18 / 363
第18話
しおりを挟む
さて、どう動く……?
空中にピタッと止まり、首をねじってこちらを観察するトンボ。
一方私はゆっくりと擦り寄り、一撃が届く範囲にまでトンボが動かぬよう祈るのみ。
当然殴られてはたまらないトンボも必死であり、少しでも触れそうになれば、つい、と滑らかに空をかけ距離を取る。
足元はぬかるんでいて、その上俊敏値でもトンボに負けている。
無駄に走って追いかけっこをしたところで、障害物がないトンボの方が有利なのは決まり切っているので、どうにかこちらの範囲内に奴を誘導するしかない。
虫という生き物は本能で動いているとばかり思っていたが、どうやらこのトンボに関していえば確かな知性を感じる。
無機質な複眼が私を見つめる中、おもむろにポケットへ手を入れ、希望の実を口へ放り込む。
どうやってアレに攻撃を仕掛けた物か……おえ、まっず。
食べなれた不味さが口内と鼻をタコ殴りにして、気付かず焦りに襲われていた思考がリセットされる。
魔法などの飛び道具は無く、私の攻撃に使えるスキルはストライクのみ。
いや待て、ストライクで遠距離攻撃は……
出来る!
周囲を見回しその場を疾走、お目当ての物は泥の上、半分ほど沈んだ形でそこらに転がっていた。
カリバーの先でほじくり叩きあげ、泥まみれのそれを握る。
ざらざらと硬く冷たい灰色、握った私の手には先ほどまで埋まっていた地面の冷たさが、じんわりと染みた。
なんてことは無い、ただの石だ。
それをいくつか掘ってはポケットに突っ込む。
大切なことを失念していたよ、バットは物を殴って飛ばすものだって。
てっきり壁やナメクジをサンドバッグにするための物だと思い込んでいたが、そういえば元々スポーツ用品だった。
「うりゃ! 『ストライク』!」
私が逃げ出したと思い込んだのだろう、一撃を叩きこもうと直線状に飛んできたトンボ。
その真ん前へ、スキルによる全力の加速を受けた石が飛び込んだ。
が、直前になって視認したのだろう、翅を大きく揺らめかせるトンボ。
それもギリギリで避けられ、また一直線にこちらへ飛翔。
「ほーむらーん!」
石に集中しすぎたのだろう、駆け寄っていた私には気付かなかったらしい。
今まで聞こえなかったトンボの翅音が聞こえるほどの至近距離、一瞬彼の瞳が私を貫いた気がした。
だから何だって話なんだけど。殺すね。
掬い上げるような私とカリバーの一撃が、そのくりくりとした複眼を叩き潰した。
こすれ合う金属のような絶叫、なんかねちょっとした体液。
もがき苦しむように蠢く足、透き通るような翼が泥に塗れ汚く染まっていく。
バットに少しナメクジの粘液が残ってたみたいで、じゅわじゅわと煙が出ているのが、見ているこちらまで痛くなる。
虫に叫ぶ喉はないと思うので、多分本当に翅かなんかが擦れているだけだと思う。
いやまて虫って叫ぶのかな、私が知らないだけかもしれない。
まあどうでもいいか。
トドメの一撃を打ち込もうとカリバーを握り直し、地面で暴れるトンボへ近づいたところで
「ひゃ……れ……?」
かくっと、足から力が抜けた。
足だけじゃない、カリバーを握っていた両手すらも力が入らない。
一体何が……
ふと思い出すのは、このトンボの正式名称であるパラライズ・ドラゴンフライだったか。
ははん、なるほど。
パラライズってのは確か、麻痺とかそんな感じの意味だったよね。
大体わかった、さっき切り裂かれたか噛みつかれたかしたときに、麻痺毒を打ち込まれたみたいだ。
積極的に攻撃を仕掛けてこなかったのも、その内麻痺するからってわけだ。
本当に頭いいなこのトンボ、賢過ぎて嫌になる。
動かなくなった身体は重力に導かれ、私は泥に横顔を突っ込んだ。
泥に埋もれていない右目で見て見れば、ふらふらとゆっくりながらも飛び上がり、残った片方の複眼でこちらを睨みつけるトンボ。
ゆっくりと顔半分が溶かされているがお構いなし、死ぬならば私もろともというわけだ。
不味い、全く体が動かない。
死にたくない……!
今までの精密な飛行と打って変わって、荒々しく翅を掻き回しすさまじい羽音を立てるトンボ。
得意の大顎は無くともその鋭い翅は健在、そのまま突っ込まれれば無傷じゃ済まない。
それにここはダンジョンの中で、ただぶっ倒れていたらいつ他のモンスターに襲われるか。
どうにかここを切り抜けないと……
痙攣した腕、力が入らない。
だが逆に、痙攣しているせいで私の手は、カリバーを握った形のままだ。
頼む……発動してくれ……!
「『しゅきりゅりゅいひょ』ひゃいひょひぇんひゃ、すふょらいふゅ」
カチリ、と、私の中で何かが切り替わった。
来た。
たとえ活舌が麻痺で死ぬほど悪くても、そこに『私の意志』 があれば発動するらしい。
見る見るうちにこちらへ近づくヤツの顔を見ながら、天へ祈るような絶叫。
「ふひゃああああああっ! 『すふょらいふゅ』!」
ドンッ!
泥の柱が天高くに登り、私の身体も一緒に空へ撃ちあがる。
眼下に見えるのは、最大の仇を殺そうと突撃するも、爆音とともに突然姿を見失たトンボ野郎。
スキルの効果は、その身体を強制的に決まった動きへ導く。
麻痺した身体でもMPによる操り人形として働き、『スキル累乗』の強化によって性能を引き上げられた『ストライク』は、私の身体を発射するエンジンの代わりを十分に果たした。
「すふぇーふゃふゅ」
――――――――――――――
結城 フォリア 15歳
LV 40
HP 31/88 MP 170/190
――――――――――――――
やっぱり無理にスキルを発動させたのと、地面にストライクを叩き付けた反動をもろに喰らったせいで、結構ダメージを受けてしまっているようだ。
まあ、トンボは耐久が低いし『累乗ストライク』と『活人剣』の組み合わせである程度回復できるから、死なないはず。
多分、だいじょぶだいじょぶ。
地面を這いつくばるライバル、だが私の勝ちだ。
「『スヒョライヒュ』!」
ミチィッ!
若干麻痺が引いて回復した滑舌でストライクを発動すれば、引力も合わさってその胴体にみっちりと食い込み、そのまま衝撃波で爆散する。
『レベルが上昇しました』
聞きなれた音声と共にトンボの姿が消え、空の様に水色の魔石だけが残った。
今回はなかなかヤバかった。ここまで追い込まれたのは、先生にお腹をぶっ飛ばされたとき以来かもしれない。
泥の上とはいえ衝撃で痺れる足、着地の体勢であるがに股のまま、どうにか戦いに勝利した安どのため息を漏らす。
あ、『経験値上昇』に『スキル累乗』の効果乗せるの忘れてた。
空中にピタッと止まり、首をねじってこちらを観察するトンボ。
一方私はゆっくりと擦り寄り、一撃が届く範囲にまでトンボが動かぬよう祈るのみ。
当然殴られてはたまらないトンボも必死であり、少しでも触れそうになれば、つい、と滑らかに空をかけ距離を取る。
足元はぬかるんでいて、その上俊敏値でもトンボに負けている。
無駄に走って追いかけっこをしたところで、障害物がないトンボの方が有利なのは決まり切っているので、どうにかこちらの範囲内に奴を誘導するしかない。
虫という生き物は本能で動いているとばかり思っていたが、どうやらこのトンボに関していえば確かな知性を感じる。
無機質な複眼が私を見つめる中、おもむろにポケットへ手を入れ、希望の実を口へ放り込む。
どうやってアレに攻撃を仕掛けた物か……おえ、まっず。
食べなれた不味さが口内と鼻をタコ殴りにして、気付かず焦りに襲われていた思考がリセットされる。
魔法などの飛び道具は無く、私の攻撃に使えるスキルはストライクのみ。
いや待て、ストライクで遠距離攻撃は……
出来る!
周囲を見回しその場を疾走、お目当ての物は泥の上、半分ほど沈んだ形でそこらに転がっていた。
カリバーの先でほじくり叩きあげ、泥まみれのそれを握る。
ざらざらと硬く冷たい灰色、握った私の手には先ほどまで埋まっていた地面の冷たさが、じんわりと染みた。
なんてことは無い、ただの石だ。
それをいくつか掘ってはポケットに突っ込む。
大切なことを失念していたよ、バットは物を殴って飛ばすものだって。
てっきり壁やナメクジをサンドバッグにするための物だと思い込んでいたが、そういえば元々スポーツ用品だった。
「うりゃ! 『ストライク』!」
私が逃げ出したと思い込んだのだろう、一撃を叩きこもうと直線状に飛んできたトンボ。
その真ん前へ、スキルによる全力の加速を受けた石が飛び込んだ。
が、直前になって視認したのだろう、翅を大きく揺らめかせるトンボ。
それもギリギリで避けられ、また一直線にこちらへ飛翔。
「ほーむらーん!」
石に集中しすぎたのだろう、駆け寄っていた私には気付かなかったらしい。
今まで聞こえなかったトンボの翅音が聞こえるほどの至近距離、一瞬彼の瞳が私を貫いた気がした。
だから何だって話なんだけど。殺すね。
掬い上げるような私とカリバーの一撃が、そのくりくりとした複眼を叩き潰した。
こすれ合う金属のような絶叫、なんかねちょっとした体液。
もがき苦しむように蠢く足、透き通るような翼が泥に塗れ汚く染まっていく。
バットに少しナメクジの粘液が残ってたみたいで、じゅわじゅわと煙が出ているのが、見ているこちらまで痛くなる。
虫に叫ぶ喉はないと思うので、多分本当に翅かなんかが擦れているだけだと思う。
いやまて虫って叫ぶのかな、私が知らないだけかもしれない。
まあどうでもいいか。
トドメの一撃を打ち込もうとカリバーを握り直し、地面で暴れるトンボへ近づいたところで
「ひゃ……れ……?」
かくっと、足から力が抜けた。
足だけじゃない、カリバーを握っていた両手すらも力が入らない。
一体何が……
ふと思い出すのは、このトンボの正式名称であるパラライズ・ドラゴンフライだったか。
ははん、なるほど。
パラライズってのは確か、麻痺とかそんな感じの意味だったよね。
大体わかった、さっき切り裂かれたか噛みつかれたかしたときに、麻痺毒を打ち込まれたみたいだ。
積極的に攻撃を仕掛けてこなかったのも、その内麻痺するからってわけだ。
本当に頭いいなこのトンボ、賢過ぎて嫌になる。
動かなくなった身体は重力に導かれ、私は泥に横顔を突っ込んだ。
泥に埋もれていない右目で見て見れば、ふらふらとゆっくりながらも飛び上がり、残った片方の複眼でこちらを睨みつけるトンボ。
ゆっくりと顔半分が溶かされているがお構いなし、死ぬならば私もろともというわけだ。
不味い、全く体が動かない。
死にたくない……!
今までの精密な飛行と打って変わって、荒々しく翅を掻き回しすさまじい羽音を立てるトンボ。
得意の大顎は無くともその鋭い翅は健在、そのまま突っ込まれれば無傷じゃ済まない。
それにここはダンジョンの中で、ただぶっ倒れていたらいつ他のモンスターに襲われるか。
どうにかここを切り抜けないと……
痙攣した腕、力が入らない。
だが逆に、痙攣しているせいで私の手は、カリバーを握った形のままだ。
頼む……発動してくれ……!
「『しゅきりゅりゅいひょ』ひゃいひょひぇんひゃ、すふょらいふゅ」
カチリ、と、私の中で何かが切り替わった。
来た。
たとえ活舌が麻痺で死ぬほど悪くても、そこに『私の意志』 があれば発動するらしい。
見る見るうちにこちらへ近づくヤツの顔を見ながら、天へ祈るような絶叫。
「ふひゃああああああっ! 『すふょらいふゅ』!」
ドンッ!
泥の柱が天高くに登り、私の身体も一緒に空へ撃ちあがる。
眼下に見えるのは、最大の仇を殺そうと突撃するも、爆音とともに突然姿を見失たトンボ野郎。
スキルの効果は、その身体を強制的に決まった動きへ導く。
麻痺した身体でもMPによる操り人形として働き、『スキル累乗』の強化によって性能を引き上げられた『ストライク』は、私の身体を発射するエンジンの代わりを十分に果たした。
「すふぇーふゃふゅ」
――――――――――――――
結城 フォリア 15歳
LV 40
HP 31/88 MP 170/190
――――――――――――――
やっぱり無理にスキルを発動させたのと、地面にストライクを叩き付けた反動をもろに喰らったせいで、結構ダメージを受けてしまっているようだ。
まあ、トンボは耐久が低いし『累乗ストライク』と『活人剣』の組み合わせである程度回復できるから、死なないはず。
多分、だいじょぶだいじょぶ。
地面を這いつくばるライバル、だが私の勝ちだ。
「『スヒョライヒュ』!」
ミチィッ!
若干麻痺が引いて回復した滑舌でストライクを発動すれば、引力も合わさってその胴体にみっちりと食い込み、そのまま衝撃波で爆散する。
『レベルが上昇しました』
聞きなれた音声と共にトンボの姿が消え、空の様に水色の魔石だけが残った。
今回はなかなかヤバかった。ここまで追い込まれたのは、先生にお腹をぶっ飛ばされたとき以来かもしれない。
泥の上とはいえ衝撃で痺れる足、着地の体勢であるがに股のまま、どうにか戦いに勝利した安どのため息を漏らす。
あ、『経験値上昇』に『スキル累乗』の効果乗せるの忘れてた。
0
お気に入りに追加
774
あなたにおすすめの小説
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
ズボラ通販生活
ice
ファンタジー
西野桃(にしのもも)35歳の独身、オタクが神様のミスで異世界へ!貪欲に通販スキル、時間停止アイテムボックス容量無限、結界魔法…さらには、お金まで貰う。商人無双や!とか言いつつ、楽に、ゆるーく、商売をしていく。淋しい独身者、旦那という名の奴隷まで?!ズボラなオバサンが異世界に転移して好き勝手生活する!
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
ブラフマン~疑似転生~
臂りき
ファンタジー
プロメザラ城下、衛兵団小隊長カイムは圧政により腐敗の兆候を見せる街で秘密裏に悪徳組織の摘発のため日夜奮闘していた。
しかし、城内の内通者によってカイムの暗躍は腐敗の根源たる王子の知るところとなる。
あらぬ罪を着せられ、度重なる拷問を受けた末に瀕死状態のまま荒野に捨てられたカイムはただ骸となり朽ち果てる運命を強いられた。
死を目前にして、カイムに呼びかけたのは意思疎通のできる死肉喰(グールー)と、多層世界の危機に際して現出するという生命体<ネクロシグネチャー>だった。
二人の助力により見事「完全なる『死』」を迎えたカイムは、ネクロシグネチャーの技術によって抽出された、<エーテル体>となり、最適な適合者(ドナー)の用意を約束される。
一方、後にカイムの適合者となる男、厨和希(くりやかずき)は、半年前の「事故」により幼馴染を失った精神的ショックから立ち直れずにいた。
漫然と日々を過ごしていた和希の前に突如<ネクロシグネチャー>だと自称する不審な女が現れる。
彼女は和希に有無を言わせることなく、手に持つ謎の液体を彼に注入し、朦朧とする彼に対し意味深な情報を残して去っていく。
――幼馴染の死は「事故」ではない。何者かの手により確実に殺害された。
意識を取り戻したカイムは新たな肉体に尋常ならざる違和感を抱きつつ、記憶とは異なる世界に馴染もうと再び奮闘する。
「厨」の身体をカイムと共有しながらも意識の奥底に眠る和希は、かつて各国の猛者と渡り合ってきた一兵士カイムの力を借り、「復讐」の鬼と化すのだった。
~魔王の近況~
〈魔海域に位置する絶海の孤島レアマナフ。
幽閉された森の奥深く、朽ち果てた世界樹の残骸を前にして魔王サティスは跪き、神々に祈った。
——どうかすべての弱き者たちに等しく罰(ちから)をお与えください——〉
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
転生したら赤ん坊だった 奴隷だったお母さんと何とか幸せになっていきます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
転生したら奴隷の赤ん坊だった
お母さんと離れ離れになりそうだったけど、何とか強くなって帰ってくることができました。
全力でお母さんと幸せを手に入れます
ーーー
カムイイムカです
今製作中の話ではないのですが前に作った話を投稿いたします
少しいいことがありましたので投稿したくなってしまいました^^
最後まで行かないシリーズですのでご了承ください
23話でおしまいになります
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
集団転移に巻き込まれ、クラスごと異世界へと転移することになった主人公晴人はこれといって特徴のない平均的な学生であった。
異世界の神から能力獲得について詳しく教えられる中で、晴人は自らの能力欄獲得可能欄に他人とは違う機能があることに気が付く。
そこに隠されていた能力は龍神から始まり魔神、邪神、妖精神、鍛冶神、盗神の六つの神の称号といくつかの特殊な能力。
異世界での安泰を確かなものとして受け入れ転移を待つ晴人であったが、神の能力を手に入れたことが原因なのか転移魔法の不発によりあろうことか異世界へと転生してしまうこととなる。
龍人の母親と英雄の父、これ以上ない程に恵まれた環境で新たな生を得た晴人は新たな名前をエルピスとしてこの世界を生きていくのだった。
現在設定調整中につき最新話更新遅れます2022/09/11~2022/09/17まで予定
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる