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今日は聖女様とのお茶会の日だ。
眼の前に立つ彼女は
艶のある珍しい黒髪につぶらな大きな瞳とシミ一つない象牙色の滑らかな肌が輝きを放っている。
思ったよりも小柄だが、神秘的な雰囲気で佇む彼女に私は思わず息をのむ。
私が聖女様を見つめていると鈴の様な声が聞こえてきた。
「初めまして。私はササキ・マイカと申します。今日はお会いできて本当に嬉しいです」
そういって緊張気味に笑う聖女様に改めて見とれてしまう。
「こちらこそ本日はお茶会へ来ていただいて有難うございます。私もお会いできて嬉しいです。ぜひともサブリナとおよびください」
「はい!サブリナ様!私の事はマイカとおよびください。知っての通り私は元々別の世界から来た者の為、この世界について今尚勉強中の身ですので何か阻喪がございましたら是非とも仰ってください」
それから私は聖女様の緊張をほぐす様に、今流行りのスイーツの事や普段の聖女様の生活などについて話ていった。
聖女様と話してみて感じたのは、クロヴィス様同様聖女様は噂に違わず素晴らしい方だった。
あの事件から表立って目立つ様な事は避けてはいるが、今でも孤児院を回りそこで子供たちに勉強を教えたり一緒に遊んだりしているらしい。ここでは貧民街で炊き出しが行われるがそこにも身分を隠して協力に赴いていて、クロヴィス様と過ごすのは私と同じく週に数回程だと言う。
聖女様の暮らしは意図的に伏せられていて、私はてっきり離宮で穏やかに過ごしているものだと思っていたのでこれには驚いた。
話を続けていくうちに緊張が解けてきたのか、マイカ様は瞳に涙を滲ませた。
「サブリナ様。この度は行き場のない私の事を受け入れていただき本当に有難うございます。」
そういって頭を下げるマイカ様。手は膝を握りしめている様で肩が震えている。
あぁ。思い返せば彼女は私より2つも下の16歳だ。
そして幼くして知らない世界に舞い降りて知らない者たちに囲まれて今まで。
否、今も。
自分の居場所に不安があるのだろう。
そんな中でも彼女はこの世界で、この国できっと自分の居場所を探して民の為に頑張っている。
そう考えると、まるで聖女というだけで何者にも勝る超人の様に考えていた私は恥ずかしくなった。
彼女も只の人で只の少女であると。
「マイカ様顔を上げてください」
優しく声をかけるとゆっくりと瞳を向けてくれる。
「感謝の言葉などいりません。私もマイカ様とクロヴィス様と一緒に国の為民の為尽くす事ができて嬉しく思っています。ぜひこれからも、私と一緒にクロヴィス様を支えていきましょう」
そう言うと彼女は初めて幼さの残る表情を見せてくれた。
「はいっ!」
眼の前に立つ彼女は
艶のある珍しい黒髪につぶらな大きな瞳とシミ一つない象牙色の滑らかな肌が輝きを放っている。
思ったよりも小柄だが、神秘的な雰囲気で佇む彼女に私は思わず息をのむ。
私が聖女様を見つめていると鈴の様な声が聞こえてきた。
「初めまして。私はササキ・マイカと申します。今日はお会いできて本当に嬉しいです」
そういって緊張気味に笑う聖女様に改めて見とれてしまう。
「こちらこそ本日はお茶会へ来ていただいて有難うございます。私もお会いできて嬉しいです。ぜひともサブリナとおよびください」
「はい!サブリナ様!私の事はマイカとおよびください。知っての通り私は元々別の世界から来た者の為、この世界について今尚勉強中の身ですので何か阻喪がございましたら是非とも仰ってください」
それから私は聖女様の緊張をほぐす様に、今流行りのスイーツの事や普段の聖女様の生活などについて話ていった。
聖女様と話してみて感じたのは、クロヴィス様同様聖女様は噂に違わず素晴らしい方だった。
あの事件から表立って目立つ様な事は避けてはいるが、今でも孤児院を回りそこで子供たちに勉強を教えたり一緒に遊んだりしているらしい。ここでは貧民街で炊き出しが行われるがそこにも身分を隠して協力に赴いていて、クロヴィス様と過ごすのは私と同じく週に数回程だと言う。
聖女様の暮らしは意図的に伏せられていて、私はてっきり離宮で穏やかに過ごしているものだと思っていたのでこれには驚いた。
話を続けていくうちに緊張が解けてきたのか、マイカ様は瞳に涙を滲ませた。
「サブリナ様。この度は行き場のない私の事を受け入れていただき本当に有難うございます。」
そういって頭を下げるマイカ様。手は膝を握りしめている様で肩が震えている。
あぁ。思い返せば彼女は私より2つも下の16歳だ。
そして幼くして知らない世界に舞い降りて知らない者たちに囲まれて今まで。
否、今も。
自分の居場所に不安があるのだろう。
そんな中でも彼女はこの世界で、この国できっと自分の居場所を探して民の為に頑張っている。
そう考えると、まるで聖女というだけで何者にも勝る超人の様に考えていた私は恥ずかしくなった。
彼女も只の人で只の少女であると。
「マイカ様顔を上げてください」
優しく声をかけるとゆっくりと瞳を向けてくれる。
「感謝の言葉などいりません。私もマイカ様とクロヴィス様と一緒に国の為民の為尽くす事ができて嬉しく思っています。ぜひこれからも、私と一緒にクロヴィス様を支えていきましょう」
そう言うと彼女は初めて幼さの残る表情を見せてくれた。
「はいっ!」
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