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第8章 ヤーベ、王都ではっちゃける PARTⅠ

第87話 お腹が空いたらパンを食べよう

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「まだお名前を伺っておりませんでしたな」
 
商館主の確認に答える。
 
「俺はヤーベという」
 
「私は奴隷商館ド・ゲドーの主、ゲドーと申します。以後お見知りおきを」
 
恭しく礼をする商館主のゲドー。
思ったよりも紳士的な男みたいだな。名前通り外道だったら思わず殺意を抱いてしまうところだ。
 
「奴隷契約には<協定の契約ミューチュアルコントラクト>を行います。双方右手を出してください」
 
商館主のおっさんの説明で俺とリーナちゃんは右手を重ねる様に出す。
リーナちゃんはジッと俺の事を見ている。
 
「<協定の契約ミューチュアルコントラクト>」
 
商館主が呪文を唱えると、俺の右手を貫くように魔力が発せられ、リーナの右手に伝わる。そして、リーナちゃんの右手の甲に奴隷紋が浮かび上がる。
 
「これで完了しました。ヤーベ殿の魔力で反応する奴隷紋の登録が完了しました。これで名実ともにリーナはヤーベ様の奴隷となりました」
 
「あ・・・あのっ! ガンバリましゅので、よろしくおねがいしましゅ!」
 
ぺこりと頭を下げるリーナ。
この子、カミカミだな。
 
「それでは、体を清めて出発の準備を致します。今しばらくお待ちください」
 
そう言って女性店員の呼び、店の奥にリーナを連れて行かせる。
 
 
 
 
「今後ともどうぞご贔屓に。よろしくお願い致します」
 
丁寧に礼をする商館主ゲドーの見送りを受けながら奴隷商館を出る。
 
「ふええっ!? すごい馬車でしゅ!」
 
リーナが目を白黒させてコルーナ辺境伯家の馬車を見ている。
 
「今からこれに乗って屋敷まで行くんだよ」
 
「こんなすごい馬車乗れましぇん・・・」
 
「いや、馬車は誰でも乗れるから心配いらないよ」
 
俺は苦笑しながら、馬車の扉を開けてもらう。
 
「お待たせ、無事完了しましたよ」
 
「ヤーベ、お帰り。それで?」
 
イリーナの目が若干冷たい。
奴隷いらない派であるイリーナの反対を押し切ってるからなぁ。
だが、序列第二位クルセーダーの話では、後何日もしないうちに鉱山へ送られてしまうと言う状況だったと言う。
うーん、さっきの商館主がそんな事をするとも思えなかったのだが。
まあ、売れない奴隷はまとめて人手が無いところが買っていく可能性もあるしな。
 
「この子がリーナだよ。今後ともよろしく」
 
「リ、リーナでしゅ・・・」
 
ぺこりと頭を下げるリーナ。だが、
 
「ヒッ」
 
フローラさんがリーナの顔の傷を見て、つい声に出して驚いてしまう。
 
「ヤーベ、これは一体?」
 
イリーナも訝しむように聞いてくる。
 
「あ、あのあの・・・リ、リーナは、こんなですけど、お掃除しょうじとか、お洗濯しぇんたくとか、あのっ・・・夜伽とかも・・・頑張りましゅので、しゅ、しゅてないでくだしゃい! ご主人しゃま!」
 
俺のローブの裾をギュッと掴むリーナちゃん。
 
「キィィー!」
 
なぜか口に咥えたハンカチを引っ張って奇声を上げるイリーナ。どしたよ?
まさかローブの裾は私の物よっ! とか言わないよな。
 
「あれ? イリーナとリーナって名前が似てるね。リーナに一文字足したらイリーナになるんだね」
 
「ふええっ!? 奥しゃまと名前が一文字違い・・・?」
 
「ぬおっ! なんとっ! リーナよ、お前はなかなか見どころがあるな! 慣れるまでは大変かもしれないが、頑張ってくれ。私も手を貸してやろう」
 
そう言いながら急にリーナの頭を撫でるイリーナ。
奥様呼ばわりされて舞い上がってるな。
 
「はいはいっ! このルシーナちゃんもヤーベ様の奥様ですからね!」
 
「ふええっ! 奥しゃまが二人も・・・? ご主人様はすごすぎましゅ!」
 
うん、安定のカミカミ具合だな。
それにしても、すぐ明るい雰囲気にしてくれたな。
奴隷だからって、反応が悪かったらどうしようと思ったけど、本当にいい人たちばかりだ。
 
 
くぅぅ~
 
 
「ひゃう!」
 
可愛いお腹の音がする。リーナちゃんお腹空いてるのかな?
 
「しゅみましぇんしゅみましぇん・・・」
 
お腹をぽこぽこ叩きながら謝るリーナちゃん。
 
俺はリーナを持ちあげて膝に座らせて頭を撫でる。
 
「ふぇ!?」
 
「リーナ、そんなに謝らなくていいよ。お腹が空いたらちゃんと空いたと言いなさい。誰もリーナを怒ったりしないよ」
 
ニコニコしながらリーナに語り掛ける。
 
「リーナは・・・リーナは・・・ご迷惑をおかけしゅるわけには・・・」
 
ぽろぽろと涙を流しながらリーナが言う。
 
「リーナ。迷惑なんて関係ない。リーナが辛くなったら、俺も同じように辛い。リーナが楽しくて笑ってくれたら、俺もとても嬉しい。だから、リーナがたくさん笑って生活できるようにしたいんだ」
 
そう言って俺はリーナをギュッと抱きしめてやる。
 
「ご、ご主人しゃまぁ・・・」
 
大粒の涙を流しながら、俺に抱きついてくるリーナ。
イリーナよ、そんな目に涙を一杯溜めて、口に咥えたハンカチを引っ張ってアピールしてもダメダメ。イリーナをハグするのは屋敷に行ってからね。

それはそうと、リーナはダークエルフって話だったが、薄暗い感じの奴隷商館では黒く見えた肌も、外に出てみれば、あまり気にならない・・・というか、ちょっと日焼けしてます?くらいだぞ。
ピ〇テースとか、ダークエルフってガッツリチョコ肌とかをイメージしていたから、あんまりリーナはダークエルフっぽくないな。日焼けしたエルフで押し通せそうだぞ。
 
それにしてもリーナのお腹が空腹でかわいそうだな。
ちょっと腹ごしらえしよう。
俺は馬車の窓から顔を出す。
 
「ヒヨコ十将軍序列一位レオパルド、いるか?」
 
『ぴよー!(ははっ!ここに!)』
 
「例の手作りパンの店マンマミーヤはここから近いか?」
 
『はっ! この大通りを右に一本ズレた裏通りにあります』
 
「案内してくれ」
 
『ははっ!』
 
「フェンベルク卿。屋敷へ向かっている途中で恐縮ですが、もう一軒寄らせてください。手作りパンの店マンマミーヤというパン屋なんですが、いくつか購入してきます。フェンベルク卿やフローラさん、ルシーナちゃんもお裾分けするので、味の感想を聞いてもよろしいですか?」
 
「ああ、構わないぞ? どうせ君の事だ、何かあるんだろう」
 
小首をかしげながらもフェンベルク卿が許可をくれる。

「何があるかはわからないんですがね」
 
俺は苦笑しながら答えた。
 
 
 
「ここが手作りパンの店マンマミーヤか・・・」
 
裏通りの立地がイマイチな所とは言え、人通りが無いわけではない。だが、店には客がいないようだった。
 
「こんにちは~」
 
店に入るのは俺とローブの袖を掴んで離さないリーナと、たまにキィィとハンカチを引っ張りながら奇声を上げるイリーナだ。
 
「あ、いらっしゃませ!」
 
元気よく挨拶を返してくれる娘さん。もしかしてこの子が看板娘のマミちゃんかな?
店内を見回せば綺麗に掃除が行き届いており、棚にはいくつかのパンが陳列されている。
黒いパンに、豆を練り込んだパン、コッペパンみたいな形のパン、それに白くて柔らかそうなパンだ。白パンは黒パンと同じサイズで値段が5倍くらいしているな。
 
「えへへー、お客さんが来てくれた~」
 
なぜかこっそり呟きハイテンションで喜んでいるお嬢さん。
リーナが白いパンに釘付けになっている。
 
「お嬢さん、今すぐパンを食べたいんだが、何かオススメの物はあるかな?」
 
こういう時は店員さんのオススメを買うに限るからね!
 
「今すぐ召し上がられるのですよね? 黒パンは比較的硬めで、食事の時にスープなどに浸して食べて頂くのがおいしいので、そのまま食べるのなら、少々値が張りますが、白パンが良いと思いますよ。とっても柔らかくて少し甘みもあって食べやすいです」
 
「なるほどね。とりあえず白パンを一つ買わせて。味見してみるよ」
 
お金を払って白パンを一つ貰うと、半分に千切ってリーナに渡し、残りをさらに半分にしてイリーナに渡した。
 
「お! おいしいね、これ」
 
白パンは非常に柔らかくてふわふわだった。噛むとほのかに甘い。
 
「うむ、非常に上品な味だ。柔らかくておいしいな」
 
イリーナも合格のようだ。
 
「ふおおっ! こ、こんな柔らかいパン初めて食べましゅた!」
 
もきゅもきゅと口に白いパンを詰めて頬張って食べているリーナちゃん。可愛い。リーナというよりはリース(リス)だ。
 
「この白パンは素晴らしいね」
 
「ありがとうございます!」
 
俺が白パンを褒めたのでお嬢さんは満面の笑みでお礼を言ってくる。
 
「ところで、お嬢さんは何て言う名前かな?」
 
「私ですか? マミって言います。よろしくお願いします」
 
にっこり微笑んで頭を下げるマミちゃん。思わずパンを買い占めたくなるね。
そしてやっぱりこの看板娘的なお嬢さんがピンチのマミちゃんね。
おもむろに俺は金貨を3枚出す。
 
「ひぇ! き、金貨」
 
「このお店のパンぜ~んぶちょうだい!」
 
「ぜ、全部!?」
 
「そう、白パンも豆パンも黒パンもコッペパンも全部ちょうだい!」
 
俺はにっこり笑顔で全部くれと伝える。
・・・尤もローブをすっぽりとかぶっているから、表情は伝わらないかもしれないが。
 
「でも、金貨3枚は多すぎます・・・金貨2枚でもお釣りが大変ですから」
 
わたわたして手を振るマミちゃん。
 
「いいのいいの、余ったらマミちゃんのお小遣いにしていいから」
 
「ひえっ! お小遣いって!?」
 
目を白黒させてさらにわたわたと慌てるマミちゃん。かわゆし。

「さあさあ、パンを袋に詰めちゃって! みーんな持ち帰るから」
 
「ははは、はいぃぃぃ!」
 
さらにさらにわたわたしながらパンを袋に詰めていくマミちゃん。
ぱんぱんに詰まった袋をたくさん抱えて店を出る。
とりあえず味は悪くないようだが、何が大ピンチなんだろう?
後でレオパルドにでも確認するか。

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