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新しい目標

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マリウス様と久しぶりに2人きりになるのは嬉しいけれど緊張する。どうしましょう。私顔が緩んでないかしら。
でも今日は勇気を出してきたのだからしっかりしなきゃ!
よしっ。正しい婚約者ならこんな時はきっとこう言うものね。



「マリウス様。お話しというのは先程のリーチェ様との事です」
「リーチェ?リーチェがどうかしたのかい?」
「先程ご友人として紹介頂きましたが、それにしては距離感等少々ご友人の域を超えてるのではないでしょうか?ましてやマリウス様は私の婚約者です。婚約者のいる者が婚約者以外の異性と2人で多くを過ごすのは、外聞的にもあまり宜しくない事かと.....」
「ローズ君は気にしすぎだよ。確かに私とリーチェは異性ではあるが友人で、それ以下でもそれ以上でもないよ。友人が仲良く過ごす事は自然な事だろう?確かに異性ではあるが、それでもやましい事がないから君にも紹介できる訳だしね」
「では、マリウス様はあくまでもリーチェ様とはご友人で特に現状を変える事はないという事でしょうか?」
「そうだね。リーチェは素直で優しい子だから僕以外にも友人も多い様だし。それにこの話も、なんだかリーチェが僕にとって悪い存在と言われてる様でいい気分じゃないな。君もリーチェと仲良くなればリーチェの良さがきっとわかるだろうし、見習うべき事があると思うよ」


私は思わず目を見張りマリウス様を見つめてしまう_______。














ああ!良かった!マリウス様はリーチェ様を友人として好いてらっしゃるのね。それに私に素敵なアドバイスまでくださったわ。マリウス様がこんなにお褒めになるリーチェ様きっと素敵な女性ですもの。


「マリウス様!私わかりましたわっ!マリウス様の言う通りリーチェ様を見倣ってみます」


そういってバッと腰をあげると小さく礼をして、歩幅は小さくとも素早くその場を立ち去った。







今度はマリウスが目を見張り佇んでいた____。
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