112 / 598
106 頼りない長男
しおりを挟む
「一体どういうことですか」
「いや、えっとぉ。その、つまりですね。はい」
ニックに詰め寄られて狼狽えるオーガス兄様は頼りない。この人本当に長男かよ。ブルース兄様の方がよっぽどしっかりしている気がする。
そんな兄様を横目に応接用のソファーに腰掛けてお菓子を要求すれば、「この状況でよくそんな要求ができますね。どんな神経してるんですか」とティアンが冷たい目を向けてくる。
だってなんだか話が長くなりそうだし。それにおやつの時間はもうとっくに過ぎている。一日のうちで一番大事な時間である。セドリック案件に夢中になるあまりすっかり忘れていたのは痛恨だった。美味しいお菓子をよこせと主張する俺に、オーガス兄様は「それどころじゃないよね⁉︎」とお怒り気味だ。弟には優しくしろ。
「それで? セドリック殿を解任したのは実はオーガス様だった、て話ですよね。そんなの初耳なのですが」
どこからか持ってきた焼き菓子を俺に差し出したアロンは眉を顰めている。ジャンが俺とオーガス兄様の紅茶を用意してくれるが、兄様はそれどころではなさそうだ。ひとりおやつタイムを楽しんでいると、「わかった! 全部説明するから!」とオーガス兄様が白旗をあげた。
※※※
「事の始まりは、えっと、いつだったかな。まぁ、とりあえずセドリックがまだ副団長だった頃の話だよ」
紅茶で口内を湿らせたオーガス兄様は、ちらりと俺に目線をやる。
「その、なんか色々あって。その色々の一部をユリスに知られてしまったんだ」
「色々ってなに?」
「なんでそんなこと訊くの?」
やめて、と遠い目をしたオーガス兄様は「それで」と話を続ける。
「そのうち色々あったことをセドリックにも知られてしまって。ユリスがセドリックをクビにしようと言うから。クビはあんまりだと思って副団長解任くらいにしておこうって話になったんだよ。だよね?」
いや知らん。そんな目で俺を見られても。
どうしよう。オーガス兄様の話は意味がわからない。こんなことなら黒猫ユリスも連れてくればよかった。「話はわかったかな?」と切り上げようとする兄様に、「いえ、全くなにもわかりません」とニックが突っかかる。ですよね。
うへぇ、と嫌そうな顔をしたオーガス兄様は「いやだから。えっと僕が裏で色々やっていたことをセドリックに知られてしまってね。それでこう、口止めも兼ねて? 解任した? みたいな。あはは」と頰を掻く。ニックが怖い顔をしている。
「オーガス様」
「はい」
「裏で色々やっていた件については後で詳しくお聞きするとして」
「……できれば聞かないで欲しいな」
無理ですね、とすっぱり切り捨てたニックは憮然と腕を組む。
「なぜユリス様が解任したことにされたのですか? 弟君に責任を押し付けるとはどういうおつもりですか」
「いや、別に押し付けるつもりは! みんなが勝手に勘違いしたんじゃない、か」
果敢にニックへと挑んだオーガス兄様であったが、ニックにひと睨みされてすぐに拳を下ろしてしまう。なんだか兄様が可哀想になってきた。助けを求めるように俺にちらちら視線を向けてくる。だが俺は生憎ユリスとオーガス兄様の間に起こったであろう出来事を知らない。
「ジャン」
「はい」
壁際に控えていたジャンを呼びつける。
「俺の猫持ってきて」
「言い方。物じゃないんですから」
肩をすくめるティアン。怪訝な顔をしながらも頷いたジャンは部屋を出て行く。しばらくして黒猫ユリスを手に戻ってきたジャンは疲れた顔をしていた。おそらく黒猫が大暴れしたのだろう。なぜかあいつはジャンのことが嫌いらしいから。
『どういう状況だ』
ソファーに飛び乗った黒猫ユリスは、ニックに詰め寄られるオーガス兄様を見て楽しそうに笑っている。性格の悪いにゃんこだな。
「オーガス兄様がセドリックを解任したってバレちゃった」
こっそり教えてやれば、『はぁ?』と不満そうだ。
『なんだ、もうバレたのか。ネタにして散々こき使ってやろうと思っていたのに』
悪いにゃんこだ。なんて嫌な奴。
『まぁいい。おいおまえ』
「なに」
俺のことをおまえ呼ばわりした黒猫ユリスはニヤニヤと悪い顔をしていた。猫のくせに表情豊かな奴である。
『今から僕の言う通りに喋ってみろ』
どうやら考えがあるらしい。俺は状況がよくわかっていないので本物ユリスが手を貸してくれるならありがたい。頷けば、本物ユリスが俺の膝に乗った。
『オーガス兄様は悪くないですよ』
「オーガス兄様は悪くない」
言われた通りに復唱すれば、部屋が静まり返った。視線をひしひしと感じながらも、黒猫ユリスに従っておく。
『悪いのはブルース兄様です』
「悪いのはブルース兄様」
そうなの?
ニックが「どういうことですか」と低い声を出す。ちょっと待って欲しい。いま黒猫ユリスが喋っているから。
『ブルース兄様がオーガス兄様の想い人を奪ったんです』
「ブルース兄様がオーガス兄様の想い人を奪った」
ぎゃあっとオーガス兄様が悲鳴を上げる。黒猫ユリスが暴露した内容を理解して、俺は目を見開く。
「え! ブルース兄様がオーガス兄様の彼女とったってこと?」
「ユリス様がそうおっしゃったんでしょう。なんでご自分でびっくりされているんですか?」
ティアンがちょっと引いている。
ブルース兄様最低! 信じられないと声を荒げる俺に、オーガス兄様が口を挟む。
「い、いや、彼女ではない。まだ付き合っていなかったし、なんなら会話もまともにしたことなかったし、そもそも僕の存在を認識されていたかも怪しいし。あ、なんか自分で言ってて悲しくなってきた」
「オーガス兄様可哀想!」
よくわからんがオーガス兄様がなんだか惨めに見えてきた。そんなんだからブルース兄様に彼女とられるんだぞ。いや彼女ではないんだっけ?
「いやもう本当に。なんで僕ってこんなんなんだろ。いつもうじうじしちゃってさ、こんなんだからブルースに全部持っていかれるんだよ」
「う、うん」
「ユリスだって僕よりもブルースの方が頼りになると思ってるんだろ」
「そ、そんなことは」
十歳児相手にマジ泣きし始めたオーガス兄様。泣き喚く大人の相手をしたことがない俺は困った末にアロンに助けを求めようとしてやめた。壁に片手をついて顔を隠すように俯くアロンは絶対に笑っていた。やめてやれよ。
その間にも涙を流す兄様はとても大人には見えなかった。ドン引きしていると「知ってるんだぞ!」とオーガス兄様は鼻を啜り上げる。
「君、ブルースに父上の跡を継げと言ったらしいじゃないか! 僕が頼りないからって、そんな。酷すぎるだろ!」
言ったっけ?
あ、あぁー? 言ったような気もする。
でもあれは俺がユリスに成り代わったばかりの頃の話だから。ブルース兄様が長男だと思ってついうっかり口にしてしまっただけであって、決してオーガス兄様は跡継ぎに向かないとかそういう話ではない。
「僕だって色々頑張ってるんだよ⁉︎」
ついには膝をついて泣き崩れたオーガス兄様。『おまえ、そういうところだぞ』と黒猫ユリスが呆れている。
どうしよう。うちの長男、ものすごく頼りない。
「いや、えっとぉ。その、つまりですね。はい」
ニックに詰め寄られて狼狽えるオーガス兄様は頼りない。この人本当に長男かよ。ブルース兄様の方がよっぽどしっかりしている気がする。
そんな兄様を横目に応接用のソファーに腰掛けてお菓子を要求すれば、「この状況でよくそんな要求ができますね。どんな神経してるんですか」とティアンが冷たい目を向けてくる。
だってなんだか話が長くなりそうだし。それにおやつの時間はもうとっくに過ぎている。一日のうちで一番大事な時間である。セドリック案件に夢中になるあまりすっかり忘れていたのは痛恨だった。美味しいお菓子をよこせと主張する俺に、オーガス兄様は「それどころじゃないよね⁉︎」とお怒り気味だ。弟には優しくしろ。
「それで? セドリック殿を解任したのは実はオーガス様だった、て話ですよね。そんなの初耳なのですが」
どこからか持ってきた焼き菓子を俺に差し出したアロンは眉を顰めている。ジャンが俺とオーガス兄様の紅茶を用意してくれるが、兄様はそれどころではなさそうだ。ひとりおやつタイムを楽しんでいると、「わかった! 全部説明するから!」とオーガス兄様が白旗をあげた。
※※※
「事の始まりは、えっと、いつだったかな。まぁ、とりあえずセドリックがまだ副団長だった頃の話だよ」
紅茶で口内を湿らせたオーガス兄様は、ちらりと俺に目線をやる。
「その、なんか色々あって。その色々の一部をユリスに知られてしまったんだ」
「色々ってなに?」
「なんでそんなこと訊くの?」
やめて、と遠い目をしたオーガス兄様は「それで」と話を続ける。
「そのうち色々あったことをセドリックにも知られてしまって。ユリスがセドリックをクビにしようと言うから。クビはあんまりだと思って副団長解任くらいにしておこうって話になったんだよ。だよね?」
いや知らん。そんな目で俺を見られても。
どうしよう。オーガス兄様の話は意味がわからない。こんなことなら黒猫ユリスも連れてくればよかった。「話はわかったかな?」と切り上げようとする兄様に、「いえ、全くなにもわかりません」とニックが突っかかる。ですよね。
うへぇ、と嫌そうな顔をしたオーガス兄様は「いやだから。えっと僕が裏で色々やっていたことをセドリックに知られてしまってね。それでこう、口止めも兼ねて? 解任した? みたいな。あはは」と頰を掻く。ニックが怖い顔をしている。
「オーガス様」
「はい」
「裏で色々やっていた件については後で詳しくお聞きするとして」
「……できれば聞かないで欲しいな」
無理ですね、とすっぱり切り捨てたニックは憮然と腕を組む。
「なぜユリス様が解任したことにされたのですか? 弟君に責任を押し付けるとはどういうおつもりですか」
「いや、別に押し付けるつもりは! みんなが勝手に勘違いしたんじゃない、か」
果敢にニックへと挑んだオーガス兄様であったが、ニックにひと睨みされてすぐに拳を下ろしてしまう。なんだか兄様が可哀想になってきた。助けを求めるように俺にちらちら視線を向けてくる。だが俺は生憎ユリスとオーガス兄様の間に起こったであろう出来事を知らない。
「ジャン」
「はい」
壁際に控えていたジャンを呼びつける。
「俺の猫持ってきて」
「言い方。物じゃないんですから」
肩をすくめるティアン。怪訝な顔をしながらも頷いたジャンは部屋を出て行く。しばらくして黒猫ユリスを手に戻ってきたジャンは疲れた顔をしていた。おそらく黒猫が大暴れしたのだろう。なぜかあいつはジャンのことが嫌いらしいから。
『どういう状況だ』
ソファーに飛び乗った黒猫ユリスは、ニックに詰め寄られるオーガス兄様を見て楽しそうに笑っている。性格の悪いにゃんこだな。
「オーガス兄様がセドリックを解任したってバレちゃった」
こっそり教えてやれば、『はぁ?』と不満そうだ。
『なんだ、もうバレたのか。ネタにして散々こき使ってやろうと思っていたのに』
悪いにゃんこだ。なんて嫌な奴。
『まぁいい。おいおまえ』
「なに」
俺のことをおまえ呼ばわりした黒猫ユリスはニヤニヤと悪い顔をしていた。猫のくせに表情豊かな奴である。
『今から僕の言う通りに喋ってみろ』
どうやら考えがあるらしい。俺は状況がよくわかっていないので本物ユリスが手を貸してくれるならありがたい。頷けば、本物ユリスが俺の膝に乗った。
『オーガス兄様は悪くないですよ』
「オーガス兄様は悪くない」
言われた通りに復唱すれば、部屋が静まり返った。視線をひしひしと感じながらも、黒猫ユリスに従っておく。
『悪いのはブルース兄様です』
「悪いのはブルース兄様」
そうなの?
ニックが「どういうことですか」と低い声を出す。ちょっと待って欲しい。いま黒猫ユリスが喋っているから。
『ブルース兄様がオーガス兄様の想い人を奪ったんです』
「ブルース兄様がオーガス兄様の想い人を奪った」
ぎゃあっとオーガス兄様が悲鳴を上げる。黒猫ユリスが暴露した内容を理解して、俺は目を見開く。
「え! ブルース兄様がオーガス兄様の彼女とったってこと?」
「ユリス様がそうおっしゃったんでしょう。なんでご自分でびっくりされているんですか?」
ティアンがちょっと引いている。
ブルース兄様最低! 信じられないと声を荒げる俺に、オーガス兄様が口を挟む。
「い、いや、彼女ではない。まだ付き合っていなかったし、なんなら会話もまともにしたことなかったし、そもそも僕の存在を認識されていたかも怪しいし。あ、なんか自分で言ってて悲しくなってきた」
「オーガス兄様可哀想!」
よくわからんがオーガス兄様がなんだか惨めに見えてきた。そんなんだからブルース兄様に彼女とられるんだぞ。いや彼女ではないんだっけ?
「いやもう本当に。なんで僕ってこんなんなんだろ。いつもうじうじしちゃってさ、こんなんだからブルースに全部持っていかれるんだよ」
「う、うん」
「ユリスだって僕よりもブルースの方が頼りになると思ってるんだろ」
「そ、そんなことは」
十歳児相手にマジ泣きし始めたオーガス兄様。泣き喚く大人の相手をしたことがない俺は困った末にアロンに助けを求めようとしてやめた。壁に片手をついて顔を隠すように俯くアロンは絶対に笑っていた。やめてやれよ。
その間にも涙を流す兄様はとても大人には見えなかった。ドン引きしていると「知ってるんだぞ!」とオーガス兄様は鼻を啜り上げる。
「君、ブルースに父上の跡を継げと言ったらしいじゃないか! 僕が頼りないからって、そんな。酷すぎるだろ!」
言ったっけ?
あ、あぁー? 言ったような気もする。
でもあれは俺がユリスに成り代わったばかりの頃の話だから。ブルース兄様が長男だと思ってついうっかり口にしてしまっただけであって、決してオーガス兄様は跡継ぎに向かないとかそういう話ではない。
「僕だって色々頑張ってるんだよ⁉︎」
ついには膝をついて泣き崩れたオーガス兄様。『おまえ、そういうところだぞ』と黒猫ユリスが呆れている。
どうしよう。うちの長男、ものすごく頼りない。
553
お気に入りに追加
3,050
あなたにおすすめの小説
君のことなんてもう知らない
ぽぽ
BL
早乙女琥珀は幼馴染の佐伯慶也に毎日のように告白しては振られてしまう。
告白をOKする素振りも見せず、軽く琥珀をあしらう慶也に憤りを覚えていた。
だがある日、琥珀は記憶喪失になってしまい、慶也の記憶のみ失ってしまう。
今まで自分のことをあしらってきた慶也のことを忘れて、他の人と恋を始めようとするが…
「お前なんて知らないから」
不幸体質っすけど役に立って、大好きなボス達とずっと一緒にいられるよう頑張るっす!
タッター
BL
ボスは悲しく一人閉じ込められていた俺を助け、たくさんの仲間達に出会わせてくれた俺の大切な人だ。
自分だけでなく、他者にまでその不幸を撒き散らすような体質を持つ厄病神な俺を、みんな側に置いてくれて仲間だと笑顔を向けてくれる。とても毎日が楽しい。ずっとずっとみんなと一緒にいたい。
――だから俺はそれ以上を求めない。不幸は幸せが好きだから。この幸せが崩れてしまわないためにも。
そうやって俺は今日も仲間達――家族達の、そして大好きなボスの役に立てるように――
「頑張るっす!! ……から置いてかないで下さいっす!! 寂しいっすよ!!」
「無理。邪魔」
「ガーン!」
とした日常の中で俺達は美少年君を助けた。
「……その子、生きてるっすか?」
「……ああ」
◆◆◆
溺愛攻め
×
明るいが不幸体質を持つが故に想いを受け入れることが怖く、役に立てなければ捨てられるかもと内心怯えている受け
悪役令息、皇子殿下(7歳)に転生する
めろ
BL
皇子殿下(7歳)に転生したっぽいけど、何も分からない。
侍従(8歳)と仲良くするように言われたけど、無表情すぎて何を考えてるのか分からない。
分からないことばかりの中、どうにか日々を過ごしていくうちに
主人公・イリヤはとある事件に巻き込まれて……?
思い出せない前世の死と
戸惑いながらも歩み始めた今世の生の狭間で、
ほんのりシリアスな主従ファンタジーBL開幕!
.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
HOTランキング入りしました😭🙌
♡もエールもありがとうございます…!!
※第1話からプチ改稿中
(内容ほとんど変わりませんが、
サブタイトルがついている話は改稿済みになります)
大変お待たせしました!連載再開いたします…!
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
※どんどん年齢は上がっていきます。
※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。
金の野獣と薔薇の番
むー
BL
結季には記憶と共に失った大切な約束があった。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
止むを得ない事情で全寮制の学園の高等部に編入した結季。
彼は事故により7歳より以前の記憶がない。
高校進学時の検査でオメガ因子が見つかるまでベータとして養父母に育てられた。
オメガと判明したがフェロモンが出ることも発情期が来ることはなかった。
ある日、編入先の学園で金髪金眼の皇貴と出逢う。
彼の纒う薔薇の香りに発情し、結季の中のオメガが開花する。
その薔薇の香りのフェロモンを纏う皇貴は、全ての性を魅了し学園の頂点に立つアルファだ。
来るもの拒まずで性に奔放だが、番は持つつもりはないと公言していた。
皇貴との出会いが、少しずつ結季のオメガとしての運命が動き出す……?
4/20 本編開始。
『至高のオメガとガラスの靴』と同じ世界の話です。
(『至高の〜』完結から4ヶ月後の設定です。)
※シリーズものになっていますが、どの物語から読んでも大丈夫です。
【至高のオメガとガラスの靴】
↓
【金の野獣と薔薇の番】←今ココ
↓
【魔法使いと眠れるオメガ】
もう人気者とは付き合っていられません
花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。
モテるのは当然だ。でも――。
『たまには二人だけで過ごしたい』
そう願うのは、贅沢なのだろうか。
いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。
「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。
ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。
生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。
※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
どうやら手懐けてしまったようだ...さて、どうしよう。
彩ノ華
BL
ある日BLゲームの中に転生した俺は義弟と主人公(ヒロイン)をくっつけようと決意する。
だが、義弟からも主人公からも…ましてや攻略対象者たちからも気に入れられる始末…。
どうやら手懐けてしまったようだ…さて、どうしよう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる