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【番外編】
穏やかな炎 後編(※R18)
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意味深な言葉に、私は思わず頬を染めました。
ディートリヒは、私の臍のあたりから手を滑らせ、お腹周りを優しく撫でると乳房を包み込み、表面をマッサージします。
いいえ、これはマッサージというより愛撫と言うべきかしら……。
ディートリヒの濡れた指にたっぷりとつけられた精油が肌に染み込み、優しく乳房を揉まれると、体の芯がじんと熱くなって、体が震えるのを感じました。
快楽を呼び覚ますような淫らな手付きに、私は身悶えるようにして、ディートリヒを見つめます。
「はぁっ……。アルノー、んんっ……はぁっ、貴方はどこでこんなマッサージを覚えたの? はぁっ……んっ、ぁっ……ぁんっ」
「俺が、君の体に触れて何年になる? 触れられて気持ちいい場所も、嫌な場所も全部心得ているんだ」
冗談を言う私に、ディートリヒは甘い囁きで答えてくれました。
彼の大きな手のひらが膨らみを辿って、乳輪までくると、胸の先端に触れないように焦らし、あえてその周辺を愛撫するのです。
その繊細で丁寧な愛撫に、私は喉を仰け反らせるようにして甘い嬌声を漏らしました。
ディートリヒのもう片方の手が、私の腹まで下りると、今度は臍の周りを指でなぞり、恥丘まで辿り着いて、申し訳程度に生えている薄い恥毛にまで来ると、濡れた指で整えていきます。
「はぁっ……んっ、アルノーっ……んっ、そんなところまで……マッサージするなんて、恥ずかしいわ……あっ、はぁっ……んっ、んんっ」
「オリーヴィア。君は、いくつになっても恥じらいを捨てないな。それに精油のお陰なのか、きめ細やかな美しい肌が輝いて見えて、いやらしいな……。オリーヴィアは、焦らされるのが好きだろう?」
ディートリヒの左の指は、さらに精油でしっとりと濡れそぼり、私の両方の乳房と乳輪を丁寧に優しく撫でていきます。
右の指先は、陰部の外周の無毛の入り口を優しく撫でました。
けれど、私の疼く花弁には、まだお預けとばかりに、触れてくれません。
私は、快感に呼吸を浅くさせながらアルノーの腕にすがりつきました。
「はぁっ、あっ……あんっ……お願い……どちらも触れて……はぁっ、なんだかいつもよりじんじんとして、体が疼くの……はぁっ……久しぶりだからかしら?」
「可愛いですよ、オリーヴィアお嬢様。そんなに物欲しそうな顔をして、もう俺の指が欲しいのですか? この乳房も綺麗な女陰も俺以外の男が、見たことも触れたことがないと思うと……、俺は時々ひどく優越感に浸るのです」
ヴィヴィのくれた精油には、誘淫作用でもあるのでしょうか。
ディートリヒも、私も、まるで淫魔の熱病に犯されているように興奮しているのです。
慣れたはずの夜の営みも、今日はとても我慢ができず、体がいまかいまかと快楽を心待ちにしているのでした。
ようやくディートリヒの指が、胸の先端を押し付けるように撫で回し、亀裂にゆっくりと触れると、私は快感に耐えるように、思わずシーツを握りしめました。
「あっ、んっ……あぁっ、はぁっ……んっ、ぁぁっ……やぁっ……んっ、ぁっ……アルノーっ、はぁっ……気持ちいい、んっ……あ、ああっ」
「君のここが俺の指で固くなってるな。ん……この感触は、精油ではなく濡れてるようだ。貞淑なお嬢様が、こんなに淫らに身悶えるなんて」
まるで、執事の時に戻ったような口調でディートリヒは胸の先端を指で押し付けます。
そして、愛液で濡れた指で優しく陰部に触れ、花芯を掘り起こすように撫でたのです。
執拗に指の腹で、無防備で感じやすいそこを愛撫されると、私は我慢できずに甘い悲鳴を上げました。
指で、花弁の奥に芽吹く小さな突起を扱かれると、愛液がじわじわと溢れてきたのが自分でもよく分かります。
「あっ、はぁっ、んっ、ああんっ、あっ、はぁっ、だめっ……ふっ、んんっ、あっ、はぁっ……ああっ、はぁっ、だめよ、あ、ああっ、イクッ」
「花芯も固く、大きくなってきたな。指で擦るとすぐに気をやってしまうのが可愛い。さぁ、お嬢様。獣人のように四つん這いになって、私に尻を向けて下さい」
私は達した後言われるがまま、ディートリヒの目の前にお尻を突き出すよう、四つん這いになります。
執事だったアルノーが、私に教え込んでいたあの時のように。
私は頬を染めながら恐る恐る臀部を突き出すと、ディートリヒはまるで医者の診察のように、手のひらで亀裂を撫でるようにしてマッサージを続けました。
三本の指が、亀裂を覆って蠢く様子は、卑猥な治療のようにも見えることでしょう。
そして、あろうことか濡れた指が膣口とお尻の穴に挿入されると、私は激しい快楽に身悶えてしまったのです。
「んぁぁっ、はっ、あっあっ、はぁっ……あっ、ああっ、アルノー、だめっ、んっ、そ、それは……はぁっ、あっ、あんんっ、あっ、りょ、両方だなんて、いけないことだわっ!」
「ここは、以前お嬢様が腟内に挿入されるのを怖がって、覚えた背徳の味ですよ。ああ、本当に綺麗だ……。君はあんなに知的で上品な女性なのに、女陰も禁断の後孔も俺に愛撫されて、身悶えている」
腟内に入った指が、花芯の裏を撫でるように愛撫し、後孔に挿入された指が壁を、優しく引っ掻くように触れると、私は二つの刺激に身悶えてしまいました。
ディートリヒの指が同時に動く度に、恥ずかしく絡み合う蜜の音が響き、溢れた愛液が太ももを辿って、シーツに染みを付けます。
やがて指は二本に増やされ、優しい動きで腟内を責め立てられると、私はシーツに顔を埋めて、口の端から唾液を垂らすほどに感じていました。
もう、こうなってしまっては王妃とは呼べないほどの痴態です。
「あっ、あああ! んっ、ああっ、やぁっ、だめ、すごいっ、感じてしまっ……――――ッッ! はぁっ、許してっ、あ、ああっ、おかしくなっちゃうっ」
「ああ、凄いな……。どちらの指にも絡み付いて締め付けてくる。君の可愛い懇願は、俺の獣人の本能を焚きつけてしまうから危険だ。罪な愛妃だよ」
ディートリヒが、私の快楽を感じる場所に的確に触れ、優しく解すと私の思考は淫靡な快楽に支配されて、溶けていくようです。
ゆっくりと、ディートリヒの指が陰部から引き抜かれると、濡れそぼったそこに彼が優しく口付けます。
まるで、女神エルザの足に口付けるように恭しいものでした。
「昔のようにあまり無理をさせたくない。俺も若くないからね。挿れてもいいか?」
「ええ。はぁっ……。でも、私は愛し合うときは貴方の顔を見ていたいの」
「――――愛しいお嬢様、お気に召すがままに」
私が体をゆっくりと横たえると、背後にぴったりと体を寄せたディートリヒが、私の太ももを抱き上げます。
そして、彼が挿入する圧迫感に脳の奥が痺れるような感覚がしました。
肩越しにディートリヒと、視線を合わせるとどちらともなく舌を絡ませ、口付けます。
ディートリヒは、私と繋がったまましばらく動かずにいましたが、指先を私の花芯まで忍ばせると、優しく撫でて、ゆっくりと呼吸に合わせるように、腰を動かし始めたのです。
「はぁ……っ、はぁっ……んっ……はぁっ……アルノー愛してる」
「はぁっ……知ってる。はぁっ……愛してる、オリーヴィア」
無理のない穏やかな動きは、じわじわと私の膣内を刺激していきます。
ディートリヒなら私の体を傷つけないという安心感が、私の体を素直にさせ、花の奥から蜜を溢れさせました。
緩やかに腰を動かすなんて、彼にとってもきっと、焦らされるような苦しい行為でしょう。
濡れた粒を、ディートリヒが優しく撫でると私の腟内が反応して波打つのを感じました。
「はぁっ、はっ……あっ、ああっ……んっ……はぁっ……っ、はぁっ………アルノー……んん」
「はぁっ………はぁっ………んっ……はぁっ……」
穏やかな炎を宿したアルノーの腰の動きが、段々と早くなっていきます。
ベッドの軋む音に混じって、私たちの熱い吐息と、結合部がぶつかり合う濡れた音が鳴り響きました。
私とディートリヒは深く口付けながら、結合部の繫がりを、互いに確かめるように手を伸ばしました。
私の腟内を、一定のリズムでノックするように動く、ディートリヒ。
蠢く陰茎の心地よさに、私の思考は雪のように白くなって、彼の指をぎゅっと掴んだ瞬間に絶頂に達しました。
「オリーヴィア……」
「はぁっ、まだ……大丈夫よ」
体勢を変えるように、ディートリヒは私を抱きしめると、口付てくれます。
そして、私たちは再び一つになりました。
月長石のような美しい瞳。
じんわりと汗を滲ませる様子が愛しくて、気付けば、私は彼の頬を撫でていました。
奥まで突き上げられ、腟内の深い部分まで、愛撫された私は、ディートリヒの胸板の下で弓なりに背中を反らせると、絶頂に達してしまったのです。
「んっ、はぁっ……あぁっ、はぁっ……んんっ、はぁっ、そこ……あっ……はぁっ……んっ、んっんっ、良いっ……はぁっ、んっ、はっ、あ……」
「はぁっ、はっ、オリーヴィア、愛してる……はぁっ、ぐるるっ……はぁっ、……獣人の本性が出る前にっ……はぁっ」
私はディートリヒの背中に両手を回しました。
彼は淫らに腰をくねらせて、深い場所まで突き上げてきます。
腟内《なか》を擦って、抜く寸前まで貪るように突き上げられますと、私の視界は涙で濡れ、ぼやけてきました。
この獣人の唸り声も、久しぶりに聞きます。
ディートリヒが、私の首筋に歯を立てるように口付けると、まるで大きな黒豹に覆いかぶさられたような感覚に陥ります。
私の命は、この人に握られているのだ思うと、背徳感を感じ、そして気持ちが高ぶるのです。
やがて、彼の腰を動かす速度が早くなり、私の体は、波に翻弄される小舟のように揺れ動いて快楽に追い立てられました。
汗と体液が混じり合うと、とうとうディートリヒの体が硬直し、私の腟内で果てたようでした。
そして、私もまた彼と同じように絶頂に達し、ディートリヒの陰茎を締め付け、彼の欲望を受け止めたのです。
「――――ッッ!」
「はぁ……。久しぶりで思わず君の腟内で果ててしまった」
「ふふ、もし授かるなら次は女の子がいいわ」
「そうなったら、俺はグンヒルドのように娘を甘やかしてしまいそうだ。けれど、俺はこれ以上、君の体に負担をかけたくない。兄弟二人を産むのも大変だったろう?」
「そうね……。でも私は意外と体が強いのよ」
クスクスと笑う私を抱き寄せたディートリヒは、汚れたシーツを放り出して床に落とし、獣人の熱い体温で私を抱擁してくれました。
ディートリヒの、落ち着いた呼吸音。
規則正しい心臓の音。
私の亜麻色の髪をゆっくりと耳にかける、優しい指先。
額に落ちる口付けの雨。
暖炉の穏やかな火と乾いた音。
月明かりの下、降り始めた雪を暖かな部屋で眺めながら、私たちは微睡みます。
「――――私たち、幸せね」
「ああ、本当に」
穏やかな炎/後編 完
❖❖❖❖❖❖
次回、ヴィヴィ&ゲオルクの番外編を書きまして完結となります!(*´艸`*)
凸凹コンビの甘い時間……?
最後まで読んでいただけると嬉しいです!
ディートリヒは、私の臍のあたりから手を滑らせ、お腹周りを優しく撫でると乳房を包み込み、表面をマッサージします。
いいえ、これはマッサージというより愛撫と言うべきかしら……。
ディートリヒの濡れた指にたっぷりとつけられた精油が肌に染み込み、優しく乳房を揉まれると、体の芯がじんと熱くなって、体が震えるのを感じました。
快楽を呼び覚ますような淫らな手付きに、私は身悶えるようにして、ディートリヒを見つめます。
「はぁっ……。アルノー、んんっ……はぁっ、貴方はどこでこんなマッサージを覚えたの? はぁっ……んっ、ぁっ……ぁんっ」
「俺が、君の体に触れて何年になる? 触れられて気持ちいい場所も、嫌な場所も全部心得ているんだ」
冗談を言う私に、ディートリヒは甘い囁きで答えてくれました。
彼の大きな手のひらが膨らみを辿って、乳輪までくると、胸の先端に触れないように焦らし、あえてその周辺を愛撫するのです。
その繊細で丁寧な愛撫に、私は喉を仰け反らせるようにして甘い嬌声を漏らしました。
ディートリヒのもう片方の手が、私の腹まで下りると、今度は臍の周りを指でなぞり、恥丘まで辿り着いて、申し訳程度に生えている薄い恥毛にまで来ると、濡れた指で整えていきます。
「はぁっ……んっ、アルノーっ……んっ、そんなところまで……マッサージするなんて、恥ずかしいわ……あっ、はぁっ……んっ、んんっ」
「オリーヴィア。君は、いくつになっても恥じらいを捨てないな。それに精油のお陰なのか、きめ細やかな美しい肌が輝いて見えて、いやらしいな……。オリーヴィアは、焦らされるのが好きだろう?」
ディートリヒの左の指は、さらに精油でしっとりと濡れそぼり、私の両方の乳房と乳輪を丁寧に優しく撫でていきます。
右の指先は、陰部の外周の無毛の入り口を優しく撫でました。
けれど、私の疼く花弁には、まだお預けとばかりに、触れてくれません。
私は、快感に呼吸を浅くさせながらアルノーの腕にすがりつきました。
「はぁっ、あっ……あんっ……お願い……どちらも触れて……はぁっ、なんだかいつもよりじんじんとして、体が疼くの……はぁっ……久しぶりだからかしら?」
「可愛いですよ、オリーヴィアお嬢様。そんなに物欲しそうな顔をして、もう俺の指が欲しいのですか? この乳房も綺麗な女陰も俺以外の男が、見たことも触れたことがないと思うと……、俺は時々ひどく優越感に浸るのです」
ヴィヴィのくれた精油には、誘淫作用でもあるのでしょうか。
ディートリヒも、私も、まるで淫魔の熱病に犯されているように興奮しているのです。
慣れたはずの夜の営みも、今日はとても我慢ができず、体がいまかいまかと快楽を心待ちにしているのでした。
ようやくディートリヒの指が、胸の先端を押し付けるように撫で回し、亀裂にゆっくりと触れると、私は快感に耐えるように、思わずシーツを握りしめました。
「あっ、んっ……あぁっ、はぁっ……んっ、ぁぁっ……やぁっ……んっ、ぁっ……アルノーっ、はぁっ……気持ちいい、んっ……あ、ああっ」
「君のここが俺の指で固くなってるな。ん……この感触は、精油ではなく濡れてるようだ。貞淑なお嬢様が、こんなに淫らに身悶えるなんて」
まるで、執事の時に戻ったような口調でディートリヒは胸の先端を指で押し付けます。
そして、愛液で濡れた指で優しく陰部に触れ、花芯を掘り起こすように撫でたのです。
執拗に指の腹で、無防備で感じやすいそこを愛撫されると、私は我慢できずに甘い悲鳴を上げました。
指で、花弁の奥に芽吹く小さな突起を扱かれると、愛液がじわじわと溢れてきたのが自分でもよく分かります。
「あっ、はぁっ、んっ、ああんっ、あっ、はぁっ、だめっ……ふっ、んんっ、あっ、はぁっ……ああっ、はぁっ、だめよ、あ、ああっ、イクッ」
「花芯も固く、大きくなってきたな。指で擦るとすぐに気をやってしまうのが可愛い。さぁ、お嬢様。獣人のように四つん這いになって、私に尻を向けて下さい」
私は達した後言われるがまま、ディートリヒの目の前にお尻を突き出すよう、四つん這いになります。
執事だったアルノーが、私に教え込んでいたあの時のように。
私は頬を染めながら恐る恐る臀部を突き出すと、ディートリヒはまるで医者の診察のように、手のひらで亀裂を撫でるようにしてマッサージを続けました。
三本の指が、亀裂を覆って蠢く様子は、卑猥な治療のようにも見えることでしょう。
そして、あろうことか濡れた指が膣口とお尻の穴に挿入されると、私は激しい快楽に身悶えてしまったのです。
「んぁぁっ、はっ、あっあっ、はぁっ……あっ、ああっ、アルノー、だめっ、んっ、そ、それは……はぁっ、あっ、あんんっ、あっ、りょ、両方だなんて、いけないことだわっ!」
「ここは、以前お嬢様が腟内に挿入されるのを怖がって、覚えた背徳の味ですよ。ああ、本当に綺麗だ……。君はあんなに知的で上品な女性なのに、女陰も禁断の後孔も俺に愛撫されて、身悶えている」
腟内に入った指が、花芯の裏を撫でるように愛撫し、後孔に挿入された指が壁を、優しく引っ掻くように触れると、私は二つの刺激に身悶えてしまいました。
ディートリヒの指が同時に動く度に、恥ずかしく絡み合う蜜の音が響き、溢れた愛液が太ももを辿って、シーツに染みを付けます。
やがて指は二本に増やされ、優しい動きで腟内を責め立てられると、私はシーツに顔を埋めて、口の端から唾液を垂らすほどに感じていました。
もう、こうなってしまっては王妃とは呼べないほどの痴態です。
「あっ、あああ! んっ、ああっ、やぁっ、だめ、すごいっ、感じてしまっ……――――ッッ! はぁっ、許してっ、あ、ああっ、おかしくなっちゃうっ」
「ああ、凄いな……。どちらの指にも絡み付いて締め付けてくる。君の可愛い懇願は、俺の獣人の本能を焚きつけてしまうから危険だ。罪な愛妃だよ」
ディートリヒが、私の快楽を感じる場所に的確に触れ、優しく解すと私の思考は淫靡な快楽に支配されて、溶けていくようです。
ゆっくりと、ディートリヒの指が陰部から引き抜かれると、濡れそぼったそこに彼が優しく口付けます。
まるで、女神エルザの足に口付けるように恭しいものでした。
「昔のようにあまり無理をさせたくない。俺も若くないからね。挿れてもいいか?」
「ええ。はぁっ……。でも、私は愛し合うときは貴方の顔を見ていたいの」
「――――愛しいお嬢様、お気に召すがままに」
私が体をゆっくりと横たえると、背後にぴったりと体を寄せたディートリヒが、私の太ももを抱き上げます。
そして、彼が挿入する圧迫感に脳の奥が痺れるような感覚がしました。
肩越しにディートリヒと、視線を合わせるとどちらともなく舌を絡ませ、口付けます。
ディートリヒは、私と繋がったまましばらく動かずにいましたが、指先を私の花芯まで忍ばせると、優しく撫でて、ゆっくりと呼吸に合わせるように、腰を動かし始めたのです。
「はぁ……っ、はぁっ……んっ……はぁっ……アルノー愛してる」
「はぁっ……知ってる。はぁっ……愛してる、オリーヴィア」
無理のない穏やかな動きは、じわじわと私の膣内を刺激していきます。
ディートリヒなら私の体を傷つけないという安心感が、私の体を素直にさせ、花の奥から蜜を溢れさせました。
緩やかに腰を動かすなんて、彼にとってもきっと、焦らされるような苦しい行為でしょう。
濡れた粒を、ディートリヒが優しく撫でると私の腟内が反応して波打つのを感じました。
「はぁっ、はっ……あっ、ああっ……んっ……はぁっ……っ、はぁっ………アルノー……んん」
「はぁっ………はぁっ………んっ……はぁっ……」
穏やかな炎を宿したアルノーの腰の動きが、段々と早くなっていきます。
ベッドの軋む音に混じって、私たちの熱い吐息と、結合部がぶつかり合う濡れた音が鳴り響きました。
私とディートリヒは深く口付けながら、結合部の繫がりを、互いに確かめるように手を伸ばしました。
私の腟内を、一定のリズムでノックするように動く、ディートリヒ。
蠢く陰茎の心地よさに、私の思考は雪のように白くなって、彼の指をぎゅっと掴んだ瞬間に絶頂に達しました。
「オリーヴィア……」
「はぁっ、まだ……大丈夫よ」
体勢を変えるように、ディートリヒは私を抱きしめると、口付てくれます。
そして、私たちは再び一つになりました。
月長石のような美しい瞳。
じんわりと汗を滲ませる様子が愛しくて、気付けば、私は彼の頬を撫でていました。
奥まで突き上げられ、腟内の深い部分まで、愛撫された私は、ディートリヒの胸板の下で弓なりに背中を反らせると、絶頂に達してしまったのです。
「んっ、はぁっ……あぁっ、はぁっ……んんっ、はぁっ、そこ……あっ……はぁっ……んっ、んっんっ、良いっ……はぁっ、んっ、はっ、あ……」
「はぁっ、はっ、オリーヴィア、愛してる……はぁっ、ぐるるっ……はぁっ、……獣人の本性が出る前にっ……はぁっ」
私はディートリヒの背中に両手を回しました。
彼は淫らに腰をくねらせて、深い場所まで突き上げてきます。
腟内《なか》を擦って、抜く寸前まで貪るように突き上げられますと、私の視界は涙で濡れ、ぼやけてきました。
この獣人の唸り声も、久しぶりに聞きます。
ディートリヒが、私の首筋に歯を立てるように口付けると、まるで大きな黒豹に覆いかぶさられたような感覚に陥ります。
私の命は、この人に握られているのだ思うと、背徳感を感じ、そして気持ちが高ぶるのです。
やがて、彼の腰を動かす速度が早くなり、私の体は、波に翻弄される小舟のように揺れ動いて快楽に追い立てられました。
汗と体液が混じり合うと、とうとうディートリヒの体が硬直し、私の腟内で果てたようでした。
そして、私もまた彼と同じように絶頂に達し、ディートリヒの陰茎を締め付け、彼の欲望を受け止めたのです。
「――――ッッ!」
「はぁ……。久しぶりで思わず君の腟内で果ててしまった」
「ふふ、もし授かるなら次は女の子がいいわ」
「そうなったら、俺はグンヒルドのように娘を甘やかしてしまいそうだ。けれど、俺はこれ以上、君の体に負担をかけたくない。兄弟二人を産むのも大変だったろう?」
「そうね……。でも私は意外と体が強いのよ」
クスクスと笑う私を抱き寄せたディートリヒは、汚れたシーツを放り出して床に落とし、獣人の熱い体温で私を抱擁してくれました。
ディートリヒの、落ち着いた呼吸音。
規則正しい心臓の音。
私の亜麻色の髪をゆっくりと耳にかける、優しい指先。
額に落ちる口付けの雨。
暖炉の穏やかな火と乾いた音。
月明かりの下、降り始めた雪を暖かな部屋で眺めながら、私たちは微睡みます。
「――――私たち、幸せね」
「ああ、本当に」
穏やかな炎/後編 完
❖❖❖❖❖❖
次回、ヴィヴィ&ゲオルクの番外編を書きまして完結となります!(*´艸`*)
凸凹コンビの甘い時間……?
最後まで読んでいただけると嬉しいです!
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