たんぽぽ 信一・維士

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2011年 5月 信一

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2011年5月 信一

 おれは焦った、イシと連絡が取れない、20時30分には、家に着いても良いはずだ、メールを何度送っても返信こない、シャワーかと思い22時まで電話はしないで待った。

 22時に電話した、電話にも出ない、何が起こった、事故か、イシが気が変わってどこかに行ったか、おれは今何が出来る、車を持っていない、免許証がない、どこに行くつもりだ、どこだろう、わからない、
事務所に行って社長に相談するか、今日の事を考えると無理だった、朝まで待つ事にした。
 
 今日の朝5時から仕事だった。イシを起こさないようそっと出た、
いつもは来ない、社長が車に乗り込んできた、現場まで30分、
(生放送の美形だよね)(信一と同じ時計だよね)(4年くらい前からしている時計だよね)(あの4年前の生きる死ぬの相手なの)(そんな昔から付き合ってたの)朝から、何なんだぁ、(よね、の、うるさい)社長、寝ないでずっと考えてたんだ、
 
 おれも、考えなければならない事ある、
2年単位の契約を、事務所とおれはしている、3月の更新契約をまだしていない、もうすぐ2か月が過ぎる、忙しく後回しになっていた、(よねの)質問に答えないで、

「契約、今は切れている、再契約は今の段階では未定だ、考える」と社長に言った。

「えっ、何言っているの、色々信一中心のプロジェクト動いているのよ、それらの契約破棄の違約金払えないでしょ、ここまで売ってあげたのよ」

「売ってもらい感謝してます」と、おれは機嫌が悪そうに言った。後は無言を通した。
現場に着いた。(後で社長とはゆっくり話をする事にした)
 
 21時に仕事が終わり、事務所に寄らないで部屋に帰った。イシがいなくて寂しい、絵を探した。夕方一度戻った時、TVの前に絵が無い事に気づいたが、イシの気持ちがわかったので、聞かなかった。
クローゼットに絵があった、どうしようか、(出すか)、眺めてクローゼットにまた置いた、
 イシに、無事着いたかどうか、メールをしたが返信が10分過ぎても無い何度も、メールを送った。22時まで待って電話もしたが、繋がらない。朝まで待つ事しか出来なかった。

 心配で寝れなかった、まだ4時だ、迷ったが電話をかけた、1度目は出ない、もう1度かけた。

うッえぇ、繋がった。

「もしもし、イシか、もしもし」と、おれが声を張り上げると、

「あっ、信ちゃん、おはよう、早いねェ」と寝ぼけた声でイシが言った。

「どこにいる」と、おれが聞いたら、「家だよ」とイシが言った。

「昨日の夜から連絡つかなくて心配してた、声を聞けてよかったよ、安心したよ」

「あぁごめんなさい、家に帰って来たら1人で寂しくて、不貞寝したら本当に寝てしまって、、たぶん20時30分には寝ていた。心配かけてごめん」
とイシが謝ってた、

良いんだ、まだ早いから、また寝ろよ、夜メールする、じぁ」と、おれから電話を切った。
(寂しい)って、(おれもだよ)って独り言、言った。
ここ2日アルコールを飲んでんいない、こういう日が来るんだなぁ
 おれも寝よう、12時に目覚まし時計をセットして寝た。

 12時に起きた、忘れないうちに、ばあちゃん家に電話をかけた。出ない、出かけているのか、わからないので、おれの家に電話をかけた。 「田真です」と繋がった「おれだけど、母さんいたの、仕事は休みなの、ばあちゃん、どこにいるか知ってるかな」と聞いた。

「母さん仕事辞めて、家でおばあちゃんのお世話しているの、だからおばあちゃん、この家にいるよ、代ろうか」と言った。

「えッ、ばあちゃん、どういう状態」「うぅん、寝たり、起きたり、食べたり、食べれなかったりかな」

「そうなんだ、5日後、日曜日、昼頃友達と行くから、ばあちゃんに伝えておいて」

「わかった、伝えるね」と、母さんが言って電話を切った。

 おれは動揺している、母さんが仕事を辞めた事、ばあちゃんが寝ている事、おれの足元が崩れる感じがする。また、考える事が増えた。
 イシに、日曜日に決定した旨メールをした。
仕事の時間だった、後で考えようと思い、急いで部屋を出た。

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