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第295話
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「『無想刀・滅炎』」
巨大な炎の斬撃が、背後のモンスター達を爆散させた。
一度付いた炎が爆散し、再び異なるモンスターへ張り付いて激しく燃え広がる。
「なっ……!?」
このスキルは……まさか……っ!?
既視感に驚く暇もなく、戦場へ一人の女性が舞い降りた。
「一点の火力は無くても範囲殲滅なら……今の私でも出来るわねっ!」
天から影が降り立ち、きつく縛られたポニーテールが彼女の動きにサラリと舞う。
日光を受けた鉄の鈍い輝き。銃口が激しく瞬き、熱にもだえ苦しむ怪物たちを薙ぎ払う無数の光弾が吐き出される。
多くは数千から万を超えない程度のモンスター達だ、二丁の銃から吐き出された弾に全身を食いちぎられ、紙切れが如く消し飛んでいく。
運よく一撃を耐えたモンスターも、絶え間ない追撃には為す術もなかった。
「あら?」
しかしこれだけ盛大に弾をばら撒いていれば、瞬く間に装填した魔石など尽きてしまう。
トリガーを一度押し込み魔力切れに気付いた彼女は、コートやジーンズなど、一体どれだけの魔石を隠しているのかと思うほどじゃらりと零し、マガジンで受け止め再装填。
撃ち、尽きたら装填し、再び撃つ。
文字に表せばひどく単純に見えるが、全ての動きが綺麗に繋がり、戦いの最中であっても決して途絶えることのない一挙一動はさながら舞踊。
どうあがいてもカリバーの周囲以外には攻撃の出来ない私と異なり、たった一人で恐ろしいほどの広範囲を殲滅する彼女は……
「――ママ!? それに馬場さんも……何で!?」
「貴女に言い忘れていたことがっ、あったの!」
言い忘れていたこと……?
いつもの柔らかい微笑みとは異なる、鋭く精悍な笑い。
「フォリアちゃん……伏せてなさい!」
疑問を口にする前に彼女から放たれた鋭い警告、戦いに慣れた体は素早くしゃがみこんでしまう。
私が伏せたことを確認したママが小さく頷き、刹那に無数の閃光が飛び出した。
そしてついでに空中を浮いていたカナリアにもクリーンヒットしていた。
「いたたっ!? 地味に当たっているんだが!?」
「あら、ごめんなさいねカナリアちゃん。ふふ」
「笑うな!」
◇
熱を持つ銃口を地面へ当て、額へうっすらと浮かんだ汗を拭うママへ怒る。
「言い忘れてたことがあるって、それだけのために来たの!?」
昨日の今日、鍵一の死に様が脳にこびり付いている。
もうあんなの見たくないのに、どうしてわざわざ出てきてしまったのか。
悲しみと怒りに震え彼女のコートを握りしめる私を、何故か微笑を浮かべ頭を撫で始めるママ。
「まあ、心配してくれているのかしら? 嬉しいわ」
「その程度の話じゃないでしょ!?」
どんなにこちらが声を荒げても全くと言って良いほど聞く気のない彼女。
それどころかのんびりとこちらの髪を手櫛で整え始める始末。
「まあ落ち着きなさい」
全然受け止める気のないママへより強く出そうになった私の手を、そっと抑えたのは馬場さんであった。
「昨日、貴女が止めた若い子を覚えていますかな?」
「え……う、うん、勿論覚えてるけど」
恐らく馬場さんが言っていたのは、あの守ってくれよと叫んだ人だろう。
怒り、恐怖。確かに私はあの人の願いを正面から断ったけど、その気持ちは痛いほどよく分かった。
「彼がね、真っ先に言い出したんですよ。私達へ、貴女を手助けしに行ってくれないか、と」
「は……?」
だが、その彼が、守ってくれる相手を送り出したなんて、はっきり言って信じられなかった。
「戦うなら数が多い方が良いだろうと。たとえ戦力にならないとしても、そこにたどり着くまでなら手伝えるのではないのかと」
「昨日はあんなに怖がってたのに……」
脅威に怯えること、それが悪いとは決して思わない。
当然だ。勝てない相手、絶望的な存在、誰だってそんなものと出会いたくないはず。
骨が折れ、肉が抉られ、全身を焼かれ、意識があるママ溶かされ、そんな最期を一体誰が遂げたいというのか。
だから怖がるのは当然だし、誰か対抗できる存在がいるのならそれに縋りつきたいのも当たり前。
私だってそうだ。
しかし、未だその言葉が信じられない私へ、彼はにっこりと笑った。
「人は気付けば変われますよ、たとえ一日でもね。案外多くの人は自分の可能性に、過ちに気付いていないだけなのです」
信じ難かった。
脅威や死への恐怖、それは決して消えることはない。
戦い続けてきた、危険を何度も超えてきた私だから分かる、それこそ脅威が消え去ってでも恐怖は薄く精神にこびり付き続けるものだ。
だが二人共、決して救いを求める人たちを置き去ってでも、ここまでやってくるような人ではない。
だからこそ分かってしまう、馬場さんの言うことは本当の事なのだと。
昨日の彼が、生き残った彼らが望んだからこそ、この二人はここまで来たのだと。
呆然とする私をよそに、一度は軽く散らされたモンスター達が終結を始めた。
「では、アリアさん」
「ええ」
「その間はわしがお守りしましょう」
しゃらりと冷厳な音を立て刀を引き抜いた馬場さんが、真一文字に口を結んだ顔の横で構える。
飛び掛かるモンスター達が容易く撫で斬りにされる中、彼女は静かなコンサートホールにでも佇んでいるかのようにピンと背中を伸ばし、両腕を己の前に伸ばした。
「久しぶりね、このスキルを使うのは……」
笑みが消え緊張に彼女の顔が固まる。
ふわりと宙を踊る細椀。
気が付くとママは白く輝く一挺のバイオリンと弓を手にしていた。
「『マルト・デ・ネーリアスの残響』」
その時、誰もが息を呑むほど透き通り美しい旋律が、荒れ果て似つかわしく無いこの戦場へと鳴り響いた。
巨大な炎の斬撃が、背後のモンスター達を爆散させた。
一度付いた炎が爆散し、再び異なるモンスターへ張り付いて激しく燃え広がる。
「なっ……!?」
このスキルは……まさか……っ!?
既視感に驚く暇もなく、戦場へ一人の女性が舞い降りた。
「一点の火力は無くても範囲殲滅なら……今の私でも出来るわねっ!」
天から影が降り立ち、きつく縛られたポニーテールが彼女の動きにサラリと舞う。
日光を受けた鉄の鈍い輝き。銃口が激しく瞬き、熱にもだえ苦しむ怪物たちを薙ぎ払う無数の光弾が吐き出される。
多くは数千から万を超えない程度のモンスター達だ、二丁の銃から吐き出された弾に全身を食いちぎられ、紙切れが如く消し飛んでいく。
運よく一撃を耐えたモンスターも、絶え間ない追撃には為す術もなかった。
「あら?」
しかしこれだけ盛大に弾をばら撒いていれば、瞬く間に装填した魔石など尽きてしまう。
トリガーを一度押し込み魔力切れに気付いた彼女は、コートやジーンズなど、一体どれだけの魔石を隠しているのかと思うほどじゃらりと零し、マガジンで受け止め再装填。
撃ち、尽きたら装填し、再び撃つ。
文字に表せばひどく単純に見えるが、全ての動きが綺麗に繋がり、戦いの最中であっても決して途絶えることのない一挙一動はさながら舞踊。
どうあがいてもカリバーの周囲以外には攻撃の出来ない私と異なり、たった一人で恐ろしいほどの広範囲を殲滅する彼女は……
「――ママ!? それに馬場さんも……何で!?」
「貴女に言い忘れていたことがっ、あったの!」
言い忘れていたこと……?
いつもの柔らかい微笑みとは異なる、鋭く精悍な笑い。
「フォリアちゃん……伏せてなさい!」
疑問を口にする前に彼女から放たれた鋭い警告、戦いに慣れた体は素早くしゃがみこんでしまう。
私が伏せたことを確認したママが小さく頷き、刹那に無数の閃光が飛び出した。
そしてついでに空中を浮いていたカナリアにもクリーンヒットしていた。
「いたたっ!? 地味に当たっているんだが!?」
「あら、ごめんなさいねカナリアちゃん。ふふ」
「笑うな!」
◇
熱を持つ銃口を地面へ当て、額へうっすらと浮かんだ汗を拭うママへ怒る。
「言い忘れてたことがあるって、それだけのために来たの!?」
昨日の今日、鍵一の死に様が脳にこびり付いている。
もうあんなの見たくないのに、どうしてわざわざ出てきてしまったのか。
悲しみと怒りに震え彼女のコートを握りしめる私を、何故か微笑を浮かべ頭を撫で始めるママ。
「まあ、心配してくれているのかしら? 嬉しいわ」
「その程度の話じゃないでしょ!?」
どんなにこちらが声を荒げても全くと言って良いほど聞く気のない彼女。
それどころかのんびりとこちらの髪を手櫛で整え始める始末。
「まあ落ち着きなさい」
全然受け止める気のないママへより強く出そうになった私の手を、そっと抑えたのは馬場さんであった。
「昨日、貴女が止めた若い子を覚えていますかな?」
「え……う、うん、勿論覚えてるけど」
恐らく馬場さんが言っていたのは、あの守ってくれよと叫んだ人だろう。
怒り、恐怖。確かに私はあの人の願いを正面から断ったけど、その気持ちは痛いほどよく分かった。
「彼がね、真っ先に言い出したんですよ。私達へ、貴女を手助けしに行ってくれないか、と」
「は……?」
だが、その彼が、守ってくれる相手を送り出したなんて、はっきり言って信じられなかった。
「戦うなら数が多い方が良いだろうと。たとえ戦力にならないとしても、そこにたどり着くまでなら手伝えるのではないのかと」
「昨日はあんなに怖がってたのに……」
脅威に怯えること、それが悪いとは決して思わない。
当然だ。勝てない相手、絶望的な存在、誰だってそんなものと出会いたくないはず。
骨が折れ、肉が抉られ、全身を焼かれ、意識があるママ溶かされ、そんな最期を一体誰が遂げたいというのか。
だから怖がるのは当然だし、誰か対抗できる存在がいるのならそれに縋りつきたいのも当たり前。
私だってそうだ。
しかし、未だその言葉が信じられない私へ、彼はにっこりと笑った。
「人は気付けば変われますよ、たとえ一日でもね。案外多くの人は自分の可能性に、過ちに気付いていないだけなのです」
信じ難かった。
脅威や死への恐怖、それは決して消えることはない。
戦い続けてきた、危険を何度も超えてきた私だから分かる、それこそ脅威が消え去ってでも恐怖は薄く精神にこびり付き続けるものだ。
だが二人共、決して救いを求める人たちを置き去ってでも、ここまでやってくるような人ではない。
だからこそ分かってしまう、馬場さんの言うことは本当の事なのだと。
昨日の彼が、生き残った彼らが望んだからこそ、この二人はここまで来たのだと。
呆然とする私をよそに、一度は軽く散らされたモンスター達が終結を始めた。
「では、アリアさん」
「ええ」
「その間はわしがお守りしましょう」
しゃらりと冷厳な音を立て刀を引き抜いた馬場さんが、真一文字に口を結んだ顔の横で構える。
飛び掛かるモンスター達が容易く撫で斬りにされる中、彼女は静かなコンサートホールにでも佇んでいるかのようにピンと背中を伸ばし、両腕を己の前に伸ばした。
「久しぶりね、このスキルを使うのは……」
笑みが消え緊張に彼女の顔が固まる。
ふわりと宙を踊る細椀。
気が付くとママは白く輝く一挺のバイオリンと弓を手にしていた。
「『マルト・デ・ネーリアスの残響』」
その時、誰もが息を呑むほど透き通り美しい旋律が、荒れ果て似つかわしく無いこの戦場へと鳴り響いた。
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