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第8章 「俺達の...スタートライン。」
「好きですよ?貴方の全て...。」
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俺は、暫くぶりの三津さんからの電話の呼び出しにより、いつかのようにカフェで、会って話をすることになった。
俺がカフェに入ると...目の前では、店員さんに対して、砂糖のようにあま~い言葉を囁いている三津さんが...俺の姿に気が付いて軽く手を上げた。
本当は、今すぐにでもUターンして店を出たかったが、それも出来ず...仕方なく、俺は三津さんの前の席に腰を下ろした。
俺が席に着き......すぐにある異変に気が付いた。
そう...三津さんの、コーヒーがブラックじゃない。
普段、コーヒーはブラックでしか飲まない三津さんなのだが...今日は、砂糖とミルクを入れて、甘くして飲んでいるようだ。
俺は知っている...この状況を。
前も、一度あったんだ。
俺は、昔からよくカフェに連れていってもらっていたんだが、俺はいつもジュースを頼むくせがあって...。
でも、三津さんは大学生だったからか...何食わぬ顔でブラックコーヒーを毎回飲んでいた。
正直なところ、何がそんなに美味しいのかを聞きたかったぐらいだが...。
でもある日...いつも大人の三津さんだが、俺と二人で、よく一緒にまったりとした時間を共有した公園で、いつもなら頭を撫でるとか軽いスキンシップだけしかしなかったのだが...。
その日はいきなり抱きしめてきて...俺は、何事かと思ったが、でも、いつも場をわきまえる三津さん(幼少期は、容赦なかったけど...。(笑))にしては珍しかったから、俺は三津さんが解放してくれるまで、じっとしていることにした。
そうして、無言のままカフェに着いた時、いつもは頼んだりしないケーキを頼み、コーヒーも...砂糖とミルクをたっぷり入れて、それを何食わぬ顔で飲み、ケーキを食べる...俺の知らない三津さんを見たことがあった。
ここでも特に会話はなく、さすがにおかしいと思っていた俺だが何も言うことは出来ず、カフェを出たあとに、三津さんとカラオケに行った。
俺と三津さんのカラオケの使い方としては...何か特別な話がしたい時限定で、歌うとかは基本しない。
三津さん、ギター上手いけど歌下手だから...嫌なんだそうだ。
俺は、それはそれで可愛いと思うけど。
そうしてカラオケの個室に入った時に...いつまでも、このなんとも掴みどころのない雰囲気に浸っていることも出来ず、俺は意を決して聞いてみることにした。
「三津さん...何かありましたか??」
と...。
俺がこう聞くと、三津さんは俺の顔を一瞬だけ見て...スっと俯くと...
「...みやび。...お前を抱きたい。...頼む。」
と言われた。
あの頃の俺は知らなかったが、三津さんは、何か抱えきれない悩み事に直面すると、人の体温が欲しくなる体質なんだそうだ。
その事を知らなかった俺は、三津さんの言葉に息を飲み込み...少し赤く染まりかけた自らの頬を気にしながら、三津さんにこう言った。
「三津さん...。俺たち...の...この関係...って何なんでしょうか。俺はストレス発散の道具ですか??俺が......三津さんの話を聞くことだけでは、解決しないものなんでしょうか。」
俺のあまりに冷たい言葉に、三津さんは目から涙を流しだし...俺に何も言わずに、部屋を出ていった。
...なんてことが、過去に1回だけあったんだ。
三津さんは、何か重大な悩みを抱えている。
今回...目の前の激甘コーヒーから、こう判断した俺は、三津さんに視線を移したあと、小さな声でこう言った。
「三津さん......なにか悩んでますか??」
俺のこの言葉に、三津さんは肩を揺らし、激甘コーヒーをひとくち口に含むと、俺の方をじっと見つめ、静かに口を開いた。
「...雅...聞いてくれるか??......あのな......俺...お前の夢...応援することにしたから。」
.........は???...夢の応援???
...なんのこっちゃ???
ワケワカメ...てか??
俺は、頭の中をハテナでいっぱいにしながら、目の前の三津さんにこう聞き返した。
「...あの...三津さん???...俺の夢って...応援って、どういうことですか??」
俺のこの言葉に三津さんは、下ろしかけていた目線をばっと俺の方に向けると、大きな声でこう言った...。
それはもう...ほかのお客さんが、一斉にこっちを見るぐらいの大ボリュームで...。
「雅!!!!...お前の...バンド...『月並み』を......俺に応援させてくれ!!!!...紫翠の父親は俺が何とかしたから、もう大丈夫だ!!!!...だから、俺にお前の夢を応援させてくれ!!!!...俺...まきだライブ事務所で、これからは正式に働くことになる。......お前の夢を...近くで...。」
うん...何となくわかった気がする。
全くこの人は......ちょっと遠回しというのか...なんというのか...。
まぁでも、俺が......この人に救われたのは、紛れもない事実で......。
だから俺は、自分の席を立つと向かいに座る三津さんの方まで歩いていき、不思議そうに俺の顔を見つめる三津さんの唇に軽くキスをし、こう言った。
「...三津さん。......ありがとうございます。......俺のために。......それと...好きですよ??三津さん。......あなたの気持ちも...優しさも全て...分かりました。...友達からで良ければ...始めませんか。...さぁ、三津さん。...そうと決まれば、今日は俺の行きたいところに着いてきてくださいね??」
俺は自らキスしたのが恥ずかしくて...咄嗟に三津さんから距離を取ると、荷物をひっつかみ、お会計を済ませるためレジに向かうのだった。
そんな俺の様子にしばらくフリーズしていた三津さんだったが、俺の言葉をキスの30秒後ぐらいに理解すると、ぱっと明るい顔をして、俺のあとを追いかけてくるのだった。
追いかけてきた三津さんに、会計を済ませた俺は、手を差し出しながら...こう言った。
「...ほら、行きましょう。...ふみ兄さん??」
「...っ!!!虎雅...言い逃げするのと...今のそれ、反則だからっ。(照)」
と言いつつ俺も、三津さんに言ったあとで、ちょっと照れたのは言うまでもない。
俺がカフェに入ると...目の前では、店員さんに対して、砂糖のようにあま~い言葉を囁いている三津さんが...俺の姿に気が付いて軽く手を上げた。
本当は、今すぐにでもUターンして店を出たかったが、それも出来ず...仕方なく、俺は三津さんの前の席に腰を下ろした。
俺が席に着き......すぐにある異変に気が付いた。
そう...三津さんの、コーヒーがブラックじゃない。
普段、コーヒーはブラックでしか飲まない三津さんなのだが...今日は、砂糖とミルクを入れて、甘くして飲んでいるようだ。
俺は知っている...この状況を。
前も、一度あったんだ。
俺は、昔からよくカフェに連れていってもらっていたんだが、俺はいつもジュースを頼むくせがあって...。
でも、三津さんは大学生だったからか...何食わぬ顔でブラックコーヒーを毎回飲んでいた。
正直なところ、何がそんなに美味しいのかを聞きたかったぐらいだが...。
でもある日...いつも大人の三津さんだが、俺と二人で、よく一緒にまったりとした時間を共有した公園で、いつもなら頭を撫でるとか軽いスキンシップだけしかしなかったのだが...。
その日はいきなり抱きしめてきて...俺は、何事かと思ったが、でも、いつも場をわきまえる三津さん(幼少期は、容赦なかったけど...。(笑))にしては珍しかったから、俺は三津さんが解放してくれるまで、じっとしていることにした。
そうして、無言のままカフェに着いた時、いつもは頼んだりしないケーキを頼み、コーヒーも...砂糖とミルクをたっぷり入れて、それを何食わぬ顔で飲み、ケーキを食べる...俺の知らない三津さんを見たことがあった。
ここでも特に会話はなく、さすがにおかしいと思っていた俺だが何も言うことは出来ず、カフェを出たあとに、三津さんとカラオケに行った。
俺と三津さんのカラオケの使い方としては...何か特別な話がしたい時限定で、歌うとかは基本しない。
三津さん、ギター上手いけど歌下手だから...嫌なんだそうだ。
俺は、それはそれで可愛いと思うけど。
そうしてカラオケの個室に入った時に...いつまでも、このなんとも掴みどころのない雰囲気に浸っていることも出来ず、俺は意を決して聞いてみることにした。
「三津さん...何かありましたか??」
と...。
俺がこう聞くと、三津さんは俺の顔を一瞬だけ見て...スっと俯くと...
「...みやび。...お前を抱きたい。...頼む。」
と言われた。
あの頃の俺は知らなかったが、三津さんは、何か抱えきれない悩み事に直面すると、人の体温が欲しくなる体質なんだそうだ。
その事を知らなかった俺は、三津さんの言葉に息を飲み込み...少し赤く染まりかけた自らの頬を気にしながら、三津さんにこう言った。
「三津さん...。俺たち...の...この関係...って何なんでしょうか。俺はストレス発散の道具ですか??俺が......三津さんの話を聞くことだけでは、解決しないものなんでしょうか。」
俺のあまりに冷たい言葉に、三津さんは目から涙を流しだし...俺に何も言わずに、部屋を出ていった。
...なんてことが、過去に1回だけあったんだ。
三津さんは、何か重大な悩みを抱えている。
今回...目の前の激甘コーヒーから、こう判断した俺は、三津さんに視線を移したあと、小さな声でこう言った。
「三津さん......なにか悩んでますか??」
俺のこの言葉に、三津さんは肩を揺らし、激甘コーヒーをひとくち口に含むと、俺の方をじっと見つめ、静かに口を開いた。
「...雅...聞いてくれるか??......あのな......俺...お前の夢...応援することにしたから。」
.........は???...夢の応援???
...なんのこっちゃ???
ワケワカメ...てか??
俺は、頭の中をハテナでいっぱいにしながら、目の前の三津さんにこう聞き返した。
「...あの...三津さん???...俺の夢って...応援って、どういうことですか??」
俺のこの言葉に三津さんは、下ろしかけていた目線をばっと俺の方に向けると、大きな声でこう言った...。
それはもう...ほかのお客さんが、一斉にこっちを見るぐらいの大ボリュームで...。
「雅!!!!...お前の...バンド...『月並み』を......俺に応援させてくれ!!!!...紫翠の父親は俺が何とかしたから、もう大丈夫だ!!!!...だから、俺にお前の夢を応援させてくれ!!!!...俺...まきだライブ事務所で、これからは正式に働くことになる。......お前の夢を...近くで...。」
うん...何となくわかった気がする。
全くこの人は......ちょっと遠回しというのか...なんというのか...。
まぁでも、俺が......この人に救われたのは、紛れもない事実で......。
だから俺は、自分の席を立つと向かいに座る三津さんの方まで歩いていき、不思議そうに俺の顔を見つめる三津さんの唇に軽くキスをし、こう言った。
「...三津さん。......ありがとうございます。......俺のために。......それと...好きですよ??三津さん。......あなたの気持ちも...優しさも全て...分かりました。...友達からで良ければ...始めませんか。...さぁ、三津さん。...そうと決まれば、今日は俺の行きたいところに着いてきてくださいね??」
俺は自らキスしたのが恥ずかしくて...咄嗟に三津さんから距離を取ると、荷物をひっつかみ、お会計を済ませるためレジに向かうのだった。
そんな俺の様子にしばらくフリーズしていた三津さんだったが、俺の言葉をキスの30秒後ぐらいに理解すると、ぱっと明るい顔をして、俺のあとを追いかけてくるのだった。
追いかけてきた三津さんに、会計を済ませた俺は、手を差し出しながら...こう言った。
「...ほら、行きましょう。...ふみ兄さん??」
「...っ!!!虎雅...言い逃げするのと...今のそれ、反則だからっ。(照)」
と言いつつ俺も、三津さんに言ったあとで、ちょっと照れたのは言うまでもない。
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