して回っていた。
帰り道の馬車の中で、アンリ兄様が窓の外を見ながら小さく告げる。
「……シトラスは、十年間そうやって生きてきたのか?」
なんの話だろう?
……あー、泥棒のことかな。
でも、どういう意味なんだろう?
私は質問の意図がわからず、小首を傾げた。
「ええ、そうですけれど……それがどうかしまして?」
「話では、公爵令嬢や聖女とは名ばかりの、使いっ走りとして戦地を巡らされていたそうじゃないか。
ろくな食事も与えられず、満足な待遇も受けず、貧しい平民並みの扱いを受けて居たように聞こえた。
それなのに、そうやって見かけた罪人を捕まえていたのか?」
「捕まえられたことはあまりありませんわよ?
逃げる相手を捕まえるほどの力は、私にはありませんでしたから。
街の兵士たちも、小悪党を捕まえるような殊勝な方は少なかったのです」
それでも、他人に危害を加えようとする人間の邪魔をする事はできていた。
兵士が来ればそれで逃げてしまう。
私はそれまで、時間を稼ぐだけで良かったのだ。
「……そうやって、お前に救われた人間も多かったのだろうな」
「そうでしょうか? そうだとしたら、少しは聖女として働けたのだと思えますわね。
最後は聖女のお役目に失敗してしまいましたが、できる限りのことをやれたのだと思えますわ」
「今日のことは噂に乗るだろう。
おそらく『おてんばな公爵令嬢がやってきた』とな。
公爵家の姫として、少し問題が出るかもしれない」
お姫様かー。私のキャラじゃないんだよなー。だって元は村娘だよ?
でも王家の血を引く家の令嬢だから、そう呼ばれちゃうのは仕方がない。
それに――
「悪い噂も、前回の人生で散々味わいましたわ。
その程度の噂であれば、痛くもかゆくもありません」
アンリ兄様がため息をついてから私を見た。
「どうやら、シトラスに自重を求めるのが間違っているようだ。
だが公爵家の姫として、父上が恥をかくことのないよう、なるだけ慎んでくれると助かる。
お前自身にも、悪い噂はよくない結果を招くだろう」
よくない結果……あの日のように、処刑台に上がる結果になるのだろうか。
私は気分が落ち込んで、肩を落としてうつむいた。
「やはり、こんな性格が災いして私は処刑されてしまったのでしょうか。
このままでは、また私は処刑台送りにされてしまうのでしょうか。
だとしても、私は悪党を見逃すなんて事が出来るとは思えません。
悲しむ人を見過ごして生きるなんて、私にはできないのです」
お父さんの楽しげな声が聞こえる。
「そんな心配は要らん。
今日の出来事も、すこし元気な娘が公爵家にやって来たという程度で収まるだろう。
シトラスが処刑台送りにされたのは、悪人共にうとまれたからだ。
そういう意味では、お前の性格が影響して処刑台送りにされたとも言える。
だが今度はお前の周りに私たちが居る。
二度とお前を処刑台になど、上げさせるものか!」
お父さんを見上げると、頼もしい微笑みを浮かべていた。
「……うん、頼りにしてるね、お父さん!」
アンリ兄様がため息と共に私に告げてくる。
「――ふぅ。シトラスを守るのは大変みたいだな。
だが父上たちだけじゃない、私だって付いている。
必ずお前を守り切って見せるとも」
私はアンリ兄様の顔を見て微笑んだ。
「頼りにしていますわね、お兄様!」
アンリ兄様は困ったように微笑みながら、静かに頷いた。
若い男は意表を突かれたようで態勢を崩し、地面に倒れ込んでいた。
それと同時にお父さんが若い男の顔面を拳で殴り抜き、若い男は失神してしまったようだ。
私は若い男の手から手持ち鞄を取り返し、被害者のご婦人に振り返る。
「危ない所でしたわね。お怪我はありませんか?」
「え、ええ……取り返してくれてありがとう」
ご婦人は手鞄を受け取ると、戸惑いながらも微笑んでお礼を告げてくれた。
ようやく駆け寄ってきたアンリ兄様が、あわてたように私に告げてくる。
「危ないじゃないか! シトラスが怪我をしたらどうするつもりだ!」
そんなことを言われても、こんなことは前回の人生でよくあったことだ。
十年間、怪我をしたこともなかった。
一度こうしてひったくりに失敗した泥棒は、すぐに逃げてしまうのが常だった。
危ないことだとは少しも感じていない。
私が小首を傾げると、アンリ兄様は大きくため息をついた。
「シトラス。お前はもう公爵令嬢なんだ。こんな危ないことは兵士たちに任せても問題ない。
この程度の窃盗犯なんて、すぐに捕まる。だから街の住人でこんな悪さをする奴は居ないんだ。
それを知らないとはおおかた、外から来たよそ者なんだろう」
アンリ兄様が冷たい眼差しを倒れ込んでいる若い男に向けていた。
――その眼差しには覚えがある。前回の人生で散々私が浴びた視線だ。
騒ぎを聞いて駆け寄ってきた街の若い兵士が、アンリ兄様の姿を見てあわてて敬礼していた。
「――アンリ様?! これはどういうことですか?!」
アンリ兄様が無表情に告げる。
「窃盗犯だ。連行しろ」
あ、やっぱり素っ気ないアンリ兄様は健在だ。
「は、かしこまりました――しかし、こちらの護衛は見ない顔ですね。
そちらのご令嬢が連れられている兵士でしょうか」
「この子はシトラス。私の妹だ。
この護衛は新しい我が家の兵士だ。
父上は今は忙しくしているが、近いうちに布告が出されるだろう」
アンリ兄様に続いて、お父さんが大きな声で告げる。
「ギーグ・ゲウス・ガストーニュだ! 公爵家に仕える同僚として、これからよろしくな!」
兵士の一人が、驚いたように声を上げる。
「ギーグ?! あのギーグ殿か! 無敗の格闘家が、公爵様に仕官したというのか?!」
お父さんが楽しそうに頷いた。
「そういうことになる。つい三日前から世話になっているから、街の兵士たちが知らんのも無理はない。
そのうち共に仕事をする日も来るだろう」
戸惑う兵士たちに別れを告げ、私たちは馬車に戻っていった。
馬車が走り始め、アンリ兄様が私に目を向ける。
「あんなことをして、肝を冷やしたぞ。
相手が刃物でも持っていたら、どうするつもりだったんだ」
刃物? 刃物がどうしたの?
私はきょとんと小首を傾げる。
「あの程度の相手が振るう刃物なんて、私には当たりませんわ。
お忘れですか? 私はお父さんの本気の拳を避けられるんですよ?」
アンリ兄様が小さくため息をついた。
「だとしても、シトラスはもう公爵令嬢なんだ。
声を上げたら、それ以上は周囲の兵士たちに任せて欲しい。
自分から窃盗犯に体当たりをするだなんて、令嬢の取る行動ではないぞ」
「ですが、すぐに転ばせてしまえばそれだけで終わりますわ。
あの手の輩は、隙のある人間から物を取ったらすぐに身を隠してしまうもの。
それに失敗したと悟った時点で、すぐに逃げてしまいますの。
刃物を持って歯向かってくる事なんて、ほとんどありませんでしたわ」
「……そうか、十年間の実績があるということか。
だが、そうだとしても、エルメーテ公爵家の令嬢としては相応しい行動とは思えない。
これからは自重してくれ」
私はゆっくりと首を横に振った。
「相手を取り逃がしてしまえば、物を取られた人が悲しみます。
もしかしたら、お金には代えられない大切な物を持ち歩いているかもしれません。
万が一でも物を盗まれるなど、あってはならないんです。
誰かが悲しむかもしれないとわかっていて、黙って見ている事などできません」
お父さんが大きな声で笑いだした。
「ははは! アンリ公爵令息よ、心配は要らん!
こんな公爵令嬢が居てもいいではないか!
私は娘がまっすぐに育ってくれて、嬉しく思っているぞ!」
アンリ兄様はそれ以上なにも言えないようで、ふてくされたように窓の外を見ていた。
その後は他の手芸店や洋服店を回り、わずかな人々に挨拶をして一日が終わった。
アンリ兄様はやはり、無表情で無愛想に私を紹介して回っていた。
帰り道の馬車の中で、アンリ兄様が窓の外を見ながら小さく告げる。
「……シトラスは、十年間そうやって生きてきたのか?」
なんの話だろう?
……あー、泥棒のことかな。
でも、どういう意味なんだろう?
私は質問の意図がわからず、小首を傾げた。
「ええ、そうですけれど……それがどうかしまして?」
「話では、公爵令嬢や聖女とは名ばかりの、使いっ走りとして戦地を巡らされていたそうじゃないか。
ろくな食事も与えられず、満足な待遇も受けず、貧しい平民並みの扱いを受けて居たように聞こえた。
それなのに、そうやって見かけた罪人を捕まえていたのか?」
「捕まえられたことはあまりありませんわよ?
逃げる相手を捕まえるほどの力は、私にはありませんでしたから。
街の兵士たちも、小悪党を捕まえるような殊勝な方は少なかったのです」
それでも、他人に危害を加えようとする人間の邪魔をする事はできていた。
兵士が来ればそれで逃げてしまう。
私はそれまで、時間を稼ぐだけで良かったのだ。
「……そうやって、お前に救われた人間も多かったのだろうな」
「そうでしょうか? そうだとしたら、少しは聖女として働けたのだと思えますわね。
最後は聖女のお役目に失敗してしまいましたが、できる限りのことをやれたのだと思えますわ」
「今日のことは噂に乗るだろう。
おそらく『おてんばな公爵令嬢がやってきた』とな。
公爵家の姫として、少し問題が出るかもしれない」
お姫様かー。私のキャラじゃないんだよなー。だって元は村娘だよ?
でも王家の血を引く家の令嬢だから、そう呼ばれちゃうのは仕方がない。
それに――
「悪い噂も、前回の人生で散々味わいましたわ。
その程度の噂であれば、痛くもかゆくもありません」
アンリ兄様がため息をついてから私を見た。
「どうやら、シトラスに自重を求めるのが間違っているようだ。
だが公爵家の姫として、父上が恥をかくことのないよう、なるだけ慎んでくれると助かる。
お前自身にも、悪い噂はよくない結果を招くだろう」
よくない結果……あの日のように、処刑台に上がる結果になるのだろうか。
私は気分が落ち込んで、肩を落としてうつむいた。
「やはり、こんな性格が災いして私は処刑されてしまったのでしょうか。
このままでは、また私は処刑台送りにされてしまうのでしょうか。
だとしても、私は悪党を見逃すなんて事が出来るとは思えません。
悲しむ人を見過ごして生きるなんて、私にはできないのです」
お父さんの楽しげな声が聞こえる。
「そんな心配は要らん。
今日の出来事も、すこし元気な娘が公爵家にやって来たという程度で収まるだろう。
シトラスが処刑台送りにされたのは、悪人共にうとまれたからだ。
そういう意味では、お前の性格が影響して処刑台送りにされたとも言える。
だが今度はお前の周りに私たちが居る。
二度とお前を処刑台になど、上げさせるものか!」
お父さんを見上げると、頼もしい微笑みを浮かべていた。
「……うん、頼りにしてるね、お父さん!」
アンリ兄様がため息と共に私に告げてくる。
「――ふぅ。シトラスを守るのは大変みたいだな。
だが父上たちだけじゃない、私だって付いている。
必ずお前を守り切って見せるとも」
私はアンリ兄様の顔を見て微笑んだ。
「頼りにしていますわね、お兄様!」
アンリ兄様は困ったように微笑みながら、静かに頷いた。
516
お気に入りに追加
1,583
あなたにおすすめの小説
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から「破壊神」と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
この野菜は悪役令嬢がつくりました!
真鳥カノ
ファンタジー
幼い頃から聖女候補として育った公爵令嬢レティシアは、婚約者である王子から突然、婚約破棄を宣言される。
花や植物に『恵み』を与えるはずの聖女なのに、何故か花を枯らしてしまったレティシアは「偽聖女」とまで呼ばれ、どん底に落ちる。
だけどレティシアの力には秘密があって……?
せっかくだからのんびり花や野菜でも育てようとするレティシアは、どこでもやらかす……!
レティシアの力を巡って動き出す陰謀……?
色々起こっているけれど、私は今日も野菜を作ったり食べたり忙しい!
毎日2〜3回更新予定
だいたい6時30分、昼12時頃、18時頃のどこかで更新します!
失われた力を身に宿す元聖女は、それでも気楽に過ごしたい~いえ、Sランク冒険者とかは結構です!~
紅月シン
ファンタジー
聖女として異世界に召喚された狭霧聖菜は、聖女としての勤めを果たし終え、満ち足りた中でその生涯を終えようとしていた。
いや嘘だ。
本当は不満でいっぱいだった。
食事と入浴と睡眠を除いた全ての時間で人を癒し続けなくちゃならないとかどんなブラックだと思っていた。
だがそんな不満を漏らすことなく死に至り、そのことを神が不憫にでも思ったのか、聖菜は辺境伯家の末娘セーナとして二度目の人生を送ることになった。
しかし次こそは気楽に生きたいと願ったはずなのに、ある日セーナは前世の記憶と共にその身には聖女としての癒しの力が流れていることを知ってしまう。
そしてその時点で、セーナの人生は決定付けられた。
二度とあんな目はご免だと、気楽に生きるため、家を出て冒険者になることを決意したのだ。
だが彼女は知らなかった。
三百年の時が過ぎた現代では、既に癒しの力というものは失われてしまっていたということを。
知らぬままに力をばら撒く少女は、その願いとは裏腹に、様々な騒動を引き起こし、解決していくことになるのであった。
※完結しました。
※小説家になろう様にも投稿しています
アレキサンドライトの憂鬱。
雪月海桜
ファンタジー
桜木愛、二十五歳。王道のトラック事故により転生した先は、剣と魔法のこれまた王道の異世界だった。
アレキサンドライト帝国の公爵令嬢ミア・モルガナイトとして生まれたわたしは、五歳にして自身の属性が限りなく悪役令嬢に近いことを悟ってしまう。
どうせ生まれ変わったなら、悪役令嬢にありがちな処刑や追放バッドエンドは回避したい!
更正生活を送る中、ただひとつ、王道から異なるのが……『悪役令嬢』のライバルポジション『光の聖女』は、わたしの前世のお母さんだった……!?
これは双子の皇子や聖女と共に、皇帝陛下の憂鬱を晴らすべく、各地の異変を解決しに向かうことになったわたしたちの、いろんな形の家族や愛の物語。
★表紙イラスト……rin.rin様より。
実家を追放された名家の三女は、薬師を目指します。~草を食べて生き残り、聖女になって実家を潰す~
juice
ファンタジー
過去に名家を誇った辺境貴族の生まれで貴族の三女として生まれたミラ。
しかし、才能に嫉妬した兄や姉に虐げられて、ついに家を追い出されてしまった。
彼女は森で草を食べて生き抜き、その時に食べた草がただの草ではなく、ポーションの原料だった。そうとは知らず高級な薬草を食べまくった結果、体にも異変が……。
知らないうちに高価な材料を集めていたことから、冒険者兼薬師見習いを始めるミラ。
新しい街で新しい生活を始めることになるのだが――。
新生活の中で、兄姉たちの嘘が次々と暴かれることに。
そして、聖女にまつわる、実家の兄姉が隠したとんでもない事実を知ることになる。
【完結】白い結婚で生まれた私は王族にはなりません〜光の精霊王と予言の王女〜
白崎りか
ファンタジー
「悪女オリヴィア! 白い結婚を神官が証明した。婚姻は無効だ! 私は愛するフローラを王妃にする!」
即位したばかりの国王が、宣言した。
真実の愛で結ばれた王とその恋人は、永遠の愛を誓いあう。
だが、そこには大きな秘密があった。
王に命じられた神官は、白い結婚を偽証していた。
この時、悪女オリヴィアは娘を身ごもっていたのだ。
そして、光の精霊王の契約者となる予言の王女を産むことになる。
第一部 貴族学園編
私の名前はレティシア。
政略結婚した王と元王妃の間にできた娘なのだけど、私の存在は、生まれる前に消された。
だから、いとこの双子の姉ってことになってる。
この世界の貴族は、5歳になったら貴族学園に通わないといけない。私と弟は、そこで、契約獣を得るためのハードな訓練をしている。
私の異母弟にも会った。彼は私に、「目玉をよこせ」なんて言う、わがままな王子だった。
第二部 魔法学校編
失ってしまったかけがえのない人。
復讐のために精霊王と契約する。
魔法学校で再会した貴族学園時代の同級生。
毒薬を送った犯人を捜すために、パーティに出席する。
修行を続け、勇者の遺産を手にいれる。
前半は、ほのぼのゆっくり進みます。
後半は、どろどろさくさくです。
小説家になろう様にも投稿してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる