219 / 363
第219話
しおりを挟む
『私は誰だ』
雪の中を歩いている間、ずっと疑問が頭を過ぎっていた。
何か大事なことをしに来た気もするし、ただ彷徨っているだけな気もする。
すごく大事なものを守りたい気もするし、既にその大事なものは無くなってしまった気もする。
『ボクは誰だ』
でもなんだか、もう全部投げてもいい気もする。
だって何が何だか分からないけど、どうせこの先にはまともな未来なんて存在していない気がするから。
体中がいたい。
殴られているような、抉られているような、何か大事なものが失われているような。
こんな変な腕じゃなかったはずなんだけど、じゃあどんな腕だったのかって言われたら思い出せない。
俺の小さな体だと……あれ? 何で小さいなんて思ったんだろう、木なんて倒せるくらい大きいのにね。
『あ……』
爪でつまんでいた小さな瓶の中にある、黄色い粉が尽きた。
振っても出てこない、わずかな滓が雪の中に舞う。
誰かと、どこかで拾った気がするそれは、舐めている間だけは痛みを忘れられた。
誰だっけ。
強かった気がする。大きな武器を振って、一緒だと楽しかった気もする。
『あ、きつねだぁ』
ずっとずっと遠く、背後を歩いていた小さな獲物の音を聞き、真後ろへ首を捻り捕捉する。
たべないと。
◇
『魔石を集めてきてほしい、ですか?』
『うむ。手持ちはあるのだが、やはり多ければ多いほどいいからな』
カナリアに告げられた場所は、三人の借りているホテルからほど近いダンジョン。
レベルも格下であり、戦闘能力が比較的低い琉希でも、一人で十分に対応できるモンスターばかりであった。
広い草原が主体となったダンジョン。
サクサクと落ち葉を踏んでは、持ち込んだ岩を叩きつけモンスターを捻り潰していく琉希。
ずんずんと歩みを進めていく中、ふと地面へ視線を向けた彼女の足が止まった。
「おや……」
目に飛び込んできたのは少女が何故か好んでいた、ダンジョンであらばどこでも落ちている奇妙な果実。
コロンと小さく、誰でも一口で食べてしまえるほど。
栄養やカロリーも豊富で、ダンジョン内で遭難した時に食物が尽きても、これで食いつないで行ける不思議な存在。
しかし人が不快に思う感覚を存分に詰め込んだ味は、それこそ命の危機が迫っていなければ食べようと思わないと噂されている。
かつて、隠された恩恵を与った時は、噂に違わぬその味に、もう二度と口にすまいと心に誓ったものだが……
「一応、集めておきましょうか」
琉希はそう呟き、『アイテムボックス』へ新たな希望の実を詰め込んでいった。
◇
「綺麗……」
ホテルの前へ戻ってきた琉希が目撃したのは、空いっぱいへ浮かぶ、輝く道の文字列たち。
それはカナリアを中心として渦巻いており、かつてどこかで見たイルミネーションなどとは比べ物にならない程、不思議な煌きを宿した美しい光景であった。
「事前にちょっと作っていたものを流用したのだ、二日どころか一日もいらんかったな。ふっ、まあこれが天才たる所以よ」
しかしその感動も、自信満々に鼻を鳴らす彼女の言葉に露と消える。
「もう少し謙虚になったらどうですか」
「事実を言ったまでだ」
彼女への突っ込みももはや慣れたもの。
琉希自身、あれ、なんか自分のキャラクターと色々と違わないか、と思うところはあるものの、それ以上に息をつかせないほどに吐き出される突っ込みどころが、琉希を突っ込み役の仕事へ縛り付けていた。
琉希が前日に雑費として手渡していた千円札を、自販機へわしわしと押し込みながら、先ほどまで自分の立っていた輝く文字の中心へ、琉希が運んできた魔石を置くように指示するカナリア。
彼女は琉希が置いたその魔石を足で雑に位置調整しながら缶を開け、中身を一気に飲み干した。
周囲に甘ったるい香料の匂いが漂う。
「ふぃー、やはりドクトールペッパーは美味いな! 貴様らの作り出した発明の中で一二を争うくらいだ、誇っていいぞ!」
「私それ嫌いなんですけど……」
「なっ、お前味覚大丈夫か!? この知的な香り漂う至高の飲み物を!? 嫌い!?」
なぜそこまでドクトールペッパーへ強いこだわりを持つのか分からず、妙な執着に困惑する琉希。
清涼飲料水と言うのは時として妙な狂信者を生み出すものだが、どうやら目の前の駄目エルフも完全に魅了されてしまったうちの一人だったらしい。
そういえば異世界にジュースが存在するのか、普段の生活はどんなものなのか、といったこともふと疑問に浮かび興味を引かれたが、そんな事より重要なことがあると首を振る琉希。
二本目のジュースを購入し、今度はゆっくり飲み干す彼女へ、さっさと本題を話すよう催促をする。
「む、ちょっと待ってろ……これでよし、っと」
「ひゃぁ!?」
規則正しく魔石を並べ終えた彼女が、無造作に爪先で地面を叩いた瞬間、宙を舞っていた無数の文字が一点へ収束を始めた。
スキルなどという紛い物ではない、一から全てを組み上げ、思うがままに世界を改変する真の『魔法』。
光の奔流は加速していき、そのあまりの眩い輝きに目を覆ってしまった琉希が目を開いた時には……
カナリアの手には、三つの真っ赤な腕輪が握られていた。
「うむ、魔力は足りたようだな。それにしても……ひゃぁ!? ってお前なんだ今の声! 恥ずかしくないのか!? あは、アハハハだだだあだっ!?」
「……さっさとそれの説明してください」
アームロックを極められたカナリアは、琉希へ関節技を解除するように訴える。
渋る琉希。
しかしこのままでは話が進まないと、仕方なしに解かれた腕に一応の回復魔法を、何とも雑に投げられながら彼女は説明を開始した。
「この腕輪で魔法を発動すれば、発動者の前に光の魔法陣が形成される。その中に踏み入った者が、発動者の魔力量に応じて体内の魔力を引き抜かれることになる」
「あれ? と言うことはこれ、他人から治療を施すことも出来るんですか?」
琉希の質問へ深々と頷くカナリア。
「うむ、そっちの方が汎用性が高いからな」
そういって缶再びへ口をつける彼女へ、琉希がおずおずと話を切り出した。
「あの……私にも一つもらえますか?」
「ああ、最初からそのつもりだ。実はこの治療法、時間が経つと体内に魔力が戻ってしまってな。その代わり以前よりは貯まる量が減るから、繰り返し施術をすることで許容値にまで戻すのだ」
ダメもとでのお願いであったが、あっさりと手渡されて拍子抜けする琉希。
もしこれがダメならば、カナリアから魔蝕を抑える魔法を習おうと思っていたばかりに、これは嬉しい誤算と言えるだろう。
――これで、もし駄目だった時でも……
「発動は魔法の基礎が分からぬ貴様でも分かりやすい様に、声と動作で出来るようになっている」
「あ、それはわざわざありがとうございます。お礼に飴いりますか?」
「子供か! だがいる! んぐ……腕輪を片手で抑えながら、『リアライズ』って言えば発動するようになってるから、『アイテムボックス』にでも仕舞っといて今後定期的に使うようにな」
「なるほど……有難うございます」
「ああ。ふぅ……流石に疲れた……少し休ませてくれ。そうしたら出発しよう」
そういってホテル内へのそのそと戻っていく彼女。
「おっと……」
カナリアを見送る琉希であったが、不快な浮遊感とおぼつかぬ足元に、思わず膝をついてしまう。
ざらりとしたアスファルトが頬に触れた。
実際機能するかはともかくとして、漸く完成した希望の光。
しかしこれを完成させるまでに丸一日、そしてカナリアに出会うまでも戦闘の連続であり、緊張が緩んだせいか一気に疲労感が現れたらしい。
「あたしも……ちょっと休みましょうか……」
雪の中を歩いている間、ずっと疑問が頭を過ぎっていた。
何か大事なことをしに来た気もするし、ただ彷徨っているだけな気もする。
すごく大事なものを守りたい気もするし、既にその大事なものは無くなってしまった気もする。
『ボクは誰だ』
でもなんだか、もう全部投げてもいい気もする。
だって何が何だか分からないけど、どうせこの先にはまともな未来なんて存在していない気がするから。
体中がいたい。
殴られているような、抉られているような、何か大事なものが失われているような。
こんな変な腕じゃなかったはずなんだけど、じゃあどんな腕だったのかって言われたら思い出せない。
俺の小さな体だと……あれ? 何で小さいなんて思ったんだろう、木なんて倒せるくらい大きいのにね。
『あ……』
爪でつまんでいた小さな瓶の中にある、黄色い粉が尽きた。
振っても出てこない、わずかな滓が雪の中に舞う。
誰かと、どこかで拾った気がするそれは、舐めている間だけは痛みを忘れられた。
誰だっけ。
強かった気がする。大きな武器を振って、一緒だと楽しかった気もする。
『あ、きつねだぁ』
ずっとずっと遠く、背後を歩いていた小さな獲物の音を聞き、真後ろへ首を捻り捕捉する。
たべないと。
◇
『魔石を集めてきてほしい、ですか?』
『うむ。手持ちはあるのだが、やはり多ければ多いほどいいからな』
カナリアに告げられた場所は、三人の借りているホテルからほど近いダンジョン。
レベルも格下であり、戦闘能力が比較的低い琉希でも、一人で十分に対応できるモンスターばかりであった。
広い草原が主体となったダンジョン。
サクサクと落ち葉を踏んでは、持ち込んだ岩を叩きつけモンスターを捻り潰していく琉希。
ずんずんと歩みを進めていく中、ふと地面へ視線を向けた彼女の足が止まった。
「おや……」
目に飛び込んできたのは少女が何故か好んでいた、ダンジョンであらばどこでも落ちている奇妙な果実。
コロンと小さく、誰でも一口で食べてしまえるほど。
栄養やカロリーも豊富で、ダンジョン内で遭難した時に食物が尽きても、これで食いつないで行ける不思議な存在。
しかし人が不快に思う感覚を存分に詰め込んだ味は、それこそ命の危機が迫っていなければ食べようと思わないと噂されている。
かつて、隠された恩恵を与った時は、噂に違わぬその味に、もう二度と口にすまいと心に誓ったものだが……
「一応、集めておきましょうか」
琉希はそう呟き、『アイテムボックス』へ新たな希望の実を詰め込んでいった。
◇
「綺麗……」
ホテルの前へ戻ってきた琉希が目撃したのは、空いっぱいへ浮かぶ、輝く道の文字列たち。
それはカナリアを中心として渦巻いており、かつてどこかで見たイルミネーションなどとは比べ物にならない程、不思議な煌きを宿した美しい光景であった。
「事前にちょっと作っていたものを流用したのだ、二日どころか一日もいらんかったな。ふっ、まあこれが天才たる所以よ」
しかしその感動も、自信満々に鼻を鳴らす彼女の言葉に露と消える。
「もう少し謙虚になったらどうですか」
「事実を言ったまでだ」
彼女への突っ込みももはや慣れたもの。
琉希自身、あれ、なんか自分のキャラクターと色々と違わないか、と思うところはあるものの、それ以上に息をつかせないほどに吐き出される突っ込みどころが、琉希を突っ込み役の仕事へ縛り付けていた。
琉希が前日に雑費として手渡していた千円札を、自販機へわしわしと押し込みながら、先ほどまで自分の立っていた輝く文字の中心へ、琉希が運んできた魔石を置くように指示するカナリア。
彼女は琉希が置いたその魔石を足で雑に位置調整しながら缶を開け、中身を一気に飲み干した。
周囲に甘ったるい香料の匂いが漂う。
「ふぃー、やはりドクトールペッパーは美味いな! 貴様らの作り出した発明の中で一二を争うくらいだ、誇っていいぞ!」
「私それ嫌いなんですけど……」
「なっ、お前味覚大丈夫か!? この知的な香り漂う至高の飲み物を!? 嫌い!?」
なぜそこまでドクトールペッパーへ強いこだわりを持つのか分からず、妙な執着に困惑する琉希。
清涼飲料水と言うのは時として妙な狂信者を生み出すものだが、どうやら目の前の駄目エルフも完全に魅了されてしまったうちの一人だったらしい。
そういえば異世界にジュースが存在するのか、普段の生活はどんなものなのか、といったこともふと疑問に浮かび興味を引かれたが、そんな事より重要なことがあると首を振る琉希。
二本目のジュースを購入し、今度はゆっくり飲み干す彼女へ、さっさと本題を話すよう催促をする。
「む、ちょっと待ってろ……これでよし、っと」
「ひゃぁ!?」
規則正しく魔石を並べ終えた彼女が、無造作に爪先で地面を叩いた瞬間、宙を舞っていた無数の文字が一点へ収束を始めた。
スキルなどという紛い物ではない、一から全てを組み上げ、思うがままに世界を改変する真の『魔法』。
光の奔流は加速していき、そのあまりの眩い輝きに目を覆ってしまった琉希が目を開いた時には……
カナリアの手には、三つの真っ赤な腕輪が握られていた。
「うむ、魔力は足りたようだな。それにしても……ひゃぁ!? ってお前なんだ今の声! 恥ずかしくないのか!? あは、アハハハだだだあだっ!?」
「……さっさとそれの説明してください」
アームロックを極められたカナリアは、琉希へ関節技を解除するように訴える。
渋る琉希。
しかしこのままでは話が進まないと、仕方なしに解かれた腕に一応の回復魔法を、何とも雑に投げられながら彼女は説明を開始した。
「この腕輪で魔法を発動すれば、発動者の前に光の魔法陣が形成される。その中に踏み入った者が、発動者の魔力量に応じて体内の魔力を引き抜かれることになる」
「あれ? と言うことはこれ、他人から治療を施すことも出来るんですか?」
琉希の質問へ深々と頷くカナリア。
「うむ、そっちの方が汎用性が高いからな」
そういって缶再びへ口をつける彼女へ、琉希がおずおずと話を切り出した。
「あの……私にも一つもらえますか?」
「ああ、最初からそのつもりだ。実はこの治療法、時間が経つと体内に魔力が戻ってしまってな。その代わり以前よりは貯まる量が減るから、繰り返し施術をすることで許容値にまで戻すのだ」
ダメもとでのお願いであったが、あっさりと手渡されて拍子抜けする琉希。
もしこれがダメならば、カナリアから魔蝕を抑える魔法を習おうと思っていたばかりに、これは嬉しい誤算と言えるだろう。
――これで、もし駄目だった時でも……
「発動は魔法の基礎が分からぬ貴様でも分かりやすい様に、声と動作で出来るようになっている」
「あ、それはわざわざありがとうございます。お礼に飴いりますか?」
「子供か! だがいる! んぐ……腕輪を片手で抑えながら、『リアライズ』って言えば発動するようになってるから、『アイテムボックス』にでも仕舞っといて今後定期的に使うようにな」
「なるほど……有難うございます」
「ああ。ふぅ……流石に疲れた……少し休ませてくれ。そうしたら出発しよう」
そういってホテル内へのそのそと戻っていく彼女。
「おっと……」
カナリアを見送る琉希であったが、不快な浮遊感とおぼつかぬ足元に、思わず膝をついてしまう。
ざらりとしたアスファルトが頬に触れた。
実際機能するかはともかくとして、漸く完成した希望の光。
しかしこれを完成させるまでに丸一日、そしてカナリアに出会うまでも戦闘の連続であり、緊張が緩んだせいか一気に疲労感が現れたらしい。
「あたしも……ちょっと休みましょうか……」
0
お気に入りに追加
774
あなたにおすすめの小説
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
ズボラ通販生活
ice
ファンタジー
西野桃(にしのもも)35歳の独身、オタクが神様のミスで異世界へ!貪欲に通販スキル、時間停止アイテムボックス容量無限、結界魔法…さらには、お金まで貰う。商人無双や!とか言いつつ、楽に、ゆるーく、商売をしていく。淋しい独身者、旦那という名の奴隷まで?!ズボラなオバサンが異世界に転移して好き勝手生活する!
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
ブラフマン~疑似転生~
臂りき
ファンタジー
プロメザラ城下、衛兵団小隊長カイムは圧政により腐敗の兆候を見せる街で秘密裏に悪徳組織の摘発のため日夜奮闘していた。
しかし、城内の内通者によってカイムの暗躍は腐敗の根源たる王子の知るところとなる。
あらぬ罪を着せられ、度重なる拷問を受けた末に瀕死状態のまま荒野に捨てられたカイムはただ骸となり朽ち果てる運命を強いられた。
死を目前にして、カイムに呼びかけたのは意思疎通のできる死肉喰(グールー)と、多層世界の危機に際して現出するという生命体<ネクロシグネチャー>だった。
二人の助力により見事「完全なる『死』」を迎えたカイムは、ネクロシグネチャーの技術によって抽出された、<エーテル体>となり、最適な適合者(ドナー)の用意を約束される。
一方、後にカイムの適合者となる男、厨和希(くりやかずき)は、半年前の「事故」により幼馴染を失った精神的ショックから立ち直れずにいた。
漫然と日々を過ごしていた和希の前に突如<ネクロシグネチャー>だと自称する不審な女が現れる。
彼女は和希に有無を言わせることなく、手に持つ謎の液体を彼に注入し、朦朧とする彼に対し意味深な情報を残して去っていく。
――幼馴染の死は「事故」ではない。何者かの手により確実に殺害された。
意識を取り戻したカイムは新たな肉体に尋常ならざる違和感を抱きつつ、記憶とは異なる世界に馴染もうと再び奮闘する。
「厨」の身体をカイムと共有しながらも意識の奥底に眠る和希は、かつて各国の猛者と渡り合ってきた一兵士カイムの力を借り、「復讐」の鬼と化すのだった。
~魔王の近況~
〈魔海域に位置する絶海の孤島レアマナフ。
幽閉された森の奥深く、朽ち果てた世界樹の残骸を前にして魔王サティスは跪き、神々に祈った。
——どうかすべての弱き者たちに等しく罰(ちから)をお与えください——〉
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
転生したら赤ん坊だった 奴隷だったお母さんと何とか幸せになっていきます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
転生したら奴隷の赤ん坊だった
お母さんと離れ離れになりそうだったけど、何とか強くなって帰ってくることができました。
全力でお母さんと幸せを手に入れます
ーーー
カムイイムカです
今製作中の話ではないのですが前に作った話を投稿いたします
少しいいことがありましたので投稿したくなってしまいました^^
最後まで行かないシリーズですのでご了承ください
23話でおしまいになります
クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
集団転移に巻き込まれ、クラスごと異世界へと転移することになった主人公晴人はこれといって特徴のない平均的な学生であった。
異世界の神から能力獲得について詳しく教えられる中で、晴人は自らの能力欄獲得可能欄に他人とは違う機能があることに気が付く。
そこに隠されていた能力は龍神から始まり魔神、邪神、妖精神、鍛冶神、盗神の六つの神の称号といくつかの特殊な能力。
異世界での安泰を確かなものとして受け入れ転移を待つ晴人であったが、神の能力を手に入れたことが原因なのか転移魔法の不発によりあろうことか異世界へと転生してしまうこととなる。
龍人の母親と英雄の父、これ以上ない程に恵まれた環境で新たな生を得た晴人は新たな名前をエルピスとしてこの世界を生きていくのだった。
現在設定調整中につき最新話更新遅れます2022/09/11~2022/09/17まで予定
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる