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レインとアイネのお披露目も無事終わった
次はモアの即位式だ
本当は、王太子ではなく王への即位式で良いんじゃないかとの声もあったようだが、モアはそれを断った
女王はまだ若いし、女王が引退してしまったら番の宰相も引退するだろう
今の宰相ほど仕事のできるものなどおらず、引退されると大変なことになる
女王もそれを理解しているから、下の者を早く育てろとせっついているようだ
やっと結ばれることができた番との時間を大切にしたい気持ちは十分わかる
即位式は順調に行われていた
モアが扉から入ってきて女王の元へ向かう
堂々としたその姿に他国の者は見惚れている
女王の前に着くと片膝をつき臣下の礼を行う
女王の言葉を頂き、王太子の冠をアレン殿が持ってくる
女王に冠を授けられると次はカインの番だ
女王の横にモアが並び、カインが扉から入ってくる
他国の者は感嘆のため息を吐く
モアと違い、可憐で可愛らしいカインは長い裾を翻しモアの元へ足を進める
カインはたどり着くと、モアの様に臣下の礼をとる
女王からの言葉を受けた後、モアから王太子妃の冠を授けられる
2人が隣に並ぶと、女王とアレン殿ははけてモアの挨拶が始まる
挨拶の中盤、ゾクリと背中に嫌な感覚が走る
モアも挨拶を止め、私を見た
何かが来る……それも膨大な数だ……
「何かが来る!!全員配置につけ!!」
モアの突然の言葉に騎士はすぐさま反応したが、来賓客は戸惑っている
「レイド、どうなってんの?」
ソウは不安そうな顔でカナメを抱っこしている
「何かがこっちに向かってきてる……ソウはカナメと女王達を頼む。」
この気配は神に似ているが……神とは何かが違う……
「レイド!!どこに行く気なの!?」
ソウは焦ったように私の腕を掴む
「モアの援護に行く。カインとこの場の皆を守ってくれ。モアもそのつもりだ」
目が合ったのは一瞬、でもあいつの考えてる事は分かる
だてに十数年親友なんてやっていない
モアもカインを宥めている
「……1つでも傷つけて帰ってきたら許さないから……」
泣きそうな顔でキッと睨んでくる番にキスをする
「……んっ……ぁ……ふぅ…ん……」
舌を絡ませ深いキスをすれば、顔を赤くするソウ
「……行ってらっしゃい」
「行ってきます」
もう一度ソウに軽くキスをし、カナメの頭を撫でてからモアと合流した
「これなんだと思う?」
「…神に似た神では無いモノ…」
私達は城の一番高い所へ移転し様子を窺っている
「だよな。……ただ数が減ってるのが気になる」
「あぁ、最初に気配を感じた時より明らかに数が減っている…」
一体何なんだ??
気配はどんどん近づいてくる
「なぁ、今のうちに聞いといていいか?」
「何だ?」
「お前ってさ……本当は神なの?」
私がそう聞けば、モアは驚いた顔をする
「…やっぱり、最近の力は神の力を織り交ぜてたか」
「何で……」
私が気づいていた事に驚いたのだろう
「お前がカナメに初めて会いに来た日、お前カナメに何か魔法をかけただろう?あの時神の力の気配がした」
「…ラウは神の気配が分かるのかよ……いつの間にそんな事できるようになったんだよ……」
げんなりした顔をするモアにニヤッと笑ってやる
「お前が青の国に身を寄せてずっと一緒に過ごしてただろ?そこからだな」
きっとモアの近くに居たことによって、他の気配と何が違うのか分かるようになったんだろう
モアの気配を探すようになって、見つけれるようになって、自然と分かるようになった
だからモアと他の奴の違いに気づいたし、フェラーリに実際に会ってモアの気配と近いってわかった
「あー…そっか…そうだよなぁ…お前俺の親友だもんなぁ…悪い、隠してて」
「謝るような事じゃないだろう?お前は意味のない事はしないし、理由なく嘘をついたり隠し事をしたりするやつじゃない。だから俺もいちいち聞かなかった。」
「…そうだな。」
モアは嬉しそうに笑った
「今日の敵は神のようで神じゃない気配のモノだから、お前を補助するにはちゃんと確認しとかないといけないって思ったんだ」
「うん、分かるよ。聞いてくれてありがとう。詳しい話は後で話したい、聞いてくれるか?」
固い握手を交わす
「あぁ、もちろん。………神か?…近づいてくるぞ」
「だな…」
お互い剣を抜き近づいてくる方へ剣を構える
「あ…あれ……って……ディセーブル?」
高速でこちらにやってきたのは、フェラーリ神が言っていた上司のディセーブルらしい
初めて見た……ってこの神、モアと似てるな……あー…そう言う事?
なるほどねぇ……
『オルガ!レイド!!』
急には止まれないのか、減速をしながらも私達にそのまま突っ込んできた
モアと2人で軽々と受けとめてやれば鳩尾に私達の腕が入ってしまったようで咳き込んでいる
「ディセーブル、何があった?あの神ならずモノは天界のモノか?」
『元天界の下級神だ…下級神達が反乱を起こした……ここに来るまで大分数は減らしたが、下級神の魂を消滅させる力を持つ者は上級神だけ…』
大分疲れた様子のディセーブルにモアはため息を吐いた
「ディセーブル1人で消滅させていたって事か。反乱を起こした理由は?」
『オルガ達の事だ。オルガとレインは今世を全うしたら上級神になる事が決まっている。
その事でさえ、下級神にとっては許せなかったのだろう。
この間、転生課の者からの報告で今回の生を全うした後に上級神として昇る者が複数いる事が分かった。
それが、レイド ユーリ ソウ アイネの4人であった。
私もまさか今回の件に関わった者が上級神として昇ってくるとは思っていなかった。
その事が下級神には我慢ならんかったのだろう。
魂が汚れきり天界から落ちた…それが寄り集まった結果があれだ。』
…俺達が上級神になる?
いろいろと質問したい所だが今は時間がない
「ディセーブル神、あいつらは神の力を使えるのか?」
『…少しだけ。レイド達の攻撃は効く。しかし、消滅させることができるのは今はオルガしかおらぬ。
私は力を使いすぎてすぐに動くのは難しい…』
「中級神は何をしているんだ?」
『下級神が落ちる時に天界を破壊しようとした為に多数の重症者が出ている。
神同士の攻撃でできた傷は神の力では治すことができない。
建物も崩壊し、こちらに援護に来れる状況ではない』
「天界の人数って下級神が一番多いのか?」
『あぁ、下級神は神見習いで人数としては1000人ほど居る。中級神が100人、上級神が私1人だ。』
「バランスがくそ悪いな…」
モアが悪態をつく
『1億年前の戦争で上級神と中級神の大半が死んだからね…。
下級神が天界で徳を積み中級神に上がるまで長い時間がかかるから、中級神も上級神も人数が少ないんだよ』
「なるほど、天界も大変だな…」
「……お喋りはここまでだな…来るぞ」
ボロボロの真っ黒な翼を羽ばたかせ飛ぶ集団が見えた
「怪我すんなよ、相棒」
「こっちのセリフだ。…行くぞ」
左右に別れて神落ちした者達へ切り込んでいく
地面に落としていけば、モアが消滅させていく
敵も私達を攻撃してこようとしているけど、モアと訓練していた事で、敵の動きが遅く見え全ての攻撃を跳ね返すことができる
自分が放った攻撃魔法でやられるってどんな気持ちなんだろうな
いくら神落ちしたからって、ただの獣人にやり返されるなんてプライドが許さないだろう
案の定怒ったように突っ込んでくる奴らもいる
でもそういう奴はもう目の前の相手しか見えてないから、背後からの攻撃には弱い
動きの速度を上げ背後に回り込み切りつける
そのまま地面へと蹴り落とした
どれくらい戦っていたのか、大半を消滅させる事ができた
………何かしっくりこない
何だろう?
「なぁ、ラウ……嫌な予感がする…」
最後の1人を消滅させたモアが隣に来る
「私もだ…何かがしっくりこない……」
先ほど感じた気配はこんな雑魚の塊だったのか?
強い殺気も感じたんだが…
「……ディゼーブル、そろそろ力は回復してきたか?」
『あぁ、完全ではないが動ける程度には回復した』
「なら、ユーリ達の所に行ってくれ。先ほど感じた強い力の持ち主はこの中に居なかった。どさくさに紛れてどこかへ向かったはずだ。
力が強い分気配を消すこともできるようだ…」
『わかった、お前達はどうする?』
「俺達はレインとアイネの所に向かう。そっちはユーリもソウも居るから問題ないはずだ。」
ディゼーブル神は頷くとパっと姿を消した
私達も急いであの子達の所へと向かったのだった
次はモアの即位式だ
本当は、王太子ではなく王への即位式で良いんじゃないかとの声もあったようだが、モアはそれを断った
女王はまだ若いし、女王が引退してしまったら番の宰相も引退するだろう
今の宰相ほど仕事のできるものなどおらず、引退されると大変なことになる
女王もそれを理解しているから、下の者を早く育てろとせっついているようだ
やっと結ばれることができた番との時間を大切にしたい気持ちは十分わかる
即位式は順調に行われていた
モアが扉から入ってきて女王の元へ向かう
堂々としたその姿に他国の者は見惚れている
女王の前に着くと片膝をつき臣下の礼を行う
女王の言葉を頂き、王太子の冠をアレン殿が持ってくる
女王に冠を授けられると次はカインの番だ
女王の横にモアが並び、カインが扉から入ってくる
他国の者は感嘆のため息を吐く
モアと違い、可憐で可愛らしいカインは長い裾を翻しモアの元へ足を進める
カインはたどり着くと、モアの様に臣下の礼をとる
女王からの言葉を受けた後、モアから王太子妃の冠を授けられる
2人が隣に並ぶと、女王とアレン殿ははけてモアの挨拶が始まる
挨拶の中盤、ゾクリと背中に嫌な感覚が走る
モアも挨拶を止め、私を見た
何かが来る……それも膨大な数だ……
「何かが来る!!全員配置につけ!!」
モアの突然の言葉に騎士はすぐさま反応したが、来賓客は戸惑っている
「レイド、どうなってんの?」
ソウは不安そうな顔でカナメを抱っこしている
「何かがこっちに向かってきてる……ソウはカナメと女王達を頼む。」
この気配は神に似ているが……神とは何かが違う……
「レイド!!どこに行く気なの!?」
ソウは焦ったように私の腕を掴む
「モアの援護に行く。カインとこの場の皆を守ってくれ。モアもそのつもりだ」
目が合ったのは一瞬、でもあいつの考えてる事は分かる
だてに十数年親友なんてやっていない
モアもカインを宥めている
「……1つでも傷つけて帰ってきたら許さないから……」
泣きそうな顔でキッと睨んでくる番にキスをする
「……んっ……ぁ……ふぅ…ん……」
舌を絡ませ深いキスをすれば、顔を赤くするソウ
「……行ってらっしゃい」
「行ってきます」
もう一度ソウに軽くキスをし、カナメの頭を撫でてからモアと合流した
「これなんだと思う?」
「…神に似た神では無いモノ…」
私達は城の一番高い所へ移転し様子を窺っている
「だよな。……ただ数が減ってるのが気になる」
「あぁ、最初に気配を感じた時より明らかに数が減っている…」
一体何なんだ??
気配はどんどん近づいてくる
「なぁ、今のうちに聞いといていいか?」
「何だ?」
「お前ってさ……本当は神なの?」
私がそう聞けば、モアは驚いた顔をする
「…やっぱり、最近の力は神の力を織り交ぜてたか」
「何で……」
私が気づいていた事に驚いたのだろう
「お前がカナメに初めて会いに来た日、お前カナメに何か魔法をかけただろう?あの時神の力の気配がした」
「…ラウは神の気配が分かるのかよ……いつの間にそんな事できるようになったんだよ……」
げんなりした顔をするモアにニヤッと笑ってやる
「お前が青の国に身を寄せてずっと一緒に過ごしてただろ?そこからだな」
きっとモアの近くに居たことによって、他の気配と何が違うのか分かるようになったんだろう
モアの気配を探すようになって、見つけれるようになって、自然と分かるようになった
だからモアと他の奴の違いに気づいたし、フェラーリに実際に会ってモアの気配と近いってわかった
「あー…そっか…そうだよなぁ…お前俺の親友だもんなぁ…悪い、隠してて」
「謝るような事じゃないだろう?お前は意味のない事はしないし、理由なく嘘をついたり隠し事をしたりするやつじゃない。だから俺もいちいち聞かなかった。」
「…そうだな。」
モアは嬉しそうに笑った
「今日の敵は神のようで神じゃない気配のモノだから、お前を補助するにはちゃんと確認しとかないといけないって思ったんだ」
「うん、分かるよ。聞いてくれてありがとう。詳しい話は後で話したい、聞いてくれるか?」
固い握手を交わす
「あぁ、もちろん。………神か?…近づいてくるぞ」
「だな…」
お互い剣を抜き近づいてくる方へ剣を構える
「あ…あれ……って……ディセーブル?」
高速でこちらにやってきたのは、フェラーリ神が言っていた上司のディセーブルらしい
初めて見た……ってこの神、モアと似てるな……あー…そう言う事?
なるほどねぇ……
『オルガ!レイド!!』
急には止まれないのか、減速をしながらも私達にそのまま突っ込んできた
モアと2人で軽々と受けとめてやれば鳩尾に私達の腕が入ってしまったようで咳き込んでいる
「ディセーブル、何があった?あの神ならずモノは天界のモノか?」
『元天界の下級神だ…下級神達が反乱を起こした……ここに来るまで大分数は減らしたが、下級神の魂を消滅させる力を持つ者は上級神だけ…』
大分疲れた様子のディセーブルにモアはため息を吐いた
「ディセーブル1人で消滅させていたって事か。反乱を起こした理由は?」
『オルガ達の事だ。オルガとレインは今世を全うしたら上級神になる事が決まっている。
その事でさえ、下級神にとっては許せなかったのだろう。
この間、転生課の者からの報告で今回の生を全うした後に上級神として昇る者が複数いる事が分かった。
それが、レイド ユーリ ソウ アイネの4人であった。
私もまさか今回の件に関わった者が上級神として昇ってくるとは思っていなかった。
その事が下級神には我慢ならんかったのだろう。
魂が汚れきり天界から落ちた…それが寄り集まった結果があれだ。』
…俺達が上級神になる?
いろいろと質問したい所だが今は時間がない
「ディセーブル神、あいつらは神の力を使えるのか?」
『…少しだけ。レイド達の攻撃は効く。しかし、消滅させることができるのは今はオルガしかおらぬ。
私は力を使いすぎてすぐに動くのは難しい…』
「中級神は何をしているんだ?」
『下級神が落ちる時に天界を破壊しようとした為に多数の重症者が出ている。
神同士の攻撃でできた傷は神の力では治すことができない。
建物も崩壊し、こちらに援護に来れる状況ではない』
「天界の人数って下級神が一番多いのか?」
『あぁ、下級神は神見習いで人数としては1000人ほど居る。中級神が100人、上級神が私1人だ。』
「バランスがくそ悪いな…」
モアが悪態をつく
『1億年前の戦争で上級神と中級神の大半が死んだからね…。
下級神が天界で徳を積み中級神に上がるまで長い時間がかかるから、中級神も上級神も人数が少ないんだよ』
「なるほど、天界も大変だな…」
「……お喋りはここまでだな…来るぞ」
ボロボロの真っ黒な翼を羽ばたかせ飛ぶ集団が見えた
「怪我すんなよ、相棒」
「こっちのセリフだ。…行くぞ」
左右に別れて神落ちした者達へ切り込んでいく
地面に落としていけば、モアが消滅させていく
敵も私達を攻撃してこようとしているけど、モアと訓練していた事で、敵の動きが遅く見え全ての攻撃を跳ね返すことができる
自分が放った攻撃魔法でやられるってどんな気持ちなんだろうな
いくら神落ちしたからって、ただの獣人にやり返されるなんてプライドが許さないだろう
案の定怒ったように突っ込んでくる奴らもいる
でもそういう奴はもう目の前の相手しか見えてないから、背後からの攻撃には弱い
動きの速度を上げ背後に回り込み切りつける
そのまま地面へと蹴り落とした
どれくらい戦っていたのか、大半を消滅させる事ができた
………何かしっくりこない
何だろう?
「なぁ、ラウ……嫌な予感がする…」
最後の1人を消滅させたモアが隣に来る
「私もだ…何かがしっくりこない……」
先ほど感じた気配はこんな雑魚の塊だったのか?
強い殺気も感じたんだが…
「……ディゼーブル、そろそろ力は回復してきたか?」
『あぁ、完全ではないが動ける程度には回復した』
「なら、ユーリ達の所に行ってくれ。先ほど感じた強い力の持ち主はこの中に居なかった。どさくさに紛れてどこかへ向かったはずだ。
力が強い分気配を消すこともできるようだ…」
『わかった、お前達はどうする?』
「俺達はレインとアイネの所に向かう。そっちはユーリもソウも居るから問題ないはずだ。」
ディゼーブル神は頷くとパっと姿を消した
私達も急いであの子達の所へと向かったのだった
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