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災禍渦巻く宴
第69話
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「あーと!」
「どういたしまして。少しだけ、待っていてくれるかな?」
「……ん」
こくん、と頷いた子供へ手を振る。ヘンリエッタは不快感を隠しもせず、ぼくを睨んだ。
「彼のためにも手早く済ませたいので、参りましょうか」
「……」
元よりこちらも、あなたたちと長時間接したいとは思っていません。ぼくの言葉を察したのか、ヘンリエッタは扇に隠して無言でぼくを睨み付けた。
下ろすのが面倒だったのか、フレートはぼくを抱えたまま歩き出した。高くなった目線で失礼にならない程度に視界の端へ捉えつつ、ヘンリエッタを観察する。首も腕も随分と細い。心なしか顔色が悪い気がする。美人だから儚い印象がある、とかそういう感じではない。どこか体の具合でも悪いのだろうか。
ヘンリエッタ個人や、アンブロス子爵がどうなろうと別に気にならないが、そのことでぼくの異母弟であろうあの子が不幸になるのは望まない。でもきっと、心配を口にしてもこの人たちは嫌味としか受け取らないだろう。ぼくは口を噤んで前を向いた。
ジークフリードが準備してくれていた、ホールの近くの部屋へ先導する。フレートがぼくを慎重に床へ下してくれた。部屋に入るなり振り向き、切り出す。
「ぼくは一切のアンブロス子爵家の財産、爵位についての権利を放棄することにします。アンブロス子爵家から、籍も抜きます。つきまして、こちらの書類をよくお読みになってサインをいただきたいのです」
「……これは?」
「ぼくがアンブロス子爵家への一切の権利を放棄することを示した書類です。すでにぼくの署名は済ませてあります」
知恵が回ると思しきリヒテンベルク子爵が出て来る前に、片付けたい。テーブルを指し示し、促す。
「ご署名、いただけますか?」
ぼくの手から書類を奪うように掴んで、アンブロス子爵はヘンリエッタへ尋ねた。
「……どうする?」
「……悪く、ないと思うわ」
二人で書類を覗き込んでいたが、手を下し顔を上げアンブロス子爵はぼくへ放った。
「……サインしてやろう」
「では、今後は皇宮での催し以外で顔を合わせぬように配慮いたします」
見た目は実に美しい二人だが、その美しさも人間性までは隠してくれない。醜悪な二人を眺めて待つ。書類へサインをしたアンブロス子爵はぼくの胸へ押し付けるように、紙の束を差し出した。
「……ふん。よかろう。ほれ、これを持って出ていけ!」
この部屋を準備したのはこっちだ。出て行くのはアンブロス子爵とヘンリエッタの方だが、言っても無駄だろう。
「ありがとうございます。こちらがアンブロス子爵の控えです。書類には魔法がかかっておりますので、改ざんすることも破くことも燃やすこともできません。アンブロス子爵へ一部、ぼくが一部、陛下への提出用で一部、計三部となります。陛下への書類提出もこちらで行っておきます。よろしいですか」
元より魔力なしのぼくが、書類を改ざんすることもできない。ヘンリエッタは自分たちの手元へ残った書類の魔法式を確認し、アンブロスへ頷いて見せた。アンブロスはヘンリエッタと目配せをして、頭を縦へ振った。
「分かった」
「では、これで失礼いたします。行きましょう、フレート」
しばらく無言でホールへ向かう廊下を行く。フレートが遠慮がちにぼくの手を引いた。
「スヴァンテ様、お疲れではありませんか?」
「……大丈夫です。予想はしていましたけど、他人より他人でしたね」
あはは、と笑うとフレートは一層悲痛な表情をした。気にしてないってば。少し気疲れはしたけれど。あれだけ分かりやすいと怒る気にもならない。
「あの親に育てられる子は、不幸ですね……」
一つため息を吐き出す。ぼくの弟であろう、翡翠の瞳のあの子を思い返す。それでもきっと、ぼくのように親から見放されるよりはマシだ。ぼくの手を握るフレートの手に力が籠った。大丈夫だ、と笑って見せる。
「切れてよい縁もあるものですね。さ、次はフリュクレフ公爵です。公爵はあの二人のようには行かないでしょうから、そちらの方が悩ましいです」
ホールへ戻ると、ルクレーシャスさんの前にローデリヒが立っていた。
「スヴェン!」
「リヒ様。もうしばらくぼくはここを離れるので、イェレ様をお願いします」
「ああ。任せておけ」
「イェレ様、もう少しだけお待ちください」
「いいえ、スヴァンテ様。お気になさらず」
「ありがとうございます。フレート、行きましょうか」
フリュクレフ公爵家と関わり合いになりたがる貴族など居ない。玉座に近い位置にありながら、所在なさげにグラスを持つシーヴと、フリュクレフ公爵の元へ近づく。再び視線が集まるのが分かった。
「お待たせしました、公爵閣下。こちらへどうぞ」
「案内いたします」
フレートが再び先導する。フレートの後ろをぼく、少し離れてフリュクレフ公爵とシーヴが横へ並んで付いて来る気配を背中で感じる。先ほどの部屋へ入り、上座を譲る。
「早速ですが、こちらの書類へご署名ください」
内容はアンブロス子爵へ渡したものと、相手の名前以外は全く同じである。
一、スヴァンテ・フリュクレフ(スヴァンテ・アンブロス)はフリュクレフ公爵家から籍を抜くものとする。
一、上記理由によりスヴァンテ・フリュクレフ(スヴァンテ・アンブロス)はフリュクレフ公爵家に関する一切の権利を放棄するものとする。
一、またフリュクレフ公爵家は上記理由によりスヴァンテ・フリュクレフ(スヴァンテ・アンブロス)への一切の権利を失することとする。
一、この書面を以て、スヴァンテ・フリュクレフ(スヴァンテ・アンブロス)は以後、フリュクレフを名乗ることはなくスヴァンテ・スタンレイとなることとする。
「ふん。よかろう。持って行け」
乱暴に紙を突き出すと、独特の音がするよね。その音をうんざりと耳で捉えながら、ぼくはぼくの大事な人のために我慢をして口を開いた。
「少々お待ちください、閣下。……フレート、あなたは元々フリュクレフ公爵家の使用人です。あなたが望むのなら、このまま公爵家へ戻ることもできます。公爵家へ戻りますか?」
「……!」
シーヴが、この部屋に入って初めて顔を上げた。ごくり、と唾を飲み込むのが分かった。
「……いいえ、スヴァンテ様。あなたが例え、フリュクレフの名を捨てても。私の主はあの日から、あなたお一人でございます」
「……」
フレートの青い瞳を見つめる。ほんとうにそれでいいのだろうか。きっと、この二人の想いを公爵は知らないのだろう。だから敢えて、ぼくは口にした。
「ぼくはね、フレート。あなたがぼくの父なのではないかと、思っていた時期がありました。だからぼくは、あなたに幸せになってほしい。それが、本当にあなたの望みですか?」
フレートは常ならば感情など完璧に押し隠しているはずの青い瞳に、複雑な揺らぎを浮かべた。いつもは感情を表に出さない完璧な執事は、体の横へ下ろした手をぎゅっと握り締めた。
「フレートの年齢ならば、ぼくくらいの子供がいてもおかしくありません。ぼくのせいで、自分の人生を諦める必要はないんですよ」
「……本当に、後悔などありません。私は私個人の人生を豊かにするより、主へ生涯を捧げることを願ってしまったのです。私の主は、いつかきっと皇国の歴史へ名を刻むと確信しておりますので」
「……」
隣に立つフレートを見上げ、拳へ触れる。ぼくの手が触れると、拳は解けた。フレートは拳を握っていたことをはにかむような照れたような素振りで、唇を緩めて見せた。それからぼくへ向かって今まで見た、どの表情よりも柔らかく微笑んだ。
「どういたしまして。少しだけ、待っていてくれるかな?」
「……ん」
こくん、と頷いた子供へ手を振る。ヘンリエッタは不快感を隠しもせず、ぼくを睨んだ。
「彼のためにも手早く済ませたいので、参りましょうか」
「……」
元よりこちらも、あなたたちと長時間接したいとは思っていません。ぼくの言葉を察したのか、ヘンリエッタは扇に隠して無言でぼくを睨み付けた。
下ろすのが面倒だったのか、フレートはぼくを抱えたまま歩き出した。高くなった目線で失礼にならない程度に視界の端へ捉えつつ、ヘンリエッタを観察する。首も腕も随分と細い。心なしか顔色が悪い気がする。美人だから儚い印象がある、とかそういう感じではない。どこか体の具合でも悪いのだろうか。
ヘンリエッタ個人や、アンブロス子爵がどうなろうと別に気にならないが、そのことでぼくの異母弟であろうあの子が不幸になるのは望まない。でもきっと、心配を口にしてもこの人たちは嫌味としか受け取らないだろう。ぼくは口を噤んで前を向いた。
ジークフリードが準備してくれていた、ホールの近くの部屋へ先導する。フレートがぼくを慎重に床へ下してくれた。部屋に入るなり振り向き、切り出す。
「ぼくは一切のアンブロス子爵家の財産、爵位についての権利を放棄することにします。アンブロス子爵家から、籍も抜きます。つきまして、こちらの書類をよくお読みになってサインをいただきたいのです」
「……これは?」
「ぼくがアンブロス子爵家への一切の権利を放棄することを示した書類です。すでにぼくの署名は済ませてあります」
知恵が回ると思しきリヒテンベルク子爵が出て来る前に、片付けたい。テーブルを指し示し、促す。
「ご署名、いただけますか?」
ぼくの手から書類を奪うように掴んで、アンブロス子爵はヘンリエッタへ尋ねた。
「……どうする?」
「……悪く、ないと思うわ」
二人で書類を覗き込んでいたが、手を下し顔を上げアンブロス子爵はぼくへ放った。
「……サインしてやろう」
「では、今後は皇宮での催し以外で顔を合わせぬように配慮いたします」
見た目は実に美しい二人だが、その美しさも人間性までは隠してくれない。醜悪な二人を眺めて待つ。書類へサインをしたアンブロス子爵はぼくの胸へ押し付けるように、紙の束を差し出した。
「……ふん。よかろう。ほれ、これを持って出ていけ!」
この部屋を準備したのはこっちだ。出て行くのはアンブロス子爵とヘンリエッタの方だが、言っても無駄だろう。
「ありがとうございます。こちらがアンブロス子爵の控えです。書類には魔法がかかっておりますので、改ざんすることも破くことも燃やすこともできません。アンブロス子爵へ一部、ぼくが一部、陛下への提出用で一部、計三部となります。陛下への書類提出もこちらで行っておきます。よろしいですか」
元より魔力なしのぼくが、書類を改ざんすることもできない。ヘンリエッタは自分たちの手元へ残った書類の魔法式を確認し、アンブロスへ頷いて見せた。アンブロスはヘンリエッタと目配せをして、頭を縦へ振った。
「分かった」
「では、これで失礼いたします。行きましょう、フレート」
しばらく無言でホールへ向かう廊下を行く。フレートが遠慮がちにぼくの手を引いた。
「スヴァンテ様、お疲れではありませんか?」
「……大丈夫です。予想はしていましたけど、他人より他人でしたね」
あはは、と笑うとフレートは一層悲痛な表情をした。気にしてないってば。少し気疲れはしたけれど。あれだけ分かりやすいと怒る気にもならない。
「あの親に育てられる子は、不幸ですね……」
一つため息を吐き出す。ぼくの弟であろう、翡翠の瞳のあの子を思い返す。それでもきっと、ぼくのように親から見放されるよりはマシだ。ぼくの手を握るフレートの手に力が籠った。大丈夫だ、と笑って見せる。
「切れてよい縁もあるものですね。さ、次はフリュクレフ公爵です。公爵はあの二人のようには行かないでしょうから、そちらの方が悩ましいです」
ホールへ戻ると、ルクレーシャスさんの前にローデリヒが立っていた。
「スヴェン!」
「リヒ様。もうしばらくぼくはここを離れるので、イェレ様をお願いします」
「ああ。任せておけ」
「イェレ様、もう少しだけお待ちください」
「いいえ、スヴァンテ様。お気になさらず」
「ありがとうございます。フレート、行きましょうか」
フリュクレフ公爵家と関わり合いになりたがる貴族など居ない。玉座に近い位置にありながら、所在なさげにグラスを持つシーヴと、フリュクレフ公爵の元へ近づく。再び視線が集まるのが分かった。
「お待たせしました、公爵閣下。こちらへどうぞ」
「案内いたします」
フレートが再び先導する。フレートの後ろをぼく、少し離れてフリュクレフ公爵とシーヴが横へ並んで付いて来る気配を背中で感じる。先ほどの部屋へ入り、上座を譲る。
「早速ですが、こちらの書類へご署名ください」
内容はアンブロス子爵へ渡したものと、相手の名前以外は全く同じである。
一、スヴァンテ・フリュクレフ(スヴァンテ・アンブロス)はフリュクレフ公爵家から籍を抜くものとする。
一、上記理由によりスヴァンテ・フリュクレフ(スヴァンテ・アンブロス)はフリュクレフ公爵家に関する一切の権利を放棄するものとする。
一、またフリュクレフ公爵家は上記理由によりスヴァンテ・フリュクレフ(スヴァンテ・アンブロス)への一切の権利を失することとする。
一、この書面を以て、スヴァンテ・フリュクレフ(スヴァンテ・アンブロス)は以後、フリュクレフを名乗ることはなくスヴァンテ・スタンレイとなることとする。
「ふん。よかろう。持って行け」
乱暴に紙を突き出すと、独特の音がするよね。その音をうんざりと耳で捉えながら、ぼくはぼくの大事な人のために我慢をして口を開いた。
「少々お待ちください、閣下。……フレート、あなたは元々フリュクレフ公爵家の使用人です。あなたが望むのなら、このまま公爵家へ戻ることもできます。公爵家へ戻りますか?」
「……!」
シーヴが、この部屋に入って初めて顔を上げた。ごくり、と唾を飲み込むのが分かった。
「……いいえ、スヴァンテ様。あなたが例え、フリュクレフの名を捨てても。私の主はあの日から、あなたお一人でございます」
「……」
フレートの青い瞳を見つめる。ほんとうにそれでいいのだろうか。きっと、この二人の想いを公爵は知らないのだろう。だから敢えて、ぼくは口にした。
「ぼくはね、フレート。あなたがぼくの父なのではないかと、思っていた時期がありました。だからぼくは、あなたに幸せになってほしい。それが、本当にあなたの望みですか?」
フレートは常ならば感情など完璧に押し隠しているはずの青い瞳に、複雑な揺らぎを浮かべた。いつもは感情を表に出さない完璧な執事は、体の横へ下ろした手をぎゅっと握り締めた。
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「……本当に、後悔などありません。私は私個人の人生を豊かにするより、主へ生涯を捧げることを願ってしまったのです。私の主は、いつかきっと皇国の歴史へ名を刻むと確信しておりますので」
「……」
隣に立つフレートを見上げ、拳へ触れる。ぼくの手が触れると、拳は解けた。フレートは拳を握っていたことをはにかむような照れたような素振りで、唇を緩めて見せた。それからぼくへ向かって今まで見た、どの表情よりも柔らかく微笑んだ。
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