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12歳
298 時と場合
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「白い猫。すごくもふもふ。ベネットも触っていいよ。はい」
エリスちゃんを抱えてベネットに差し出せば、彼は一瞬だけ動きを止める。しかし、すぐにお辞儀をしたベネットは「私のことはお構いなく」とクール発言をしてしまう。セドリックみたいなこと言うな。
「ベネット。少しくらい遊んであげなよ。僕のことは気にしなくていいよ」
見兼ねたらしいフランシスが、口を挟んでくれる。ナイスだ。
街を歩きまわって疲れたらしい。ゆったりと足を組んで、寛ぎモードのフランシスには、先程までの変な緊張感はない。どうやら久しぶりに会う俺を相手にして、どう接するべきか悩んでいたらしい。
俺と最後に会ったのは、俺がユリスを名乗っていた時である。その後、特に交流もなかった中で、突然届いたルイス名義の手紙。知らないところで、すごくフランシスを困惑させてしまったらしい。多分、ブルース兄様がいたら、その辺りを指摘してくれただろうが、タイミングの悪いことに不在であった。オーガス兄様は、そこまで気がまわらない。もちろん、俺も。
加えて、俺が十二歳になっていたことも、フランシスの頭を悩ませる原因となっていたらしい。
俺がフランシスと遊んでいたのは十歳の時のことである。あの頃は、俺が気楽に接してくれて構わないと伝えたが、成長した俺が同様に考えているとは確信が持てなかったそうだ。まぁ、子供の言うことなんてころころ変わるしな。おまけにこっちは大公家である。十歳の時と同じノリで接して、無礼者扱いされては堪らないと思案していたらしい。それで、あの爽やかお兄さん的対応をしたのだとか。
さすがフランシス。よくわからんが、色々考えているらしい。大人っぽいね、と本人に伝えたところ、「大人だからね」と返ってきた。
どうやらこの世界。十八歳で成人らしい。初めて知ったよ。
フランシスの言葉を受けて、ベネットが片膝を立ててしゃがんでくれる。猫を床に下ろしてもふもふすれば、彼も見よう見まねで猫を撫でる。
「ベネット、彼女できた?」
「いいえ。残念ながらご縁がありませんので」
「俺も。一緒だね」
にこにこしていれば、フランシスが「ベネットがまたナンパされている」と、面白そうにこぼしている。
それにしても、こんな素敵長髪男子さんに彼女がいないとか嘘だろう。世の中みんな見る目なさすぎでは? これは、なにかの間違いだろう。
「俺、ベネット好きだよ」
結んである黒髪に視線を注ぐ俺の背後で、フランシスが盛大にむせている。大丈夫か?
ちょっと心配していれば、ベネットが変な顔をしていることに気がついた。なにか言いたそうに口を開くが、迷うように閉じるということを繰り返している。
よくわからんが、ベネットが困っている。どうにかせねば。
慌ててロニーに助けを求めれば、彼も彼で微妙な表情である。ぎゅっと眉間に皺が寄っている。その隣では、ジャンがなんだか青い顔だ。
みんな、どうした。
変な空気を感じ取って、白猫を抱き寄せる。そのまま肉球を握っておけば、フランシスが立ち上がった。もしかして、猫に触りたいのか?
はいっと猫の手を向けてやれば、フランシスは猫を無視して、俺の隣にしゃがみ込む。
いつもはキリッとした眉毛が、困ったようにへにゃっと下がっている。
「えっと、ルイスくん」
「なに? 肉球触る?」
それは大丈夫、と辞退してみせるフランシスは、遠慮しているのかもしれない。気を遣って、猫のおててを彼の手の甲にむぎゅっと押し付けておく。
無言で受け入れるフランシスは、ベネットと、なぜかロニーにも視線をやってから、こほんとわざとらしい咳払いをした。そうして意を決するかのように、俺へと視線を注いでくる。
「あのね、ルイスくん」
「フランシスもベネット好き?」
「ん? いや、まぁ」
歯切れの悪いフランシスに構わず、ロニーを見上げる。
「俺、ロニーも好き」
「……ん?」
間の抜けた声を発したフランシスは、突然目を見開いて、「びっくりした!」と大声出してくる。こっちがびっくりだよ。
猫をぎゅっと抱きしめれば、彼は「大声出してごめんね」と、苦笑する。しかし、大きく息を吐いて顔を覆ってしまうフランシスは、とても疲れた様子だった。
「ルイスくんさ。びっくりさせないでよ」
フランシスをびっくりさせた覚えはない。どちらかといえば、俺がフランシスの大声にびっくりした。
「あの話の流れで好きとか言うから。ベネットもびっくりしてるよ」
「……そうなの?」
ベネットを見上げれば、彼は静かに頷いた。
「でも俺、ベネット好き」
「いやだからさ」
なぜか困った顔をするフランシスは、「そういうことを気軽に言っちゃいけないよ」と、注意してくる。
「なんで?」
「色々と面倒なことになるから」
「ふーん?」
「その反応は、なにもわかってないな?」
ニヤッと口角を持ち上げるフランシスは、わしゃわしゃと俺の髪を撫でまわす。ちょっと力が強過ぎると思う。頭ごと持っていかれるからやめろ。
「相手に好意を伝えることは、いいことだよ。でもさ、時と場合を考えないと」
「うんうん」
「適当に返事してるな?」
なぜわかる。
機械的に頷く俺に苦笑するフランシスは、「今のは、ベネットに告白しているみたいに聞こえたよ」と言ってくる。
そんなつもりは、なかったんだけどな。
しかし、みんながびっくりしていた理由は理解した。ごめんね、とベネットに謝れば、彼は「いえ」と短く応じてくる。なんだか恐縮しているらしいベネットを見て、今度は俺の眉尻が下がる。
もしかして、ベネットをすごく困らせてしまったかもしれない。
「わかってくれればいいんだよ。次からは気をつけてね」
優しく笑って話を切り上げるフランシスは、さっと立ち上がってテーブルの方へ戻ってしまう。
「……でも、アロンはいつも俺のこと好きって言ってくる」
ふと脳裏をよぎったのは、俺のことが好きだと気軽に言ってくるクソ野郎のことだった。
え、と小さく呟いたフランシスは、低く唸ってしまう。
「それは、うーん。アロンさんの考えは、僕にはちょっとわからないかな」
本気で困った顔をするフランシスに、慌てて「大丈夫」と言い添える。アロンが適当なのは、いつものことだ。俺のことが好きだと、飽きずに何度も伝えてくることを、ふと思い出しただけである。フランシスに、なにか答えを求めたわけではない。
それならいいけど、と頬を掻くフランシス。
気を取り直すように、ティーカップに手を伸ばす彼は、なにやら思案していた。
「……これは僕の憶測なんだけど」
緩く腕を組んだフランシスは、「本気なんじゃないかな」と口にする。
「本気?」
「うん。多分だけど、冗談や揶揄いとかではなく、割と本気で言ってるんじゃないかな?」
「……そうかな?」
アロンの言うことは、だいたい嘘である。俺への告白も、多分だけど俺の反応を見て楽しんでいるのだと思っていた。だって、毎度なんの前触れもなく、思い出したように口にするから。
出発前、アロンが俺に指輪を渡してきたことを思い出す。戸棚の奥に隠してあるが、あれは一体なんだったのだろうか。
あの時の、アロンの真剣な眼差しを思い浮かべる。
「でも俺、まだ十二歳」
アロンは大人である。俺は確かに美少年だし、性格もいいけど。ぶっちゃけ、大人のアロンが、俺を本気で相手にするとは思えない。
それに見ている限り、彼は結構モテると思う。たまに、外から帰ってきたアロンが、甘ったるい香水を漂わせていることを知っている。あの香りは、アロンの趣味ではないと思う。きっと、外で誰かと会っているのだろう。
知らない香りを纏ったアロンが、へらっと、なんも考えていないような顔で俺の名前を呼ぶたびに。
アロンって、別に俺のこと本気で好きなわけではないよな、となんとなく考えていたのだが。
もしかして、あれって全部本気だったのか?
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見兼ねたらしいフランシスが、口を挟んでくれる。ナイスだ。
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俺と最後に会ったのは、俺がユリスを名乗っていた時である。その後、特に交流もなかった中で、突然届いたルイス名義の手紙。知らないところで、すごくフランシスを困惑させてしまったらしい。多分、ブルース兄様がいたら、その辺りを指摘してくれただろうが、タイミングの悪いことに不在であった。オーガス兄様は、そこまで気がまわらない。もちろん、俺も。
加えて、俺が十二歳になっていたことも、フランシスの頭を悩ませる原因となっていたらしい。
俺がフランシスと遊んでいたのは十歳の時のことである。あの頃は、俺が気楽に接してくれて構わないと伝えたが、成長した俺が同様に考えているとは確信が持てなかったそうだ。まぁ、子供の言うことなんてころころ変わるしな。おまけにこっちは大公家である。十歳の時と同じノリで接して、無礼者扱いされては堪らないと思案していたらしい。それで、あの爽やかお兄さん的対応をしたのだとか。
さすがフランシス。よくわからんが、色々考えているらしい。大人っぽいね、と本人に伝えたところ、「大人だからね」と返ってきた。
どうやらこの世界。十八歳で成人らしい。初めて知ったよ。
フランシスの言葉を受けて、ベネットが片膝を立ててしゃがんでくれる。猫を床に下ろしてもふもふすれば、彼も見よう見まねで猫を撫でる。
「ベネット、彼女できた?」
「いいえ。残念ながらご縁がありませんので」
「俺も。一緒だね」
にこにこしていれば、フランシスが「ベネットがまたナンパされている」と、面白そうにこぼしている。
それにしても、こんな素敵長髪男子さんに彼女がいないとか嘘だろう。世の中みんな見る目なさすぎでは? これは、なにかの間違いだろう。
「俺、ベネット好きだよ」
結んである黒髪に視線を注ぐ俺の背後で、フランシスが盛大にむせている。大丈夫か?
ちょっと心配していれば、ベネットが変な顔をしていることに気がついた。なにか言いたそうに口を開くが、迷うように閉じるということを繰り返している。
よくわからんが、ベネットが困っている。どうにかせねば。
慌ててロニーに助けを求めれば、彼も彼で微妙な表情である。ぎゅっと眉間に皺が寄っている。その隣では、ジャンがなんだか青い顔だ。
みんな、どうした。
変な空気を感じ取って、白猫を抱き寄せる。そのまま肉球を握っておけば、フランシスが立ち上がった。もしかして、猫に触りたいのか?
はいっと猫の手を向けてやれば、フランシスは猫を無視して、俺の隣にしゃがみ込む。
いつもはキリッとした眉毛が、困ったようにへにゃっと下がっている。
「えっと、ルイスくん」
「なに? 肉球触る?」
それは大丈夫、と辞退してみせるフランシスは、遠慮しているのかもしれない。気を遣って、猫のおててを彼の手の甲にむぎゅっと押し付けておく。
無言で受け入れるフランシスは、ベネットと、なぜかロニーにも視線をやってから、こほんとわざとらしい咳払いをした。そうして意を決するかのように、俺へと視線を注いでくる。
「あのね、ルイスくん」
「フランシスもベネット好き?」
「ん? いや、まぁ」
歯切れの悪いフランシスに構わず、ロニーを見上げる。
「俺、ロニーも好き」
「……ん?」
間の抜けた声を発したフランシスは、突然目を見開いて、「びっくりした!」と大声出してくる。こっちがびっくりだよ。
猫をぎゅっと抱きしめれば、彼は「大声出してごめんね」と、苦笑する。しかし、大きく息を吐いて顔を覆ってしまうフランシスは、とても疲れた様子だった。
「ルイスくんさ。びっくりさせないでよ」
フランシスをびっくりさせた覚えはない。どちらかといえば、俺がフランシスの大声にびっくりした。
「あの話の流れで好きとか言うから。ベネットもびっくりしてるよ」
「……そうなの?」
ベネットを見上げれば、彼は静かに頷いた。
「でも俺、ベネット好き」
「いやだからさ」
なぜか困った顔をするフランシスは、「そういうことを気軽に言っちゃいけないよ」と、注意してくる。
「なんで?」
「色々と面倒なことになるから」
「ふーん?」
「その反応は、なにもわかってないな?」
ニヤッと口角を持ち上げるフランシスは、わしゃわしゃと俺の髪を撫でまわす。ちょっと力が強過ぎると思う。頭ごと持っていかれるからやめろ。
「相手に好意を伝えることは、いいことだよ。でもさ、時と場合を考えないと」
「うんうん」
「適当に返事してるな?」
なぜわかる。
機械的に頷く俺に苦笑するフランシスは、「今のは、ベネットに告白しているみたいに聞こえたよ」と言ってくる。
そんなつもりは、なかったんだけどな。
しかし、みんながびっくりしていた理由は理解した。ごめんね、とベネットに謝れば、彼は「いえ」と短く応じてくる。なんだか恐縮しているらしいベネットを見て、今度は俺の眉尻が下がる。
もしかして、ベネットをすごく困らせてしまったかもしれない。
「わかってくれればいいんだよ。次からは気をつけてね」
優しく笑って話を切り上げるフランシスは、さっと立ち上がってテーブルの方へ戻ってしまう。
「……でも、アロンはいつも俺のこと好きって言ってくる」
ふと脳裏をよぎったのは、俺のことが好きだと気軽に言ってくるクソ野郎のことだった。
え、と小さく呟いたフランシスは、低く唸ってしまう。
「それは、うーん。アロンさんの考えは、僕にはちょっとわからないかな」
本気で困った顔をするフランシスに、慌てて「大丈夫」と言い添える。アロンが適当なのは、いつものことだ。俺のことが好きだと、飽きずに何度も伝えてくることを、ふと思い出しただけである。フランシスに、なにか答えを求めたわけではない。
それならいいけど、と頬を掻くフランシス。
気を取り直すように、ティーカップに手を伸ばす彼は、なにやら思案していた。
「……これは僕の憶測なんだけど」
緩く腕を組んだフランシスは、「本気なんじゃないかな」と口にする。
「本気?」
「うん。多分だけど、冗談や揶揄いとかではなく、割と本気で言ってるんじゃないかな?」
「……そうかな?」
アロンの言うことは、だいたい嘘である。俺への告白も、多分だけど俺の反応を見て楽しんでいるのだと思っていた。だって、毎度なんの前触れもなく、思い出したように口にするから。
出発前、アロンが俺に指輪を渡してきたことを思い出す。戸棚の奥に隠してあるが、あれは一体なんだったのだろうか。
あの時の、アロンの真剣な眼差しを思い浮かべる。
「でも俺、まだ十二歳」
アロンは大人である。俺は確かに美少年だし、性格もいいけど。ぶっちゃけ、大人のアロンが、俺を本気で相手にするとは思えない。
それに見ている限り、彼は結構モテると思う。たまに、外から帰ってきたアロンが、甘ったるい香水を漂わせていることを知っている。あの香りは、アロンの趣味ではないと思う。きっと、外で誰かと会っているのだろう。
知らない香りを纏ったアロンが、へらっと、なんも考えていないような顔で俺の名前を呼ぶたびに。
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