27 / 49
26 無神経という名の狂気にハリセンは効かない
しおりを挟む
「まさか紙で出来たハリセン如きで王宮の警備に支障が出るわけがないでしょう、そもそもロード伯は警備の責任者側では?__あぁ、王女殿下のそばで我儘を叶えるのが仕事でしたっけ?」
「なっ……!そんなわけないだろう、おかしな邪推はやめてくれ!!」
「今回の事は明らかに護衛の任務から逸脱していると思いますけど?何なら最高責任者に尋ねてみましょうか」
てか、責任者って誰だろう。騎士団長?王族?それとも人事?
「それは……」
「それは?」
「と、とにかく!それは立派な凶器だろう!」
「まあ。ご立派な騎士様がこれを凶器だなんて_…心外だわ、ねぇハンナ?」
「全くです。これはお嬢さまが扇術の練習用に要らない紙で自ら作られた少し大きめの扇子というだけですのに」
「張り倒す専用だと言っていなかったか?」
「張り倒されるようなことをする方が悪いのです」
マリーローズの両側でハンナとルイスがうんうんと頷く。
「とにかく、これ以上私を疲れさせないでくださいませ。貴方は脳味噌まで筋肉で出来ているから良いかもしれませんが、あいにく私はそこまで丈夫ではありませんの」
と私は相手の反論を待たずに部屋を後にした。
これ以上の水掛け論は不毛で不要だ、やらない方がエコになる。
「お嬢様、広間にお戻りになりますか?」
歩きながら聞いてくるルイスに、
「いいえ。このまま帰るわ」
と迷いなく返した。
ただでさえいい見せ物だったのに、またあの場所に戻っても良いことはない。
「ではここから一番近い出口に馬車をつけさせましょう。先ほどより歩かなくて済みますし、招待客に出くわすこともなく出られると思います」
「そんな都合の良い出口があるの?」
「護衛騎士ですからね、王城の見取り図くらい頭に入っていますよ」
そりゃ、そうか。あれ?でも、
「それならあのケダモノ騎士擬きだって知っていたはずですよね?!なのにこんなにお嬢様を歩かせて……!」
と怒れるハンナに、
「いや、あの広間からだとさっきのが正規ルートだ。正装の令嬢が、使用人の通用口のようなところは通れないからね。ただこの部屋からはそれなりに近い出口があるってこと。招待された貴人がこっそり帰れるようにだろうね」
「成る程……、私も覚えておくべきですね」
私が社交をしていないので当然ハンナもしていないというか、こういった場に慣れていない。
(うーん、これは私が迂闊だったわね。小説の中ではアベルとマリーローズが一緒に貴賓室に行ったなんて場面はなかったもの)
「じゃあ一緒に覚えましょう、覚えておいて損はないわ。講師をお願いできる?ルイス」
「もちろん喜んで。扇術と一緒にお教えしましょう」
私のお願いに、ルイスが人好きのする笑みで答える。
何というか、美形の破壊力が半端ない。
(この人、色々万能すぎない?)
お父様の様子からただの護衛騎士ではなさそうだが、かといって敵ではなさそうなのでマリーローズはこれ以上突っ込まない。
誰にだって触れられたくない部分はあるだろう。
そのルイスが警備にあたっていた騎士のひとりに伝言を頼み、馬車の手配を済ませる。
自身は護衛対象から離れない。
(“騎士のお手本“てこういうのよね……なんで似非騎士が理想の騎士なのよ?アレはどっちかってーと悪い例じゃない?)
しょっちゅう襲撃される護衛対象を宮からほいほい連れ出しちゃうの、ヤバいんでは?
その護衛対象とマリーローズがいうところの似非騎士は、同じ頃、部屋でパニクっていた。
「ど、どうしましょう?!怒らせてしまったわ!そんなつもりじゃなかったのに……!」
「落ち着いてください、王女殿下。確かに妻は結婚してから人格が豹h、いえ気丈に振る舞うようになりましたがまだ結婚式での事が許せないようで、」
「そう、そうよね……だからこそ直に謝りたかったのに。ドレスのことで余計怒らせてしまったみたい」
《……当たり前だろ》
「いえ、あのドレスなら妻も喜ぶはずだと太鼓判を押したのは私です。それに妻も、実際に王女殿下にお会いして話をすればわかってくれると思ったのですが_…、」
「私の瞳の色と、貴方の色は似てるから。夫人も気付かないか、気付いても気にしないと思ったの」
《いや、そこは気にしろお前ら》
「……実際私もドレスを見た時は気付きませんでした。まさか王女殿下にお会いした事がない妻が気付くとは_…」
《お前も気付け。毎日見てんだろが》
デビュタント前なだけで、王女が隠されているわけではない。
お披露目式はされているし、同じ年頃の子息令嬢との交流茶会などには適度に出席していた。
「知っている人は知っているし、セントレイ伯爵ご夫妻にはお会いした事があるもの。きっと人に沢山聞いたり、調べたりしたんでしょうね……そこまでされるほど奥様は貴方のことを想って気にしておられたんだわ」
《いや、違うから》
「!そう_…でしょうか?」
《違うっつってんだろ》
「きっとそうよ!だからあんなにお怒りになられたんだわ。誤解だとお知らせしなければならなかったのに、失敗してしまったわ。ごめんなさいアベル」
しょぼんと涙ぐむ王女に、アベルが跪く。
《何やってんだお前ら?寸劇か?》
「どうか、お気になさらず。機会はまたありましょう__貴女が嫁がれるその日まで、お側でお護りしますから」
と手の甲にキスを落とした。
《……処置なしだな》
このやり取りを見て「誤解だった」と賛同してくれる人はいないだろうが、あいにく見ている人はいなかった。
が、
“聞いていた“人物はいた。
互いにきちんと“マリーローズ“という人物に敬意を払っているつもりの二人は知らない。
__そんな機会は、永遠に来ないことを。
*・゜゚・*:。. .。:*・゜゚・*
《》突っ込みは“聞いていた“人のもの☺️
当然周囲には聞こえていません😁
この後、ママ達合流。
すみません、そこまで書ききれませんでしたm(_ _)m
昨日~今日にかけても感想祭りありがとうございます!
「更新待ち時間に他の作品読みました」と他の投稿作にコメントくださる方もいて嬉しい楽しいヽ(´▽`)/♪
熱中症はガンガン運転中のフリして実は壊れていて全く効いてなかった職場のエアコンのせいらしい……労災請求していい(^◇^;)?
「なっ……!そんなわけないだろう、おかしな邪推はやめてくれ!!」
「今回の事は明らかに護衛の任務から逸脱していると思いますけど?何なら最高責任者に尋ねてみましょうか」
てか、責任者って誰だろう。騎士団長?王族?それとも人事?
「それは……」
「それは?」
「と、とにかく!それは立派な凶器だろう!」
「まあ。ご立派な騎士様がこれを凶器だなんて_…心外だわ、ねぇハンナ?」
「全くです。これはお嬢さまが扇術の練習用に要らない紙で自ら作られた少し大きめの扇子というだけですのに」
「張り倒す専用だと言っていなかったか?」
「張り倒されるようなことをする方が悪いのです」
マリーローズの両側でハンナとルイスがうんうんと頷く。
「とにかく、これ以上私を疲れさせないでくださいませ。貴方は脳味噌まで筋肉で出来ているから良いかもしれませんが、あいにく私はそこまで丈夫ではありませんの」
と私は相手の反論を待たずに部屋を後にした。
これ以上の水掛け論は不毛で不要だ、やらない方がエコになる。
「お嬢様、広間にお戻りになりますか?」
歩きながら聞いてくるルイスに、
「いいえ。このまま帰るわ」
と迷いなく返した。
ただでさえいい見せ物だったのに、またあの場所に戻っても良いことはない。
「ではここから一番近い出口に馬車をつけさせましょう。先ほどより歩かなくて済みますし、招待客に出くわすこともなく出られると思います」
「そんな都合の良い出口があるの?」
「護衛騎士ですからね、王城の見取り図くらい頭に入っていますよ」
そりゃ、そうか。あれ?でも、
「それならあのケダモノ騎士擬きだって知っていたはずですよね?!なのにこんなにお嬢様を歩かせて……!」
と怒れるハンナに、
「いや、あの広間からだとさっきのが正規ルートだ。正装の令嬢が、使用人の通用口のようなところは通れないからね。ただこの部屋からはそれなりに近い出口があるってこと。招待された貴人がこっそり帰れるようにだろうね」
「成る程……、私も覚えておくべきですね」
私が社交をしていないので当然ハンナもしていないというか、こういった場に慣れていない。
(うーん、これは私が迂闊だったわね。小説の中ではアベルとマリーローズが一緒に貴賓室に行ったなんて場面はなかったもの)
「じゃあ一緒に覚えましょう、覚えておいて損はないわ。講師をお願いできる?ルイス」
「もちろん喜んで。扇術と一緒にお教えしましょう」
私のお願いに、ルイスが人好きのする笑みで答える。
何というか、美形の破壊力が半端ない。
(この人、色々万能すぎない?)
お父様の様子からただの護衛騎士ではなさそうだが、かといって敵ではなさそうなのでマリーローズはこれ以上突っ込まない。
誰にだって触れられたくない部分はあるだろう。
そのルイスが警備にあたっていた騎士のひとりに伝言を頼み、馬車の手配を済ませる。
自身は護衛対象から離れない。
(“騎士のお手本“てこういうのよね……なんで似非騎士が理想の騎士なのよ?アレはどっちかってーと悪い例じゃない?)
しょっちゅう襲撃される護衛対象を宮からほいほい連れ出しちゃうの、ヤバいんでは?
その護衛対象とマリーローズがいうところの似非騎士は、同じ頃、部屋でパニクっていた。
「ど、どうしましょう?!怒らせてしまったわ!そんなつもりじゃなかったのに……!」
「落ち着いてください、王女殿下。確かに妻は結婚してから人格が豹h、いえ気丈に振る舞うようになりましたがまだ結婚式での事が許せないようで、」
「そう、そうよね……だからこそ直に謝りたかったのに。ドレスのことで余計怒らせてしまったみたい」
《……当たり前だろ》
「いえ、あのドレスなら妻も喜ぶはずだと太鼓判を押したのは私です。それに妻も、実際に王女殿下にお会いして話をすればわかってくれると思ったのですが_…、」
「私の瞳の色と、貴方の色は似てるから。夫人も気付かないか、気付いても気にしないと思ったの」
《いや、そこは気にしろお前ら》
「……実際私もドレスを見た時は気付きませんでした。まさか王女殿下にお会いした事がない妻が気付くとは_…」
《お前も気付け。毎日見てんだろが》
デビュタント前なだけで、王女が隠されているわけではない。
お披露目式はされているし、同じ年頃の子息令嬢との交流茶会などには適度に出席していた。
「知っている人は知っているし、セントレイ伯爵ご夫妻にはお会いした事があるもの。きっと人に沢山聞いたり、調べたりしたんでしょうね……そこまでされるほど奥様は貴方のことを想って気にしておられたんだわ」
《いや、違うから》
「!そう_…でしょうか?」
《違うっつってんだろ》
「きっとそうよ!だからあんなにお怒りになられたんだわ。誤解だとお知らせしなければならなかったのに、失敗してしまったわ。ごめんなさいアベル」
しょぼんと涙ぐむ王女に、アベルが跪く。
《何やってんだお前ら?寸劇か?》
「どうか、お気になさらず。機会はまたありましょう__貴女が嫁がれるその日まで、お側でお護りしますから」
と手の甲にキスを落とした。
《……処置なしだな》
このやり取りを見て「誤解だった」と賛同してくれる人はいないだろうが、あいにく見ている人はいなかった。
が、
“聞いていた“人物はいた。
互いにきちんと“マリーローズ“という人物に敬意を払っているつもりの二人は知らない。
__そんな機会は、永遠に来ないことを。
*・゜゚・*:。. .。:*・゜゚・*
《》突っ込みは“聞いていた“人のもの☺️
当然周囲には聞こえていません😁
この後、ママ達合流。
すみません、そこまで書ききれませんでしたm(_ _)m
昨日~今日にかけても感想祭りありがとうございます!
「更新待ち時間に他の作品読みました」と他の投稿作にコメントくださる方もいて嬉しい楽しいヽ(´▽`)/♪
熱中症はガンガン運転中のフリして実は壊れていて全く効いてなかった職場のエアコンのせいらしい……労災請求していい(^◇^;)?
4,873
お気に入りに追加
6,054
あなたにおすすめの小説
愛されていたのだと知りました。それは、あなたの愛をなくした時の事でした。
桗梛葉 (たなは)
恋愛
リリナシスと王太子ヴィルトスが婚約をしたのは、2人がまだ幼い頃だった。
それから、ずっと2人は一緒に過ごしていた。
一緒に駆け回って、悪戯をして、叱られる事もあったのに。
いつの間にか、そんな2人の関係は、ひどく冷たくなっていた。
変わってしまったのは、いつだろう。
分からないままリリナシスは、想いを反転させる禁忌薬に手を出してしまう。
******************************************
こちらは、全19話(修正したら予定より6話伸びました🙏)
7/22~7/25の4日間は、1日2話の投稿予定です。以降は、1日1話になります。
【書籍化決定】死に役はごめんなので好きにさせてもらいます
橋本彩里(Ayari)
恋愛
フェリシアは幼馴染で婚約者のデュークのことが好きで健気に尽くしてきた。
前世の記憶が蘇り、物語冒頭で死ぬ役目の主人公たちのただの盛り上げ要員であると知ったフェリシアは、死んでたまるかと物語のヒーロー枠であるデュークへの恋心を捨てることを決意する。
愛を返されない、いつか違う人とくっつく予定の婚約者なんてごめんだ。しかも自分は死に役。
フェリシアはデューク中心の生活をやめ、なんなら婚約破棄を目指して自分のために好きなことをしようと決める。
どうせ何をしていても気にしないだろうとデュークと距離を置こうとするが……
お付き合いいただけたら幸いです。
たくさんのいいね、エール、感想、誤字報告をありがとうございます!
❀.なろうにも掲載しておりそちらと終盤若干違います。
※書籍化が決定いたしました!
皆様に温かく見守っていただいたおかげです。ありがとうございます(*・ω・)*_ _)ペコリ
詳細は追々ご報告いたします。
番外編は不定期更新です。
【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
不遇な王妃は国王の愛を望まない
ゆきむらさり
恋愛
稚拙ながらも投稿初日(11/21)から📝HOTランキングに入れて頂き、本当にありがとうございます🤗 今回初めてHOTランキングの5位(11/23)を頂き感無量です🥲 そうは言いつつも間違ってランキング入りしてしまった感が否めないのも確かです💦 それでも目に留めてくれた読者様には感謝致します✨
〔あらすじ〕📝ある時、クラウン王国の国王カルロスの元に、自ら命を絶った王妃アリーヤの訃報が届く。王妃アリーヤを冷遇しておきながら嘆く国王カルロスに皆は不思議がる。なにせ国王カルロスは幼馴染の側妃ベリンダを寵愛し、政略結婚の為に他国アメジスト王国から輿入れした不遇の王女アリーヤには見向きもしない。はたから見れば哀れな王妃アリーヤだが、実は他に愛する人がいる王妃アリーヤにもその方が都合が良いとも。彼女が真に望むのは愛する人と共に居られる些細な幸せ。ある時、自国に囚われの身である愛する人の訃報を受け取る王妃アリーヤは絶望に駆られるも……。主人公の舞台は途中から変わります。
※設定などは独自の世界観で、あくまでもご都合主義。断罪あり。ハピエン🩷
伝える前に振られてしまった私の恋
メカ喜楽直人
恋愛
母に連れられて行った王妃様とのお茶会の席を、ひとり抜け出したアーリーンは、幼馴染みと友人たちが歓談する場に出くわす。
そこで、ひとりの令息が婚約をしたのだと話し出した。
人生の全てを捨てた王太子妃
八つ刻
恋愛
突然王太子妃になれと告げられてから三年あまりが過ぎた。
傍目からは“幸せな王太子妃”に見える私。
だけど本当は・・・
受け入れているけど、受け入れられない王太子妃と彼女を取り巻く人々の話。
※※※幸せな話とは言い難いです※※※
タグをよく見て読んでください。ハッピーエンドが好みの方(一方通行の愛が駄目な方も)はブラウザバックをお勧めします。
※本編六話+番外編六話の全十二話。
※番外編の王太子視点はヤンデレ注意報が発令されています。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる