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青髭(中編1)
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ザコタは歩いていた。塔を目印に。だが…。
最初は、見えていたはずの辺境伯の城のような塔のある屋敷も最早、見えなくなって、深い森の中。
還らずの森…危険な野生動物さえ足を踏み入れない、食人木や木精が生息する森。人間が入ったら生還するのが極めて難しい森にいつしか迷いこんでいた。
ティーラーリーラリーラーラー、ティラー…
樹の中からなんか妙な音が聞こえる?
服の端切れみたいなものも見える気がするな?
大変だ、食人木だか木精だかに人間が捕まっている!たすけなきゃ!
中で楽器の演奏してるくらいだ大丈夫、まだ生きてる!助けるためにはまずは、火か?刃物か?いや、それとも除草剤?
どれも手元にはない。持ってるのは、大量の塩と飲み水のかわりの桃のジュースと干したブドウに固い黒パン…なぜか石灰が一袋。何が出来るか?
少し考えて
石灰に塩を混ぜてと…樹に振りかけた。
なにも起きない。もしかしたら、水分が必要かなと桃のジュース…はもったいないからと、ちょっと失礼して…。ズボンを寛げて水分を樹に与えました。樹は、堪ったものではありません。
濡れた石灰は、熱を発します。それは、時に火災を引き起こすほどです。そこまで、ザコタが知っていたかは…。ただ、このときは、塩分取らせたら木が枯れたりしないかな?とおもっただけでした。
冬でもないのに湯気?がでていたと思ったら。
火が出ました。
これ、中の人…蒸し焼きにならないか?
ギュィーン、ギャーン。キュィーン!
演奏は、さっきより激しい音になっている。
樹の悲鳴にも聞こえます。
「うわぁ!」
あ、ぺいっと吐き出すようにして出てきたのは、顔にふしぎな模様がある美貌の男。耳には沢山の装飾がついてます。
この男の人は…たぶん吟遊詩人でしょうか?
「助かった…。あなたは、恩人だ。辞世のなごりの演奏をしていたが…。」
視線が、下をむいて黙ってしまった。ん?
あ、オレサマ、まだズボンからオレサマが顔をだしていた…。ギャー。これじゃ変質者じゃん!
慌てて仕舞おうとしたら…足がもつれて…。
「あ、危ない!」
押したおしてしまった…。はしたないよな?
「オレサマ、もうお婿にいけない…」
照れ隠しの冗談でそういってみたら。
「じゃぁ、私が貰おうか?可愛い人。」
目の前の男にきゅーこんされたのだった。
球根じゃなくて求婚だ。魂を吸いとられる吸魂でもなく!
最初は、見えていたはずの辺境伯の城のような塔のある屋敷も最早、見えなくなって、深い森の中。
還らずの森…危険な野生動物さえ足を踏み入れない、食人木や木精が生息する森。人間が入ったら生還するのが極めて難しい森にいつしか迷いこんでいた。
ティーラーリーラリーラーラー、ティラー…
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中で楽器の演奏してるくらいだ大丈夫、まだ生きてる!助けるためにはまずは、火か?刃物か?いや、それとも除草剤?
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石灰に塩を混ぜてと…樹に振りかけた。
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濡れた石灰は、熱を発します。それは、時に火災を引き起こすほどです。そこまで、ザコタが知っていたかは…。ただ、このときは、塩分取らせたら木が枯れたりしないかな?とおもっただけでした。
冬でもないのに湯気?がでていたと思ったら。
火が出ました。
これ、中の人…蒸し焼きにならないか?
ギュィーン、ギャーン。キュィーン!
演奏は、さっきより激しい音になっている。
樹の悲鳴にも聞こえます。
「うわぁ!」
あ、ぺいっと吐き出すようにして出てきたのは、顔にふしぎな模様がある美貌の男。耳には沢山の装飾がついてます。
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