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バレちゃった!

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 ……バレた。
 絶対にバレたくなかったのに。

「……お前の、せいだろ」

 先ほどまでの甘い空気は吹き飛び、潮の目は涙で潤む。

「お前が、ちくびばっか、いじるからっ」

 みっともなく、しゃくりあげながら、徹也を責める。

「おれ、びょうきかも…………てつやの、ばかっ」

 涙をぽろぽろこぼしながら、やっとのことで訴える。
 徹也はびっくりしていたけど、涙を流す潮の頭をそっと撫でてくれる。

「ごめん、潮」

 頭を撫でながら、うなじに優しくキスをされる。
 そんなことくらいで安心できるわけがないのに、どういうわけか、一人で抱え込んでいた時よりずっと気が楽になる。

「てつやのあほぉ」

 うなじから頬に。頬から額に。額から唇に。優しく触れるだけの、慈しむようなキスは、潮の不安をどんどん取り去っていく。
 状況は何一つ変わってないのに。徹也が受け入れてくれるなら、それで大丈夫だと思えた。

 膝にのせられたまま、徹也と向かい合うように座らされる。
 濡れたTシャツをじっと見つめられた。

「潮、見せて?」

 言われるままに、Tシャツを捲り上げる。
 あらわになった乳首は、痛々しいほど赤く染まり、勃起していた。その先端がうっすらと白い何かで濡れている。

「かわいい」

 うやうやしく、徹也の唇がそこに触れる。

「――あんっ♡」

 乳首を唇に見立てて、バードキスでもするように。ちゅっちゅっと優しく触れてくる。
 すっかり敏感になっているそこは、触れられるだけで痛みと快感が混ざり合う。

「やだっ、てつやぁ……っ♡」

 唇がそこに触れる度に、じわりじわりと何かが滲み出すのがわかる。
 徹也が唇についた、白い液体をペロリと舐める。それが雄を思わせる仕草なものだから、ゾクリとしてしまう。

「潮、舐めてもいい?」

 問われ、拒絶の意を込めて首を振るが、今度は乳首に生暖かいものが触れる。舌の先端が優しく、撫でるように触れる。それだけで体に電流が走る。

「ひぁっ♡♡♡」

 徹也の上から逃げようにも、強く抱き締められて動けない。じわりと溢れ出すそれを、徹也の舌がぬぐっていく。
 そんな得体の知れないものを口に含んだら、ダメなのに。ぬぐわれたそばから溢れ出すそれを、ずっとペロペロと舐めとられる。

「あっ♡だめぇっ♡」

 舐められてない方の乳首からもとろとろと白い液体がこぼれ落ちる。きゅっきゅと摘まむように刺激されると白いそれが徹也の指を汚した。


「潮のこれさあ」
「んんっ♡」
「気持ちよくなると出ちゃうんじゃない?」
「わかんな……あっあっ♡なめちゃ、だめっ♡♡」

 舐められたそばから溢れてくるものだから、キリがない。とろとろと溢れ出したそれに、ずっと射精しているような錯覚をしてしまう。

「ひっ……吸っちゃだめぇっ♡」

 舐めとるだけでは足りないのか、ちゅぱちゅぱと突起を吸われる。それが気持ちよくて、ダメなのに、突き放さないといけないのに、徹也の頭をぎゅっと抱き締めてしまう。

「あっ♡あっ♡」

 じゅるじゅると恥ずかしい音を立てて吸われて、羞恥から目をそらす。
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