55 / 73
第5章
帰りたくない
しおりを挟む
リベルテが何を言ったのか、シンジュは分からなかった。その場から動く事も出来ず、声を掛ける事も出来ず、シンジュは優しく微笑むリベルテを見詰めた。
「シンジュの事、よろしくお願いします。必ず、幸せにしてください」
「勿論です。あの時、俺はシンジュを護れなかった。だから今度こそ、この手で護りたいんです」
シンジュを、心から愛しているから……
そう告げるのは、人魚族の長であるカイリ。嬉しそうな、愛おしそうな顔をして、カイリはリベルテに話した。
「シンジュを、返してください」と。シンジュは人魚であり、海の神子でもある。人魚族の掟で、海の神子は人魚族の長と契りを交わさなければならない。カイリはヒスイと結ばれる筈だった。しかし、ヒスイは命を落としてしまった。カイリはその事を知らなかった。世界中の海を旅していた為、ヒスイが亡くなった事も、シンジュが地上へ放り出された事も知らなかった。
全てを知ったのは、シンジュが自害した後だった。カイリはシンジュを失って酷く落ち込んだと語った。
「俺は、シンジュを護れなかった。だから、今度こそ、あの子を護りたいんです。ヒスイの分まで、生きてほしいんです」と。
カイリの隣で話を聞いていたシェルスも、彼に便乗して語った。
「シンジュ様は海の神子です。海の神子は人魚族の長と、カイリ様と結ばれるべきです。カイリ様もシンジュ様も人魚族です。結ばれるなら、違う種族よりも、同じ種族の方が、シンジュ様もきっと幸せになれます」と。
シェルスとカイリが出会ったのは偶然だった。シンジュが生きているかもしれないと言う噂を聞いて、カイリは人間の姿になり、地上へ向かった。そして、シンジュを探し続けていたと言う。その時、夜空の神子であるシェルスと出会い、色々と話していく内に、シンジュが海の神子だとカイリは知った。
カイリの話を聞いたシェルスは、シンジュの幸せを願って、カイリを城に連れて来たと話した。今度こそ、シンジュを幸せにしてみせる、と、強い意志を瞳に宿して。
カイリの話を、リベルテは黙って聞いていた。全てを話し終え、カイリが「シンジュを、返してください」と深々と頭を下げると、リベルテは小さな溜息を吐き、カイリに言った。
「シンジュの事、よろしくお願いします」と。
シンジュは嫌だった。リベルテと離れるのも、彼以外の誰かと結ばれるのも。けれど、シンジュを無視して、話はどんどん進む。カイリがシンジュを連れて帰る日、別れる場所、海に戻れば二度と地上へは来れない事など。本人の意思を無視して、自分の未来が決められていく様子を眺め、シンジュは耐え切れずその場から逃げ出した。
その日、シンジュはリベルテの部屋には戻らなかった。リベルテの為に夕達と一緒に作ったアップルパイも渡せず、シンジュはユリウスの部屋の片隅で小さく蹲った。
泣き続けるシンジュを心配してシズクが頭や手に触れるが、シンジュは小さくなったまま動かない。
「シンジュ、何があったんだ? リベルは……」
悲痛な表情をして戻って来たシンジュを見て、夕は慌てて駆け寄った。リベルテに渡す筈だったアップルパイを手に持ち、ポロポロと大粒の涙を零すシンジュに夕は優しく声をかけた。しかし、シンジュは何も答えてくれず、鈴が聞いても首を横に振るだけだった。
此処に居ても解決しないと思い、夕はシンジュをユリウスの部屋へ連れて行った。鈴はクラウスにこの事を説明する為、途中で別れた。
「クラウスに報告したら、俺は部屋に戻る」
夕にそう告げ、鈴は去って行った。夕は「分かった」と答え、シンジュを連れてユリウスの部屋へ向かった。まだ仕事をしているのか、ユリウスは部屋に居なかった。帰って来たら説明しないといけないな、と思いながら、夕はシンジュの頭を優しく撫でる。
「何か、悲しい事があったのか? 誰かに、何か言われたのか?」
夕が優しく聞くが、シンジュは答えないまま、ずっと泣き続けた。
「どうして、リベル、さま。いや、です」
「シンジュ?」
「いや、です。海は、こわい。いや……」
帰りたく、ないよ……
涙声で呟くシンジュを、夕はそっと抱きしめた。幼子をあやすように、兄が大事な弟を守るように。
「帰りたくないなら、帰らなくていい。海が怖いなら、此処に居ればいい。大丈夫だ、大丈夫」
「っ」
夕の言葉を聞いて、シンジュは声を出して泣きじゃくった。「帰りたくない」と、「リベルさまの傍に居たい」と、必死に訴えながら。
シンジュが泣き止んだのは、日が傾き始めた頃だった。
漸く落ち着きを取り戻し、シンジュは夕に涙声で謝った。また迷惑をかけてしまったと。情けない姿を見せてしまったと。
申し訳なさそうに謝罪するシンジュの頭を撫で、夕は「気にするな」と言った。
「困ってる時はお互い様だろ? 何があったかは知らねぇけど、俺も鈴もお前を見捨てるような事はしないから安心しろ」
「……はい」
「それで、何があったんだ?」
「それは、その……」
シンジュは言葉を詰まらせた。どこまで説明すれば良いか分からなかった。カイリの思惑が分からない状態で、夕達に話しても良いのかと躊躇っていた。
カイリさまが本当に僕を愛していたら?
過去の事を心から後悔して、改心していたら?
もし、カイリが言葉の通りシンジュを愛していたとしても、シンジュはカイリの手を取るつもりはない。シンジュが心から愛しているのはリベルテただ一人。だからこそ、信じられなかった。リベルテの言葉が。赤の他人同然のカイリに、シンジュを託そうとしているリベルテの姿が。思い出すとまた涙が溢れてきた。
「僕、海に帰らなければ、ならないかも」
「え?」
「人魚族の長が、カイリさまが、僕を迎えに来てて。僕を、返して欲しいって、リベルさまに言って」
「…………」
「カイリさまの話を聞いた、リベルさまは、カイリさまに頭を下げて『よろしくお願いします』って、言って」
「…………」
「リベルさまの言葉が、信じられなくて。カイリさまが言っている事も、分からなくて、それで、混乱して……」
「…………」
ポツリ、ポツリとシンジュが説明すると、夕は優しく微笑みながらシンジュの頭を撫でた。しかし、笑ってはいるが、目は笑っていなかった。
仕事も終わり、自室に戻ったユリウスは、泣いて蹲るシンジュを見て固まった。何があったのかユリウスが疑問に思っていると、夕が困惑しながら説明した。
「嘘、ですよね。リベルテがシンジュを他の人に託すなんて……」
「リベルがシンジュを手放すとは思えないが……」
信じられなかった。あんなにシンジュを大事にしているリベルテが、「必ず護る」と断言したリベルテが、初対面の男にシンジュを渡すだろうか。同じ人魚族だから、彼に託した方が幸せになれるから。果たしてそうだろうか。リベルテがそんな事を考えるだろうか。それに……
「人魚族の長に会ったが、薄気味悪い男だったな」
「え?」
自室に戻る直前、ユリウスは人魚族の長であるカイリと会っていた。軽く挨拶をして去るつもりだったが、カイリはユリウスを呼び止め、シンジュの事を話し始めた。
「ユリウス様、シンジュを返していただけませんか? あの子は海の神子であり、俺の婚約者なんです」
カイリは微笑んだ。嬉しそうに、照れくさそうに。しかし、ユリウスは違和感を覚えた。何がと聞かれたら分からないが、彼の笑顔が不自然に思えたのだ。それに、シンジュを心から愛していると言ってはいるが、シンジュからカイリの話を聞いた事は一度もない。もし、カイリがシンジュを愛しているなら、何故、シンジュは海に帰ろうとしないのか。何故、帰りたいと言わないのか。
そんな疑問を抱き、ユリウスはカイリを見据え、口を開いた。
「決めるのはシンジュであって、貴方ではない。シンジュが自分の意思で貴方を選ぶなら、私は何も言わない」
「…………」
「しかし、シンジュが貴方ではなく、私の弟を選んだ場合、潔くその身を引いていただきたい」
「…………」
カイリは頷かなかった。静かに微笑み、ユリウスを見ていた。
「シンジュの事、よろしくお願いします。必ず、幸せにしてください」
「勿論です。あの時、俺はシンジュを護れなかった。だから今度こそ、この手で護りたいんです」
シンジュを、心から愛しているから……
そう告げるのは、人魚族の長であるカイリ。嬉しそうな、愛おしそうな顔をして、カイリはリベルテに話した。
「シンジュを、返してください」と。シンジュは人魚であり、海の神子でもある。人魚族の掟で、海の神子は人魚族の長と契りを交わさなければならない。カイリはヒスイと結ばれる筈だった。しかし、ヒスイは命を落としてしまった。カイリはその事を知らなかった。世界中の海を旅していた為、ヒスイが亡くなった事も、シンジュが地上へ放り出された事も知らなかった。
全てを知ったのは、シンジュが自害した後だった。カイリはシンジュを失って酷く落ち込んだと語った。
「俺は、シンジュを護れなかった。だから、今度こそ、あの子を護りたいんです。ヒスイの分まで、生きてほしいんです」と。
カイリの隣で話を聞いていたシェルスも、彼に便乗して語った。
「シンジュ様は海の神子です。海の神子は人魚族の長と、カイリ様と結ばれるべきです。カイリ様もシンジュ様も人魚族です。結ばれるなら、違う種族よりも、同じ種族の方が、シンジュ様もきっと幸せになれます」と。
シェルスとカイリが出会ったのは偶然だった。シンジュが生きているかもしれないと言う噂を聞いて、カイリは人間の姿になり、地上へ向かった。そして、シンジュを探し続けていたと言う。その時、夜空の神子であるシェルスと出会い、色々と話していく内に、シンジュが海の神子だとカイリは知った。
カイリの話を聞いたシェルスは、シンジュの幸せを願って、カイリを城に連れて来たと話した。今度こそ、シンジュを幸せにしてみせる、と、強い意志を瞳に宿して。
カイリの話を、リベルテは黙って聞いていた。全てを話し終え、カイリが「シンジュを、返してください」と深々と頭を下げると、リベルテは小さな溜息を吐き、カイリに言った。
「シンジュの事、よろしくお願いします」と。
シンジュは嫌だった。リベルテと離れるのも、彼以外の誰かと結ばれるのも。けれど、シンジュを無視して、話はどんどん進む。カイリがシンジュを連れて帰る日、別れる場所、海に戻れば二度と地上へは来れない事など。本人の意思を無視して、自分の未来が決められていく様子を眺め、シンジュは耐え切れずその場から逃げ出した。
その日、シンジュはリベルテの部屋には戻らなかった。リベルテの為に夕達と一緒に作ったアップルパイも渡せず、シンジュはユリウスの部屋の片隅で小さく蹲った。
泣き続けるシンジュを心配してシズクが頭や手に触れるが、シンジュは小さくなったまま動かない。
「シンジュ、何があったんだ? リベルは……」
悲痛な表情をして戻って来たシンジュを見て、夕は慌てて駆け寄った。リベルテに渡す筈だったアップルパイを手に持ち、ポロポロと大粒の涙を零すシンジュに夕は優しく声をかけた。しかし、シンジュは何も答えてくれず、鈴が聞いても首を横に振るだけだった。
此処に居ても解決しないと思い、夕はシンジュをユリウスの部屋へ連れて行った。鈴はクラウスにこの事を説明する為、途中で別れた。
「クラウスに報告したら、俺は部屋に戻る」
夕にそう告げ、鈴は去って行った。夕は「分かった」と答え、シンジュを連れてユリウスの部屋へ向かった。まだ仕事をしているのか、ユリウスは部屋に居なかった。帰って来たら説明しないといけないな、と思いながら、夕はシンジュの頭を優しく撫でる。
「何か、悲しい事があったのか? 誰かに、何か言われたのか?」
夕が優しく聞くが、シンジュは答えないまま、ずっと泣き続けた。
「どうして、リベル、さま。いや、です」
「シンジュ?」
「いや、です。海は、こわい。いや……」
帰りたく、ないよ……
涙声で呟くシンジュを、夕はそっと抱きしめた。幼子をあやすように、兄が大事な弟を守るように。
「帰りたくないなら、帰らなくていい。海が怖いなら、此処に居ればいい。大丈夫だ、大丈夫」
「っ」
夕の言葉を聞いて、シンジュは声を出して泣きじゃくった。「帰りたくない」と、「リベルさまの傍に居たい」と、必死に訴えながら。
シンジュが泣き止んだのは、日が傾き始めた頃だった。
漸く落ち着きを取り戻し、シンジュは夕に涙声で謝った。また迷惑をかけてしまったと。情けない姿を見せてしまったと。
申し訳なさそうに謝罪するシンジュの頭を撫で、夕は「気にするな」と言った。
「困ってる時はお互い様だろ? 何があったかは知らねぇけど、俺も鈴もお前を見捨てるような事はしないから安心しろ」
「……はい」
「それで、何があったんだ?」
「それは、その……」
シンジュは言葉を詰まらせた。どこまで説明すれば良いか分からなかった。カイリの思惑が分からない状態で、夕達に話しても良いのかと躊躇っていた。
カイリさまが本当に僕を愛していたら?
過去の事を心から後悔して、改心していたら?
もし、カイリが言葉の通りシンジュを愛していたとしても、シンジュはカイリの手を取るつもりはない。シンジュが心から愛しているのはリベルテただ一人。だからこそ、信じられなかった。リベルテの言葉が。赤の他人同然のカイリに、シンジュを託そうとしているリベルテの姿が。思い出すとまた涙が溢れてきた。
「僕、海に帰らなければ、ならないかも」
「え?」
「人魚族の長が、カイリさまが、僕を迎えに来てて。僕を、返して欲しいって、リベルさまに言って」
「…………」
「カイリさまの話を聞いた、リベルさまは、カイリさまに頭を下げて『よろしくお願いします』って、言って」
「…………」
「リベルさまの言葉が、信じられなくて。カイリさまが言っている事も、分からなくて、それで、混乱して……」
「…………」
ポツリ、ポツリとシンジュが説明すると、夕は優しく微笑みながらシンジュの頭を撫でた。しかし、笑ってはいるが、目は笑っていなかった。
仕事も終わり、自室に戻ったユリウスは、泣いて蹲るシンジュを見て固まった。何があったのかユリウスが疑問に思っていると、夕が困惑しながら説明した。
「嘘、ですよね。リベルテがシンジュを他の人に託すなんて……」
「リベルがシンジュを手放すとは思えないが……」
信じられなかった。あんなにシンジュを大事にしているリベルテが、「必ず護る」と断言したリベルテが、初対面の男にシンジュを渡すだろうか。同じ人魚族だから、彼に託した方が幸せになれるから。果たしてそうだろうか。リベルテがそんな事を考えるだろうか。それに……
「人魚族の長に会ったが、薄気味悪い男だったな」
「え?」
自室に戻る直前、ユリウスは人魚族の長であるカイリと会っていた。軽く挨拶をして去るつもりだったが、カイリはユリウスを呼び止め、シンジュの事を話し始めた。
「ユリウス様、シンジュを返していただけませんか? あの子は海の神子であり、俺の婚約者なんです」
カイリは微笑んだ。嬉しそうに、照れくさそうに。しかし、ユリウスは違和感を覚えた。何がと聞かれたら分からないが、彼の笑顔が不自然に思えたのだ。それに、シンジュを心から愛していると言ってはいるが、シンジュからカイリの話を聞いた事は一度もない。もし、カイリがシンジュを愛しているなら、何故、シンジュは海に帰ろうとしないのか。何故、帰りたいと言わないのか。
そんな疑問を抱き、ユリウスはカイリを見据え、口を開いた。
「決めるのはシンジュであって、貴方ではない。シンジュが自分の意思で貴方を選ぶなら、私は何も言わない」
「…………」
「しかし、シンジュが貴方ではなく、私の弟を選んだ場合、潔くその身を引いていただきたい」
「…………」
カイリは頷かなかった。静かに微笑み、ユリウスを見ていた。
54
お気に入りに追加
675
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!
たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった!
せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。
失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。
「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」
アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。
でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。
ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!?
完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ!
※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※
pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。
https://www.pixiv.net/artworks/105819552
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
【完結済】(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
完結済。騎士エリオット視点を含め全10話(エリオット視点2話と主人公視点8話構成)
エロなし。騎士×妖精
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
いいねありがとうございます!励みになります。
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる