昴の輝く空の下で

共通ルート

十五節/歓迎会はどうするの？

 歓迎会はどうする？ そんな会話が出てきたのはつい先程だ。新入生を迎え入れるために僕達五人が実行委員に選ばれたのだ。理由は丸投げ。つまり僕達だけで全部やれ、と担任からのラブコールだ。そしてそれを受けてしまう僕達も僕達だ......だけど少し気になることもあり、その気になっている事は担任があまりにも生徒に任せすぎでは？ という点だ。
 ソフィさんとの親睦会も担任主導で本来なら行われるべきであったけどたまたま僕達がやる、というのを聞いたのか僕達に丸投げしてきた。
 そして今回は新入生面倒くさそうだしおまえら頼む、との事だ。多分後になってソフィと仲良くなれるように俺の粋な計らいだ。とか言い出すんだろうけどそれはまあ置いておいて......

 さて、この状況をどう打開しよう。任せられたのはいいんだけれども彼女達が盛り上がりすぎて意見が空中分解しているのだ。

｢ここはこうしてこれを......」
｢いいえ、ここはこうあるべきよ。そしてこう」
｢いいえ！ ここはこうです！」

 少しだけ日本にも慣れたのかソフィさんもヒートアップする二人と同等くらいの気迫で言い争っていた。彼女達が言い争っているのは親睦会で出店を出すことになり、その装飾だったりで喧嘩しているのだ。
 仲良くラインを決めてやればいいのに......

｢まだ決まらない？」
｢まだよ！ まだまだ！」

 長らく続くことになりそうだけど僕と駿斗はひとまず女子って怖いよな。そう言いながら自分たちでも出来る掃除等をしておくことにした。ロッカーの整理だっりと女子が普段細かく見そうな部分をやるくらいしかやることがなくなってしまった。

｢まだやる？」
｢いやそろそろ休憩......」

 流石に......二人だけで整理だったりは大変だ......