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第4章 ヤーベ、異世界で初めての街ではっちゃける!

第23話 町の門をくぐってみよう

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振り返れば、まだローガが血涙を流しながらお座りしている。

尻尾も全く振られていない。



ちょっと手を振ってやるか。



ローガよ、二本足で立ち上がって前足を全力で振るのはやめなさい。

後、遠吠えもやめなさい。旅人たちに警戒されるから。







さてさて、俺たちは早速ソレナリーニの町に入るとしよう。



『ボス、町の入口に二十人ほどの人間が並んでおります』



ヒヨコ隊長、ナイスな報告だ。出来る部下は違うねぇ、どこかのポンコツ娘と違って。



「イリーナ、早速町の入口に並ぶぞ。早く町に入ろうじゃないか。で、イリーナはこの町に何度か入っているだろ? お金いるのか?」



「いや、私は冒険者登録したから、たとえFランクでも町の出入りにはお金はかからないぞ」



なぜかドヤ顔のイリーナ。ウゼェ。まあ、お金がかからないのは良かった。

てか、イリーナってFランクなのね。
そういえば冒険者ギルドに登録したばかりだと言っていたしな。ギルドの初心者が始めになる最下級ランクがたぶん、Fランクなんだろうな。うん。

それにしても、だいたいラノベのテンプレで初めての町訪問っていうと、何かとトラブルが発生するパターンが多いよね。

だが、ここはヒヨコ隊長の調査により、亜人がほとんどいない人間ばかりの町と判明している。そして、ここにはイリーナとリュックに隠れた俺、そしてペットに見えるであろうヒヨコ隊長しかいない。
くっくっく、弱そうなゴブリンが居やがるぜ、とかイチャモンを付けられたりしてケンカを売られる心配は皆無! テンプレは回避すべきものなのだ!(力説)



「ねーちゃんカワイイなぁ!」

「その辺でお茶でもせーへん?」

「お茶以外もいろいろしちゃおーぜ!」



ズドドッ!



俺は器用にもリュックの中でひっくり返った。

「わわっ! ヤーベ殿大丈夫か?」

こしょこしょと小さな声でリュックの中の俺に声を掛けてくるイリーナ。
リュックが大きく揺れたから心配をかけてしまったか。
それにしても町に入る前の審査待ちでナンパとか、あまりにも斜め右上すぎて予想すらしなかったわ!

俺がズッコケていると、三人のチンピラがイリーナに詰め寄ってきた。

「な、なななんだ、お前達・・・。私に構わないでくれないか?」

イリーナが明らかにビビッてオタオタしている。

・・・イリーナよ、君はこんな雑魚もあしらえないのかね。
せめてこんなチンピラくらい瞬殺できるように、帰ったら地獄の特訓だな。ウン。

「おいおい。アレ、Dランクパーティ<鬼殺しオーガキラー>の連中じゃねーか?」

「マジかよ? 相当タチ悪いって噂のか?」

「ああ、街中でも結構ヒデェらしいぜ」

「近寄りたくないなぁ」

「あの女の子も可哀そうに」

「冒険者なんて一人でやってるから・・・」



人々のコソコソ話が聞こえてくる。

リュックに入って直接視覚が使えなくとも、俺様にはぐるぐるエネルギー(自称)で鍛えた視覚強化と聴力強化がある。魔力ってとっても便利。

そして聞いた情報から判断するに、コイツらは相当タチが悪い冒険者ってところだな。
単なるチンピラかと思ったら、冒険者かよ。
この異世界の冒険者どーなってんだ? この前イリーナを襲った連中といい、この世界ろくな冒険者がいないが?

だいたい、Dランクに上がった冒険者が調子に乗るってラノベでもテンプレだよな。
やっぱり多少結果が出てランクが上がっていい気になる頃合いなんだろうねぇ。



そのうち男の一人がイリーナの手首を掴む。

「ほらほら!こんなことで並んでないであっちの森でイイコトしようぜ!」

ナンパちゃうやん! もう誘拐やないか~い!

おっと、思わずどこかの男爵チックに突っ込んでしまったぜ。
いずれ叙爵して貴族生活でも・・・いや、面倒が多いだけだな。
やはりノー貴族、マイライフで行こう。



とりあえず、イリーナを連れて行こうなどと。

ならばこのスライムのヤーベ、容赦せん!



バチィン!!



「ぐわっ!」



「な、なんだ?」



イリーナは何が起こったかわからないようだ。

これぞ必殺のスライム流戦闘術の一つ、<雷撃衝ライトニングボルト>だ!

原理は単純で「静電気」だ。だからこの電気は実は魔力ではなく静電気による物理的衝撃なんだよね!

ただ、静電気を起こしたのは俺のスライム細胞を魔力でコントロールして使ったけどね。

プラス電荷とマイナス電荷をそれぞれスライム細胞に持たせ、高速振動を起こすと一瞬で数万ボルトの静電気を発生させることが出来た。

ちなみにこのスライムボディは雷耐性が強力で俺は全然痺れない。

アースコート代わりに被膜の如く薄く伸ばした俺の触手をイリーナの手首を掴んでいる男の手のひらに滑り込ませ、<雷撃衝ライトニングボルト>を喰らわせたのだ。

・・・<雷撃衝ライトニングボルト>ってカッコ良くない?(自画自賛)

もちろん俺の魔力でパワーを上げると間違いなく相手が黒焦げになってしまうため、威力はそれなりに抑えてある。



器用だねって?



ふふっ。泉の畔での生活は驚くほどヒマなのだよ。

どれだけ泉の周りに出てくるホーンラビットで<雷撃衝ライトニングボルト>の威力調節の練習をしたか・・・。まあ、ローガ達にはホーンラビットのご馳走がたくさん食べられて嬉しいって好評だったけどな。・・・ちなみに最初丸焦げになって完全に炭化してしまったので、『さすがにコレは食べられません』とローガに食事を拒否られてしまった。



その後も三回くらい炭になってしまったので、『さすがにコレは・・・』を三回喰らって俺は心の中で『さすコレ』と略すようになった。まあ俺の心の中だけの事だけど。ローガにさすコレって言っても伝わらんだろうし。



「こっ・・・このアマ!!」



雷撃衝ライトニングボルト>を喰らって痺れてダメージを負った右手を左手で抑えたまま、激高する男。他の二名もそれぞれ武器に手をかけた。

うん、容赦不要と判断シマス。



ビッビッビッ!



僅か三発。



周りの連中は何が起こったのか全く分からず、ただ三人の男たちが眉間から血を吹いて倒れたのを見た。

ちなみにイリーナも何が起こったのかわからないで呆然としていた。



これも必殺のスライム流戦闘術<指弾>!
・・・指がないのに指弾とはコレ如何に。

まあ気にしないでくれたまえ。

どうせイリーナにも指弾と言う技だと説明して、イリーナが目にも止まらずやったことにするのだからな。



「うおっ!あのお嬢ちゃんすげえ!」

「<鬼殺しオーガキラー>の連中をぶっ倒しちまったぜ!」

「あんな可愛いのに腕利きか?」

「何ランクなんだろ?」

Fランクです。
せめてイリーナのアレがFカッ・・・ランクだったら。
いや、無いものをねだっても詮無きことよ。



周りの連中が騒ぎだしてしまったな。面倒なことにならなきゃいいが。
コイツらどうしよう?個人的にはあの森あたりに埋めてしまいたいが。

『ボス?ちょっと剣呑な感じですが・・・悪い事考えてません?』

ヒヨコ隊長にツッコまれた。

『おっ? 何でバレた?』



『ボスはなんやかんやでイリーナ嬢の事を大事にしてますからね。連れて行かれそうになって反撃したのはわかりますし、倒した後もまだオシオキが足りないって感じでしたよ』

と笑顔で言うヒヨコ隊長。

俺も気づかないうちにイリーナを大事に思ってるのかぁ。

ない気もするケド。



「こらあ、お前ら何を騒いでいる!」



どうやら門の衛兵が騒ぎを聞きつけて助っ人を呼んでこっちに来たようだ。

門の外にいた二名以外にもう一人増えて三人でこっちに向かってきた。

門はさらに別の二名が受付を担当しているようだな。



「ヤーベ殿、どどど、どうしよう・・・」



イリーナでは説明できまい(何せ全部俺がやったし)。手助けするか。
俺は触手を細く伸ばし、イリーナの左耳に差し込む。



「ひゃわっ!」



「こ、コラ! 変な声を出すな」

思わず喋ってリュックの中からツッコミを入れてしまう。

「ヤーベ殿ぉ・・・耳はぁ・・・耳はよわいのだ・・・」



(やめて・・・ヘンな気持ちになるから)



とりあえずイヤホンをイメージしてイリーナの耳にぶっ挿す。

『イリーナ、聞こえるか?』

「ひゃわわっ! ヤーベ殿の触手が私の耳を蹂躙して・・・くっ、抱くが・・・ん? ヤーベ殿の声がはっきり聞こえるぞ?」

『イリーナ、俺の声をイリーナの耳に直接届けている。今俺の声が聞こえるのはイリーナだけだ』

「ヤ、ヤーベ殿の声が私だけに・・・くっ! なんて甘美な! こうして「お前だけは特別だよっ」と私の気持ちを捉えて・・・くっ、抱くがいい!」

『それは良いから。衛兵に尋ねられたら、俺の言う通りの事を繰り返して衛兵に伝えてくれ』

ぶっち切りでスルーして用件だけ伝える。妄想に突っ込んでいるヒマはない。もう衛兵は目の前だ。



「お前か、騒ぎを起こしているのは!」



『いや、違うな。騒ぎを起こしたのはコイツらだ』
「いや、違うな。騒ぎを起こしたのはコイツらだ」

「おいおい、三人とも眉間から血を吹き出してるじゃねーか。お嬢ちゃんがやったのか」

『そうだ。ここで町に入るために並んでいたのに、三人で私を拉致してそこの森に連れ込もうとしたのだ』
「そうだ。ここで町に入るために並んでいたのに、三人で私を拉致してそこの森に連れ込もうとしたのだ!」



俺の言葉を繰り返してるだけのはずなのに、自分が連れ込まれそうになったのを思い出したのか、怒気を含んで説明するイリーナ。怒る気持ちはわかるけどね。



『まさか身を守った事を咎めるわけではあるまいな?』
「まさか身を守った事を咎めるわけではあるまいな?」

衛兵を睨みながらセリフを言うイリーナ。いつの間にか腕組もしてるし、もしかして演技うまい?

「いや、そんなことを言うつもりはないが・・・」

その間に他の二名が周りの人たちに聞き取りをしているみたいだ。
概ね事実を皆伝えていた。

・・・コイツらの評判が地に落ちていてよかったよ。

三人の衛兵が揃う。

「ああ、お嬢ちゃんの説明通りだ。問題ない。この三人は俺たちが詰所へ連れて行くよ。それにしてもお嬢ちゃん強いんだな?」

「ああ。この程度の奴ら、問題ない!」

ふんすっと腕を組んだまま胸を反らすイリーナ。
うおーい!誰がそんな事を言えと言った!?
大体お前じゃねーよ? そこのチンピラ三人倒したのは俺だからね?

「ちなみに、この三人をどうやって仕留めたんだ? 正確に眉間に何か打ち込んでるみたいだが?」



「えっ? え、えと・・・気合?」



「何故に疑問形?」
「どうやってこんな攻撃を・・・」
「なんかすげぇ攻撃だよな? もしかして凄腕か?」

三人の衛兵に囲まれるように問いただされるイリーナ。
あきらかにあわあわして涙目だ。
チョーシに乗るからこんなことになるんだよ、まったく。

Fランクのポンコツ冒険者が凄腕なわけないでしょーに!

勝手な事を喋るからこういう事になるんだよ、まったく。

よく見ればヒヨコ隊長も唖然としているようだ。

『冒険者の切り札はメシのタネでもある。詮索は些か無粋ではないか?』
「ぼっ、冒険者の切り札はメシのタネでもある。詮索は些か無粋ではないか?」

あたふたと答えるイリーナ。

「そりゃそうか、自分の手の内は簡単には明かさないわな。りょーかい」

「一応冒険者のギルドカードを見せてくれ」

衛兵の一人が手を出して冒険者ギルドカードの提示を促す。

『見せていいぞ』
「見せていいぞ」



「は?」



『アホか! お前が見せていいって口で言ってどうするんだ! ギルドカードを衛兵に見せるんだよ!』
「ああ! そうかそうか。うむ、これがギルドカードだ」

と言って胸元からギルドカードを取り出す。

「お、お前Fランクなのか!? その腕で? コイツらDランクパーティの<鬼殺しオーガキラー>五人の内の三人だぜ!」



『登録したばかりなのでな、誰でも最初はFランクからなのだろう?』
「登録したばかりなのでな、誰でも最初はFランクからなのだろう?」



『ついでにニヤッて笑え』

「ニヤッ」



口で言って笑うやつがいるか!



「ま、まあ確かに登録したてはFランクだろうけどよ・・・。まあいいや、この三人を捕縛して詰所に運ぶから、一緒に町に入りな。冒険者なら入街税も不要だしな。迷惑を被ったんだし、並んで待つ時間くらい短縮してやるよ」

「あ、ありがとう」

(や、やっと町に入れる・・・)

俺はリュックの中でぐったりした。

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