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木山春斗の勇者録/花沢美雨の勇者録
バビロン
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彼女に協力してもらって、いや、協力して、この時代の何かを止めないといけないらしい。それが何か。僕にはわからないけど、とても大事なものだということはわかる。それ故に。悔しい。自分が何をするのかわかっていないことが。悔しいんだ。それだけじゃない。ケビンやヴィヴィアンたちと離れ離れになって、向こうも心配だ。
この件はいったいどれくらい大事なんだろうか……
「おじさん、乖離って知ってる?」
「え、あ、ま、まあ」
「じゃあ、ギルガメッシュ」
「知ってる」
「そのギルガメッシュの財宝――バビロンが問題なんだ」
「え?」
確かに、乖離と言ったらギルガメッシュのバビロンの中に世界を分けた武器があるというのは聞いたことがなくはない。だけど、それが何の関係を?
「世界に散った英雄たちのバビロン。それがジャンヌの遺産の鍵なんだよ」
「え……?」
「おじさん。持って帰らないといけないんでしょ? ジャンヌの遺産」
「そ、そうだけど……」
「なら断る理由もないよね」
そう言って彼女は半分強制的に僕を連れていく。どこへ? わからない。
「ここさ」
「……ライラ、さん……?」
「ライラ・フォーン――第二次世界大戦を止めた英雄だよ」
え――? 僕たちじゃない? それに、ライラさんが戦争を止めたって――
「その話、詳しくできない?」
「出来なくはないけど……おじさんの存在が不安定になるかもしれないよ?」
「え――?」
「時間干渉への罰。聞いたことない? タイムパラドックス」
「聞いたことはあるけど――」
「それが起こりうるの。ジャンヌの遺産によって召喚された木山春斗にはそれを担うだけの器が」
……なんか、すごく複雑だ。
この件はいったいどれくらい大事なんだろうか……
「おじさん、乖離って知ってる?」
「え、あ、ま、まあ」
「じゃあ、ギルガメッシュ」
「知ってる」
「そのギルガメッシュの財宝――バビロンが問題なんだ」
「え?」
確かに、乖離と言ったらギルガメッシュのバビロンの中に世界を分けた武器があるというのは聞いたことがなくはない。だけど、それが何の関係を?
「世界に散った英雄たちのバビロン。それがジャンヌの遺産の鍵なんだよ」
「え……?」
「おじさん。持って帰らないといけないんでしょ? ジャンヌの遺産」
「そ、そうだけど……」
「なら断る理由もないよね」
そう言って彼女は半分強制的に僕を連れていく。どこへ? わからない。
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え――? 僕たちじゃない? それに、ライラさんが戦争を止めたって――
「その話、詳しくできない?」
「出来なくはないけど……おじさんの存在が不安定になるかもしれないよ?」
「え――?」
「時間干渉への罰。聞いたことない? タイムパラドックス」
「聞いたことはあるけど――」
「それが起こりうるの。ジャンヌの遺産によって召喚された木山春斗にはそれを担うだけの器が」
……なんか、すごく複雑だ。
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