85 / 123
引きこもりの僕がある日突然勇者になった理由。(LEVELZERO)
レベルゼロ
しおりを挟む
人類のレベルはゼロになっていた。ゾウのレベルは3。猿のレベルは2。クマのレベルは5。それぞれが危険なレベルを現している。人類のレベルが退化した理由――それは――誰かが願ったんだ、人類の平和を。人類の争いのない世界を。そして今、人類は次のステップへ進もうとしていた――
「隆二」
「んー?」
「テスト受けたか?」
「あー。危険分子レベルのテスト―?」
「その様子じゃ受けてねえのな……」
退化した人類は、個別にレベルをつけることにした。人類は、「個別」になることを選んだのだ。しかし、その選択は間違っていたのかもしれない。……僕は、レベル0と診断されてはや14年。他にもレベル0は山ほどいる。しかし――
「危険分子……ねえ」
レベル3以上。つまり、クマやライオンなどのレベルに達した生物は殺される運命にある。いかにレベルをあげずに反乱できるか。それを考えて4年。危険分子レベルは上がることはなかった。
まれにいる、LEVELZEROと呼ばれるものだろう。いくら事を起こしてもレベルの上限が上がらない人間の総称だ。僕は、恐らくそれなんだ。
「隆二」
「んー?」
「テスト受けたか?」
「あー。危険分子レベルのテスト―?」
「その様子じゃ受けてねえのな……」
退化した人類は、個別にレベルをつけることにした。人類は、「個別」になることを選んだのだ。しかし、その選択は間違っていたのかもしれない。……僕は、レベル0と診断されてはや14年。他にもレベル0は山ほどいる。しかし――
「危険分子……ねえ」
レベル3以上。つまり、クマやライオンなどのレベルに達した生物は殺される運命にある。いかにレベルをあげずに反乱できるか。それを考えて4年。危険分子レベルは上がることはなかった。
まれにいる、LEVELZEROと呼ばれるものだろう。いくら事を起こしてもレベルの上限が上がらない人間の総称だ。僕は、恐らくそれなんだ。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
妹を見捨てた私 ~魅了の力を持っていた可愛い妹は愛されていたのでしょうか?~
紗綺
ファンタジー
何故妹ばかり愛されるの?
その答えは私の10歳の誕生日に判明した。
誕生日パーティで私の婚約者候補の一人が妹に魅了されてしまったことでわかった妹の能力。
『魅了の力』
無自覚のその力で周囲の人間を魅了していた。
お父様お母様が妹を溺愛していたのも魅了の力に一因があったと。
魅了の力を制御できない妹は魔法省の管理下に置かれることが決まり、私は祖母の実家に引き取られることになった。
新しい家族はとても優しく、私は妹と比べられることのない穏やかな日々を得ていた。
―――妹のことを忘れて。
私が嫁いだ頃、妹の噂が流れてきた。
魅了の力を制御できるようになり、制限つきだが自由を得た。
しかし実家は没落し、頼る者もなく娼婦になったと。
なぜこれまであの子へ連絡ひとつしなかったのかと、後悔と罪悪感が私を襲う。
それでもこの安寧を捨てられない私はただ祈るしかできない。
どうかあの子が救われますようにと。
欲しいのならば、全部あげましょう
杜野秋人
ファンタジー
「お姉様!わたしに頂戴!」
今日も妹はわたくしの私物を強請って持ち去ります。
「この空色のドレス素敵!ねえわたしに頂戴!」
それは今月末のわたくしの誕生日パーティーのためにお祖父様が仕立てて下さったドレスなのだけど?
「いいじゃないか、妹のお願いくらい聞いてあげなさい」
とお父様。
「誕生日のドレスくらいなんですか。また仕立てればいいでしょう?」
とお義母様。
「ワガママを言って、『妹を虐めている』と噂になって困るのはお嬢様ですよ?」
と専属侍女。
この邸にはわたくしの味方などひとりもおりません。
挙げ句の果てに。
「お姉様!貴女の素敵な婚約者さまが欲しいの!頂戴!」
妹はそう言って、わたくしの婚約者までも奪いさりました。
そうですか。
欲しいのならば、あげましょう。
ですがもう、こちらも遠慮しませんよ?
◆例によって設定ほぼ無しなので固有名詞はほとんど出ません。
「欲しがる」妹に「あげる」だけの単純な話。
恋愛要素がないのでジャンルはファンタジーで。
一発ネタですが後悔はありません。
テンプレ詰め合わせですがよろしければ。
◆全4話+補足。この話は小説家になろうでも公開します。あちらは短編で一気読みできます。
カクヨムでも公開しました。
旦那様に離婚を突きつけられて身を引きましたが妊娠していました。
ゆらゆらぎ
恋愛
ある日、平民出身である侯爵夫人カトリーナは辺境へ行って二ヶ月間会っていない夫、ランドロフから執事を通して離縁届を突きつけられる。元の身分の差を考え気持ちを残しながらも大人しく身を引いたカトリーナ。
実家に戻り、兄の隣国行きについていくことになったが隣国アスファルタ王国に向かう旅の途中、急激に体調を崩したカトリーナは医師の診察を受けることに。
義妹と一緒になり邪魔者扱いしてきた婚約者は…私の家出により、罰を受ける事になりました。
coco
恋愛
可愛い義妹と一緒になり、私を邪魔者扱いする婚約者。
耐えきれなくなった私は、ついに家出を決意するが…?
妹の物を盗んだということで家を追い出された。その後、妹のでっちあげだったことが発覚し・・・?!
ほったげな
恋愛
身に覚えがないのに、妹のジュエリーボックスを盗んだということ家を追い出された。その後、妹のでっちあげだったことが発覚。しかも、妹は子爵令息と婚約しており・・・??!
姉の持ち物を無断で使い続けている妹とそれを許可して好きにさせていると勘違いしていた子息と婚約破棄したことで、厄介払いすることができました
珠宮さくら
恋愛
アザレアは、何かと妹に自分の持ち物を無断で使用されていたが、婚約者はアザレアが許可していると思っていて……。
※全2話。
私を棄てて選んだその妹ですが、継母の私生児なので持参金ないんです。今更ぐだぐだ言われても、私、他人なので。
百谷シカ
恋愛
「やったわ! 私がお姉様に勝てるなんて奇跡よ!!」
妹のパンジーに悪気はない。この子は継母の連れ子。父親が誰かはわからない。
でも、父はそれでいいと思っていた。
母は早くに病死してしまったし、今ここに愛があれば、パンジーの出自は問わないと。
同等の教育、平等の愛。私たちは、血は繋がらずとも、まあ悪くない姉妹だった。
この日までは。
「すまないね、ラモーナ。僕はパンジーを愛してしまったんだ」
婚約者ジェフリーに棄てられた。
父はパンジーの結婚を許した。但し、心を凍らせて。
「どういう事だい!? なぜ持参金が出ないんだよ!!」
「その子はお父様の実子ではないと、あなたも承知の上でしょう?」
「なんて無礼なんだ! 君たち親子は破滅だ!!」
2ヶ月後、私は王立図書館でひとりの男性と出会った。
王様より科学の研究を任された侯爵令息シオドリック・ダッシュウッド博士。
「ラモーナ・スコールズ。私の妻になってほしい」
運命の恋だった。
=================================
(他エブリスタ様に投稿・エブリスタ様にて佳作受賞作品)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる