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第四章【メガラニア王国編】

作戦会議

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四人はジレ救出に向け話し合いを進めていた

「ねぇ、あいつらは一体何者なの?急に矢撃ってくるなんて普通じゃあないわよ」
ケイラがリオに問いかける。
彼女の眉は険しく、怒りと疑問が入り混じった表情だった。

「彼らはシャダール族だ。ここアルディナ山に居住する少数民族なんだが、特に排他的だとかそんな悪い噂を聞いたことはないね」
リオは顔を曇らせながら答えた。

ケイラは少し驚いた表情でリオを見つめた。
「シャダール族..」

「すまない、ただどうして急に襲ってきたのかはわからない..」
リオは申し訳なさそうにうつむいた。

「わかったわ。..他に知っていることはある?」
ケイラが問いかける。

リオは少し考え込んでから、口を開いた。
「そうだな、彼らは目と耳..つまり視覚と聴覚が機能していないんだ。だから彼らは魔法でコミュニケーションを行っている」

(なるほど....さっき村田だけ狙われなかったのは魔力探知に引っかからなかったからか..)
ケイラは内心で納得し、頷いた。

「となると、極力魔法は使わない方がいい..ってことか?」
村田が確認するように問いかける。

「そうなるね。常時魔力抑制も必須だ」
リオは力強く頷いた。

その時、ライトがケイラの胸元に付着した血液に気づき、
「わかった!あとケイラおねえちゃん、それ拭いた方がいいと思う..魔力漏れちゃってるよ」
と指摘した。

「あ..確かにそうね。ちょっと舐め回すから待っ――」
ケイラは血液を見ると興奮を隠せない様子で体を前に傾けた。

「いやそれは後にしてくれ..てか着替えればいいだろが」
村田は呆れながらケイラを制止する。

ケイラは不満そうに顔を膨らませながらも、渋々村田に従った。

「えっと、じゃあ全員で魔力抑制状態でこっそり潜入して救出!ってことでいいのか?」
村田が確認するように尋ねた。

「いいと思う、けどいざ救出ってなった時あんたの兄貴の魔力反応が急に動き出したら即バレるわよ?」
ケイラは鋭い視線をリオに向けながら指摘した。

「う..な、何かの騒ぎに乗じることができれば..」
リオは顔を曇らせながら、口調を濁した。
明らかに自信がない様子が伺える。

「騒ぎってのは誰か囮になれって意味?私は危険を冒したくないから嫌よ」
ケイラは即座に反対し、腕を組みながら冷たく言い放った。

「あーまぁそれについては俺にいい考えがあるから任せてくれ。今は言えないが..」
村田は苦笑しながらも、何か思いついた様子で言った。

「えーどうしてよ?」
ケイラが不満そうに問いかける。彼女の表情には疑念が浮かんでいた。

「成功率を上げるためだ、今伝えたら反対するであろう奴が約一名いるからな..」
村田は軽く笑みを浮かべながら、目線を逸らしてその「約一名」を見ないようにした。

「じゃあみんな早く行こう!きっとジレさんも待ってるよ」
ライトが明るく声をかけ、緊張感を和らげるように言った。

四人はそれぞれの心に不安を抱えながらも、ジレ救出に向けて動き出した。
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