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第9章 「最終審査の悲劇。」
「オーディション当日の悲劇...。」
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「...何っ!????...優がオーディションに来られなくなった!????...一体なんでだよ!!!............えっ...優の家が...火事に.........弟達を庇って...優は...。」
俺が血相を変えて、優が運ばれたという病院を目指して走り出したのだった...。
事の発端は......オーディション前々日だった。
「...はい、という事で今日の練習は終わろうか???」
『リーダー...お疲れ様でした!!!』
「あぁ、お疲れ!!...あっ、奏也...『メリ俺』の高音のところで喉痛めたりしてないよな???...あまりにも無理だったら、優が音を調節してくれると思うから、遠慮なく言えよ???」
俺のこの言葉に、帰り支度をしていた奏也は、軽く微笑むと明るい口調でこういった。
「...リーダー!!!...大丈夫ですよ!!!...俺...こんなに高音出したことなくて...でも、凄く楽しいんです!!!...だから、もっと頑張ろうと思います!!!」
「なら、いいんだけど......無理だけはするなよ???」
俺のこの言葉に奏也は、「はーい!」と短る告げると、七緒と一緒にスイーツ割引券を片手に練習部屋を去っていった。
そんないつもと変わらない奏也の様子に微笑みを浮かべる俺は、片付けも早々に...まだ、練習して帰るという優を置いて、翔真と一緒に帰路についたんだ。
でも、この時に気づくべきだったんだ...。
優が、無理をしていたこと......それから、優の事を密かに狙っている先輩達の行動にも...。
そうして練習を終えた優は、練習部屋に鍵をかけると、いつものように帰路についたんだ。
でも......その時に優のあとをつける先輩達が、恐ろしい企みをしているなんて......この時、疲れを感じていた優は、気づくことが出来なかったのだった...。
そのせいで......その日の真夜中......優の家が、ものの15分ほどで真っ赤に染まるなんて......。
俺たちの元に、この知らせが届いたのは...明日は、いよいよオーディション当日だと張り切って...楽器の調整を行っていた...日も沈みかけた夕方の薄暗い時間だったのだ...。
優は......タチの悪い先輩達に狙われ.........俺達が、オーディションに出られないように、わざと......オーディション前日に...しかも、優の家に火を放ち...親がいなかった優の家にいた弟達をかばい......優は、逃げ遅れ...全身が炎に包まれたことにより...重傷を負って、病院に搬送されていたのだった。
俺が走って部屋を出たすぐ後に、ほかのメンバーも血相を変えて、俺のあとを負って優のいる病院へと走った。
明日のオーディションなんでどうでもいいんだよ。
優のいない『月並み』が、誕生することの方が...俺たちにとっては一大事なんだ。
このグループは、誰一人として欠けることは許されない。
いや...俺が許さない。
優......優の大切な...ピアノを弾く手が......綺麗な旋律を奏でるための、目も耳も...全てが...無事であって欲しい...。
お願いだ、神様...。
優の素晴らしい音楽の才能をここで......あんな先輩らの不甲斐ない行動で...失わせるなんてことしないでくれ!!!!
俺が血相を変えて、優が運ばれたという病院を目指して走り出したのだった...。
事の発端は......オーディション前々日だった。
「...はい、という事で今日の練習は終わろうか???」
『リーダー...お疲れ様でした!!!』
「あぁ、お疲れ!!...あっ、奏也...『メリ俺』の高音のところで喉痛めたりしてないよな???...あまりにも無理だったら、優が音を調節してくれると思うから、遠慮なく言えよ???」
俺のこの言葉に、帰り支度をしていた奏也は、軽く微笑むと明るい口調でこういった。
「...リーダー!!!...大丈夫ですよ!!!...俺...こんなに高音出したことなくて...でも、凄く楽しいんです!!!...だから、もっと頑張ろうと思います!!!」
「なら、いいんだけど......無理だけはするなよ???」
俺のこの言葉に奏也は、「はーい!」と短る告げると、七緒と一緒にスイーツ割引券を片手に練習部屋を去っていった。
そんないつもと変わらない奏也の様子に微笑みを浮かべる俺は、片付けも早々に...まだ、練習して帰るという優を置いて、翔真と一緒に帰路についたんだ。
でも、この時に気づくべきだったんだ...。
優が、無理をしていたこと......それから、優の事を密かに狙っている先輩達の行動にも...。
そうして練習を終えた優は、練習部屋に鍵をかけると、いつものように帰路についたんだ。
でも......その時に優のあとをつける先輩達が、恐ろしい企みをしているなんて......この時、疲れを感じていた優は、気づくことが出来なかったのだった...。
そのせいで......その日の真夜中......優の家が、ものの15分ほどで真っ赤に染まるなんて......。
俺たちの元に、この知らせが届いたのは...明日は、いよいよオーディション当日だと張り切って...楽器の調整を行っていた...日も沈みかけた夕方の薄暗い時間だったのだ...。
優は......タチの悪い先輩達に狙われ.........俺達が、オーディションに出られないように、わざと......オーディション前日に...しかも、優の家に火を放ち...親がいなかった優の家にいた弟達をかばい......優は、逃げ遅れ...全身が炎に包まれたことにより...重傷を負って、病院に搬送されていたのだった。
俺が走って部屋を出たすぐ後に、ほかのメンバーも血相を変えて、俺のあとを負って優のいる病院へと走った。
明日のオーディションなんでどうでもいいんだよ。
優のいない『月並み』が、誕生することの方が...俺たちにとっては一大事なんだ。
このグループは、誰一人として欠けることは許されない。
いや...俺が許さない。
優......優の大切な...ピアノを弾く手が......綺麗な旋律を奏でるための、目も耳も...全てが...無事であって欲しい...。
お願いだ、神様...。
優の素晴らしい音楽の才能をここで......あんな先輩らの不甲斐ない行動で...失わせるなんてことしないでくれ!!!!
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