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異世界より舞い降りた聖女と気高き血を継ぐ者は共に惹かれあい、この地に繁栄を齎すであろう


聖女伝説。この言い伝え通り。
何百年も前には実際に眩い光と現れた聖女様と王子様が結ばれ、枯れかけた大地が恵み豊かになったという伝文も残っているらしい。
















健やかなる時も、病める時も
豊かな時も、貧しき時も、
命のある限り真心を共に最後まで
尽くし、愛しむことを誓いますか?





「「誓います」」






伏せた目線をそっとあげると、力強くそして綺麗な形をした瞳と視線が繋がる。どこをとっても非の打ち所がない、端正な顔立ちの彼を見るだけで自然と顔が熱くなってしまう。




『それでは誓いの~』



熱に浮かされた様に熱い私には神父の言葉は最後まで聞こえなかった。
徐々に近づく、瞳と瞳。
そして彼の唇がそっと、私の頬に触れた。
きっと他の人達には気づかれてはいないだろうが、何故か少し心が重くなった気がした。







私は今日お飾りの王太子妃となります。















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