裏切りの蜜は甘く 【完結】

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SIDE 若頭

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やっと組員の事が片付いた

俺に付いて来るのは36名
35名は予想通りだったが、まさか要まで付いてくるとは思わなかった

光一が要にもドスを渡し、要も何の戸惑いもなく小指を切ろうとしたと聞いた時は驚いた

要は龍崎が拾ってきた男で、佐山と同じで親父が俺に付けた若頭補佐だった

親父の息のかかった奴だと思っていたから、面談の時の『組長にも本部長にも恩はありません。この世界で俺を育ててくれているのは若頭お一人です。』の言葉には驚かされた


要とは意見が食い違い意見を交わす事も確かにあったが…それを自分を育てていると思ってくれていた事は嬉しかった


佐山は現在麒麟会の組員の監視の元監禁されている

静流が後で客が来てから佐山に話しを聞くと言ったからだ

親父と姐さんと本部長の処理は、静流の客が来てからする事になった
というのも、その客と言うのがまさかの西日本を纏める吾妻組の若頭と瀧本さんだという…


セイと旬が担当した組員達の話しは聞いた

佐山が組長側のスパイで矢沢を陥れた

しかも海外の傭兵部隊を引き込んで事を起こそうとしていた

佐山は一体何者なのか…真の目的は何なのか……

あのホテルで矢沢が受け取った璃一は佐山が用意したって事だろう

璃一が記憶をなくす前に海外に居たのなら…………考えたくはないが傭兵部隊の一員だったのだろう
だからあんな古い銃を知っていた…

でも何故記憶がない?
それにあの怪我は誰にやられた?

璃一の記憶が戻ったら……いや、璃一の正体がわかったら静流はどうするのか……

それでも俺は誰を敵に回しても璃一を手放す事はできそうにない


一度璃一の様子を見に部屋へ戻る事にした






「何でセイは寝てるんだ??」

部屋に戻るとリビングダイニングルームのソファーにセイが寝ていた


「いや…寝てるんじゃなく気を失っちゃって…」


静流が苦笑いをする


「……静流、何をした?」


「えーっと…ちょびっとキスして愛してるって伝えただけなんだけど…」


あちゃー…そんなことしたらセイが気を失っても仕方ないだろ


「静流、セイは恋愛と無関係な生活を送ってきたんだぞ。キャパオーバーになるのは当たり前だろ?セイの様子を確認しながら一つ一つ、手とり足とり教えていかねぇと嫌われるぞ?」


「それは困る。もうセイを知らなかった時には戻れないからね。」


「はいはい、なら我慢も覚えろよ。今までの奴等と一緒にすんな。」


俺が軽く睨むと


「肝に銘じておきます」


と軽く頭を下げた



セイの事は静流に任せて隣の部屋へ向かう



部屋に入ると璃一はまだ眠っていた


ベッドに腰掛け髪に触れる


「璃一………」


腫れの引いた頬にキスを落とす


「…………ん………?……あきらぁ………」


「おはよう、璃一」


もう一度頬にキスを落とす


「おはよぉ」


嬉しそうに笑い首にしがみついてくる


そんな璃一が可愛くて、覆い被さるような体制のまま暫く抱き締めていた




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