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第一章
幽霊屋敷⑥
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石畳の終着点が見えた。
屋敷の大きな分厚い木製の扉の前に、綾奈達は一列に並んだ。
「女子はさがってろ、オレと辰真が開けてやるよ」
「よし、やるか優斗」
辰真と優斗が力いっぱい扉を押した。
錆びついた耳障りな音を立てながら、扉がゆっくり開いた。
埃っぽい臭いが屋内から溢れだしてくる。
「やだ、汚そうね。服が汚れそうだわ」
海が嫌そうな顔をすると、舞が唇を尖らせる。
「えーっ。じゃあ、帰っちゃうわけ?」
「何を言っているのよ舞、行くに決まってるでしょう」
「よかったー。じゃあレッツゴー!」
海と舞が真っ先に屋敷に踏み入った。綾奈も恐る恐る後に続く。
玄関は広く、狭い一つの部屋のようになっていた。土間から靴のまま家に上がる。
「すごい、変わった玄関。お金持ちの家みたいじゃん」
舞が好奇心旺盛に辺りを見回す。
確かに普通の家とは違う造りだ。
玄関は広いが四方を壁に囲まれていて、どこか息苦しい。
玄関から部屋に入るためには扉を開けなくてはならない。
まるで、外への出入りを制限しているみたいで怖い。
ドアを開けるとホテルのロビーのような部屋に繋がっていた。
部屋の中央に置かれたカラメル色のテーブルは湾曲したラインが美しいガブリオールレッグ、机を囲うように置かれたソファは重厚感のある革張りと、アンティークを思わせる古い家具が並んでいる。
机には古い日付の新聞が開いたまま放置されていた。
黄ばんだ小説も、ページが捲られるのを待っているようだ。
荒れた部屋にはついさっきまで人が住んでいたような形跡がたくさん残っている。
まるで、生活していた人だけを消しゴムで消してしまったかのような光景だ。
ミコトサマは一家心中したという噂だが、かなり発作的に突然心中したということだろうか。
部屋を眺めながら、綾奈は自身を抱き締めるように腕を抱いた。
いつのまにか日が落ちたせいだろうか。
部屋の中はぞっとするほど冷たく重たい空気が満ちていて、うすら寒さをおぼえた。
「すごい部屋だなぁ。まるでホテルじゃん。なあ、辰真」
「本当だな。おれの家とは全然違うな」
「あたりまえよ、辰真。ミコトサマの話をしてあげたでしょう。ここは占いで栄えた女系家族のお屋敷なんだから」
「ああ、そういえばそうだったな。ほんと、大きなお屋敷だな」
「いいよねー、アタシもこんなおっきい家に住んでみたいし」
海と舞、辰真と優斗はここが観光地であるかのように気楽に部屋を観察している。
四人共、この部屋に漂う異様な淋しさのようなものを感じていないらしい。
ミコトサマの噂が本当ならばここは住んでいた一家が心中した場所だということになる。
人が死んだ場所を土足で荒らしている事実に、綾奈は今更ながら恐ろしさを感じた。
「そう言えば昔おばあちゃんに、神座山並町には夜になると霊が徘徊するから、夜は出歩いちゃだめって言われてたわ」
ぼんやり屋敷を見ていた美也が突然、はっきりした声で言った。
いつもは自分から他人の会話に入ろうとしない美也の珍しい行動に綾奈は小さく首を捻る。
夜に幽霊が徘徊することとミコトサマの棲む幽霊屋敷との関連性が見えない。
美也はどういう意図でそんなことを言ったのだろう。
海が鼻を鳴らし、腕を組んで嘲笑の滲んだ瞳で美也を見下ろした。
「あら、美也ったらそんなくだらない迷信を信じてたの?」
嫌味に満ちた海の声に美也が一瞬だけむっとする。
しかしすぐに冷静な表情に戻ると、そっけなく言い返す。
「別に信じてないわよ。大人は躾に幽霊を使うってことを言いたかっただけ。
たとえば口裂け女。もとはといえばあまりお金がない家の親が子供に習い事を諦めさせるのに、日が沈む時間は口裂け女がでて襲ってくるって嘘を吐いたのがルーツだって話よ」
「はあ、それがなに?ミコトサマと口裂け女ってなんの関連があるわけ?
都築さんの言ってる意味、ぜんぜんわかんないんですけど」
敵意を滲ませた舞の言葉に、美也が眉間に皺を寄せた。
美也は舞を馬鹿にするように、わざとゆっくりと話す。
「ミコトサマの話は子供が空き家に寄りつかないように大人が作ったデタラメの話だってこと。
だから、馬鹿な噂の検証はやめてもう帰ったほうがいいわ。外、ずいぶんと暗くなってきたしね」
美也の意見におおいに賛成だ。
美也の言う通り、ミコトサマがでるなんてきっと大人の作り話なのだろう。
幽霊屋敷の探索なんてくだらないことはやめて、さっさと帰りたい。
ミコトサマなんていないに決まっている。
そう思うのに、さっきから怖くて仕方がない。
肝試しにきた自分達七人以外の息遣い感じる。
幽霊の気配など恐怖心による脳の錯覚なのだろうが、二の腕が粟立っている。
このままこの屋敷いたら、すごく怖い事になる。
なんとなく、そんな気がした。
「美也の言う通りだよ。幽霊なんているわけないし、帰ろうよ」
綾奈は美也の意見が採用されることを心の底から祈り主張した。
しかし、物事はそう上手くいかない。
「あら、美也。臆病風に吹かれたのかしら。情けないわよ」
海がいやみったらしく美也を笑う。
「そんなんじゃないわよ。もういい、勝手にすれば。どうせ、ミコトサマなんてでないだろうけど、気がすむまで付き合ってあげるわ」
美也はあっさりと海の挑発に乗り、提案を取り下げてしまった。
せっかく帰るチャンスができたと思ったのに。
綾奈は密かにがっくりと肩を落とす。
海は誰がなんと言おうと帰る気はないらしい。
腹を括ってミコトサマ探しに付き合うしかなさそうだ。
赤い絨毯が敷き詰められたロビーには、東西南北の全てに扉があった。
南はさっき入ってきた玄関へ続く扉だ。
北はスライド式の硝子張りの大きな扉だ。
埃で濁った硝子の向こうにはたくさんの椅子と大きな机がぼんやりと見える。
西と東は南の扉と同じように木の扉になっていて、向こうに何があるのかまったくわからない。
綾奈たちは自然と北の扉に向かって歩いた。
東西の扉は向こう側がまったく見えないので、本能的に開けるのが怖いと感じたのだ。
北の扉を開くと、三メートルはある長い木製の机と、テーブルクロスがかけられたそれほど大きくない円卓が三つ並んでいた。どうやらここは食堂のようだ。
部屋は天井が高い位置にあり、西洋風のデザインが取り入れられている。
タイル張りの床や漆喰の壁は薄汚れているが白く、ダークブラウンの長机や椅子がよく映えていた。
机の上に置かれた銀色の燭台は、大きな窓から差し込む夕陽に照らされて、鈍い光りを放っている。
部屋全体が朱色に染まっているさまに血染めの部屋を連想し、綾奈は思わず室内から目を逸らした。
ふと、窓の鉄格子が目につく。
「見て、美也。ここの窓、ぜんぶ鉄格子がしてあるね。なんでかな?」
「さあ、わらないけどなんだか息が詰まるわ」
「まるで、家の中にいる人を閉じ込めてるみたい」
一人ごとのように綾奈が呟いた言葉に、美也が切れ長の瞳を丸くする。
「もう、綾奈ったら想像力豊かなんだから。変なこと言わないでよね。家の人を中に閉じ込めるなんて、そんなんじゃないわよ。たぶん、強盗の侵入を防ぐためとかよ。お金持ちの家みたいだし、きっとそうよ」
「そうだね。ごめん、変なこと言っちゃって」
何処も彼処も不気味で、そこら中に不穏な気配を感じる。
戸棚や扉から今にミコトサマが顔を覗かせるのではないか。
そんな妄想に囚われ、どこに視線を向けていればいいかわからなかった。
綾奈は所在なさげに円卓を見詰めた。
埃まみれで灰色のテーブルクロスに、黒っぽい大きな染みが点在している。
まさか血の染みじゃないだろうか。
ミコトサマの一族はここで毒を飲んで死んだ。
黒い染みはその時に吐いた血かもしれない。
根拠のないことを考え、いっそう怖さが増す。
不穏な想像を打ち消そうと、綾奈は別の仮説を立てる。
あの染みは醤油やコーヒー、もしくは赤ワインをこぼした痕に違いない。
そう決めつけて、確認するべく円卓に近付いた。
床に擦りそうなほど長いテーブルクロスが、風もないのにふわりと揺れる。
なんだろうと思い、綾奈は屈んでテーブルクロスに手を伸ばした。
細い腕が布を掴もうとした瞬間、柔らかな布の裾が大きく捲れ上がり薄闇が垣間見えた。
その闇から、双眸がギロリと綾奈を睨みあげた。
屋敷の大きな分厚い木製の扉の前に、綾奈達は一列に並んだ。
「女子はさがってろ、オレと辰真が開けてやるよ」
「よし、やるか優斗」
辰真と優斗が力いっぱい扉を押した。
錆びついた耳障りな音を立てながら、扉がゆっくり開いた。
埃っぽい臭いが屋内から溢れだしてくる。
「やだ、汚そうね。服が汚れそうだわ」
海が嫌そうな顔をすると、舞が唇を尖らせる。
「えーっ。じゃあ、帰っちゃうわけ?」
「何を言っているのよ舞、行くに決まってるでしょう」
「よかったー。じゃあレッツゴー!」
海と舞が真っ先に屋敷に踏み入った。綾奈も恐る恐る後に続く。
玄関は広く、狭い一つの部屋のようになっていた。土間から靴のまま家に上がる。
「すごい、変わった玄関。お金持ちの家みたいじゃん」
舞が好奇心旺盛に辺りを見回す。
確かに普通の家とは違う造りだ。
玄関は広いが四方を壁に囲まれていて、どこか息苦しい。
玄関から部屋に入るためには扉を開けなくてはならない。
まるで、外への出入りを制限しているみたいで怖い。
ドアを開けるとホテルのロビーのような部屋に繋がっていた。
部屋の中央に置かれたカラメル色のテーブルは湾曲したラインが美しいガブリオールレッグ、机を囲うように置かれたソファは重厚感のある革張りと、アンティークを思わせる古い家具が並んでいる。
机には古い日付の新聞が開いたまま放置されていた。
黄ばんだ小説も、ページが捲られるのを待っているようだ。
荒れた部屋にはついさっきまで人が住んでいたような形跡がたくさん残っている。
まるで、生活していた人だけを消しゴムで消してしまったかのような光景だ。
ミコトサマは一家心中したという噂だが、かなり発作的に突然心中したということだろうか。
部屋を眺めながら、綾奈は自身を抱き締めるように腕を抱いた。
いつのまにか日が落ちたせいだろうか。
部屋の中はぞっとするほど冷たく重たい空気が満ちていて、うすら寒さをおぼえた。
「すごい部屋だなぁ。まるでホテルじゃん。なあ、辰真」
「本当だな。おれの家とは全然違うな」
「あたりまえよ、辰真。ミコトサマの話をしてあげたでしょう。ここは占いで栄えた女系家族のお屋敷なんだから」
「ああ、そういえばそうだったな。ほんと、大きなお屋敷だな」
「いいよねー、アタシもこんなおっきい家に住んでみたいし」
海と舞、辰真と優斗はここが観光地であるかのように気楽に部屋を観察している。
四人共、この部屋に漂う異様な淋しさのようなものを感じていないらしい。
ミコトサマの噂が本当ならばここは住んでいた一家が心中した場所だということになる。
人が死んだ場所を土足で荒らしている事実に、綾奈は今更ながら恐ろしさを感じた。
「そう言えば昔おばあちゃんに、神座山並町には夜になると霊が徘徊するから、夜は出歩いちゃだめって言われてたわ」
ぼんやり屋敷を見ていた美也が突然、はっきりした声で言った。
いつもは自分から他人の会話に入ろうとしない美也の珍しい行動に綾奈は小さく首を捻る。
夜に幽霊が徘徊することとミコトサマの棲む幽霊屋敷との関連性が見えない。
美也はどういう意図でそんなことを言ったのだろう。
海が鼻を鳴らし、腕を組んで嘲笑の滲んだ瞳で美也を見下ろした。
「あら、美也ったらそんなくだらない迷信を信じてたの?」
嫌味に満ちた海の声に美也が一瞬だけむっとする。
しかしすぐに冷静な表情に戻ると、そっけなく言い返す。
「別に信じてないわよ。大人は躾に幽霊を使うってことを言いたかっただけ。
たとえば口裂け女。もとはといえばあまりお金がない家の親が子供に習い事を諦めさせるのに、日が沈む時間は口裂け女がでて襲ってくるって嘘を吐いたのがルーツだって話よ」
「はあ、それがなに?ミコトサマと口裂け女ってなんの関連があるわけ?
都築さんの言ってる意味、ぜんぜんわかんないんですけど」
敵意を滲ませた舞の言葉に、美也が眉間に皺を寄せた。
美也は舞を馬鹿にするように、わざとゆっくりと話す。
「ミコトサマの話は子供が空き家に寄りつかないように大人が作ったデタラメの話だってこと。
だから、馬鹿な噂の検証はやめてもう帰ったほうがいいわ。外、ずいぶんと暗くなってきたしね」
美也の意見におおいに賛成だ。
美也の言う通り、ミコトサマがでるなんてきっと大人の作り話なのだろう。
幽霊屋敷の探索なんてくだらないことはやめて、さっさと帰りたい。
ミコトサマなんていないに決まっている。
そう思うのに、さっきから怖くて仕方がない。
肝試しにきた自分達七人以外の息遣い感じる。
幽霊の気配など恐怖心による脳の錯覚なのだろうが、二の腕が粟立っている。
このままこの屋敷いたら、すごく怖い事になる。
なんとなく、そんな気がした。
「美也の言う通りだよ。幽霊なんているわけないし、帰ろうよ」
綾奈は美也の意見が採用されることを心の底から祈り主張した。
しかし、物事はそう上手くいかない。
「あら、美也。臆病風に吹かれたのかしら。情けないわよ」
海がいやみったらしく美也を笑う。
「そんなんじゃないわよ。もういい、勝手にすれば。どうせ、ミコトサマなんてでないだろうけど、気がすむまで付き合ってあげるわ」
美也はあっさりと海の挑発に乗り、提案を取り下げてしまった。
せっかく帰るチャンスができたと思ったのに。
綾奈は密かにがっくりと肩を落とす。
海は誰がなんと言おうと帰る気はないらしい。
腹を括ってミコトサマ探しに付き合うしかなさそうだ。
赤い絨毯が敷き詰められたロビーには、東西南北の全てに扉があった。
南はさっき入ってきた玄関へ続く扉だ。
北はスライド式の硝子張りの大きな扉だ。
埃で濁った硝子の向こうにはたくさんの椅子と大きな机がぼんやりと見える。
西と東は南の扉と同じように木の扉になっていて、向こうに何があるのかまったくわからない。
綾奈たちは自然と北の扉に向かって歩いた。
東西の扉は向こう側がまったく見えないので、本能的に開けるのが怖いと感じたのだ。
北の扉を開くと、三メートルはある長い木製の机と、テーブルクロスがかけられたそれほど大きくない円卓が三つ並んでいた。どうやらここは食堂のようだ。
部屋は天井が高い位置にあり、西洋風のデザインが取り入れられている。
タイル張りの床や漆喰の壁は薄汚れているが白く、ダークブラウンの長机や椅子がよく映えていた。
机の上に置かれた銀色の燭台は、大きな窓から差し込む夕陽に照らされて、鈍い光りを放っている。
部屋全体が朱色に染まっているさまに血染めの部屋を連想し、綾奈は思わず室内から目を逸らした。
ふと、窓の鉄格子が目につく。
「見て、美也。ここの窓、ぜんぶ鉄格子がしてあるね。なんでかな?」
「さあ、わらないけどなんだか息が詰まるわ」
「まるで、家の中にいる人を閉じ込めてるみたい」
一人ごとのように綾奈が呟いた言葉に、美也が切れ長の瞳を丸くする。
「もう、綾奈ったら想像力豊かなんだから。変なこと言わないでよね。家の人を中に閉じ込めるなんて、そんなんじゃないわよ。たぶん、強盗の侵入を防ぐためとかよ。お金持ちの家みたいだし、きっとそうよ」
「そうだね。ごめん、変なこと言っちゃって」
何処も彼処も不気味で、そこら中に不穏な気配を感じる。
戸棚や扉から今にミコトサマが顔を覗かせるのではないか。
そんな妄想に囚われ、どこに視線を向けていればいいかわからなかった。
綾奈は所在なさげに円卓を見詰めた。
埃まみれで灰色のテーブルクロスに、黒っぽい大きな染みが点在している。
まさか血の染みじゃないだろうか。
ミコトサマの一族はここで毒を飲んで死んだ。
黒い染みはその時に吐いた血かもしれない。
根拠のないことを考え、いっそう怖さが増す。
不穏な想像を打ち消そうと、綾奈は別の仮説を立てる。
あの染みは醤油やコーヒー、もしくは赤ワインをこぼした痕に違いない。
そう決めつけて、確認するべく円卓に近付いた。
床に擦りそうなほど長いテーブルクロスが、風もないのにふわりと揺れる。
なんだろうと思い、綾奈は屈んでテーブルクロスに手を伸ばした。
細い腕が布を掴もうとした瞬間、柔らかな布の裾が大きく捲れ上がり薄闇が垣間見えた。
その闇から、双眸がギロリと綾奈を睨みあげた。
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