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バッドエンド002
⑩ディルドを手に※
しおりを挟むディルドを手に、逡巡する。このままでは海斗は涼太に触れすらしない。どんなに助けを求めても無駄だろう。
つまり、挿入してもらうためには命令を聞くしかない。
「…………」
シリコン製のディルドは、やはり本物も比べれば硬い。いくら海斗のものより小さいからといって、この凹凸で中を抉られたらどうなってしまうのだろうか。
……想像しただけで背筋がゾクゾクする。
手の平にローションをぶちまけ、それをディルドに塗り込む。海斗の視線が痛いくらいに向けられているのを無視して、恐る恐るディルドを押し当てる。
「んっ♡♡」
中をゆっくりと押し広げていく感覚は指とは明らかに違う。
「……もっと♡♡ほし……んぁっ♡♡」
ディルドはローションのせいでぬるぬるして、少しだけ挿入するつもりがそのままつるりと奥まで入ってしまった。本物と比べれば浅いところまでしか届かないが、凹凸が内壁を擦った感覚が堪らない。
「もっとズポズポしてみて」
「や、やだ……あっ♡♡」
指で弄るよりこの行為はずっとグロテスクだ。男根を模した、明らかに性的なことに使うものをそこに突き入れ、海斗の言うままに抜き差しする。本当は海斗の言葉なんてもう関係なくて、涼太はただ自身の快楽のためにディルドを動かしていた。
最初はゆっくりと動かしていたはずなのに、いつの間にか下腹部が激しい音を立てている。アナルはローションのせいですっかりドロドロになっていた。
――ぐちゅっ♡♡ずちゅっ♡
恥ずかしい音が聞こえてくるのにもう止められなくて、夢中で中の気持ちいいところを擦る。擦る度に無機物が熱を帯びていくように感じた。海斗の熱いので犯されているみたいな……気持ちいい♡
「……涼太、すっかり蕩けちゃってるね」
「ぁあっ♡♡とまんな……ぐりぐりするのきもちいい♡♡」
「でもまだイケそうにないね」
「や、……イキたい♡♡イカせて♡♡」
気持ちいいのは確かなのに、いつまでも射精には行き着かない。縋るように海斗を見ると、欲情した目がこちらを捉えていた。
「いいよ」
海斗の手が、涼太の腕を掴む。
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