64 / 116
第二章「戦い続ける男」
第六十四話「二つの立場」
しおりを挟む
一方ベルナールは、魔導具制作はエルワンたちに任せて森を歩く。セシールたちに合流すると、事前に打ち合わせていたのだ。
いつもの場所で弟子の二人は小物を狩りつつ訓練し、セシールは色々と目配せをしていた。
「師匠~~」
「お久しぶりです」
ロシェルはいつにも増して語尾が伸び相変わらずだったが、アレットは以前より精悍になった気がする。
「ほったらかしですまんな」
任せっきりにしていたので、ベルナールはとりあえず謝った。
「そうよ! でもギルドの特命クエストじゃあ仕方ないわね」
「セシールがいてくれて助かるよ。獲物はいるか?」
「小物ばかりね」
「俺も久しぶりに冒険者らしいことをするかな」
ベルナールは剣を抜いて弟子たちの戦いに加わった。たかだか小物の討伐であっても、手順と精神の集中で十分に戦いを楽しめる。
「俺の切っ先と魔力の流れを見ていろ」
「「はいっ!」」
アレットとロシェルは元気よく返事をした。
ベルナールの前に山猫が立ちはだかる。小物ながら堂々と対峙する姿は魔物そのものだ。
剣を抜き、膝を付いて構えて目線を敵に合わせる。俊敏に飛び掛かるそれの鼻先で、ベルナールの一閃が糸のような光を引いて流れた。
同時に面で広がった魔力の薄い障壁が、山猫の惰性を食い止める。獲物はドサリと地面に落ちた。
「うん、俺はまだまだいけるぞ!」
「それの何が? 猫を倒しただけじゃないの……」
「今の芸術的な魔力の流れが分からんのか?」
「芸術? う~ん……勇者の言葉は意味不明ね」
昔セシリアにも言われたことがある。娘のセシールに通じないのは当然なのだろう。
「さて、そろそろ帰るか? 明日は魔境封印を見学させてもらおう」
「ええ、私も初めて見るわ。楽しみよ!」
「たいしたことはやらないがな」
セシールとっては初めての体験なるのだが、それは更に下へと進みたい者にっとっては希望の逆となる。楽しくはないと理解するのはもう少し後の話だった。
「ロシェルが発見した場所だし皆で見届けよう」
「はい~っ」
「ダンジョンの中は久しぶりです」
ロシェルとアレットは何日かぶりのダンジョンで嬉しそうだ。
「うむ、狩りもしよう。我々も少しはダンジョンのおこぼれに預かってもいいだろうさ」
そんな話をしていると――。
「おーい、まだ働いてんのか? そろそろ仕舞いだろ?」
――いつものごとくにデフロットたちの登場だった。今日はなんとアルマがいる。
「どうしたんだ? こんな所に」
「いや、いつもここで訓練してるだろ。こっちに来る時は帰りがけに寄るんだよ」
「そうか……」
ステイニーがセシールに駆け寄り、いつもの女子話に花を咲かせる。なるほどな、とベルナールは納得した。そして意外な組合わせに話を振る。
「アルマ。どうしたんだ、一緒だったのか?」
「うむ、冒険者の戦いには興味がある。これも訓練だよ」
「感心だな。じゃ、帰るとするか」
いつかのようにセシールとステイニーが先頭になり、ベルナール、デフロット、アルマは後方警戒の為に最後尾を歩く。
「五人で戦ったのか?」
「ああ、ちょっとだけな。それにしても騎士ってのは大変なんだろうが、今一つピンとこないな。王都からこんな街に来て金になるのか?」
デフロットがアルマの方に首を傾げながら振り向く。
「お金にはならないな。自分の為に――と考えている」
「それは金のことを考えなくても生きていけるからだろうが!」
「だからお金以外のことを考えるのだよ。そんなに金が欲しいのか?」
「うっ……」
デフロットは答えにつまった。金に苦労しない生活だと、騎士を決め付ける気持ちはベルナールには分かる。
「いや、欲しいが……、金より――強さが欲しい……」
これはデフロット、と言うより冒険者たちの本音である。比例している対象のどちらが優先か? と聞かれれば答えにつまるのが冒険者だ。ベルナールとても、かつてはそうであった。
そして自分は両方を否定した冒険者だったと自嘲した。若い連中はまだ若いのだと思う。
強さを手に入れたが、金に興味もなくさまよい、結局、待っていたのが戦力外の通告だった。
「そう! 私も何より強さが欲しい。お金で強さが手に入ると思うか?」
「……」
デフロットは、そして今度は黙ってしまった。ベルナールは、金は――と言いそうになって自重した。人はそれぞれなのだ。年寄りの主張をつぐむ。ここで貯めておけでは少々シラける。
「それが私なのだよ」
「騎士は難しいんだな……」
「単純だよ。周りは戦いしか知らん連中だかりだ。私もそうだが……、そこで、そんな連中と暮すのが楽しいのだよ」
「しかし、冒険者は戦いと金をも考えるか……」
ベルナールは、ふふっと内心で笑い、若い奴らも考えていると感心した。アルマは可愛らしい容姿に似合わず戦の話ばかりである。
「デフロットは深く考えない方がいいぞ! 特に難しい話は」
そう言い話を混ぜっ返した。戦に迷いを持つのは禁物なのだ。
「まあな。俺には獲物が金に見えるぜ。これは変えようがない」
とデフロットは胸を張る。素直でよろしい。ベルナールとて戦力外通告をくらって金に困ったのだ。
「王都のダンジョンでは多くの冒険者と共に戦う。しかし私は冒険者が何者なのか今一つ分からんのだ」
次はアルマが冒険者の疑問を口にした。
「ふーん……。俺も分からねえわな。人それぞれだし。しかし騎士ってのは魔法使いなのに剣も使えなきゃならなのか? 魔法の行使を極めた方が良いと思うが……」
「そうもいかないのだ。騎士は剣を使って一騎打ちで勝負もする。人間同士でだ」
「……そうか」
魔物の脅威に満ち溢れているこの世界でも、戦争までとはいかないが人間同士の小競り合いはいくらでもある。ゴースト相手も人間同士と言えなくもない。
相手が騎士でこちらも騎士ならば、剣一本で決着を付けるのがこの世界の流儀なのだ。
立場の違う相手との会話は楽しいものである。
いつもの場所で弟子の二人は小物を狩りつつ訓練し、セシールは色々と目配せをしていた。
「師匠~~」
「お久しぶりです」
ロシェルはいつにも増して語尾が伸び相変わらずだったが、アレットは以前より精悍になった気がする。
「ほったらかしですまんな」
任せっきりにしていたので、ベルナールはとりあえず謝った。
「そうよ! でもギルドの特命クエストじゃあ仕方ないわね」
「セシールがいてくれて助かるよ。獲物はいるか?」
「小物ばかりね」
「俺も久しぶりに冒険者らしいことをするかな」
ベルナールは剣を抜いて弟子たちの戦いに加わった。たかだか小物の討伐であっても、手順と精神の集中で十分に戦いを楽しめる。
「俺の切っ先と魔力の流れを見ていろ」
「「はいっ!」」
アレットとロシェルは元気よく返事をした。
ベルナールの前に山猫が立ちはだかる。小物ながら堂々と対峙する姿は魔物そのものだ。
剣を抜き、膝を付いて構えて目線を敵に合わせる。俊敏に飛び掛かるそれの鼻先で、ベルナールの一閃が糸のような光を引いて流れた。
同時に面で広がった魔力の薄い障壁が、山猫の惰性を食い止める。獲物はドサリと地面に落ちた。
「うん、俺はまだまだいけるぞ!」
「それの何が? 猫を倒しただけじゃないの……」
「今の芸術的な魔力の流れが分からんのか?」
「芸術? う~ん……勇者の言葉は意味不明ね」
昔セシリアにも言われたことがある。娘のセシールに通じないのは当然なのだろう。
「さて、そろそろ帰るか? 明日は魔境封印を見学させてもらおう」
「ええ、私も初めて見るわ。楽しみよ!」
「たいしたことはやらないがな」
セシールとっては初めての体験なるのだが、それは更に下へと進みたい者にっとっては希望の逆となる。楽しくはないと理解するのはもう少し後の話だった。
「ロシェルが発見した場所だし皆で見届けよう」
「はい~っ」
「ダンジョンの中は久しぶりです」
ロシェルとアレットは何日かぶりのダンジョンで嬉しそうだ。
「うむ、狩りもしよう。我々も少しはダンジョンのおこぼれに預かってもいいだろうさ」
そんな話をしていると――。
「おーい、まだ働いてんのか? そろそろ仕舞いだろ?」
――いつものごとくにデフロットたちの登場だった。今日はなんとアルマがいる。
「どうしたんだ? こんな所に」
「いや、いつもここで訓練してるだろ。こっちに来る時は帰りがけに寄るんだよ」
「そうか……」
ステイニーがセシールに駆け寄り、いつもの女子話に花を咲かせる。なるほどな、とベルナールは納得した。そして意外な組合わせに話を振る。
「アルマ。どうしたんだ、一緒だったのか?」
「うむ、冒険者の戦いには興味がある。これも訓練だよ」
「感心だな。じゃ、帰るとするか」
いつかのようにセシールとステイニーが先頭になり、ベルナール、デフロット、アルマは後方警戒の為に最後尾を歩く。
「五人で戦ったのか?」
「ああ、ちょっとだけな。それにしても騎士ってのは大変なんだろうが、今一つピンとこないな。王都からこんな街に来て金になるのか?」
デフロットがアルマの方に首を傾げながら振り向く。
「お金にはならないな。自分の為に――と考えている」
「それは金のことを考えなくても生きていけるからだろうが!」
「だからお金以外のことを考えるのだよ。そんなに金が欲しいのか?」
「うっ……」
デフロットは答えにつまった。金に苦労しない生活だと、騎士を決め付ける気持ちはベルナールには分かる。
「いや、欲しいが……、金より――強さが欲しい……」
これはデフロット、と言うより冒険者たちの本音である。比例している対象のどちらが優先か? と聞かれれば答えにつまるのが冒険者だ。ベルナールとても、かつてはそうであった。
そして自分は両方を否定した冒険者だったと自嘲した。若い連中はまだ若いのだと思う。
強さを手に入れたが、金に興味もなくさまよい、結局、待っていたのが戦力外の通告だった。
「そう! 私も何より強さが欲しい。お金で強さが手に入ると思うか?」
「……」
デフロットは、そして今度は黙ってしまった。ベルナールは、金は――と言いそうになって自重した。人はそれぞれなのだ。年寄りの主張をつぐむ。ここで貯めておけでは少々シラける。
「それが私なのだよ」
「騎士は難しいんだな……」
「単純だよ。周りは戦いしか知らん連中だかりだ。私もそうだが……、そこで、そんな連中と暮すのが楽しいのだよ」
「しかし、冒険者は戦いと金をも考えるか……」
ベルナールは、ふふっと内心で笑い、若い奴らも考えていると感心した。アルマは可愛らしい容姿に似合わず戦の話ばかりである。
「デフロットは深く考えない方がいいぞ! 特に難しい話は」
そう言い話を混ぜっ返した。戦に迷いを持つのは禁物なのだ。
「まあな。俺には獲物が金に見えるぜ。これは変えようがない」
とデフロットは胸を張る。素直でよろしい。ベルナールとて戦力外通告をくらって金に困ったのだ。
「王都のダンジョンでは多くの冒険者と共に戦う。しかし私は冒険者が何者なのか今一つ分からんのだ」
次はアルマが冒険者の疑問を口にした。
「ふーん……。俺も分からねえわな。人それぞれだし。しかし騎士ってのは魔法使いなのに剣も使えなきゃならなのか? 魔法の行使を極めた方が良いと思うが……」
「そうもいかないのだ。騎士は剣を使って一騎打ちで勝負もする。人間同士でだ」
「……そうか」
魔物の脅威に満ち溢れているこの世界でも、戦争までとはいかないが人間同士の小競り合いはいくらでもある。ゴースト相手も人間同士と言えなくもない。
相手が騎士でこちらも騎士ならば、剣一本で決着を付けるのがこの世界の流儀なのだ。
立場の違う相手との会話は楽しいものである。
0
お気に入りに追加
282
あなたにおすすめの小説
追放された技術士《エンジニア》は破壊の天才です~仲間の武器は『直して』超強化! 敵の武器は『壊す』けどいいよね?~
いちまる
ファンタジー
旧題:追放されたエンジニアは解体の天才です~人型最強兵器と俺の技術でダンジョン無双~
世界中に無数の地下迷宮『ダンジョン』が出現し、数十年の月日が流れた。
多くの冒険者や戦士、魔法使いは探索者へと職を変え、鋼鉄の体を持つ怪物『魔獣(メタリオ)』ひしめく迷宮へと挑んでいた。
探索者愛用の武器を造る技術士(エンジニア)のクリスは、所属しているパーティー『高貴なる剣』と、貴族出身の探索者であるイザベラ達から無能扱いされ、ダンジョンの奥底で殺されかける。
運よく一命をとりとめたクリスだが、洞穴の奥で謎の少女型の兵器、カムナを発見する。
並外れた技術力で彼女を修理したクリスは、彼を主人と認めた彼女と共にダンジョンを脱出する。
そして離れ離れになった姉を探す為、カムナの追い求める『アメノヌボコ』を探す為、姉の知人にして元女騎士のフレイヤの協力を得て、自ら結成したパーティーと再び未知の世界へと挑むのだった。
その過程で、彼は自ら封印した『解体術』を使う決意を固める。
誰かの笑顔の為に「直し」、誰かを守る為に「壊す」。
ひと癖ある美少女に囲まれたクリスの新たな技術士人生の幕が今、上がるのであった。
一方、クリスを追放した『高貴なる剣』は、今まで一同を支えていた彼の力が常軌を逸したものだと気づく。
彼女達は自称Aランク探索者から一転、破滅への道を転げ落ちてゆくのであった。
●一話~百二話…クリス・オーダー結成編(ざまぁ多め)
●百三話~百六十七話…仲間の過去編(シリアス中心)
●百六十七話~現在…スローライフ編(のんびりドタバタ)
※書籍版とWEB版では一部内容が異なります。ご了承ください。
ハズレ職業のテイマーは【強奪】スキルで無双する〜最弱の職業とバカにされたテイマーは魔物のスキルを自分のものにできる最強の職業でした〜
平山和人
ファンタジー
Sランクパーティー【黄金の獅子王】に所属するテイマーのカイトは役立たずを理由にパーティーから追放される。
途方に暮れるカイトであったが、伝説の神獣であるフェンリルと遭遇したことで、テイムした魔物の能力を自分のものに出来る力に目覚める。
さらにカイトは100年に一度しか産まれないゴッドテイマーであることが判明し、フェンリルを始めとする神獣を従える存在となる。
魔物のスキルを吸収しまくってカイトはやがて最強のテイマーとして世界中に名を轟かせていくことになる。
一方、カイトを追放した【黄金の獅子王】はカイトを失ったことで没落の道を歩み、パーティーを解散することになった。
職業・遊び人となったら追放されたけれど、追放先で覚醒し無双しちゃいました!
よっしぃ
ファンタジー
この物語は、通常1つの職業を選定する所を、一つ目で遊び人を選定してしまい何とか別の職業を、と思い3つとも遊び人を選定してしまったデルクが、成長して無双する話。
10歳を過ぎると皆教会へ赴き、自身の職業を選定してもらうが、デルク・コーネインはここでまさかの遊び人になってしまう。最高3つの職業を選べるが、その分成長速度が遅くなるも、2つ目を選定。
ここでも前代未聞の遊び人。止められるも3度目の正直で挑むも結果は遊び人。
同年代の連中は皆良い職業を選定してもらい、どんどん成長していく。
皆に馬鹿にされ、蔑まれ、馬鹿にされ、それでも何とかレベル上げを行うデルク。
こんな中2年ほど経って、12歳になった頃、1歳年下の11歳の1人の少女セシル・ヴァウテルスと出会う。凄い職業を得たが、成長が遅すぎると見捨てられた彼女。そんな2人がダンジョンで出会い、脱出不可能といわれているダンジョン下層からの脱出を、2人で成長していく事で不可能を可能にしていく。
そんな中2人を馬鹿にし、死地に追い込んだ同年代の連中や年上の冒険者は、中層への攻略を急ぐあまり、成長速度の遅い上位職を得たデルクの幼馴染の2人をダンジョンの大穴に突き落とし排除してしまう。
しかし奇跡的にもデルクはこの2人の命を救う事ができ、セシルを含めた4人で辛うじてダンジョンを脱出。
その後自分達をこんな所に追い込んだ連中と対峙する事になるが、ダンジョン下層で成長した4人にかなう冒険者はおらず、自らの愚かな行為に自滅してしまう。
そして、成長した遊び人の職業、実は成長すればどんな職業へもジョブチェンジできる最高の職業でした!
更に未だかつて同じ職業を3つ引いた人物がいなかったために、その結果がどうなるかわかっていなかった事もあり、その結果がとんでもない事になる。
これはのちに伝説となる4人を中心とする成長物語。
ダンジョン脱出までは辛抱の連続ですが、その後はざまぁな展開が待っています。
拾った子犬がケルベロスでした~実は古代魔法の使い手だった少年、本気出すとコワい(?)愛犬と楽しく暮らします~
荒井竜馬
ファンタジー
旧題: ケルベロスを拾った少年、パーティ追放されたけど実は絶滅した古代魔法の使い手だったので、愛犬と共に成り上がります。
=========================
<<<<第4回次世代ファンタジーカップ参加中>>>>
参加時325位 → 現在5位!
応援よろしくお願いします!(´▽`)
=========================
S級パーティに所属していたソータは、ある日依頼最中に仲間に崖から突き落とされる。
ソータは基礎的な魔法しか使えないことを理由に、仲間に裏切られたのだった。
崖から落とされたソータが死を覚悟したとき、ソータは地獄を追放されたというケルベロスに偶然命を助けられる。
そして、どう見ても可愛らしい子犬しか見えない自称ケルベロスは、ソータの従魔になりたいと言い出すだけでなく、ソータが使っている魔法が古代魔であることに気づく。
今まで自分が規格外の古代魔法でパーティを守っていたことを知ったソータは、古代魔法を扱って冒険者として成長していく。
そして、ソータを崖から突き落とした本当の理由も徐々に判明していくのだった。
それと同時に、ソータを追放したパーティは、本当の力が明るみになっていってしまう。
ソータの支援魔法に頼り切っていたパーティは、C級ダンジョンにも苦戦するのだった……。
他サイトでも掲載しています。
神速の成長チート! ~無能だと追い出されましたが、逆転レベルアップで最強異世界ライフ始めました~
雪華慧太
ファンタジー
高校生の裕樹はある日、意地の悪いクラスメートたちと異世界に勇者として召喚された。勇者に相応しい力を与えられたクラスメートとは違い、裕樹が持っていたのは自分のレベルを一つ下げるという使えないにも程があるスキル。皆に嘲笑われ、さらには国王の命令で命を狙われる。絶体絶命の状況の中、唯一のスキルを使った裕樹はなんとレベル1からレベル0に。絶望する裕樹だったが、実はそれがあり得ない程の神速成長チートの始まりだった! その力を使って裕樹は様々な職業を極め、異世界最強に上り詰めると共に、極めた生産職で快適な異世界ライフを目指していく。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる