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発展
第三十四話 ジュリの過去
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「遠征来週だってねぇ~」
「あぁ、再来週でもって思ったけどあっちの学校も一ヶ月後には地区大会があるからぜひ、ってことでさ早めにね」
もうシバの部屋に完全に移住しているジュリ。洗濯物を干し、料理も作り、そしてベッドの上でマッサージ。2人はジュリが用意したルームウェアでリラックス。
シバも連日の稽古もそうだが用務員の仕事として雑用を任され日々動き回って疲れている。彼はそのほうがいいのだがやはり年齢も30を超えると体は正直でかなり疲れが溜まり凝り固まっている。それを資格を持つジュリがほぐしてくれているのだ。
「ヤッベェよジュリ。お前のそのテクはそんじゅそこらのマッサージ師とは違ってすごいよ」
「資格取るだけでなくてちゃんとお店で働いて経験も積んでいますからね」
「学生の時か?」
「そうね。学生時代にキャバレーとかゲイバーとか」
シバはなんとなくその経歴に身に覚えはあったのだが気持ちよさでどうでもよかった。
今まで経験してきた素人のマッサージ、警察の剣道部の付き添いのマッサージ師、街中のマッサージ屋、性的なマッサージをしてくれるお店……色々経験した中でも最高だとシバは癒されて眠りにつきそうになるが自分は眠ってはいけない、眠りたくない。
それを我慢するのだがジュリの手つきと日頃の疲れが相まって眠りに誘おうとする。
「あぁ、この辺り……すごくお疲れよ。腰の辺り」
「うぁぁぁああアァッあぁ……そこそこ……」
「相当使い込んでるわねぇ。かなり使ってるのかしら、腰」
「あほぉ、ジュリが使わせるからだろ」
するとジュリはシバを仰向けにさせた。ジュリの顔は微笑んでいる。すごく曰く付きな顔でシバはちょっとおかしいと感じたところで……
「あぁぁああああっ」
鼠蹊部のあたりを執拗なまでにマッサージするジュリ。シバは悶絶して叫ぶのだがジュリはやめない。
「いつどこで誰があなたのことを使ったですって? 仕事クレくれと泣きついてきてなんでもやりますって言ってたくせにちょっと仕事やらせたらアーダコーダ。それに私が使ってるのは……日中であって……夜は最近ずっと私が上に乗っかってる……」
「あ……そうだっけ? あぁああぁぁぁぁあああああ」
さらなるマッサージにシバは悶絶する。ジュリは容赦ない。
「朝と夜に腰を振りまくってるんじゃないの? あのおチビちゃんに……」
「ヒィいいいいいいいいいいっ……いいいいいいい」
「最近湊音先生も顔つきが変わったて職員室でも噂になっているの。あんな顔するのは恋愛をしている時の顔だって」
「恋愛ぃいいいいいいイィぃイィぃい、手加減しろぉおおおおおお……ジュリィいいいいい」
「いい加減白状しな! このしば犬がぁああああっ!!!!!」
どうやらジュリはドSで興奮すると口が悪くなり人を罵るのが最大にたまらないのだ。シバはそれと言ってドMでもないのだがジュリに対してはもう立ち向かうことはできない。
「すいませぇンンンンンンっ!!!」
シバは果てた。ジュリは笑っている。
「ってもぉあの夜やった後から2人は絶対今後も続くもんだって思ってた……」
さっきまでのドSっぷりのジュリはいない。罵るだけ罵って日頃の鬱憤をぶつけた後にニャンニャンと猫のように寄り添うのだ。
その後に2人はとりあえずの仲直りの交わりをして気づけば日にちも跨いでいた。
シバはヘトヘトになりながらもジュリを自分のところに引き寄せておでこにキスをした。ジュリはシバの胸元に顔を埋めてご満悦の笑顔。
「私と湊音先生、どっちがお好き?」
「おい、変なこと聞くなよ」
「気になるじゃん。私に無くてあのチビちゃんにあるもの」
ジュリも湊音のことをシバと同じようにチビちゃんとたまに言うようになった。
「んー、そうだな。反対にあったには無くてジュリにはたくさんあるものがある」
そう言うとジュリは嬉しそうに微笑む。
「……あいつはすぐ泣くし、すぐ顔に出るし、その気になったら止まらないし制御効かないマシンだ。反対に足りない方が俺にとってはいいと思うけどな」
「ふぅん」
「あ、拗ねた。いや、そのねージュリにはジュリの良さもありましてね……」
「ふぅーん」
ジュリはそっぽを向く。シバはめんどくさいなぁと思いながら再び身体を引き寄せようとしたときにベッド脇に置いてあったローションが倒れ、ドバドバと溢れてしまったのだ。
「あああっ!」
「ちょっとシバ! 電気つけて。マットレスについちゃう……明日雨なのにー」
「うわー、かなりこぼしちまったなぁ」
二人はとりあえずTシャツを着て布団をどけてマットレスを上げた。
「うわ、ベッドの下までだれてるぞ」
「もうこんな夜中に……シバ、あなたが最後にローション使ったんだから蓋をしっかり締めなさいよ!」
「すまん……でもさぁ」
「でもさーじゃないでしょ!!」
怒り出すと止まらないジュリ。
シバはため息をつく。やはり李仁の代わりにはならない。こんな時李仁は何も言わずに片付けてくれるだろう。
うるさい説教がいやなシバは自分でベッドを上げた。パイプベッドのため持ち上げられたが、下は掃除がしてなかった。
「ごめんなさいね、あなた急に来たから掃除が間に合わなかったのよ」
他人には厳しくて自分に甘いジュリ。シバは呆れて適当にティッシュで拭こうとしたら……何かを見つけた。
「……女物のイヤリング?」
宝石のような輝きを放つ。
「あぁ、再来週でもって思ったけどあっちの学校も一ヶ月後には地区大会があるからぜひ、ってことでさ早めにね」
もうシバの部屋に完全に移住しているジュリ。洗濯物を干し、料理も作り、そしてベッドの上でマッサージ。2人はジュリが用意したルームウェアでリラックス。
シバも連日の稽古もそうだが用務員の仕事として雑用を任され日々動き回って疲れている。彼はそのほうがいいのだがやはり年齢も30を超えると体は正直でかなり疲れが溜まり凝り固まっている。それを資格を持つジュリがほぐしてくれているのだ。
「ヤッベェよジュリ。お前のそのテクはそんじゅそこらのマッサージ師とは違ってすごいよ」
「資格取るだけでなくてちゃんとお店で働いて経験も積んでいますからね」
「学生の時か?」
「そうね。学生時代にキャバレーとかゲイバーとか」
シバはなんとなくその経歴に身に覚えはあったのだが気持ちよさでどうでもよかった。
今まで経験してきた素人のマッサージ、警察の剣道部の付き添いのマッサージ師、街中のマッサージ屋、性的なマッサージをしてくれるお店……色々経験した中でも最高だとシバは癒されて眠りにつきそうになるが自分は眠ってはいけない、眠りたくない。
それを我慢するのだがジュリの手つきと日頃の疲れが相まって眠りに誘おうとする。
「あぁ、この辺り……すごくお疲れよ。腰の辺り」
「うぁぁぁああアァッあぁ……そこそこ……」
「相当使い込んでるわねぇ。かなり使ってるのかしら、腰」
「あほぉ、ジュリが使わせるからだろ」
するとジュリはシバを仰向けにさせた。ジュリの顔は微笑んでいる。すごく曰く付きな顔でシバはちょっとおかしいと感じたところで……
「あぁぁああああっ」
鼠蹊部のあたりを執拗なまでにマッサージするジュリ。シバは悶絶して叫ぶのだがジュリはやめない。
「いつどこで誰があなたのことを使ったですって? 仕事クレくれと泣きついてきてなんでもやりますって言ってたくせにちょっと仕事やらせたらアーダコーダ。それに私が使ってるのは……日中であって……夜は最近ずっと私が上に乗っかってる……」
「あ……そうだっけ? あぁああぁぁぁぁあああああ」
さらなるマッサージにシバは悶絶する。ジュリは容赦ない。
「朝と夜に腰を振りまくってるんじゃないの? あのおチビちゃんに……」
「ヒィいいいいいいいいいいっ……いいいいいいい」
「最近湊音先生も顔つきが変わったて職員室でも噂になっているの。あんな顔するのは恋愛をしている時の顔だって」
「恋愛ぃいいいいいいイィぃイィぃい、手加減しろぉおおおおおお……ジュリィいいいいい」
「いい加減白状しな! このしば犬がぁああああっ!!!!!」
どうやらジュリはドSで興奮すると口が悪くなり人を罵るのが最大にたまらないのだ。シバはそれと言ってドMでもないのだがジュリに対してはもう立ち向かうことはできない。
「すいませぇンンンンンンっ!!!」
シバは果てた。ジュリは笑っている。
「ってもぉあの夜やった後から2人は絶対今後も続くもんだって思ってた……」
さっきまでのドSっぷりのジュリはいない。罵るだけ罵って日頃の鬱憤をぶつけた後にニャンニャンと猫のように寄り添うのだ。
その後に2人はとりあえずの仲直りの交わりをして気づけば日にちも跨いでいた。
シバはヘトヘトになりながらもジュリを自分のところに引き寄せておでこにキスをした。ジュリはシバの胸元に顔を埋めてご満悦の笑顔。
「私と湊音先生、どっちがお好き?」
「おい、変なこと聞くなよ」
「気になるじゃん。私に無くてあのチビちゃんにあるもの」
ジュリも湊音のことをシバと同じようにチビちゃんとたまに言うようになった。
「んー、そうだな。反対にあったには無くてジュリにはたくさんあるものがある」
そう言うとジュリは嬉しそうに微笑む。
「……あいつはすぐ泣くし、すぐ顔に出るし、その気になったら止まらないし制御効かないマシンだ。反対に足りない方が俺にとってはいいと思うけどな」
「ふぅん」
「あ、拗ねた。いや、そのねージュリにはジュリの良さもありましてね……」
「ふぅーん」
ジュリはそっぽを向く。シバはめんどくさいなぁと思いながら再び身体を引き寄せようとしたときにベッド脇に置いてあったローションが倒れ、ドバドバと溢れてしまったのだ。
「あああっ!」
「ちょっとシバ! 電気つけて。マットレスについちゃう……明日雨なのにー」
「うわー、かなりこぼしちまったなぁ」
二人はとりあえずTシャツを着て布団をどけてマットレスを上げた。
「うわ、ベッドの下までだれてるぞ」
「もうこんな夜中に……シバ、あなたが最後にローション使ったんだから蓋をしっかり締めなさいよ!」
「すまん……でもさぁ」
「でもさーじゃないでしょ!!」
怒り出すと止まらないジュリ。
シバはため息をつく。やはり李仁の代わりにはならない。こんな時李仁は何も言わずに片付けてくれるだろう。
うるさい説教がいやなシバは自分でベッドを上げた。パイプベッドのため持ち上げられたが、下は掃除がしてなかった。
「ごめんなさいね、あなた急に来たから掃除が間に合わなかったのよ」
他人には厳しくて自分に甘いジュリ。シバは呆れて適当にティッシュで拭こうとしたら……何かを見つけた。
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