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extra66 漫画62話久々の支援SS 学園の温度差
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ロッツガルド学園と言えばヒューマン世界における最高学府として誰もが知る教育機関である。
どんな辺境の小国であってもその名は通じるし、価値が色褪せる事はない。
超がつく実力主義の辺境都市ツィーゲですらロッツガルド学園卒業生であれば厚遇……される。
昨今更に実力主義を加速させる風潮、嵐の雰囲気こそあるが恐らく職に困るという事はきっと、多分無いに違いない。
学生と講師、研究者が街の中心となる世界唯一の学園都市としても有名でどの国にも所属しない絶対の中立を貫いている。
しかしだ。
とてもとても残念な事に。
そんな組織を人という生き物はそのままにしておけない。
優秀な人物を育てる機関というだけでも放置などできないのに、ロッツガルドは数多の魔術、スキル研究も活発であり数々の発明がこの学園から世に広まってきた。
今や戦争でも対策を為され下手には使えなくなっているが、広域高威力省エネを実現した儀式魔術と呼ばれる魔術体系やソレに対するカウンター魔術もここで洗練された技術の一つだ。
本心を言えばヒューマンも亜人も、どこの国だって。
ロッツガルドが欲しいのだ。
大国同士の睨み合いも常態化し、どこか一国が手に入れる事は限りなく不可能に近い。
だが影響力の波及という意味では水面下の綱引きがいつも行われている場所なのだ、この、一見学生が溢れる平和そのものの学園都市は。
ヒューマン達ばかりではない。
目下戦争中である魔族にしても、潰しておきたい都市の一つだろう。
様々な種族、勢力から常に講師や運営陣、末端の事務員に至るまで賄賂やハニトラが後を絶たないし、その程度はどこの国も一々目くじらを立てたりしない。
基本的にはロッツガルド学園は自らへの干渉を許さないという態度を取ってはいるが、長い歴史の中で常にそれを固守できるほど優秀な指導層ばかりが集っていた訳でもなく。
少しずつ、少しずつ。
中立を謳う学園にも色々な思惑を持った連中は入り込み、在り様もゆっくりと歪みつつある。
創設当時のメンバーの信念を思えば悲しい現状だ。
だが、例外もある。
深澄真が従者の一人を伴って試験の申請をする相手。
ロッツガルド学園総務部人事四課。
真は細かな部署名など知らないが未だ如何なる国の干渉を受けず、公平かつ厳しい審査基準を保ち、外部からの講師雇用の是非を見極める部門である。
人事という誘惑多き職場において、時代に応じた在野の猛者を主に学園の臨時講師として取り入れる役割を真摯にまっとうしている。
ハニトラも賄賂も脅迫も彼らには通用しない。
ただ未熟な者をロッツガルドの臨時講師として迎え入れぬ。
皆、誇りを持って職務に励んでいる。
だが少しだけずれてもいる。
例えば、だ。
腕一本だけで講師になろうとするような者に対しては、より厳しく実力を見極めようとする、など。
泊もつく、給料も悪くない。
希望者はいつの時代も多く合格倍率はなかなかのものだ。
「……今回の実力試験の様子はどうかしら」
資料をまとめている部下に背後から声を掛けたのはまだ若い女だった。
講師には多少の頭も必要。
そう考える彼女にとって、実力試験オンリーなど論外。
八割まで実力で賄おうとするのも正直な所気に入らないのが本音だ。
故に彼女が問う実力試験の様子とはそれらの無謀なチャレンジャーの数を指すのだと部下の男は知っていた。
「20人です」
「相変わらず結構いるわね。それで」
「いますよ、実力一発も」
「……あの制度だけは本当に廃止してやりたいものだわ」
「先輩は本当に嫌いですよね、アレ。ま、初代学園長の遺産ですしどうこうできるもんでもありませんって。それに合格者なんて滅多に出やしないんですから、気になさらないのが一番かと」
後ろを見る事なく上司に応じている男が軽口を叩く。
もっとも口だけの事だ。
試験開催時期の人事四課は多忙を極める。
世間話をする余裕があるだけでも珍しい事なのだから。
「三色の球集め。本当に稀にこなしちゃう人はいるものけれど、ねえ」
女性の頭に極めて優秀な臨時講師たちの顔が浮かぶ。
今は常勤講師になっている者もいれば、既に学園を去った者もいる。
だが誰もがその一芸において他の追随を許さない突出した天才たちだ。
実力そのものに偏った試験には懐疑的、或いは否定的な彼女も講師の示す実力には文句はない。
いや尊敬すらしている。
突き詰めれば、この女性事務員が気に入らないのは一か八かの賭けみたいに実力試験を受けに来る連中である。
「歴代の合格者は皆様物凄い方だったようで。俺はまだ一人も合格者にお目にかかった事が無いので今回は一人くらいいてくれると良いな、なんて思ってますよ。ま、亜人も数人紛れてますから期待薄ですか」
「人種と実力は必ずしも一致しないわ。むしろ一芸特化なら亜人の方が優秀な面もあるのよ? 赤の合格者は獣人が多いもの」
「獣人もエルフもいますよ今回」
「?」
女性の方が受付の異常に気付いて視線を向ける。
「何か揉めてるんすかね」
「まったく、試験を受けたいのなら一か八かでもダメ元でも、最低限の礼儀位は弁えて欲しいものね。行ってくるわ」
「お疲れやまです」
「さま、よ。そういうの止めなさい、学園事務にスラングは似合わないから」
「うす。すみませんでした!」
颯爽と受付に向かう上司の背を見て頭を下げる男。
ただ表情にはあまり反省した様子はない。
「あのお局が上機嫌になるのは面白くねえが。心配しなくとも今回は誰も合格しやしませんよ、難易度をもういっちょ上げるサプライズを仕込みましたんで、ね」
人事四課に干渉は難しい。
だがまずは試験難易度を上げるという一点から、介入が生まれつつあった。
有能ながら調子が良いこの男は常勤講師の一人から遊びとして持ち掛けられた試験への悪戯に協力した。
何でも球の数全体を減らして回り、より優秀な講師を選別する、というものらしい。
恐らく話を持ってきた常勤講師が今回の試験結果を賭けのネタにでもしているんだろう。
その程度の理解で彼は結構な臨時報酬を受け取って話を受けた。
本当の意図になど一切気付かずに。
まずは小さなものでも構わないから不正を行わせる事。
人を操る、脅迫する、或いは引き込む常套手段である。
「ちょっといい?」
「っ!! は、はい! なんすか!?」
「どうしたのよ? 別に大した事じゃないわ。三色の実力試験、一名追加。処理よろしくね」
「あちゃー、ツいてないヤツもいるもんすねえ」
「……ツいてない? 試験を甘く見てる、でしょ」
「っ、そう……ですね! どうせ受かんないのに、なんて思っちゃいました。ハハ……」
「……確かに、期待できそうな感じの受験者ではなかったわねえ。じゃあ」
「クレーム処理お疲れ様です!」
三色の試験。
赤の合格者、青の合格者、黄の合格者。
試験に合格した者はそう呼ばれて畏敬を集める事も少なくない難関である。
この年、合格基準を勘違いしたある受験生が初めての方法で合格する事になるなど……まだ誰も予想さえしていなかった。
当然赤、青、黄、合格者無で賭けを開催した胴元が大笑いする訳だが。
必死に試験場を駆け回り、あまりの難易度に絶叫している当人にはその自覚は無いのだった。
どんな辺境の小国であってもその名は通じるし、価値が色褪せる事はない。
超がつく実力主義の辺境都市ツィーゲですらロッツガルド学園卒業生であれば厚遇……される。
昨今更に実力主義を加速させる風潮、嵐の雰囲気こそあるが恐らく職に困るという事はきっと、多分無いに違いない。
学生と講師、研究者が街の中心となる世界唯一の学園都市としても有名でどの国にも所属しない絶対の中立を貫いている。
しかしだ。
とてもとても残念な事に。
そんな組織を人という生き物はそのままにしておけない。
優秀な人物を育てる機関というだけでも放置などできないのに、ロッツガルドは数多の魔術、スキル研究も活発であり数々の発明がこの学園から世に広まってきた。
今や戦争でも対策を為され下手には使えなくなっているが、広域高威力省エネを実現した儀式魔術と呼ばれる魔術体系やソレに対するカウンター魔術もここで洗練された技術の一つだ。
本心を言えばヒューマンも亜人も、どこの国だって。
ロッツガルドが欲しいのだ。
大国同士の睨み合いも常態化し、どこか一国が手に入れる事は限りなく不可能に近い。
だが影響力の波及という意味では水面下の綱引きがいつも行われている場所なのだ、この、一見学生が溢れる平和そのものの学園都市は。
ヒューマン達ばかりではない。
目下戦争中である魔族にしても、潰しておきたい都市の一つだろう。
様々な種族、勢力から常に講師や運営陣、末端の事務員に至るまで賄賂やハニトラが後を絶たないし、その程度はどこの国も一々目くじらを立てたりしない。
基本的にはロッツガルド学園は自らへの干渉を許さないという態度を取ってはいるが、長い歴史の中で常にそれを固守できるほど優秀な指導層ばかりが集っていた訳でもなく。
少しずつ、少しずつ。
中立を謳う学園にも色々な思惑を持った連中は入り込み、在り様もゆっくりと歪みつつある。
創設当時のメンバーの信念を思えば悲しい現状だ。
だが、例外もある。
深澄真が従者の一人を伴って試験の申請をする相手。
ロッツガルド学園総務部人事四課。
真は細かな部署名など知らないが未だ如何なる国の干渉を受けず、公平かつ厳しい審査基準を保ち、外部からの講師雇用の是非を見極める部門である。
人事という誘惑多き職場において、時代に応じた在野の猛者を主に学園の臨時講師として取り入れる役割を真摯にまっとうしている。
ハニトラも賄賂も脅迫も彼らには通用しない。
ただ未熟な者をロッツガルドの臨時講師として迎え入れぬ。
皆、誇りを持って職務に励んでいる。
だが少しだけずれてもいる。
例えば、だ。
腕一本だけで講師になろうとするような者に対しては、より厳しく実力を見極めようとする、など。
泊もつく、給料も悪くない。
希望者はいつの時代も多く合格倍率はなかなかのものだ。
「……今回の実力試験の様子はどうかしら」
資料をまとめている部下に背後から声を掛けたのはまだ若い女だった。
講師には多少の頭も必要。
そう考える彼女にとって、実力試験オンリーなど論外。
八割まで実力で賄おうとするのも正直な所気に入らないのが本音だ。
故に彼女が問う実力試験の様子とはそれらの無謀なチャレンジャーの数を指すのだと部下の男は知っていた。
「20人です」
「相変わらず結構いるわね。それで」
「いますよ、実力一発も」
「……あの制度だけは本当に廃止してやりたいものだわ」
「先輩は本当に嫌いですよね、アレ。ま、初代学園長の遺産ですしどうこうできるもんでもありませんって。それに合格者なんて滅多に出やしないんですから、気になさらないのが一番かと」
後ろを見る事なく上司に応じている男が軽口を叩く。
もっとも口だけの事だ。
試験開催時期の人事四課は多忙を極める。
世間話をする余裕があるだけでも珍しい事なのだから。
「三色の球集め。本当に稀にこなしちゃう人はいるものけれど、ねえ」
女性の頭に極めて優秀な臨時講師たちの顔が浮かぶ。
今は常勤講師になっている者もいれば、既に学園を去った者もいる。
だが誰もがその一芸において他の追随を許さない突出した天才たちだ。
実力そのものに偏った試験には懐疑的、或いは否定的な彼女も講師の示す実力には文句はない。
いや尊敬すらしている。
突き詰めれば、この女性事務員が気に入らないのは一か八かの賭けみたいに実力試験を受けに来る連中である。
「歴代の合格者は皆様物凄い方だったようで。俺はまだ一人も合格者にお目にかかった事が無いので今回は一人くらいいてくれると良いな、なんて思ってますよ。ま、亜人も数人紛れてますから期待薄ですか」
「人種と実力は必ずしも一致しないわ。むしろ一芸特化なら亜人の方が優秀な面もあるのよ? 赤の合格者は獣人が多いもの」
「獣人もエルフもいますよ今回」
「?」
女性の方が受付の異常に気付いて視線を向ける。
「何か揉めてるんすかね」
「まったく、試験を受けたいのなら一か八かでもダメ元でも、最低限の礼儀位は弁えて欲しいものね。行ってくるわ」
「お疲れやまです」
「さま、よ。そういうの止めなさい、学園事務にスラングは似合わないから」
「うす。すみませんでした!」
颯爽と受付に向かう上司の背を見て頭を下げる男。
ただ表情にはあまり反省した様子はない。
「あのお局が上機嫌になるのは面白くねえが。心配しなくとも今回は誰も合格しやしませんよ、難易度をもういっちょ上げるサプライズを仕込みましたんで、ね」
人事四課に干渉は難しい。
だがまずは試験難易度を上げるという一点から、介入が生まれつつあった。
有能ながら調子が良いこの男は常勤講師の一人から遊びとして持ち掛けられた試験への悪戯に協力した。
何でも球の数全体を減らして回り、より優秀な講師を選別する、というものらしい。
恐らく話を持ってきた常勤講師が今回の試験結果を賭けのネタにでもしているんだろう。
その程度の理解で彼は結構な臨時報酬を受け取って話を受けた。
本当の意図になど一切気付かずに。
まずは小さなものでも構わないから不正を行わせる事。
人を操る、脅迫する、或いは引き込む常套手段である。
「ちょっといい?」
「っ!! は、はい! なんすか!?」
「どうしたのよ? 別に大した事じゃないわ。三色の実力試験、一名追加。処理よろしくね」
「あちゃー、ツいてないヤツもいるもんすねえ」
「……ツいてない? 試験を甘く見てる、でしょ」
「っ、そう……ですね! どうせ受かんないのに、なんて思っちゃいました。ハハ……」
「……確かに、期待できそうな感じの受験者ではなかったわねえ。じゃあ」
「クレーム処理お疲れ様です!」
三色の試験。
赤の合格者、青の合格者、黄の合格者。
試験に合格した者はそう呼ばれて畏敬を集める事も少なくない難関である。
この年、合格基準を勘違いしたある受験生が初めての方法で合格する事になるなど……まだ誰も予想さえしていなかった。
当然赤、青、黄、合格者無で賭けを開催した胴元が大笑いする訳だが。
必死に試験場を駆け回り、あまりの難易度に絶叫している当人にはその自覚は無いのだった。
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