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第五章 「変化する情勢と共に。」
「あのね、話っていうのはね。」
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「それで...一体何なんだ????この忙しい時に、俺に話したいこととは....。」
「まぁまぁまぁ、お酒を一杯あおってからでもいいじゃない????」
「はぁぁぁぁったく。お前と飲むときは毎回これだ。俺に話があると言いながら、酒ばかりついで結局いつも話し合いが全く出来ないまま、俺が潰されるんだ...。」
「またまたぁ~、僕がいつそんな酷いことした????....酔ったリルも可愛かったよ??(笑)」
「いつもだ。は???....お前は、俺に手酷く殺されたいのか...??」
こうくだらない会話をしながら、ナノ行きつけの居酒屋でお酒を酌み交わしているのは、ナノとちゃっかり私服に着替えたリルであった。
ナノはリルにお酒をつぎながら、終始へらへらとしている。
そんなナノの様子に、リルはあからさまに嫌そうな表情を浮かべつつ、ナノにつがれたお酒を渋々口にするのだった。
双方お酒を飲みながら、早くもほろ酔いのリルはへらへらしているナノに
「さぁ、夜は長いが早めに話に入ろうか????」
と声をかけたのと同時に、ナノはビールをグイッとあおった後に
「お~け~ぇ!!!!話に入ろっかぁ!へへへっ...リル大好き。(笑)」
と言い、お酒の入ったグラスを机の上に音を立て置くと、へらへらしながらリルの顔をじっと見つめていた。
そんなナノの様子に、リルは苦笑いを浮かべつつ
「はいはい、ありがとな....って、お前....俺が潰される前に酔っているじゃないか...。一体、どんなペースでお酒を呑んだんだよ...って、もう既に5杯は呑んでいるようだな。」
と言いながら、ナノの空になりかけているビールグラスに目線を向けていた。
若干、引き気味のリルに軽く首を傾げて見せたナノは、陽気なテンションのまま、こう話を始めたのだった。
「さぁてと、どっから話を始めようかな~。じゃあまずは、僕がリルのことを好きだという理由からね。そうそう、あれはまだ僕が仕立屋になって間もない頃だったなぁ~。その時の僕は、自分の好きなものをモチーフに服を仕立てていたのだけど、お客さんに『センスがない。お前には向いてない、今すぐにでも.....この仕事を辞めるべきだ。』とまで言われていたんだよね~。僕はその時....本気で仕立屋を辞めようとまで考えていたんだ。だって、嫌だろ???自分の自信を持っていた能力を真っ向から否定されたらさ...。でもそんなある日、今日は閉店前最後の日だというとき、僕の店にやって来たのはリルだった。リルが僕の店に来て発した第一声....リルは覚えている????『いや....悪いが覚えていないな...。』...まぁ、普通はそうだよね。その時にリルが僕に言ったことはね....『このお店....なんか悲しいな。』って言ったんだ。...僕は最初、その意味が理解出来なかった。でも、リルが次に言った一言で全てを理解したんだ。そう....リルは『なんだろうな.....仕立屋さん...あなた自身が泣いているみたいに見えるんだよな....。俺のこのセンスって....本当に駄目なのかな...。俺は皆に喜んでもらいたくて、自分の最高に良いと思えるデザインを一生懸命に考えているというのに....。どうして皆...分かってくれないのだろう。悲しいな...というような感じに...。』....と、こう言ったんだ。この時、僕はリルの言葉に涙が出てきて、それでリルがバックヤードに置いていた僕の服を見た瞬間、『綺麗だ。素敵だ。俺には、この良さが分かるよ。(笑)』と言ってくれたことで、初めて僕の心は救われたんだ。僕はこの時からリルの事が大好きだった。.....はい。まず一つ目ね。」
「ふ~ん、そんなことあったか???」
「あったよぉ!!!!!脳内年齢がおじいちゃんのリルが覚えていないだけで、ピチピチイケメン好青年の僕は、ちゃんと覚えているんだからね。」
「....お前なぁ、一言余計なんだよ。それに、お前の何処をどう見たら、ピチピチイケメン好青年なんだよ...。この奇抜野郎。(笑)はぁ....それで、次に話したいことって何なんだ???」
リルは、ナノの発言に的確に突っ込みを入れると、お酒をあおりながらナノに次の話題について話を振った。
リルの言葉にナノは、へらへらとしながら
「次はね、リオンのこと。リオンのことを全部教えてあげる。リルがリオンのこと大大大だ~ぃ好きなの知っているから。...そんな僕もリオンのこと大好きだよ。(笑)」
と言って、リルに意地悪な表情を向けた。
ナノの様子にリルは顔を赤面させながら
「っ....何処で分かったんだよ。...って、おいおい。俺のフィアンセを狙うとは、良い度胸だな???」
というと、リルの態度が面白かったのかナノは、にやにやとした笑みをリルに向けながら
「ん????行動を見ていれば、なんとなくね。って、リル...フィアンセって...リオンとまだ籍いれてないじゃん!(笑)....いやいや...そうじゃなくて....それと、リオンって男じゃん????男好きのリルのことを考えるとさ.....結婚相手に女の子じゃなくて、男の子を選ぶんだろうなぁって思ってさ。そう考えたら、リオンって....リルにとっては、またとないチャンスだと思って???いやぁ、モテモテイケメン色男のリル王子は、これまで実に色んなお嬢様方から求婚の申し込みがあったんだもんね~。ほんと....モテる男はずるいねぇ~。」
と言って、リルの顔を見つめた。
完全に調子に乗っているナノの様子に、リルはバツが悪そうに舌打ちをすると
「はぁ...嫌みかよ...。ナノ...いいから続きを早く話せよ。」
と少し不機嫌そうに答えると、お酒を乱暴にあおったのだった。
そんなリルの様子に、にっこりと微笑みを浮かべたナノは
「分かったよ。じゃあ言うけど....勘違いされやすいリルだからさ...これは、そんなリルに対しての僕からの忠告だよ。リオンは、これまでの様々な嫌がらせの類いを全部リルが仕組んでいたと思っているんだよ???だから、今のリオンにするべき事は、その誤解を解くこと。それからリオンに、正直に「好き。」という気持ちを伝えることだ。リオンはお前よりも年下だが、お前よりもしっかりとしている。だから、話せばきっと分かってくれる。ということで、リオン兼アランに気持ちを伝える前に、なんとか誤解を解いた方がいいよ???それと....ロファンのことだけど....。ロファンは、リオンのことを犯してはいないよ???それにロファンは、大事な協力者だ。リオンとお前の恋が上手くいくように、手助けをしてくれたんだよ????リオンの過去は、もう知っているんだよね???だったら早く言わないと。....というところかな~。言っておくけど、僕の助言は素直に聞いておくべきだよ???(笑)」
と言って、ナノはどこか真剣な表情でリルを見つめたのだった。
ナノのこの様子に、それまでお酒を適度にあおっていたリルは
「....だからアランは、俺に対してあんなに冷たかったのか。...くそっ、もう少し早く気付いていれば....というよりも、ロファンが協力者って何だよ!!!!!俺....そのことについては、全く一言たりとも聞いていないぞ!!!!」
と、お酒を呑む手を止めて少し怒り口調でこう言った。
そんなリルの様子に、ナノは平然とした態度で
「それは、リルが勝手に勘違いをして勝手に行動に起こしたんでしょ???しかも、リルは気付いていないみたいだけど、あの戦いにロファンはわざと負けたんだよ???お前とリオンのことを考えてわざとね。....ロファンの剣術を見ただろ???あんな化け物並みの体力持っている奴が、あっさりとあんな見え透いた負け方をするわけが無いだろ???(笑)」
と言い、ナノは小馬鹿にしたような表情を動揺するリルに向けていた。
そんなナノの発言に、リルはそれ以上何も言う事が出来なくなり、出なくなった言葉の代わりにビールを盛大にあおったのだった。
「おっ、リル!いい飲みっぷりだねぇ~。....今日もまた、僕よりもお前が潰れるのが先かな?」
などと、調子に乗り発言していたナノであったが、リルの悲しそうな表情を見た途端、ナノも内心少しやり過ぎたかもしれないと思い、お酒のスピードが上がったリルの様子を、心なしか心配そうに見つめたのだった。
「まぁまぁまぁ、お酒を一杯あおってからでもいいじゃない????」
「はぁぁぁぁったく。お前と飲むときは毎回これだ。俺に話があると言いながら、酒ばかりついで結局いつも話し合いが全く出来ないまま、俺が潰されるんだ...。」
「またまたぁ~、僕がいつそんな酷いことした????....酔ったリルも可愛かったよ??(笑)」
「いつもだ。は???....お前は、俺に手酷く殺されたいのか...??」
こうくだらない会話をしながら、ナノ行きつけの居酒屋でお酒を酌み交わしているのは、ナノとちゃっかり私服に着替えたリルであった。
ナノはリルにお酒をつぎながら、終始へらへらとしている。
そんなナノの様子に、リルはあからさまに嫌そうな表情を浮かべつつ、ナノにつがれたお酒を渋々口にするのだった。
双方お酒を飲みながら、早くもほろ酔いのリルはへらへらしているナノに
「さぁ、夜は長いが早めに話に入ろうか????」
と声をかけたのと同時に、ナノはビールをグイッとあおった後に
「お~け~ぇ!!!!話に入ろっかぁ!へへへっ...リル大好き。(笑)」
と言い、お酒の入ったグラスを机の上に音を立て置くと、へらへらしながらリルの顔をじっと見つめていた。
そんなナノの様子に、リルは苦笑いを浮かべつつ
「はいはい、ありがとな....って、お前....俺が潰される前に酔っているじゃないか...。一体、どんなペースでお酒を呑んだんだよ...って、もう既に5杯は呑んでいるようだな。」
と言いながら、ナノの空になりかけているビールグラスに目線を向けていた。
若干、引き気味のリルに軽く首を傾げて見せたナノは、陽気なテンションのまま、こう話を始めたのだった。
「さぁてと、どっから話を始めようかな~。じゃあまずは、僕がリルのことを好きだという理由からね。そうそう、あれはまだ僕が仕立屋になって間もない頃だったなぁ~。その時の僕は、自分の好きなものをモチーフに服を仕立てていたのだけど、お客さんに『センスがない。お前には向いてない、今すぐにでも.....この仕事を辞めるべきだ。』とまで言われていたんだよね~。僕はその時....本気で仕立屋を辞めようとまで考えていたんだ。だって、嫌だろ???自分の自信を持っていた能力を真っ向から否定されたらさ...。でもそんなある日、今日は閉店前最後の日だというとき、僕の店にやって来たのはリルだった。リルが僕の店に来て発した第一声....リルは覚えている????『いや....悪いが覚えていないな...。』...まぁ、普通はそうだよね。その時にリルが僕に言ったことはね....『このお店....なんか悲しいな。』って言ったんだ。...僕は最初、その意味が理解出来なかった。でも、リルが次に言った一言で全てを理解したんだ。そう....リルは『なんだろうな.....仕立屋さん...あなた自身が泣いているみたいに見えるんだよな....。俺のこのセンスって....本当に駄目なのかな...。俺は皆に喜んでもらいたくて、自分の最高に良いと思えるデザインを一生懸命に考えているというのに....。どうして皆...分かってくれないのだろう。悲しいな...というような感じに...。』....と、こう言ったんだ。この時、僕はリルの言葉に涙が出てきて、それでリルがバックヤードに置いていた僕の服を見た瞬間、『綺麗だ。素敵だ。俺には、この良さが分かるよ。(笑)』と言ってくれたことで、初めて僕の心は救われたんだ。僕はこの時からリルの事が大好きだった。.....はい。まず一つ目ね。」
「ふ~ん、そんなことあったか???」
「あったよぉ!!!!!脳内年齢がおじいちゃんのリルが覚えていないだけで、ピチピチイケメン好青年の僕は、ちゃんと覚えているんだからね。」
「....お前なぁ、一言余計なんだよ。それに、お前の何処をどう見たら、ピチピチイケメン好青年なんだよ...。この奇抜野郎。(笑)はぁ....それで、次に話したいことって何なんだ???」
リルは、ナノの発言に的確に突っ込みを入れると、お酒をあおりながらナノに次の話題について話を振った。
リルの言葉にナノは、へらへらとしながら
「次はね、リオンのこと。リオンのことを全部教えてあげる。リルがリオンのこと大大大だ~ぃ好きなの知っているから。...そんな僕もリオンのこと大好きだよ。(笑)」
と言って、リルに意地悪な表情を向けた。
ナノの様子にリルは顔を赤面させながら
「っ....何処で分かったんだよ。...って、おいおい。俺のフィアンセを狙うとは、良い度胸だな???」
というと、リルの態度が面白かったのかナノは、にやにやとした笑みをリルに向けながら
「ん????行動を見ていれば、なんとなくね。って、リル...フィアンセって...リオンとまだ籍いれてないじゃん!(笑)....いやいや...そうじゃなくて....それと、リオンって男じゃん????男好きのリルのことを考えるとさ.....結婚相手に女の子じゃなくて、男の子を選ぶんだろうなぁって思ってさ。そう考えたら、リオンって....リルにとっては、またとないチャンスだと思って???いやぁ、モテモテイケメン色男のリル王子は、これまで実に色んなお嬢様方から求婚の申し込みがあったんだもんね~。ほんと....モテる男はずるいねぇ~。」
と言って、リルの顔を見つめた。
完全に調子に乗っているナノの様子に、リルはバツが悪そうに舌打ちをすると
「はぁ...嫌みかよ...。ナノ...いいから続きを早く話せよ。」
と少し不機嫌そうに答えると、お酒を乱暴にあおったのだった。
そんなリルの様子に、にっこりと微笑みを浮かべたナノは
「分かったよ。じゃあ言うけど....勘違いされやすいリルだからさ...これは、そんなリルに対しての僕からの忠告だよ。リオンは、これまでの様々な嫌がらせの類いを全部リルが仕組んでいたと思っているんだよ???だから、今のリオンにするべき事は、その誤解を解くこと。それからリオンに、正直に「好き。」という気持ちを伝えることだ。リオンはお前よりも年下だが、お前よりもしっかりとしている。だから、話せばきっと分かってくれる。ということで、リオン兼アランに気持ちを伝える前に、なんとか誤解を解いた方がいいよ???それと....ロファンのことだけど....。ロファンは、リオンのことを犯してはいないよ???それにロファンは、大事な協力者だ。リオンとお前の恋が上手くいくように、手助けをしてくれたんだよ????リオンの過去は、もう知っているんだよね???だったら早く言わないと。....というところかな~。言っておくけど、僕の助言は素直に聞いておくべきだよ???(笑)」
と言って、ナノはどこか真剣な表情でリルを見つめたのだった。
ナノのこの様子に、それまでお酒を適度にあおっていたリルは
「....だからアランは、俺に対してあんなに冷たかったのか。...くそっ、もう少し早く気付いていれば....というよりも、ロファンが協力者って何だよ!!!!!俺....そのことについては、全く一言たりとも聞いていないぞ!!!!」
と、お酒を呑む手を止めて少し怒り口調でこう言った。
そんなリルの様子に、ナノは平然とした態度で
「それは、リルが勝手に勘違いをして勝手に行動に起こしたんでしょ???しかも、リルは気付いていないみたいだけど、あの戦いにロファンはわざと負けたんだよ???お前とリオンのことを考えてわざとね。....ロファンの剣術を見ただろ???あんな化け物並みの体力持っている奴が、あっさりとあんな見え透いた負け方をするわけが無いだろ???(笑)」
と言い、ナノは小馬鹿にしたような表情を動揺するリルに向けていた。
そんなナノの発言に、リルはそれ以上何も言う事が出来なくなり、出なくなった言葉の代わりにビールを盛大にあおったのだった。
「おっ、リル!いい飲みっぷりだねぇ~。....今日もまた、僕よりもお前が潰れるのが先かな?」
などと、調子に乗り発言していたナノであったが、リルの悲しそうな表情を見た途端、ナノも内心少しやり過ぎたかもしれないと思い、お酒のスピードが上がったリルの様子を、心なしか心配そうに見つめたのだった。
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