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最後の晩餐 5

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王の合図を受けて護衛という名の見張りがフローリアを拘束しようと一歩近付いた途端、足元に魔法陣が浮かびあがり、兵士の足元を凍らせた。
「っ?!」
「馬鹿なっ!開場前の下調べの時には何もっ!」
兵士の慌てふためくさまにフローリアは薄く笑う。
それはそうだろう、この陣は他でもないフローリアがこの場所に案内されてから仕込んだのだ。
が仕込んでいるのだから先に発見できるわけがない。
(けれど王宮魔法使いや他でもない王太子本人が出てきたら、こんなもの易々と突破されてしまう)
その前に片をつけないといけない。

「私が最初に襲われたのは図書室でした。襲ってきたのは騎士エディアルでした」
その言葉に、今日は護衛でなく公爵家子息として出席していたエディアルに視線が集まった。

 「エディアル……様?そんなまさか__」
 「冗談だろう、清廉潔白な騎士の見本と言われる方だぞ」
 「あの側妃は気が触れているんじゃないのか?」

「その時エディアル様は言いました。“さて、君には二つ選択肢がある。ひとつはこのまま俺がこの学園を卒業するまで俺の世話係として体を差し出し続け奉仕すること。代わりに君の実家への便宜と君の体裁は守られる。もうひとつは、今すぐ声をあげて助けを呼ぶこと。そうすれば今後自分に奉仕する必要はなくなる“と」

あまりに赤裸々な内容に誰もが言葉を失うが、フローリアは続ける。
「“だがその場合、俺は直ぐにこの部屋の隠し通路へと身を隠すから誰か助けが来たとしても俺の姿を見られることはない、見られるのは純潔を奪われ、から白濁を滴らせた君の姿だけだ。駆けつけた人達は驚くだろう、優等生の君が放課後こんな場所で男とまぐわっていたなんて“と脅され、貴方が勝手に襲ったのだと言えば“それをどうやって証明する?襲われたところを誰も見ていないのだからいくら君が陵辱されたと言い張ろうと無駄だ、ここに自由に出入りする権利を持つ女生徒は私くらいのものだし、自分がここに出入りするのを見た者は誰もいない。最悪の場合、放課後、私がここで一人自慰行為をしていたで済まされて終わり“だとも」
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